シナリオ詳細
ボルッケ峠のオオトカゲ
オープニング
●ボルッケオオトカゲ
「族長、族長ぉー! トカゲだ、オオトカゲが出ましたぜ!」
扉を蹴破って突入するトカゲ顔の男が、火を噴かんばかりの勢いで叫んだ。
ソファに腰掛け音楽を聴いていた老人がヒッと声を上げる。彼もまた赤いトカゲ顔だ。
「いやじゃ、もうココモドコモドドラゴンの駆除はいやじゃ……舌噛む……」
「ココモドじゃねえや、ボルッケだ! それもくそデカい!」
「なんやて!」
ボルッケオオトカゲ。ないしはそれを短くしてボルッケ。
古くから幻想ラサ間に存在する商業路のひとつ赤色商路のひとつボルッケ峠にあらわれるトカゲ型モンスターである。
ゆっても全長は1m程度で、いつも近隣の山岳警備隊であるウナ族の戦士たちが退治していたのだが……。
「こーんなでっかいトカゲモンスターが出ちゃったのです!」
所変わってボルッケ峠の麓にあるスナック六本木。チークと口紅をつけた赤いトカゲ顔の獣種が経営する店だ。
他に無いからって理由で、そこが今回の会議場となっている。
そこで、『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)は両手を限界まで広げて見せた。ぶっちゃけそれよりずっと大きいのだが。
「いまウナ族の戦士たちが誘導をしています。
数は4体。ウナ族の戦士さんたちと協力して戦ってください!
誘導ポイントはここです! 待ち伏せして、合流です!」
ボルッケオオトカゲは十数年に一度、自然周期的に巨大な個体が育つという。
それが今回は4つ。連携されればマズいということで分散させ、合流不能な距離をあけて戦闘をする予定だ。
イレギュラーズたちは4つのチームに分かれ、それぞれのポイントで待ち伏せる。ウナ族の戦士たちがボルッケを誘導してやってくる筈なので、そこで合流して戦おう。
「ウナ族の戦士さんたちもそれなりに強いのですが、誘導の際に結構なダメージをうけているはずなのです。皆さんが戦う段階になったら、素直にメインのバトンを渡してくれるはずなのです。みなさん、よろしくお願いします!」
- ボルッケ峠のオオトカゲ完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2018年07月18日 21時35分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
●ボルッケオオトカゲ
「ココモド!?」
『大賢者』レンジー(p3p000130)が懐から色つきのボールを取り出した。
「一緒に戦うのも久しぶりねレンジー。今回も宜し……なにそれ?」
「ココモドコモドドラゴン用ココモドモモイロ塗料だけど」
ピンクとも茶色ともなんとも言えない色の塗料がはいったボールを手の上でころころするレンジー。
「なんて?」
「そうか。ボルッケか。いらないか……」
「うん……うん……?」
「今回もがんばろうね!」
「うん? うん……!」
首を傾げながらもそれなりの返事をする『魔剣少女』琴葉・結(p3p001166)。
割と今更だが、二人は道の茂みに伏せるようにして身を隠していた。
探そうと思えば探せる程度の隠れ方だが、今回の作戦にはこれで充分だ。
「そう。今回任されたわたしたちの役割は……」
「ウナ族の戦士たちが誘導してきたボルッケオオトカゲを倒すこと、でしたね」
別の茂みで気配をめっきり消しつつ、『剣鬼』ヨシツネ・アズマスク(p3p004091)はそばの仲間に声をかけた。
こっくり頷く『氷晶の盾』冬葵 D 悠凪(p3p000885)。
「さて、大きなトカゲ……まぁある意味ドラゴンみたいなものでしょうか? 夏で暑いのにさらに暑い空気……結構苦手ですが、気張っていくとしましょう。ウナ族の方も、頑張って守らないとですね」
「そうですね。日頃から戦っている人たちらしいですから、そう手はかからないとは思いますが……」
「大丈夫です。やってみせますよ」
今日の悠凪はひと味違う。いや、具体的にはもうちょっと前から違う。
「多分、この依頼は始まる前から成否が決まっていたんです。私たちが配置を決めたときにきっと。大きく結果が変わるとすれば、ウナ族の戦士たちが無事に帰れるかどうか……」
