シナリオ詳細
Pumpkin・Party・Paradise!
オープニング
●村にて
「今日はお客さんも交えてのパーティだぞぅ! たっくさん、ご馳走を用意しないとな!」
村の長は楽しそうに笑いながらパーティの準備をする者たちへ声を掛ける。
村はオレンジ、黄色が主体の色合いで飾られている。所々に料理に使った後のかぼちゃも飾り付けられ、気分はハロウィンだった。
素朴ながらも広場もあるこの村は、木製の建物も相まって、かぼちゃの明るい色合いが良く映える。
子どもたちもいい匂いに釣られて外に飛び出し、つまみ食いをしては怒られたり。広場に設営されたステージのような設備に、招かれたパフォーマーたちが話し合いながらこの後の催しの準備を整えていた。
「さぁさ、料理だけじゃあなく、パンプキンケーキも作ろう! お菓子も作れるほどのかぼちゃ、折角の日に使わくてはもったいないだろう?」
「楽しみですねぇ。村のみんなにも、お客さん方にも楽しんでもらえるといいんですが」
「なあに大丈夫さ! 準備は万端、装飾も食べ物もステージだって完璧だ。きっと喜んでもらえるとも」
今日やってくる客人に期待を寄せながら、村人たちはパーティの準備を進めていくのだった。
●
「よく来てくれたわね。今回はパンプキン・イエローな依頼よ」
『色彩の魔女』プルー・ビビットカラー(p3n000004)は依頼を受けにやってきたイレギュラーズたちへ、そう語り掛ける。
「幻想の村で、かぼちゃがたくさん採れたそうよ。それで、依頼人はこれを使ってたくさんの料理を作って、かぼちゃパーティを開きたいそうなの」
ハロウィン・オレンジのような気分でしょう? とプルーも楽しそうに笑う。確かに、時期的にもぴったりの依頼だろう。
「そこで……あなたたちにはパーティを楽しんでもらいつつ、護衛の役割を担って欲しいみたいよ。……と、言うのは半分口実みたいなものだけれど」
思ったよりも収穫が多く、村だけでは消費しきれないと、ギルドに相談を持ち掛けられたらしく、それならば護衛という体で、冒険者にもパーティを楽しんでもらおうという事だ。
会場である村周辺も、モンスターが頻繁に出るというわけでもなく、夜に出歩かなければ危険もない、比較的安全な場所で行われる。思いっきり楽しんでも問題ないだろう。
「今は多くの問題や、事件がたくさん出回っているわ。……でも、こういうダーク・ブルーな気持ちを塗り替えることも必要だわ」
無垢なる混沌だけでなく、仮想世界にまで脅威が及んでいる今、浮かれた気持ちでいられる者は少ないだろう。だからこそ、楽しむ気持ちというものは忘れてはいけないと、この村人たちの依頼で思うところがあったのか、プルーは真っ直ぐにイレギュラーズたちの瞳を見つめる。
「たまには、息を抜いて楽しむといいわ。そうすれば、気持ちもブロッサム・ピンクのように晴れやかになるわ」
改めて、とプルーはパーティ会場の設備を伝える。
「まず、村の中心にある広場に、外部から招いた劇団が来るそうよ。観客も飛び入り参加できるダンスや、歌を披露するみたいよ。事前に申し込めば、自分たちで披露したいもの……例えば――そうね、かぼちゃを使った即興料理なんてものも、いいかもしれないわ」
きっとハピネス・レインボーな催しになるわよ。と、プルーは微笑む。劇団の設備以外にも、かぼちゃ料理の屋台などがたくさん並ぶそうだ。
定番の煮物や、一口サイズのケーキにスープ。全て持ち運べるサイズで提供するらしく、食べながらショーを楽しむことも出来るだろう。イレギュラーズは護衛という建前があるので、屋台の食べ物は無償で提供してくれるとのことだ。
「華やかな村の装飾を見ながら食べる料理はきっといつも以上に美味しいでしょうね。さぁ
、行ってらっしゃい」
プルーに送り出され、イレギュラーズたちは依頼へと向かって行った。
君たちはどんなパーティにするのだろうか。
かぼちゃ料理を楽しむ? それとも、何か催しでもしてみる? のんびり村を見て回るのもいいだろう。どうするかはイレギュラーズ次第。
さぁ、かぼちゃだらけの楽園へ――ようこそ!
