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シナリオ詳細

<Noise>再現性東京2010:籠の中の刻

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●<Noise>再現性東京2010:籠の中の刻
 再現性東京、都心から小一時間程の場所に立地する町、飾間(しかま)町。
 風も肌寒くなり始めたこの時期ではあるが、町は中央制御システム『マザー』のお陰で長袖を着ていれば丁度良い位の気候に整えられており、人々は穏やかな冬の気配を楽しみにしていた。
 ……だが、そんな街を襲う、突如の事態。

『キキイイイイイ……ドン!!』

 聞こえてきたのは、車同士が衝突する音。
「珍しいなぁ……交通事故か。ま、どっちかが信号無視でもしたんだろ」
 と町を歩く人は、そう思う。
 だが、町の至る所で次々と発生する交通事故。
『おい、こっちが青信号だろうが!!』
 車から出て来た者達が、ぶつかった相手に掴みかかるが。
『何いってんだよ、こっちが青信号だろうが!!』
 逆にぶつかられた者も、掴みかかる。
『あぁ、ならみてみろよ、ほら!』
 指さす信号機は……直進も、左右も、全部青信号。
『……なんだと?』
 そう、町の信号という信号が全て青信号を示し、暴走してしまっていたのだ。
 ……そんな信号機を制御する、警察署では。
『おいー、出せー、だせー!!』
 と警察官達が叫んでいる。
 入口、出口、窓……警察署に出入りする、全ての場所が突如としてロックされ、警察署の中に居た人達は完全に閉じ込められていたのだ。
 そして、閉じ込められていた警察署職員の背後からは……。
『ピピー、ピピー……エラー、エラー……ハイジョ、ハイジョ……』
 甲高い電子音と共に、警察署の中の警備システムも暴走を始め、警察署の中も大混乱に陥るのであった。


「皆さん、すみません。ちょっと大変な事態が起きており……皆さんの力を貸して頂きたいのです」
 と、カフェ・ローレットを訪れていた君達へ、音呂木・ひよのは真摯な表情で声を掛ける。
 ……険しい彼女の表情に、自然と緊張感が高まる中、ひよのは頭を下げつつ。
「皆様も既に知っての通り、最近この希望ヶ浜では、中央制御システム『マザー』によって引き起こされる事件が続発しています」
「つい先程ですが、近くの『飾間町』の警察署で、そのマザーシステムが暴走することに依る事故が起きてしまった様なのです」
「この『マザー』システムは、飾間町の交通管制システムとも繋がっており、町の信号機が暴走中です。その結果、全ての信号機は青信号となっており、至る所で交通事故が多発してしまっている……といった具合になってしまっているのです」
「また、この『マザー』は警察署内のセキュリティシステムにも干渉してしまっている様で、警察署の中に居る職員や、訪れていた一般市民の方々諸共にビルの中に閉じ込めてしまっている様なのです。そして……その警備システムもまた暴走し、警察署内に居る人達を攻撃しようとしてしまっている様なのです」
「このままでは、マザーの暴走により連鎖的に人の命が大量に失われる事態になりかねません。急ぎ町に向かい、警察署の中に乗り込んで制御システムをシャットダウンしてきて頂きたいのです」
 そこまで言うと、ひよのは再度深く頭を下げて。
「罪も無い人々が死ぬ事態は避けなければなりません。皆様の力、どうか……貸して頂きたく、宜しくお願いします」
 と願うのであった。

GMコメント

 皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)です。
 交通管制システムが狂ってしまえば、町は事故起こり放題になってしまいますね……。

●成功条件
 希望ヶ浜の『飾間町』の警察署にある、中央制御システム『マザー』をシャットダウンする事。
 そのマザー端末がある場所を探す事。
 そして警察署の中に閉じ込められてしまった一般人達を救出する事です。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