なればこそ、と悠凪は拳を硬く握りしめる。
「守って見せます」
「十数年に一度の巨大トカゲですか。しかも炎を噴くのですか。それはとても格好良……」
こほんと咳払いをする『戦乙女』ファリス・リーン(p3p002532)。
「厄介ですね。けれど相手にとって不足はないというもの。さあ、狩りの時間です」
長槍を手に握り、槍から青白い燐光を放つ。
その隣では、『不屈の』宗高・みつき(p3p001078)が術札をトランプカードよろしく扇状に開いて点検をしていた。
二人とも岩陰に身を伏せ、出番を待っている状態である。
「このまま野放しにしてたら、流通とかに支障が出るんだろうな」
ヒトモノカネが動かないということは、人間で言えば血流を止めることに等しい。最悪町や村が腐り落ちてしまうだろう。それゆえウナ族たちのモンスター退治に金が出るのだ。今回の依頼もまたしかり。
「悪い影響が現れる前に、解決してやろうぜ!」
開いた術札を束にまとめ、いつでもすぐに出せるようにホルダーへとしまい込む。
「…………」
ファリスは初対面ながらみつきに信頼感をもっているようで、深くしっかりと頷いた。
ずっと遠くから、足音と呼び声が聞こえる。
神経が鋭く、高ぶっていく。
遠くから聞こえる呼び声と足音。
「ボルッケだ! ボルッケー!」
ウナ族の戦士たちが呼んでいる。こちらの隠れ場所を把握しているわけではない筈だが恐らくどこにどう隠れていてもいいように叫びながら敵を引きつけているのだろう。
岩陰に隠れていた『黄金の牙』牙軌 颯人(p3p004994)は前髪を一度かき上げ、柄だけの剣を握ると路上へと飛び出した。
柄から大魔の炎が刀身となって燃え上がる。
一方で、傷だらけのウナ族戦士たちが彼の横を駆け抜けていった。もっと見るべきはその先、火をふきながら高速で走るボルッケオオトカゲである。
ウナ族戦士はそれなりに上等な装備をしていたし戦いにも長けていそうだったが、そんな彼らを傷だらけにするほどの敵ということだろう。
「なるほど、特別大きく育ってしまった個体が出たというのは珍しい事ではないと思うが、いざ対処を行うとなると一苦労なのだな。我が剣が役に立つというのあれば、力を貸そう」
「おっと、言いたいことを言われてしまったか……」
パイプを加え、煙を吹いて現われる『トルバドール』ライハ・ネーゼス(p3p004933)。
「しかし、これほど巨大な個体が自然周期で発生するか……おもしろい現象だ。これも一つの物語よ」
くわえていたパイプを手に取り横髪をすっとかきあげる。
「では勇敢なる戦士らと共に、物語を紡ぐとしようか」
後ろではターンしたウナ族戦士たちがそれぞれ刀を構えている。
四対一。相手は巨大な火を噴くトカゲ。
実にいいじゃないか。と、誰かがいった。
●谷の迎撃
「来たわねデカブツ! ここからは私が相手よ!」
傷ついたウナ族戦士たちを背に、そして火を噴き突進してくるボルッケオオトカゲを前に、結は魔剣ズィーガーを構えた。
相手は突進。こちらは単身。
防御か退避か、否。
「飛ぶわよズィーガー!」
『イヒヒヒヒ。油断して黒焦げにならないよう気を付けろよ!』
カーブをかけ、結めがけて突進してきたボルッケオオトカゲを派手な跳躍によって回避。
相手の頭上に飛び乗ると、そのまま剣を背に立ててしっぽの側へと走り始めた。
大きく背を切り裂かれたボルッケオオトカゲが怒り狂って派手に暴れた。
駆け抜けようとした結は振り落とされ、しっぽにぶつかって蹴り飛ばされる。
「いたた……一人で対応するのは無理があるかも。レンジー、早めにね!」
「できるだけ急ぐつもりだよ」
レンジーはウナ族戦士たちを一度茂みへと引き込み、彼らが自己治癒を行なっている間に自ら調合した治癒効果のある香液を彼らの傷口へとたらしていった。
酷いやけどがみるみるふさがり、傷跡だけを残して強靱な肌へと変わっていく。
「小さい種類は資料で見たことがあるけど、大きいものとなるとそう記録に残らないものだね。実際に目で見るとたいした迫力だ」
レンジー自身『大きな個体が周期的に現われる』とはものの本で知っていたが、それがいかほど強力なものかは知らなかった。
