PandoraPartyProject

シナリオ詳細

お爺ちゃん「あなたはゾンビですか?」 ゾンビ「いいえわたしはメスガキです」

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

「はぁはぁ……ここまでくれば……」
「大丈夫よね……? 後ろから追って来てないし……」
 至る所に崩れて転がる瓦礫、枯れた草花、風に乗って流れるは鉄と薬品のような鼻につく臭い。息を切らした男女は何者かから逃げるように駆け回っていた。
「油断だけはするなよ、だが……少し休むか。前の隠れ家からずっと走りっぱなしだったもんな」
 周囲に自分達以外誰もいない事を確認してから調度良い座り心地の瓦礫を寄せて腰を下ろす。女の方も真似て隣で座ると、そっと男の肩に寄りかかる。
「あたし達、この先どうなるのかしら……」
 碌に取れない食事、常に身を震わせる緊張感、休まらない身体はストレスに冒されるには充分過ぎる環境であった。
「大丈夫だ、まだ各地で抵抗している部隊は居る。今は俺達救助者の回収を優先して防戦状態だからな」
「うん……」
 不安そうに頷く女に男がその肩を抱き寄せ。
「安心しろ、俺は絶対死なない。俺達この騒動を乗り切ったら結婚するんだろ? それに一緒に遊園地に行くと約束したしな……もうすぐ避難所の筈だ、そこに行ったら一杯引っ掛けようじゃないか」
 笑いながら彼女を安心させるように話しかけていた、その時。
 ガラッ……。
「ね、ねぇなんか音が……?」
「……見てくる」
 男が立ち上がり、音がした方へ歩いていけば。
「…………」
「なんだ、子供じゃないか。驚かせやがって」
「待って! 様子がおかしいわ!」
 女の叫びも虚しく、子供と思われたモノは突如口が裂けるほど大きくあけて男の首筋を抉る勢いで噛み付いていく。
「ぐわーーーー!!!!! に、逃げろ! お前は逃げろ! 後で必ず追いつく!!」
「……っ!」
 走り出す女。
「(はやく、早くこのことを、避難所に知らせなければ……! ゾンビが近くに居ることを!!)」
 懸命に走るも、背後からの足音はやがて駆けるものとなり、女の肩を掴む。
「いやぁぁぁぁ!! もうこんな所に居られるか!! アタシは部屋に帰らせてもらう!!!!!!!!」
 断末魔が、一つ増えた。

●老いてなお、その血は烈火の如く燃える
「ここももう保たんか……」
「そうみたいじゃのう、やれやれ……どうしたものか。ここにゃくたばり損ないしか居らんというのに」
「諦めて屍共の餌になるんか?」
「馬鹿言え、骨だらけの筋張った肉なんぞ誰も食わんよ」
「お前は脂肪だらけじゃないか。ちったぁ分け与えてやってもええんじゃなかろうか。もしかしたら満足して帰ってくれるかもしれんぞ?」
「やるわけなかろう!! この中にゃ夢と希望が詰まっとるんじゃ!」
「昨日食ったチキンしかねぇだろ」
 やいのやいの騒ぐ老人達、やがて外から聞こえてきたのはバリケードが破られたのであろう轟音。
「来たようじゃなぁ。さぁてどうする隊長、ここで骨を埋めるか……又は……」
 隊長と呼ばれた老人が立ち上がり、先程まで騒いでいた老人達を見渡すと。
「ここまで生き長らえたんじゃ、また抵抗してやろうじゃねぇか。なぁ皆!!」
「「「応ッ!!!」」」
 血気盛んな老人達の、賭けが始まろうとしていた。


