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シナリオ詳細

年末干イカ戦線

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●人参が安いのよね。何かいい料理ないかしら。そう聞かれたので郷土料理を伝えたら滅茶苦茶流行ってしまったため。
「現在、干しイカが大変不足しております。というかスルメイカですね。あれを干したものが」
 『ナーバス・フィルムズ』日高 三弦(p3n000097)はそう切り出し、沈痛な表情で顔を伏せた。一同は何を行っているのかさっぱり分からなかったが、この季節なら多少は需要があるので仕方ないのではないかと思った。そう返してから、なら干しイカもその分流通しているのでは? と首をひねった。
「ええ、例年通りの需要なら普通に事足りるんです。ですが、今年はちょっと様相が異なりまして……その、海洋の方にとあるおつまみを紹介したことで……ブームになってしまい……」
「おつまみ?」
「はい。……『いかにんじん』というのですが」
 まんますぎる名前に一同は首をひねった。どんな郷土料理だよ。〇〇漬けのパクリじゃねえか。うるせえあっちがパクりなんだよ。そんなざわつきがみられた。
 ――スルメとニンジンを細切りにし、醤油、日本酒、みりんなどで味付けする。各家庭で主に晩秋から冬にかけて作られ、おつまみ、おかずとして親しまれている。
 そんな郷土料理である。なお、これは生スルメイカでも別に大丈夫で、実は干しイカを使うのは窮余の策であるんだけど、三弦の実家は干しイカしか使ったことがないのでそう教えてしまったらしい。
 なお今も、彼女は生イカで大丈夫だとは知らない。まあ寄生虫こわいもんね。
「それで、今回皆さんにはイカ漁に出ていただき、ついでに干しイカ……もう『干し』ではないんですがそういうものを作るのを手伝っていただきます。依頼人は海洋貴族のスクィッド・ドライスキーノ氏です」
 まんますぎてどうリアクションを取ればいいのかわからない一同である。
「あ、全部つつがなく終わったらいかにんじんで一杯ひっかけてもいいそうです。なお海洋の一部の居酒屋にも卸しているそうです」
 干しイカ不足の原因はそいつじゃねえかな? 一同は分かってても口にしなかった。

●干しイカ(干さない)(潰す)(裏返せ)
「話は聞いているよ。君達のようなイレギュラーズにこのかきいれ時の手伝いをシてもらえるのは後衛だね」
 依頼当日の夕方。日没を待ってからイカ漁は始まる。
「目的地はアクエリア周辺海域。なお未だに狂王種も出る。イカ型ならそいつも持って帰りたいな」
 無茶をおっしゃる。
「そして、戻ってきたら干しイカを作る。……といっても時間がないからね、プレス機で潰して裏返したスルメイカを乾燥プレス機にかける」
 プレスの概念が狂ってしまう。
 イレギュラーズの頭部にクエスチョンマークが多数浮かんだ。
「なおプレス機はリズミカルに稼働するので裏返すタイミングをミスると手が潰れるので気をつけてほしい」
 なんかいきなり危ない事言いだしたな。
「なに、酒代は私が持とう。卸先に納品がてらいってくれて構わないよ」
 この一言が余計だったかも知れないと、あとでスクィッド氏は語っている。

GMコメント

 私の故郷の郷土料理、なんでか知名度がクソみたいに低い上に日常品が過ぎて地域の人間がそれが売りになると毛ほどにも思っていない節がある。

●成功条件
 干しイカの生産のつつがなき完遂

●いかにんじん
 OPの説明以上のことを書くことがあんまりない郷土料理。不味いイカを使うとトラウマになるしちゃんと醤油は冷まさないとだめだぞ。足が早くなるからな。
 北の大地の〇〇漬けはこれのパk……じゃなかった改良品だそうです。嘘じゃないよ。
 冬に出回る上に三弦が教えたタイミングがこれから年末催事のかきいれ時だったのがまずかった。

●アクエリア海域の漁
 イカ釣りなので夜に誘引灯を用います。
 そのため狂王種も引き寄せる可能性がありますが、その時は倒すしかありません。
 多少の戦闘の可能性を留意してください。