●周りの状況
 警察署は警備システムの暴走によって、全ての窓、ドアがロックされている状態です。
 ロックされている状態なだけで、破壊する事は可能ですが、中に居る人はパニック状態でドアに密集してしまっていますので、彼らに声を掛け来て離れさせるか、別の所から侵入するか、が必要になると思います。
 ただ侵入が遅くなれば成る程、一般人達は警備システムに殺されてしまう羽目になりかねません。
 なので迅速に警察署への潜入。そして警備システムの破壊をする必要があります。
 尚、警察署は地上3F、地下1Fの構造です。
 中に閉じ込められている一般人は、約50人程いる様です。

●討伐目標
・監視カメラ x 100台
  警備システムにリンクされた、監視カメラです。
  人の居る場所を感知し、後述する警備システムにアラームを発砲する形となります。
  この監視システムは戦闘能力は無く、防御力も無いので破壊は容易なものの、警察署の至る所にあり、その目が届かぬ所はないでしょう。

・警備システム『制圧銃』 x 10台
  監視カメラにリンクして設置された銃型のシステムです。
  このシステムは、警察署の中で重要な場所に設置されている様で……マザーのある場所の近くにもあります。
  天井から銃撃して攻撃してくる、ただそれだけではありますが、不意を突いて攻撃してくる可能性もあり、放置するのは危険かもしれません。

・移動型警備システム『剛柔』 x 11台
  寸胴型の胴体、アイカメラ、そしてスタンガンを両手に備えた移動出来る警備システムです。
  その脚部の都合上、同一フロアだけを巡回して警備している様で、1、2、3Fには3台ずつ、地下には2台がある様です。
  防御力は高く、攻撃力は低いですが、スタンガンが一般人にあたれば無事では済まないでしょう。

 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

  • <Noise>再現性東京2010:籠の中の刻完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年11月20日 21時45分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

観音打 至東(p3p008495)
橋場・ステラ(p3p008617)
夜を裂く星
ジョーイ・ガ・ジョイ(p3p008783)
無銘クズ
イズマ・トーティス(p3p009471)
青き鋼の音色
キルシェ=キルシュ(p3p009805)
光の聖女
ウルファ=ハウラ(p3p009914)
砂礫の風狼
柊木 涼花(p3p010038)
灯したい、火を
ブランシュ=エルフレーム=リアルト(p3p010222)
死神の足音