「ゾンビ、でありますか」
 境界図書館に集められた特異運命座標、その中の一人であるオリオン級 弐番艦 ベテルギウス(p3p008833)は表情変えないまま聞き返す。
「あぁ、この混沌の世界にも存在する生きた屍。今回君達にはある建物を襲っているゾンビ達を掃討。中で立てこもっている『かつて英雄』であった人達を救助してもらいたいんだ」
「英雄……かつて、と前置くのはなんでアルか?」
 李 黒龍(p3p010263)の疑問に境界案内人のカルヴァンは頷き、話を続ける。
「彼等は一昔前、その世界、その国における戦争を止めた立役者達。今でこそ退役した身ではあるけど、その人達が居なかったらもしかしたらその国はもう無くなってたかもしれないね」
 だがその小国も今は荒廃したゾンビパニックで滅びかけてしまった。
「僕が前に旅で寄った時はとても綺麗な国で、その人達の紡ぐ物語にも世話になったんだ。この恩、返しておきたくてね」
 だがカルヴァン一人では戦うこともできない。出来るとするならば……。
「君達特異運命座標に助けを乞う事。情けなくとも出来ることはこれなんだ。頼む、彼等の元へ向かってなんとか助けになって欲しい」
 吟遊詩人は何時になく真剣な顔で貴方達へ頭を下げるだろう。
 頭を下げる彼に頷き、貴方達は急ぎ名も無き世界へと足を運ぶのであった。

NMコメント

 シナリオリクエストありがとうございます。
 最近のゲームとかで出てくるゾンビって足速いの多くないですか? 個人的にはのろのろ大量に迫ってくるのが怖いと思います。やっぱどっちも怖いですね、解散。

●名も無き世界
 この世界には名はありません、皆さんと冒険していく内に何かがわかるかもしれない。
 ゾンビが溢れてる場所があることがなんとなく判明しました。

●ステージ
 三階建ての介護施設。一階はホールや食堂等、二階と三階はそれぞれ入居者が入る用の大部屋と小部屋。既に一階はゾンビで溢れていると言ってもいいでしょう。二階も数こそ少ないですが各部屋にゾンビが侵入していてもおかしくありません。くまなく歩き回って討滅しましょう。残しておいたら怖いですからね。
 皆様は三階の大部屋へ転送、ゾンビが施設を襲ってきた所から状況が始まります。

●目的
 施設内のゾンビを掃討。老人達の無事を確保する。
 イレギュラーズには力及びませんが元は歴戦の兵士達、無駄‪無く皆様の行動をサポートしてくれます。
 皆様のプレイングに応じて勝手に動きますが、指示して頂いても構いません。

●敵
 ゾンビがたくさん
 ・ゾンビ…………普通のゾンビ、足が遅い。攻撃は噛みつき。
 ・スプリンターゾンビ…………速いゾンビ、攻撃時にクラウチングスタートで一気に距離を詰めてくる。お前本当にゾンビか?
 ・船乗りゾンビ…………頑丈で率先して前に出てくる。硬いというよりは体力が高い。海に帰れ。
 ・魔法使いゾンビ…………火の玉ぶつけてくる。でも思考能力は無なので味方ゾンビに当てたりもする。燃えろ燃えろ。
 ・メスガキゾンビ…………今回の親玉、司令塔。ゾンビ達を操るゾンビ。ごついゾンビを護衛に付けている。ざぁことか語尾にハートつけたりしてしゃべれる。一周まわって怖い。

●NPC
 全員無線を持って連絡を取り合えるので、各々離れて行動も可能。
 ゴッポ……退役軍人おじいちゃんその1。的確な指示出しで爺さん共を纏める元隊長。無線持ち。
 ドビー……ガリおじいちゃんその2。機械操作や発明等が大好き。特製の無線もこの人が作った。道具でサポートしてくれる。
 ガンダール……ぷくぷくおじいちゃんその3。ふくよかだけどめちゃ速い。俊敏。夢が詰まってる。言えばなんでもしてくれる。
 ヒデオ……スナイパーおじいちゃんその4。実は皆より20程若いが老け顔の為、同年代に見られている。

●その他
 ギャグです、このシナリオは与太濃度が濃いめです。勿論シリアスなプレイングも歓迎です。

●サンプルプレイング
 私はまだ数の少ない内に二階で罠を仕掛けて足止めをするわ!
 うおおおおおお! 戦いこそ我が存在の証! 一階でゾンビ達を薙ぎ払ってくれるわ!!
 ヒデオ! 一緒に銃でアイツを撃つのです!!