- Pumpkin・Party・Paradise!完了
- GM名きみどりあんず
- 種別通常
- 難易度EASY
- 冒険終了日時2021年11月27日 22時10分
- 参加人数6/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 6 人
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参加者一覧(6人)
リプレイ
●
賑やかな村に辿り着いたイレギュラーズ達。
オレンジ色に囲まれた木造の建物や、かぼちゃをくり抜いた装飾があちこちに並ぶ中、皆の元に村人がひとりやってきた。
「やぁ、皆さん! ようこそお越しくださいました! 護衛……というのは建前で、祭りを楽しんでくださいね。催し物をする方はあちらの受付にお伝えください」
そう伝え、案内役の村人はイレギュラーズ達から離れていった。
催し、と聞いて早速受付へ向かったのは、『メイド騎士』観音打 至東(p3p008495)と、『ナチュラルボーン食いしん坊!』ニャンタル・ポルタ(p3p010190)のふたり。
意気揚々と受付へ向かい、必要なものやどういったパフォーマンスを見せるのか伝えた後、露店がある方向へと足を向けた。
「どんちゃん騒ぎのあるところ、ちょくちょくしとーちゃんあり、ですヨ! 今日はお仕事抜きで楽しみましょう、メイドらしい生産活動とメイドらしからぬ消費行動を!」
元気よく至東がそう言えば、他のものもうんうんと頷きながらそれぞれ露店を見て回ろうと散り散りになる。
催し物をするニャンタルは、準備の前に腹ごしらえだと、自前のトレーを持ってあらゆる屋台の食べ物を手にとっては胃袋に収めていた。
かぼちゃの料理だけでなく、ごろごろと野菜が入ったカレーや、肉料理に魚料理。ありとあらゆる食べ物が並んでいた。
「ほぅほぅ! 賑わっとるのぉ! そこかしこからいい匂いもしておるし、祭りの雰囲気はこうでなくては!」
嬉しそうに屋台や村の装飾を眺め、トレーいっぱいに料理を乗せて歩く。
「うむ。どの料理も大味という訳でも無いようじゃ。どれもしっかり美味い!」
屋台というからには簡易的な調理法になってしまい、おおざっぱな味付けになってしまう、と思っていただけに、ニャンタルは嬉しい誤算だともう一杯。まだおかわり。と、屋台の老人に何度もお代わりを強請っていた。
「ほほほ! よく食べる方だ。少しおまけしてやろう」
「なに!? おお、こんなにたくさんカレーと煮つけを……! ふふ、ありがたく頂くぞ!」
しっかりと味の浸み込んだかぼちゃの煮つけに、かぼちゃだけでなく、野菜の旨味がギュッと詰まったカレーを器に多めに注いでもらったニャンタルは、出演するステージまで、三度お代わりをしながら腹ごしらえを堪能していたのだった。
一方その頃、お菓子がメインの屋台通りにて。
「ハロー☆ ハロー☆ みんなー! 元気ー!? ボクは元気だぜ!」
と勢いよくパンプキンパイが並ぶ露店へ顔を出したのは『おかし大明神』ロリ☆ポップ(p3p010188)。元気のよい声に露店の中年女性がくすくすと笑いながらあらまぁと、微笑ましそうに見守っている。
「おやおや、元気な子だねぇ。どうしてそんなに楽しそうなんだい?」
お決まりの台詞というような言葉に、ロリ☆ポップはふふんと鼻を鳴らしてこう答える。
「そりゃそこにお菓子があるからさ! ではまずひとつ、パンプキンパイを頂きましょう!」
ロリ☆ポップはぱくり、と並べられた一口サイズのパンプキンパイを放り込み、良く咀嚼して味わうと、美味しい! と口に出す。が――
「これはこれで美味しいけどー……。もっと美味しくする方法があるよ!」
「まぁ、本当? どうしたらいいのかしら」
「ふふん、それならボクが作ってあげよう! 地元でお菓子の達人と呼ばれたり呼ばれなかったりしたこのロリ☆ポップ様が一肌脱がなきゃあね!」
露店の簡易キッチンを借りて、ロリ☆ポップは材料を確認し、手際よくかぼちゃを処理していく。
果たしてどんな料理が出来るのだろうか――