その話をすると、ウナ族戦士の斧男が頷いた。
「ウナ族には奴の倒し方のセオリーが伝わっている」
「セオリー?」
「『力を合わせて叩け』だ」
「……なるほど」
資本か、とレンジーはちょっとズレたことを言った。
「さあ、かかってきなさい!」
悠凪はエネルギー障壁を広く展開すると、傷ついたウナ族戦士たちの両方を庇って立ち塞がった。
彼女の挑発を真に受けたわけではないようだが、ボルッケオオトカゲは眼前の全てを薙ぎ払わんと悠凪やウナ族戦士たち全員に炎を浴びせかけてきた。
咄嗟に身を固くするウナ族戦士たち。だが……。
「くっ……!」
悠凪の障壁はウナ族戦士の両方を覆い、彼らが受けるはずだったダメージを悠凪が全て肩代わりしていた。
炎の熱に対する抵抗力もたいしたもので、効率よく熱を排出していく。
「なんと屈強な……」
「クリームフェイスでなければ求婚していた」
「なんです!?」
余談だが、クリームフェイスとはウナ族の言葉で普通の肌色顔の人たちをさす。どうやら一族みな赤トカゲ顔だと美観が偏っているようだ。
と、そこで。
ボルッケオオトカゲの背後に突如現われたヨシツネがオーラの刀でしっぽを切りつけた。
「なに、女性にばかり働かせては男の名折れ。いざ、尋常に――」
刀を構え、ボルッケオオトカゲに追撃をしかける。
その効果は悠凪の挑発行動よりも上回って、ボルッケオオトカゲにある効果をもたらした。
ヨシツネに向き直り、襲いかかるという効果である。
吹き付ける炎。
飛び退くヨシツネ。
「んー、流石は大物。この程度何ともありませんか。いやはや、楽しくなりそうですね」
「ヨシツネさん、いい調子です!」
悠凪もそちら側に回ってヨシツネのカバーを始めた。
ウナ族戦士たちから注意をそらせばそれだけ彼らも回復に専念できる。こちらも攻防に集中できる。
「あとは戦力を立て直すだけ」
「ですな!」
悠凪はフィールドを展開し、ヨシツネは刀を手に飛びかかった。
「暫くは私が相手だ、オオトカゲ」
翼を勇ましく広げ、天空に槍を立てて飛ぶファリス。
それを目にしたボルッケオオトカゲは大きく吠えて炎を吐きつける。
先程までウナ族戦士たちを追いかけ回していたのを忘れたかのように、ファリスを新たな獲物と認識したようだ。
このときファリスがとった戦法は正面突破。
自らの防御にモノを言わせて接近し、ボルッケオオトカゲの顔を思い切り蹴りつけるというものだ。
これに対してボルッケオオトカゲはむきになり、右へ左へ炎を振り回してファリスへと襲いかかった。
なぜそんな戦い方をしているかと言えば、みつきがウナ族戦士たちを効率的に回復するためだ。
「ファリスも戦い慣れてるとはいえ女の子だからな、少しでも早く負担を減らしてやりたいもんだ……なんて、守られてる立場の俺が言えたもんじゃないな」
ニヒルに呟くみつき。
真顔で顔から下を見るウナ族戦士。
「お前も女では?」
「顔を見て言ってくれ」
「クリームフェイスの顔は見分けがつかん」
「なんてこった」
会話をしながらもハイヒールで癒やしていく。
関係ないけど『ハイヒールで癒やす』って字面だけ見ると背徳的な絵が浮かぶ。本当に関係ないけど。
「よしっ、回復は終わりだ。戦闘に加わるぞ!」
「「おう!!」」
みつきとウナ族戦士たちは立ち上がり、飛び回りながらボルッケオオトカゲを蹴りつけるファリスのもとへとかけだした。
他のチームがウナ族戦士の回復を優先した一方で――。
「悪いが、俺達だけではアレを物理的に倒すのは厳しいだろう。怪我を負っている所申し訳ないが、力を貸してくれ」
颯人たちは最初から攻撃に加える積極的な戦法を提案していた。
「なんだって?」
「俺たちは賛成だが、いいのか?」
『やられる前にやれ』が基本思想のウナ族戦士たちは巨獣の骨でできた刀を手に首を傾げた。
「今回のチーム編成を考えるなら、それが最適解だ」
そうだな? とネーゼスの方をみる。
ネーゼスはニヒルに唇の片端だけをあげると、すぐに異界の軍歌を歌い始めた。
「これは……」
「味方を鼓舞する歌。そうかっ!」
ネーゼスの歌や能力は味方が多ければ多いほど効果を発揮するもの。