リプレイ

●混沌の中に
 再現性東京にて、最近多発している事件。
 この地を天候をも制御している中央制御システム『マザー』。
 これが暴走する事により、この『飾間町』の交通管制システムも大暴走してしまっていた。
 全ての信号機が青信号を示してしまい、至る所で出会い頭の車の衝突が発生し、怒号が響きわたっている……。
 そんな周りの混乱した光景に加え、治安を護るべき存在である警察署ですらも、職員と市民が警察署の中に閉じ込められてしまうという事件が発生してしまっていた。
 そんな信号機が目新しい『砂礫の風狼』ウルファ=ハウラ(p3p009914)は、そんな信号機に目を丸くして。
「ふむふむ……錬達では信号なるものによって乗り物の順番を決めて織るのだな……進んで織るのぅ……」しかし、それも件の暴走でお粗末な事になっておるようじゃな?」
 そんなウルファの言葉に。
「怪異が跋扈する様になったと思えば、次はシステムの暴走ですか……元居た世界だと、そういった大罪の映画とかありましたね。アチラはAIの判断だったりでしたが!」
 『花盾』橋場・ステラ(p3p008617)の言葉に、『どんまいレガシー』ジョーイ・ガ・ジョイ(p3p008783)と柊木 涼花(p3p010038)も。
「うーん……まるで映画のようなシチュエーションでありますな。占拠された警察署……サイバーなテロ……そして人質救助にあたる我々……と……」
「ええ……なにやら怖ろしい事になっていますね……突然建物の中に閉じ込められたら、パニックになるのも当然でしょう……なんとか落ちついて貰わないといけませんね」
「そうですな……そしてきれいなお姉さんを助け出すと。そして助け出したきれいなお姉さんにモテモテ……むほー! イメージするとなんかテンション上がって来たでありますぞ!! さぁ皆様!きれいなお姉さんを助ける為に急ぎますぞー!!」
 ぐぐっ、と拳を握りしめるジョーイ……そのバイザー部には、にへらぁ……とした笑みの顔文字が表示されている。
 恐らくそのメットの下では、鼻の下を伸ばしているだろうジョーイ。
 そんな個々人の欲望はどうであれ、今回の依頼は大混乱に陥っている街を救う事。
 ……とは言えそんな『マザー』というシステムに頼り切った世界感に『青き鋼の音色』イズマ・トーティス(p3p009471)が。
「しかし一つのシステムに頼り切り、というのも悩み物だな。それほどまでに優秀である事には称賛しかないが」
 そう深く溜息をつくと、続けて『Anonym Animus』観音打 至東(p3p008495)も。
「ええ! ですがここは再現性東京、マザーとかコンピュターの反乱とか、そういう怪異非日常は素知らぬままが良いのです。観音寺至東、今回は公共の福祉を重視して頑張りますヨ!」
 笑みを浮かべて張り切る至東に呼応するように、『エルフレームMarkSin』ブランシュ=エルフレーム=リアルト(p3p010222)と『リチェと一緒』キルシェ=キルシュ(p3p009805)も。
「そうですね! ブランシュ、初めての戦いですよ! やれることはすくねーかもしれないけれど、今やれることをとことんやるですよ!」
「至東おねーさんも、ブランシュおねーさんもすごい気合いね! そうね! 人を護るためのものが人を閉じ込めたり、人を助けるためのものが人を傷付けたり、大変がいっぱい!! キルシェも、出来る事から一つずつ解決していかないと!」
「ええ。突撃! おまえらの避難訓練! というノリで参りますネ!」
 不思議な気合いが目一杯な三人。
 そう、仲間達が気合いを入れて居ると、自然と周りの仲間達も気が乗るわけで。
「そうですね……何派ともあれ、かなりの人数が閉じ込められている様子です……急ぎましょう」
「うむ。警察とかいう錬達の役人よ、鎮めにゆくぞ」
 ステラとウルファも気合いを入れる……そして。
「ええ! ……あ、ところで、けーさつってなんですよ? ブランシュみてーな機械をたくさん持ってる人なんですよ?」
 きょとんと首を傾げるブランシュに、涼花は。
「機械はまぁ……拳銃位しかないとは思います。後は手錠とか、でしょうか? そういったものを使って、この街を護る偉い方々、という認識で良いかと思いますよ?」
「うーん……そうなのですね! 分かりましたのです! ブランシュ、しっかりと頑張るのですよ!!」
 更に目をきらきらとさせるブランシュ。
 ともあれイレギュラーズ達は……そんな混乱の境地に陥っている警察署へと急ぐのであった。