『エルフレームMarkSin』ブランシュ=エルフレーム=リアルト(p3p010222)、はじまりはメイドから』シルフィナ(p3p007508)、『必殺の上目遣い系観光客』ラナーダ・ラ・ニーニア(p3p007205)は、たまたま鉢合わせ、共に屋台巡りをしているところであった。
「かぼちゃのポタージュ、美味しいのですよ! ほら、ラナーダさんとシルフィナさんもどうぞ!」
「あ、ありがとう! それじゃあ一口……あちちっ」
「わたしも……うん、美味しいです。身体も温まりますね」
ほう、と一息ついてポタージュスープを堪能していると、ブランシュは賑わっている屋台がひとつ、あることに気が付いて、ふたりを誘い向かって行くと、そこには――
「はいはーい☆ かぼちゃプリンに新生パンプキンパイ! 変化球も大事だよねってことで、かぼちゃのチーズケーキもあるよー! さぁ☆食べた食べた!」
そこにはロリ☆ポップがキッチンを借りて作った黄金色に輝くお菓子たち。
きらきらと輝く、宝石のようなスイーツたちに、村の子どもたちも大喜びで飛びついていた。
「わぁ! これ、あなたが?」
ブランシュが前のめりになってロリ☆ポップへ問うと、にっこりと笑いながらロリ☆ポップは大きく頷いた。
「そうだよー☆ ほら、食べてごらんよ! あ、もちろんボクも食べるけど」
差し出されたかぼちゃプリンを一口食べれば、かぼちゃの甘みと滑らかな舌触りのプリンが口の中で溶けて消えてしまう。
ほろ苦いカラメルソースの後味が、また一口へと誘うようで、ついついもう一口と匙でプリンを掬い取り、口の中へ放り込む。
「おいひぃ! お二人も食べて見てください! とっても美味しいのですよ!」
ブランシュが夢中になって食べる姿に、ラナーダとシルフィナもどれを食べようかと輝く宝石を眺める。
「あ……あの、固めのプリンって作って頂けますか?」
恐る恐るシルフィナがそう問えば、もちろん! と快く受けたロリ☆ポップが作業に入る。その間、手持ち無沙汰になると思い、シルフィナはかぼちゃのチーズケーキを手に取る。
「じゃあワタシはパイを頂こう! ふんふん、良い香りなのだ……」
ラナーダもパンプキンパイを手に取り、シルフィナと同時にかぶりつくと、ふたりとも目を輝かせてスイーツの味を堪能する。
露店の最初に出ていたパンプキンパイよりもより滑らかで、しっかりとかぼちゃの甘みが感じられ、触感もパイ生地のサクサク感とクリームの滑らかさが絶妙にマッチしていて、いくらでも食べてしまえそうな出来栄えだった。
チーズケーキも、しっかりとチーズの風味を感じられ、通常のチーズケーキのさっぱりとした口当たりと、かぼちゃの甘みが喧嘩することなくそこに収まっており、台座のように敷かれた底のクッキー生地も、アクセントとしてしっかり引き立っている。
最上級のパイとケーキに舌鼓を打っていると、あっという間に出来上がった硬めのかぼちゃプリンが出来上がり、ロリ☆ポップが声を掛ける。
「ボクも食べたいから四個作っちゃった☆ さ! どうぞ!」
シルフィナが差し出されたプリンを受け取り、一匙プリンを掬う。
ぷるぷるとは揺れない、しっかりと固められたプリンを口に運ぶと――濃厚な甘みが口の中に広がる。
ラナーダとブランシュも一口食べれば、頬っぺたが落ちそうだと頬に手を当てながらもぐもぐとプリンを堪能する。
「これ、さっきのプリンよりも味が濃いのです! もしかして、作り方を変えたのですか?」
「そーだよ☆ 固めのプリンは触感とかも変わるし、同じ味じゃあつまらないでしょ? だからかぼちゃ多めにして味を濃くしたんだ!」
気づくなんてすごい! とブランシュを褒めて、ロリ☆ポップもかぼちゃをぱくりと頬張る。
四人がスイーツを一通り堪能し終わって、村の警護――という名の村巡りをしようかという所で、大きな音が村の中心部から響いてくる。
「なんでしょう……行ってみましょうか!」
シルフィナが先行して中心部へと向かうと、大きめの舞台に劇団のような者たちが数人、何か始めるような動きをしていた。
「話にあったショーではないか? 何が起こるのか楽しみなのだ!」
ラナーダがきらきらと舞台に目を向けていると、演目が始まる。