●干しイカプレス製法
 何を言っているかわからないと思うがひたすらイカを裏返す仕事です。
 漁のあとに行われるので眠くなり判断が鈍るなかで行われます。それは腕を潰すリスクのある仕事でやっていい業務スケジュールじゃない。
 テンポよく行う必要があるのでメンタルとかテクニックとか高いといいかもしれません。

●なお
 終了後にお酒が飲めます。

 以上、よろしくおねがいします。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • 年末干イカ戦線完了
  • GM名ふみの
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年12月25日 22時15分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ノリア・ソーリア(p3p000062)
半透明の人魚
十夜 縁(p3p000099)
幻蒼海龍
ジェイク・夜乃(p3p001103)
『幻狼』灰色狼
寒櫻院・史之(p3p002233)
若木
メリッカ・ヘクセス(p3p006565)
大空の支配者
ワモン・C・デルモンテ(p3p007195)
わもきち
ニル(p3p009185)
おかえりを言う為に
イズマ・トーティス(p3p009471)
青き鋼の音色

リプレイ


「いかにんじん……どんな食べ物なのでしょう?」
「あー……聞いたことがあるような、ねぇような。飲みに行くとたまーにつけ合わせで出てくるあれのことかねぇ、ひょっとして」
「なんだっけ、ハッピーアイランドの特産品だっけか。そんなにいかとれるのあそこ? 初耳なんだけど」
 『はらぺこフレンズ』ニル(p3p009185)は夜の波を割く船の舳先を見ながら首を大きく傾げた。『幻蒼海龍』十夜 縁(p3p000099)と『若木』秋宮・史之(p3p002233)は何処かで見た覚えがあるらしく(しかし食べた覚えはない。縁はそもそも食えない)、特徴だけはおぼろげに覚えていた。……それはそうと何故アクエリアくんだりでイカ釣りなのか。それがわからない。
「イカニンジン! そういった料理もあるのかー、オイラのイカ料理の世界が一つ広がったぜー!」
「松前漬け……とは違いますの?」
 『わもきち』ワモン・C・デルモンテ(p3p007195)はアザラシであるがゆえにイカが好物のひとつである。そんな彼でも知らないイカ料理だけに、その興味は一入だ。酒のつまみに用いられる料理なので、知らないことも無理なきことであるが。『半透明の人魚』ノリア・ソーリア(p3p000062)は恋人の影響か、よく似た料理には思い当たりがあるらしい。だが、その言葉を聞いたら遠く幻想で執務中の情報屋が「あ゛?」つってキレそうではある。似ているが味付けの一部やらがだいぶ違うのだ。なお現地人に迂闊にそんなこと言うと戦争になるから気をつけようね。
「干しイカ……美味しいよね。海洋に住んでると自前でもわりと手軽に用意できるからね、自作して勉強・研究のお供にしてたりするよ。しかし『干しイカじゃない干しイカ』とはこれ如何に」
 『大空の支配者』メリッカ・ヘクセス(p3p006565)は詳細な説明を聞いてもちょっと理解が追いつかない。そりゃまあ干す代わりにプレスしますとかいわれてもそれはイカ焼きじゃないのかとか、そもそも干してないんじゃないかとか色々と言いたいことはある。
「え? 干しイカ製造ってそんなにショートカットできるの? ていうか干してないだろう、それ。まぁ乾燥はしてるからいいのか……(いいのか?)」
「面倒臭い上にやってられねえな! 何ていうか……この上なくブラックな臭いがプンプンするぜ!」
 雰囲気と自信満々な相手に言いくるめられそうになっている『青き鋼の音色』イズマ・トーティス(p3p009471)に、しかし『『幻狼』灰色狼』ジェイク・夜乃(p3p001103)は流石に聞き捨てならぬといった様子で抗弁する。製法として理屈はあるんだろうが、だからといってイカ釣りから仮眠すら挟まずにプレス作業に従事させられるのはその、報酬と見合っているのか激しく問い質したいモンである。
「ははは、その分報酬は弾むから許してほしいナ!」
 スクィッド氏の軽快な口ぶりには自分のブラックな言動への自覚が一切感じられない。イレギュラーズがおもっているよりこの男やべー奴だぞ。
「漁なら、海種に、任せてくださいですの。イカの習性でしたら、わたしも、知ってますの……明かりをつけて、呼び寄せて、きらきらした棒状のイカ角に、食いつかせるんですの」
「なるほど、光が大事なんだね。なら俺も役に立てそうだ」
 自信満々な様子のノリアの話に、ならばと史之は目を光らせた。役に立てる場面があれば、積極的に前に出ねば。そんな心意気を感じる。
「釣り方のコツとか、聞いておいた方がいいことってあるか?」
「イカの狂王種なら討伐経験があるから、その辺りは任せてよ」
「オイラも命より重いイカを逃さねえように頑張るぜ! なんとかなる!」
「まぁ見たことはあるから多分やれるとおもうよ」
 ジェイクは予めコツなどがあればとスクィッド氏に聞こうとしたが、それより早くイズマ、ワモン、メリッカが胸をたたいて自信有りげな様子をアピール。三者三様のツッコミどころがあるのはなんでだろう……? とはいえ、彼はそれに言及するほど無粋でもない。
「それなら存分に真似させてもらうぜ。頼りになるな」
「イカの漁場ならさっき漁師たちから聞いたから、そこに向かおうぜ」
「じゃあ俺の小型船で先導するよ。夜目なら目薬でなんとかなるからね」
 なお、イズマは小型船も用意して準備万端、漁場については縁がリサーチ済みという徹底ぶり。本当、各個人の優秀さが恐ろしい。
「え、小型船? 漁船はどうす……」
「ついてくればいい……と、思いますの」
「あ、はい」
 完全にペースを奪われたスクィッド氏はこの体たらく。漁は少なくとも失敗しないだろう。狂王種の脅威にさえ目をつぶれば。