●厳戒態勢の下
 そして事故が多発する飾間町を駆けるイレギュラーズ。
 その間にも、色んな所から車同士が衝突したり、怒号が響きわたったり……と、街は混乱し続けて居る。
「……文明の利器は善し悪しじゃな。ルールの指標が暴走して事故とは……」
「ええ、そうですね……全てをマザーに制御されているのは、住む上では楽なのかもしれません。ですが一度暴走すれば、この様な事態になてしまう訳ですね……」
 ウルファに頷く涼花。
 そして、突然の事態にオロオロしている、交差点で立ち尽くしている交番勤務の警察官へ。
「確かあるんじゃろ、停電時とかに使う手信号という代用方法が。ほら、今この事態に対処出来るのはお前等しかいないのじゃ!」
 と声を掛ける。
『え? わ、分かりました……!』
 と、指示を受けた警察官がその対処に当たりつつ、無線で至急応援を、と叫んでいるが……当然返事も無く、助けも来ない。
 ……とは言え交通事故は立て続けに起きており、今居る警察官だけで対処出来るレベルではもうない。
 そして、そんな巡回中の警察官を横目にしつつ、イレギュラーズ達は飾間町の中心街の辺りに経つ、警察署へと辿り着く。
『あけて、開けてくれっ!! おい、開けろっ!!』
『何なんだ、ドアが……開かないっ!!』
 と、警察署のドアをドンドンと叩き、どうにか力尽くで出ようとしている警察官達と、一般市民達。
 ……だが、警察署のドアは開く気配もなく、更には。
『ピピー、ピピー、ピピー……!!』
 と警告音の様な音が、その中から響きわたってくる。
 ……そんな騒乱の境地にある警察署入り口に辿り着いたイレギュラーズ。
「ふむ……衛兵や役人の頓所を封じる……ここまで来ると本当に暴走なのか勘ぐってしまうぞ? まぁ……システムサイドでない我らには、これが陽動や時間稼ぎの類いでも、対処療法しかないわけじゃが……」
 軽く瞑目するウルファ……とは言え、早急に警察署の中に入り、マザーシステムをシャットダウンしなければなるまい。
 そして、警察署に到着するなり、先ずはキルシェが。
「とりあえず、おおきな被害が出ないようにしないと……!」
 と、周囲に結界を張り巡らせる、そして。
「まずは入口をこじ開ける、そこを少し空けてくれ!」
 とドアに触れると共に、イズマが叫ぶ。
『な、本当か! 助けてくれるのか!?』
「ああ、絶対に助けて見せる! だから指示に従って欲しい!」
『わ、分かった……! 皆、落ちつこう! 少し下がって、下がるんだ』
 少し冷静さを取り戻した警察職員が、後ろから押してくる一般人を抑えつつ、ドアから少し離れる。
 ……多少空間が出来た所で、イズマは神経を集中させて……すっ、と扉の中に入り込む。
 当然その様な事を目の前でされて驚く中の人達……そしてイズマが、その扉にぐっ、と力を入れて左右に開こうとする。
 ……だが、完全にロックされてしまっているのか、ガラス扉は動かない。
「そんなにすんなり行く訳無いか……なら、仕方ない」
 イズマの言葉とアイコンタクトに、至東も頷き。
「仕方ありません、緊急の要件がありますので、このガラスを破壊します。窓から遠くへ、更に下がって下さい!!」
『は、破壊だって!?』
 市民の方達を抑えていた警察官も、流石にその言葉に度肝を抜かれた様で、驚きの表情。
 だが、そんな中の人達に至東はさささっ、と紙に。
『うるせえ黙って指示に従え』
 と記し掲げ、中の人達に指示。
 そして内側からイズマが、外側から至東とステラが、ガラス扉に攻撃。
「拙の最大火力です。少なくとも窓は砕ける筈っ……!」
「ああ……!」
 そんな三人の集中砲火の前に、流石にガラスは砕け散る。
『で、出口だぁ!!』
 と我先に出て行こうとする市民達。
「落ちついて! 外に出るんだ!! 足元に気をつけて!」
「皆さん、こちらです! 駐車場の離れた所に避難していて下さい。道路は危ないですから」
 イズマの指示と、涼花、ステラの避難誘導で、閉じ込められていた市民の方々と、警察署職員達が駐車場へと避難させる。
 ただ、パニックにならないように至東はニコニコ笑みを浮かべながら。
「そうですねぇー、避難訓練ご苦労様ですぅー」
 と先程の紙に書いた言葉と裏腹の、ゆるい感じで声を掛ける。
 そんな混乱の中、警察官としての責任感で市民誘導を行っていた数人へ、キルシェが。
「けいさつのおにーさん、すみません! マザーのある場所と、シャットダウンの仕方、後簡単で良いから建物の構造って言うのを教えて下さい!」
 と、マザーシステムの端末がある場所を質問。
『え? ……ええと、確か3Fだった筈……でも、そこの鍵は地下の倉庫で管理されています』
「そうなのね! 倉庫と、3階っと……となると、倉庫で鍵をとって来て3階に行かないとなのね?」
『は、はい……!』
「あ、あとしゃっとだうん、の仕方は分かるかしら?」
『ええっと、それにはパスワードが必要で……それは分かりません……』
「うーん……分かったわ!」
 そうキルシェが警察官から集めた情報を、他の皆に共有。
 そしてジョーイが。
「では、地上班のみなさまシクヨロですぞ!」
 と言いながら、先陣を切って警察署の中へ。
 勿論、警察署の中では警備システムが暴走しており。
『ピピー、ピピー、侵入者発見、退去シナサイ!!』
 と機械音のアナウンスと共に、寸胴型胴体の移動型警備システムが立ち塞がる。
「早速現れましたな! では、我輩の幻で魅せるでありますぞ!」
 と早速幻想を展開し、警備システム及び、監視カメラの目を欺く。
 そしてジョーイに続き、至東、ウルファ、涼花の三人が先ずは警察署1階の捜索と、2階、地下一階への階段のルート確保を開始する。
 無論、警備システムと監視カメラを見つければ、連携して攻撃を行い、それらを破壊。
 更に進みながら、ステラは精神を集中させて、救いを求める人の声が無いかを捜索。
「何人か……取り残されている様ですね? でも声を出さない様に、必死に隠れているみたいです。出来る限り助けましょう」
「ああ、了解」
 ステラに頷くイズマ。
 そしてまず、1Fから2Fへと上がる階段までの経路を確保すると。
「では、ブランシュ達は上ですね! よろしくおねがいしますですよ!」
 ブランシュとキルシェ、ステラ、イズマの四人は階段を上り、2階へ。
 イレギュラーズ達は上層階と下層階に別れ、分散して捜索を開始。
 至る所にある監視カメラを次々と破壊し……それを察知した移動型警備システムは、四人がタイミングを合わせ、集中砲火で攻撃。
 そして1階、2階共に一通りの安全を確保……そして地下一階。
 いつもならば、警察に捕まった人が収監されているであろう檻……でも、マザーによって管理されているからか、収監される様な重罪人は人は居ない模様。
 そんな檻を横目に更に歩いて行くと……天井に機関銃の様な物が装着された場所を発見。
「おお、あれが制圧銃、ですかネー?」
 指を指しながら至東の言葉に、頷くウルファとジョーイ。
「うむ……警備が一際厳しい様じゃ。となると、あそこが倉庫、かもしれぬの?」
「そうかもですぞ! あそこから鍵を奪わないと、上に行った仲間達が困るのでありますな!」
「ああ、ならば……一気に仕掛けるとしよう。我に合わせるのじゃ」
 そしてウルファは、制圧銃めがけ、集中した上での魔力の力を砲弾にして放つ。
 迎撃するよう、銃声が鳴り響くものの、流石に魔力の砲弾に退治出来る攻撃ではないので……一発で破壊される。
 大きな音に反応したのか、更なるアラームが発砲すると同時に、別の移動型警備システムが立ち塞がる。
「一体で立ち塞がる位では、吾輩達を止められはしませぬぞー!!」
 意気揚々と笑いながら、警備システムに速攻で接近するジョーイが、ノーモーションで敵を弾き飛ばす衝術。
 続いて涼花の号令が仲間を鼓舞し、そこに至東の高威力の武技が連携し、敵を徹底的に叩き潰し、その場を制圧する。
「……ふぅ。と、息をついている暇はありませんね。鍵を手にしたら、急いで上に向かいましょう」
 その言葉と共に倉庫の中へ……壁のキーボックスから3F電算室と書かれている鍵を握りしめ、四人は来た道を戻り、階を上るのであった。