かぼちゃの被り物に、黒いローブを着た役者が、おどろおどろしい声で『我はパンプキンキング!』と名乗りを上げる。
どうやらかぼちゃの王様と、それを取り巻くゴーストたちのお話の様だ。
『ああ、ああ。かぼちゃはどうしてこんなにも食い荒らされ、くり抜かれ、痛い思いをしなければならぬのだ!』
『キング! パンプキンキング! 悲しき王よ、涙を拭いて。一緒に踊りましょう!』
装飾用に多くのかぼちゃが犠牲になったと嘆くかぼちゃの王と、悲しむことなかれと王を励ますかぼちゃのゴースト。
そこへひとりの少女がやってきて、かぼちゃのダンスを見て驚く。思わず上げられた悲鳴にかぼちゃの王も驚き、少女を捕らえると何をしていたのか問い詰める。
『ごめんなさい! かぼちゃが踊るなんて初めて見たの!』
少女が必死に悪気はなかったという姿にハラハラと見守る観客と、それに混じるシルフィナたち。
やがて劇は少女とかぼちゃの王が仲良く踊ることとなり、曲が流れ始める。――と、そこへやってきたニャンタルが、ギターを持って舞台の真ん中へと上がる。
「さあ、踊れぇい!」
ギターをかき鳴らし、先ほどまでの朗らかな舞台が一変してライブ会場のように熱くなる。
ぎゃんぎゃんと響く音色と、手に持つ街灯をマイク代わりに奏でる歌声――と思われるデスボイスに、ハードロックのような雰囲気が辺りに漂い、観客は皆驚いているのだが、不思議と嫌な感じではない。
段々とリズムに乗っていく観客と、ニャンタルの歌声はヒートアップしていき、曲はクライマックスを迎える。
かぼちゃの王も、少女も、曲に合わせて決めポーズをした後、ニャンタルを観客席へと放り込んで――丁度、イレギュラーズ達がいる場所へ落ちてくる。
「わ、わ! 受け止めないと!」
「無茶しないで欲しいのだ!」
何とか四人で受け止め、舞台の方は終幕となった。
「ふふ、良い経験じゃったな! とても楽しかったぞ!」
満足そうに受け止められたニャンタルも交えて、次のパフォーマンスを見ることになったイレギュラーズ達。
飛び入り参加のダンスの披露や、子どもたちの劇など、時折イレギュラーズ達も交えながら楽しい催しが続き最後の演目となった頃。
舞台に簡易キッチンが設置されていき、至東が中央へやってくるとぺこりとお辞儀をする。何をするのだろうと観客に見つめられる中、にっこりと笑顔を保ち、至東はかぼちゃを取り出す。
「サテ取り出しますはかったーいカボチャ。切って叩いて投げつけたとても、ヒビの一つも入らぬ頑丈な、親父のようなカボチャ頭に……一閃、『ゆらぎ水月』!」
ぽい、と空に放ったかぼちゃを一瞬のうちにばらりと断ち切り、綺麗にキッチンのまな板台に落ちていく。
魔術光を使った目くらましに、観客は全く気付かずに、一瞬のうちにかぼちゃをばらばらにしてしまった至東に尊敬のまなざしが送られる。
次々に断ち切られたかぼちゃの山に、拍手が止むことはなく、スカートの裾を小さく持ち上げお辞儀をした後、至東は断ち切られたかぼちゃの山の調理に取り掛かる。
手際よく響く調理音と、段々と香ってくる良い匂いに観客や、ニャンタルの腹も鳴る。くすくすと微笑みながら、皆調理を眺めていると、完成したのか至東が再び中央へ立つと、出来た料理を舞台脇の屋台で配ると告げ、観客は勢いよくそちらへと向かって行った。
「では、引き続き祭りをお楽しみくださいませ!」
深々と丁寧なお辞儀をし、至東はステージを降りる。
先ほどの料理を配る手伝いをするために、屋台へ向かうと舞台を見ていたニャンタルら五人もやってきていた。
「さっきのすごかったー! 作ったのはかぼちゃのモンブランに煮付け? 甘いのもしょっぱいのも食べられるようにするなんてすごいねー☆」
ロリ☆ポップがモンブランを片手に至東を褒め称え、満足げにモンブランを頬張る。
「作る手際も良いのだ。手伝いも居たみたいだが……あっという間にあの量を作り上げるのはすごいと思うのだ!」
「ええ。モンブランもとっても美味しいです。同じメイドとして、学ぶところがあります!」
シルフィナもモンブランを食べては眺めながら、勉強するように味を確かめていた。
「ふふ、それならよかったですヨ。美味しく食べてもらえて至東ちゃんは満足ですネ」