「イカ釣り、ニルは初めてなのです。ひなまつりやワカサギ釣りとは全然違うのですね」
「多分そういう系よりはおとなしいんじゃないかな?」
「むしろひなまつりってお祭りじゃなくて釣りの話なの……?」
 イレギュラーズ達はイカ角に寄ってくるイカを網ではなく釣り竿で次々釣り上げていた。ニルは度重なる釣りの依頼ですっかり腕が鍛えられたのか、次々にイカを吊り上げていく。イズマやメリッカはニルのあんまりな経歴に不安を覚えつつ自らも竿を握る。まあキメラシャークとかよりはだいぶマイルドだと思うしメリッカはそんなコト知らなくていいと思うな。
「光でイカを引き寄せるのはいいけど、俺の周りにプランクトンが集まってるって考えると、ちょっとやだなあ」
「いいじゃねえか、史之のお陰で楽に釣れるから助かるぜ」
「……ま、それもそうか」
 史之は自ら光源となることでイカを引き寄せるが、原理的に引き寄せているのはプランクトン。ちょっと複雑な気持ちだが、ジェイクの華麗なフォローで気を取り直す。ジェイクはジェイクで使い魔に偵察させ、近くに狂王種の影がないか、多すぎやしないかをつぶさに観察する。
「いくつかそれっぽい影が見えるけど、多すぎたら漁場を変えるのもテじゃ……」
「だめですの。狙うなら、大物……狂王種のイカを狙いますの」
「引きつけてサクっと倒しちまおうぜ。イカ型なら持って帰るんだろ?」
 なお、狂王種の数によっては移動も提案すべきかもしれないが、海種2人が滅茶苦茶好戦的だったのでその案も流れました。
「そいつにイカを食われるわけにゃあいかねぇよな! 狂王種退治は任せろー! ……ハッ、素潜り漁に夢中になってイカを飲み込むところだったぜ!」
 ワモンもやる気満々だったが、潜っては戻りを繰り返す中で何度かイカを飲み込みかけた。アザラシの本能恐るべし。
「言ってるうちに、狂王種のお出ましみたいだな。この移動スピードは本当にイカかもね」
「依頼主のリクエストだと、無事に持ち替える必要がある……狙うなら眉間のあたりを斜め45度から突けば〆られるはず……」
 なんだかんだ言っているうちに現れた狂王種に、イズマと、少しおくれてジェイクの使い魔が反応する。波を蹴立てて突っ込んでくるそれに、メリッカは空中から狙いを定めた。
 狙いすました一射は狙い過たず狂王種イカの眉間に突き刺さったが、浅い。どうやら巨大化したことで強度も増しているらしい。向かう先は、ノリア。
(巨大イカの、たかい、視力と知能なら、人工的な灯りより、わたしのほうがおいしそうだと、きっと、見破ってくれることでしょう)
 美味しそうな灯り、ゼラチン質のしっぽ、そしてその隙だらけの佇まい。ノリアのそれは完璧だった。だからこそ、正面から狂王種イカを受け止め、その身に疲労を蓄積させることに成功する。
「よし、下から俺が打ち上げる! 皆で引っ張り上げろ!」
 海に飛び込んだ縁が下方から強烈な一撃を叩き込むと、狂王種のイカは堪らず水面に上がってくる。船に戻ったワモン、そして史之、ニル、メリッカ、イズマ、ジェイクの6名による全力の牽引で、狂王種のイカは船のヘリに釣り針ごとくくりつけられることになった。……これ、調理どうするんだろう?