 そして地下1階で鍵を確保した頃合いで、上層階に向かって居た四人も3階へと到着。
 3階はそんなに広くなく、屋上に繋がるドアと幾つかの部屋……そして制圧銃が3つと、警備システムロボが2体で護られている部屋。
「あそこで間違いなさそう……です?」
 首を傾げるブランシュだが、2階にはあそこまで警備が厳重な場所は無かった。
「そうだな……間違い無いだろう。鍵は手に入っただろうか?」
 イズマの言葉……すると。
「お待たせしました。さぁ、この鍵があそこの鍵ですヨ、恐らく!」
 至東の手に握られた鍵に、軽く頷くイレギュラーズ。
 そして。
「それじゃ、皆の力を合わせて一気に殲滅ですぞ!」
「そうですね……! では……行きますよ!」
 ジョーイに頷くステラ……そして8人のイレギュラーズ達は、一番警備の厳重な部屋の前へ特攻。
 銃声とアラームが鳴り響く中。
「すごい、つよそーなのが沢山ですよ!」
 と嬉しそうに雷なる一撃を閃くブランシュ。
 その攻撃を契機にし、イズマの乱撃とステラの超絶粉砕の一閃が叩きつけられ、警備システムをぶっ潰す。
 勿論、そこに制圧銃の機銃掃射……だが、先程の利もある至東達の攻撃で、的確に機銃を殲滅。
 そしてダメージを受けたらば、涼花とキルシェが癒しの曲を奏でる事で、体力を回復。
 ……そんなイレギュラーズ8人の連携の前に、厳重警備は数刻の内に全て破壊されるのであった。