嬉しそうにはにかみながら、至東が料理をある程度配り終えたところで、改めて村の中を巡ることになった。
牧羊的で、のんびりとした雰囲気であろう村は、きらきらとした装飾で街にも負けない程の輝きを持っていた。
お菓子を食べる子どもや、温かいかぼちゃ料理を嗜む老夫婦など、平和そのものの光景で。今起きている事件なども、忘れてしまえるほどに温かい光景だった。
美味しい食事に、楽しい催し。それらが当たり前に行えること自体、今はとても貴重だと感じる時があるのだと、皆それぞれ感慨に更ける。
「いつまでもこんな光景が見られるといいのですけどネー」
ふと至東が口にした言葉に、皆頷く。
今は様々な争いが起き、多くの犠牲や脅威に晒されながらも、この村のように平和を謳歌する場所も存在するのだと、安心すると同時に守らなくては、という感情が湧く。
「よし、一通り食べたことだし暴れるとするかの!」
ニャンタルがぐっと伸びをして、意気揚々と手に持った街灯を振り回す。
その姿を見て、皆は依頼内容の表向きの立場を思い出す。そう、イレギュラーズ達はこの村の護衛として、やってきている。
ならば、この祭りの安寧を保つのも――また依頼だと。
それぞれ武器をいつでも構えられるように体勢を整えながら、村の巡回へと繰り出した。
●
無事に村の警護も終えて、依頼の完了を報告しに来たイレギュラーズ達を出迎えたのは、『色彩の魔女』プルー・ビビットカラー(p3n000004)。
帰ってきたイレギュラーズ達を見て、満足げに微笑む彼女は、一言だけ皆に伝える。
「お祭りはどうだったかしら? 楽しめた?」
その言葉に、全員が頷いた。
「世の中は色々とダークなことが起こってるけど、こうやってハッピーが続けばいいなぁですよ」
「そうですね……でも、来て良かったです、あとで企画した方にお礼をします」
ブランシュとシルフィナが、表情に真実を乗せながらプルーへと感想を伝える。良い思い出になったのならこれ幸いと、プルーも微笑みながらその言葉を受け取る。
「そう……それはなんて素敵な色なのかしら。表現するにはとても多くの色が必要ね」
イレギュラーズ達の表情を見ながら、いつもの色彩の例えに迷いながらプルーはひとつ、例えを上げた。
「例えるならば、きっとレインボーでしょうね。色とりどりの楽しいが、あなた達から見えるわ」
プルーも嬉しそうにはにかんで、依頼完了の報告を受け取った。
「今日はブランシュ、とってもメモリーに記録する一日になったですよ!」
その言葉に、皆が今日の思い出を語り合いながら、またそれぞれの進むべき道へと歩いていく。
再び争いの中心へ飛び込むその時まで、今日の輝かしい思い出を胸に、散り散りになる。
いつかまた、楽しいお祭りが開かれるように願いながら――
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
とても楽しく描写させて頂きました!
パフォーマンスも、美味しい食べ物も堪能できていれば幸いです。
GMコメント
まずはオープニングを見ていただきありがとうございます。
きみどりあんずと申します。
今回は季節ものらしいシナリオとなります。
●成功条件
自分なりにパーティを楽しむこと。
●場所
幻想の中心部にそう遠くない村。
●スタート地点
パーティ会場である村。
●目的
思いっきりパーティを楽しみましょう! 楽しみ方は自由ですが、人に危害を加えるような行動は失敗しやすくなります。
かぼちゃ料理だけでなく、希望があれば、ある程度は村人が食事や道具などを用意してくれるでしょう。(例として、手品用のトランプ、調理器具など)
食事をしながらハロウィンのような村の雰囲気を楽しんだり、村人や、冒険者同士での交流を楽しんだり、村の中央にある飛び入り参加可能のステージで自分の得意なものを披露して見たり、自由に楽しんでみてください。
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は絶対に起こりません。
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