「なにぃ?! このイカをつぶすってのか?! ぐぬぬ、そのまま丸のみしたいくらいうまそうなイカをつぶすなんて……その手間をかけてまで作るたぁイカニンジンってのはよっぽどうまいイカ料理なんだな?!」
「はい……多分、美味しいと思いますの……」
 イカは刺身とか塩辛派であろうワモンにとって、わざわざ干物にするという発想が全くなかった。だもんで、改めて聞いても理解が及ばない。想像以上の味なんだろうと問う彼に応じるノリアも、うつらうつらとして意識が朦朧としていた。
「はい、寝ない寝ない! がんばろ!」
(これ用の職工さん雇ってないのかな……?)
 仲間達に活をいれるべく声をかけて回る史之も割と限界は近いのだが、それでも声を張ることでなんとか意識をつなぎとめていた。メリッカの疑問はご尤もなんだが、多分年末なので工員の確保が難しいのかもしれない。
「イカを返す仕事なら俺がやるぜ。流石に、若い嬢ちゃんや、手を商売道具にしているやつらにさせる訳にもいかねぇからな」
「大丈夫だ、俺もまだやれるぜ……」
 縁とジェイクは十分に気力が残っている様子なのが救いだろうか? 責任感という意味では随一のものを持つ前者、単純作業の怖さを分かっている後者。両者ともにこういう時も非常に頼りになる。
「夜遅くたって、ニルは眠くならないのでお任せください! ノリア様はお疲れでしょうから、その分も頑張ります!」
「助かりますのー……わたしも、裏返す役をー……」
「いや、それはさせられないよ」
「ああ、嬢ちゃんには無理だ」
「眠いだろうから無理しないでレバー握って! ね!」
 秘宝種であるニルがこの状況で一番有利であることは明らかだったが、男達にも意地がある。さきの漁で獅子奮迅の働きを見せたノリアにさらなる無理を強いて怪我したら最悪だ。イズマと縁は素早く彼女を引き剥がし、史之はイカの上下用のレバーに手を添える。なおその時、ワモンは栄養ドリンクで自分をごまかしていた。
「……なあ、ちょっとまってくれ」
 イズマはさあこれからという段になって、ふと思い出したように一同に問いかける。イカには墨袋がある。取り除かないと大惨事になるのでは、と。尚その辺りの注意は出ていったスクィッド氏は一切していない。
「わかった、僕が最初に全部の墨袋を切り離すから皆はプレスに集中して!」
「ノリアさんがプレス用のレバーを握るならリズムも大事だな。音楽も流そう」
「音楽、ですか? ニルはとっても、楽しそうだって思いました」
 史之はすかさず前処理を引き受け、イズマはさらにノリアに対するリスクヘッジを提案、ニルはそんな様子にさらにテンションを高める。
「酒代稼ぎのアルバイトと思えばイケるわ。頑張りましょう……!」
「オイラのイカひっくり返しテクニックをみろー!」
「それじゃあ、稼働を開始いたしますの……!」
 メリッカとワモンが気合を入れ直すと、ノリアはプレス用のレバーを握り思い切り引っ張る。熱された鉄板が持ち上がり、イカが並べられ、レバーを押すと轟音と共にプレスされる。潰れてはみ出さないのは、型枠があるからだ。
 ……その一瞬のプレス圧からくる抜けた水分と鉄板が吐き出す蒸気の激しさに、男共の表情がさあっと青ざめたのは言うまでもない。