 ご縁ありましたらよろしくお願い致します。

  • お爺ちゃん「あなたはゾンビですか?」 ゾンビ「いいえわたしはメスガキです」完了
  • NM名胡狼蛙
  • 種別リクエスト(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2022年03月26日 22時16分
  • 参加人数4/4人
  • 相談9日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

回言 世界(p3p007315)
狂言回し
オリオン級 弐番艦 ベテルギウス(p3p008833)
宇宙戦艦『ベテルギウス』
※参加確定済み※
マリカ・ハウ(p3p009233)
冥府への導き手
李 黒龍(p3p010263)
二人は情侶?
※参加確定済み※

リプレイ

「またまた何とも荒廃してそうな世界だ。バイオなハザードか?」
 施設に降り立ったと同時、朽ちている内装を見渡す『貧乏籤』回言 世界(p3p007315)。
「(これはもう状況が手遅れにと言われてもおかしくないな)」
 そう思うのも仕方ない。人の気配もしないのに死臭だけは鼻に染み付いてくるのだから。
「匂うわ匂うわ。とっても芳醇なチーズケーキの匂い……ハーの『お友達』がたくさぁんいるのね♪ ぼろぼろでぐずぐず、しっとり艶やかなクッキーの舞台……今夜は楽しいハロウィンになりそうね♡」
 窓を開けて建物下を覗き込めば新鮮なお肉の塊、ゾンビ達が施設に侵入している所だ。『トリック・アンド・トリート!』マリカ・ハウ(p3p009233)は喜色で潤ませた瞳と満面の笑顔でそれを出迎える。
「詩人殿も言っていたが、襲ってきているとは正にその通りであるな。ちゃっちゃと片付けて伝説の老兵共とやらを迎えに行くあるよ」
 この状況でも何処か胡散臭い笑みを浮かべている『尸解老仙』李 黒龍(p3p010263)に。
「えー、こんなに『お友達』が居るのに元気ないのぉ」
 どうしてどうしてと、口を尖らせ抗議するマリカを遮る声が一つ。
「足音が聴こえるであります。三……いや、四人……」
 『宇宙戦艦『ベテルギウス』』オリオン級 弐番艦 ベテルギウス(p3p008833)のセンサーと連動した強力な聴力が捉えたのは何かが駆けながらこの部屋へ接近しているもの。
 各々が戦闘態勢を取り、扉の先を警戒するように睨む。そして足音が弱まり力強く開かれれば現れたのは……。
「貴様らが喚ばれし者達か」
 四人の老兵。その人達だった。

「二手に分かれるか」
 自己紹介も手短にゴッポが蓄えた顎髭を撫でながら笑う。
「儂とガンダール、そっちからメガネの兄ちゃんと金髪の嬢ちゃん」
「なら私とヒデオ、ゴツい銃器背負ったお嬢さんと怪しい人はこっちということか」
「怪しい人ってのは吾輩であるか……?」
 それ以外に居るのか。
「ゾンビ如きに遅れを取るとは思えんが、こういう時は活きの良い盾──ん……味方が居た方が心強いな」
「おい、此奴今儂等を盾にとか言わんかった?」
「ふぅん、おじいちゃん達の"バー"ってとっても大きいのね♪ 思わず手に取って刈りたくなっちゃう♡ だめ?」
「バーとはなんじゃ……?」
 ダメですダメです。一応まだ生かしてください。
 ベテルギウスの耳が足音の追加を捉える。
「無数の足音を確認、徐々に此方へ向かってくるであります」
 状況が動き出した。雑談混じりだった雰囲気が締まり、各々が行動を開始する。