●理路整然
 部屋の前の警備システムを倒し……地下から持ってきた鍵を挿入。
 カチリ、と音を立てて開く鍵。
 扉を開いた中にはディスプレイが数台と……稼働音鳴り響く、パソコンの様な端末が一台。
「これが、マザーの端末でしょうか?」
「その様ですな。さて……シャットダウンはどうすればいいのでしょうなぁ?」
 シャットダウン方法は、一端の警察署職員は知らない、と言う。
 ディスプレイの電源を入れて見るも……パスワードの入力画面になってしまう。
「うーん……どうすればいいのかなぁ……?」
 と小首を傾げているキルシェ……すると、ジョーイは身を屈ませ、その端末の後ろの方を確認。
「えーっと……ふんふん、これがこうなってて……となると、あ、これですな。よーし……ふんっ、と!」
 次の瞬間、ディスプレイに表示されていた画面が消え、稼働音も聞こえなくなる。
「え? ジョーイおにいさん、どうしたの?」
「こういう時は、電源とネットワークを抜くに限るのですぞ!」
 その手には、電源プラグとネットワークケーブル。
 スタンドアロンにした上で電源も切れば、暴走も何も影響する事は無いだろう。
「うわぁ、すごい! それじゃこれでまずは一安心なのね?」
「そうですなぁ。まぁ、後は隠れている職員の方々を探す事ですな。さぁ、後もう一仕事、頑張るのですぞ!」
 バイザーに笑顔を表示するジョーイ。
 力尽くではありにせよ、取りあえずマザーはシャットダウン出来た。
 後の再起動は警察署職員の方に任せるとして……イレギュラーズ達は、他の警備システムが動いていないか確認すると共に……隠れていた職員の方々を救出しに、もう暫く警察署の中を捜索し続けるのである。

成否

成功

MVP

イズマ・トーティス(p3p009471)
青き鋼の音色

状態異常

なし

あとがき

混乱する警察署の救出作戦、お疲れ様でした……!
マザーの暴走事件は本当、錬達の生活に大きな影響をおよぼしている様ですが、取りあえず飾間町はこれで平和になる事でしょう。

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