「……いかにんじんって、すぐは食べられないのですか?」
「いやいや、店でちゃんと食えるぜ。ところで旦那、ここで一番高い酒を出しちゃくれねえか?」
 怒涛のプレス作業の終了後、一同は黄色い日差しを見ることなく仮眠室でそれなり上等なベッドを提供され、すっきりと一眠り。目覚めると西日が眩しかったという。
 卸先の酒場にいかにんじんを納品すると、店主は一晩寝かせるという。食べられないのかと落胆したニルだが、そこは縁がきっちりフォローしつつ重めの提案をしていた。
「だ、大丈夫かな? 高いお酒とか……」
「徹夜であんな労働したんだからそれくらいしないと割に合わねえよ」
 史之はギフトである程度飲み物を提供できるからか、わざわざ高い酒を要求することに忌避感を覚えた。が、縁の言い分も一理ある。未成年組にドリンクを提供しつつ、しかし漂う高貴な酒気には逆らえない。
「縁の言う通りだぜ。報酬ってんだから楽しもうぜ」
「実はお酒のむの初めてなんだよね……高いのもいいなんて、なんだかドキワクしちゃうなぁっ」
 ジェイクは鷹揚に頷き、運ばれてきた高級酒を呷る。己に丁度いい酒量をわきまえているのだろう、おっかなびっくりでも、ガバガバ行くわけでもないバランス感が感じられる。メリッカは寧ろ初めての酒だけあり緊張しつつという体だが、そこそこ強いそれを口に含んでも大丈夫そう。
「オイラは酒は飲めないけどイカニンジンは興味あるぜー!」
「いかにんじん……初めて見るけど美味しそうだな、おかずによさそうだ」
「はい。すごく『おいしそう』です」
 ワモンとイズマはしげしげといかにんじんを眺め、ニルはそんな彼らと周囲で酒を手に取る仲間達を見て『美味しそう』と評した。
 ニルにとって、無事に成功した依頼でこうして仲間と酒やつまみを酌み交わせるのは、当然ながら非常に喜ばしい出来事なのである。
「それではこの松前漬けに、かんぱいですのー!」
 そして乾杯の音頭をとるのはノリア。
 なお彼女の手元にはその言葉通り松前漬けの姿があった。料理に敏い史之なら、いかにんじんと松前漬けの違いがわかるだろう。数の子の有無ではない。昆布の有無が最も大きい味わいの相違なのだと。前者は後者よりさっぱりしていて、サラダに近い味わいなのだ、と。
「オイラ普通に食う方が好きかなー……」
「土産には悪くねえと思うけどな」
「松前漬け、ゴリョウさんも、喜ぶとおもいますの」
 生イカが好物のワモンにとっては口に合わない様子だったが、酒飲み達には概ね好評だ。
「折角だし、つまみも貰おうかねぇ。いかにんじん、いか抜きで」
 縁の半ば無茶振りみたいな要求に出てきたのはキャロットラペ。なお、これはこれで好評だったので奪い合いになったのは笑い話である。

成否

成功

MVP

イズマ・トーティス(p3p009471)
青き鋼の音色

状態異常

なし

あとがき

 海鮮、じゃなかった開戦まったなし。

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