「トロトロあまぁい♡」
「何だそれ」
 マリカと世界組は部屋を出て西側から階段を経由して下に向かうルート。おもむろに取り出した黒色の液体が入った小瓶の封を開けて口に含んだマリカに世界が問うてみれば不死性由来のポーションとの事。一時的な体力向上効果があるという。
「濃いめのチョコレート味よ☆」
「若いの、来おったぞ」
 クピクピとポーションを飲みきったマリカが視界に入れたのは広場で蠢くゾンビの群れ。一体一体はさほど強力な気配はしないが兎に角数が多いのだ。
「あらあらあら♡ スモアからこぼれ落ちたマシュマロがたくさんだわ☆ 楽しいハロウィンになりそうね♡」
「爺さん方、悪ぃけど前張ってくれるか」
「任せぃ。恐らくこっちは個体数が多い、攻めてかねば押し負けてしまうでな。その為のガンダールよ」
 世界が聖なる賛美の光を老兵二人に降ろさば纏う聖域は屍の呪を防いでくれる。
「おじいちゃん達、マリカちゃんも一緒に連れてって☆ ハロウィンパレードの始まりよ♡」
 物音を感知した蠢く屍達が一斉に此方へ向かってくる。
 老兵達が銃撃で応戦する中、マリカがゾンビ達の群れの中へ飛び込んでいく。一般人ならただの自滅行為だが、彼女にとってはこれ以上無いフィールドだ。
 ゾンビ達も反応し、その柔肌を喰らおうと足を向けようとする……が。
 ぐちゃり。
 ぐちゃり。
「ふふ♡ どうしたの? 食べないの? マリカちゃんは此処に居るのに。動けないの?」
 ぐちゃり。
 ぐちゃ……ぷつり。
「あぁ、切れちゃったね足、もう上がらないね、これであなたも新しい『お友達』」
 亡者の怨嗟はマリカを中心として広がるようにゾンビ達の足を掴む。亡者が亡者を掴んで離さない光景はまるで。
「地獄の口だなこりゃ、確かに聖なる加護とは相性が悪そうだ」
 マリカの拘束から逃れたスプリンターゾンビは攻撃能力を犠牲にゾンビらしからぬ機動力を持っている。
 世界が後方を抑えてるのは全体の消耗を抑える為。屍の動きを観ていち早く脅威に気づく観察力で味方に回避を促していく。
「よし、今ならいけるな」
 世界はガンダールに小包を渡し、何かを託ける。
「もうパーティーは終わり? もったいないもったいないわ♪」
 ガンダールと入れ替わりにマリカが敵の群れから離れる。彼女の頬を撫でるのはお友達を呼び出した彼女の精神力を回復させる黒霧。
 マリカに癒しの光を当てながら世界が老兵達の姿を探す。
「設置完了!」
「急げ!」
 ガンダールの声とゴッポがその後退を支援する。声の方へスプリンターゾンビがクラウチングスタートの姿勢から瞬足で老兵へ突撃しようと足を踏み込んだその時。
「わぁ☆」
「よし」
 轟音と共にゾンビ達の中心で小包が爆ぜる。世界が持ち込んだ爆弾が諸共吹き飛ばしたのだ。
「ふぅ、上手くいったのぅ」
 マリカが固定し、ガンダールが受け取った罠を設置、ゴッポと世界がそれを支援しながら一気に殲滅させる。効率と成果を兼ね揃えた策が功を奏した。
 ひと心地着いた所でゴッポの無線が鳴る。
「……司令塔を発見したらしい。儂等も行こう」

 場面は移り黒龍とベテルギウス組へ。
「さっさとあの小娘から距離を取rアイヤァーーーーーーッ!?!?」
「黒龍殿は何処にいたでありますか? その顔色と不審な動きでは、敵勢力と混ざるとフレンドリー・ファイアの危険が……」
 もうファイアした後っぽい光景は置いて、存外に接敵数が少ない事にドビーとヒデオは訝しんでいた。
「二手に分かれた事に気づき、一点集中で片方に戦力を集中させた可能性はあるかもしれん」
「ならば我等は迅速に指示発令所に向かうのが良いかと。戦線を拡げる定石であります」
「アイタタ……おいガラクタ戦艦小娘!! 貴様我輩の事をなんだと思ってるであるか!?」
 咳き込みながら戻ってくる黒龍の頭に何か……ベテルギウスのビットであるアステリズムが刺さっているが。
「(頭にアステリズムが……まぁGPS代わりになるし良いであります)」
「「(頭になんか刺さってるけど平気そうだしいいか……)」」
「え、なんであるか、なんでこっち見てるある」
 皆でなんでもないよと言いながら再度進行を始める。
「お出ましだ」
 これまでの屍兵より体格が一回り大きい。ボスの取り巻きよろしく、司令塔が近いのだろう。
「無線で連絡しておいた。向こうが着く前に露払いしておこうか」
 後方警戒しながらヒデオが愛銃のスコープで船乗りゾンビを覗く。
「魔法使いが並んでる。君達、船乗り達を頼んだよ」
 ドビーが傷薬の用意をしつつ小銃で牽制。
「小娘、今度は洒落にならんからこっちに当てるのはやめるよろし!」
「承知してるであります。安心して背中を預けて欲しいであります」
 黒龍が一瞬信じられねぇよって視線を送ったが何処吹く風であった。
「流石歴戦の兵、射線がとても取りやすい」
 発射されるアステリズムが船乗りゾンビ達の周囲を高速で移動しながら射撃を繰り返す。その場で動けなくなっている船乗りゾンビに黒龍が身を低くしながら接近し、両の掌から繰り出される掌底がゾンビ達を破壊しながら押し込んでいく。
 功夫道術、気の流れを放出させ腕力以上の力を発揮する必殺の力。ヒデオの支援射撃とベテルギウスのビットが船乗り達に反撃を許さない。
「ここだ!」
 ドビーが炸裂弾を投げ込むと後方に待機していた魔法使いゾンビ達が反射で火の玉を放つ。そうなれば燃えるのは必然的に間で壁となっている船乗りゾンビ達。
 燃え盛るゾンビ達は痛みも知らぬまま身体が朽ち果てていくだけだ。

「ドウシテ……ココニハ、オイボレダケッテキイテタノニ……」
 施設入口……その済で震えている唯一意思を有しているメスガキゾンビは楽勝で眷属を増やせると此処に侵攻したのに想定から外れた抵抗に現状から逃避するしか無かった。
 司令する手駒がやられたら己には虚勢を張る何ものも残っていないだから。
「あ、誤射であります」
「あぎゃー!! この小娘また!!」
 傍に置いておいた魔法使いゾンビ達もベテルギウス達に殲滅させられている。逃げなければ、逃げなければ。ここに居てもやられるだけだ。
 混乱に乗じてその場を去ろうと立ち上がった。
「あらあら♪ 何処に行こうと言うの? パレードはもう終わり? トリを務めるのはあなたなのね♡」
 ゾッとした言葉に振り向くとマリカがニコニコと此方を見つめている。
「今日はあなたのおかげで『お友達』がいっぱいできちゃった♡ とっても楽しかった。お礼なんだけど……」
 聞きたくない、受け入れたくない、その言葉の後は。
「あなたもマリカちゃんの『お友達』にならないかしら?」

「これにて任務終了だな。それにしても腹が減ったな……今夜は焼肉でも食うか」
「あれ、頭に何か刺さってるである」
「アステリズム返して欲しいであります」
「こ、小娘ぇ!!!!」

 なんの事無い会話、メスガキゾンビが最期に聞いた会話。
 なんて事ないのに、なんでこんなにも。
 恐ろしいのだろう。

「バイバイ♡」
 意識は、そこで途絶えた。

 ありがとう特異運命座標。老兵達は無事に近くの防衛拠点に着いたようだ。彼等の着陣は士気向上にも繋がるだろう。
 今宵の物語はここまで、また何時か続きを詠うとしよう。

成否

成功

状態異常

なし

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