更に言えば颯人の攻撃方法は殆どが反動のついたリスキーなものだ。
味方が多ければ、それだけ安定した戦いができる。
「そういうことなら」
「最初からアゲアゲだぜ!」
ウナ族戦士たちは刀を手に飛びかかり、ボルッケオオトカゲを切りつける。
その直後、黄金の炎を刀身にした颯人がボルッケオオトカゲの脇腹を派手に切りつけていった。
吹き出る血。親指を立てるウナ族戦士。
「ナイスファイト!」
「後で妹に膝枕させてやる。喜べ、妹は巨乳だぞ!」
でも顔が赤トカゲなんだろ。とは言わないクールな颯人であった。
代わりに、ネーゼスがくすりと笑う。
●しみついてむせる
「さあて、一気に行くよ!」
レンジーは両手を指鉄砲の形にすると、それぞれの指からオーラと魔性植物を発射した。
ボルッケオオトカゲの両腕に絡みつき、動きをとめる。
「今だ!」
「「好機ッ!」」
ウナ族戦士たちが飛びかかり、斧や槍で後ろ足を攻撃、固定する。
動けなくなったボルッケオオトカゲは口から炎をはみ出させながら暴れたが……。
「これで最後よ――ズィーガー、やって!」
結は魔剣を高く振り上げた。
身体は傷だらけやけどだらけだが、目はしっかりと開いている。
彼女の呪われたオーラが魔剣に吸い上げられ、膨らみ、巨大な刀身となって形成されていく。
呼吸を止め、力一杯に振り下ろす。
それを見上げたボルッケオオトカゲの顔は、ほどなくして左右にぱっくりと分断されたのだった。
ヨシツネは刀を構え、ボルッケオオトカゲに正面から突撃をしかけた。
その横では同じく剣を構えたウナ族戦士が突撃をかける。
後ろに控えたウナ族戦士もまた弓を構え、ボルッケオオトカゲの目に矢を放った。
片目に直撃。
「今こそ好機――!」
ヨシツネたちの剣がもう一方の目に突き刺さらんとした瞬間、真正面からボルッケオオトカゲの炎が浴びせられた。
とてつもない威力だ……が。
彼らには傷一つ無かった。
なぜなら悠凪が間に割り込み、二人を同時に庇っていたからだ。
いかに代謝性能がよいとはいってもここまで攻撃を一身に受けていれば無事ではすまない。悠凪の身体がみるみる炎に包まれていく。
「なんと勇敢な」
「(結婚しよう)」
「なんです!? 今心の声が!」
「激流を制するは静水、敵の炎すらも斬り裂いてみせましょう」
場を切り捨てるかのごときシリアスさで、ヨシツネの剣がボルッケオオトカゲの目を貫いた。
駆けつけたウナ族戦士たち。
傷ついたファリスはそれを見て、深く息を吸い込んだ。
そう、彼女の本領発揮はここからなのだ。
士気を引き上げるブレイブソング。ファリスの凜々しい歌声に、ウナ族戦士もみつきも例外なくやる気を出した。それだけでなく、ファリスのそばにいるだけでも気持ちが高揚するのだ。
「やれるぞ! 男女!」
「その認識どうにかならないかな」
「安心しろ、俺は巨乳が好きだ!」
「そういうこと言ってるんじゃないんだよなあ」
みつきは苦笑し、呪符を大量に投げ放った。
複雑な軌道を描き、ボルッケオオトカゲに突き刺さる無数の符。
それらがひとつなりのしめ縄となり、ボルッケオオトカゲの力を封殺した。
「――!!」
それに気づいて暴れ出すボルッケオオトカゲ。
が、それを押さえつけるかのごとくウナ族戦士たちが組み付き、動きを更に制限させる。
「今だ!」
小さく頷くファリス。
槍を構え、自らの頑丈さそのものをぶつけるかのようにボルッケオオトカゲへと突撃……そして、硬い鱗を貫いた。
やられる前にやれ。
リスキーではあるが一度崩れると立て直しがきかないその考え方も、ある程度経験を積むと成長するようになるらしい。第二の刃。裏の手奥の手、底力。
捨て身の攻撃を繰り返す颯人を庇って怪我を負ったネーゼスが、目の色を変えたその瞬間である。
まるで目の光が軌跡を引くように、ボルッケオオトカゲの攻撃を素早く回避した。
しっぽの打撃が直撃し、岩に叩き付けられるも、なぜか彼はまだ立ち上がる。
「私が倒れても、彼がいれば勝てよう。だが……」
そう簡単には倒れないぞ。
最後には、ネーゼスがボルッケオオトカゲの噛みつきを両手でもって押さえつけた。
彼に執着している今。そう今こそがチャンスだ。
「生憎と得意なのは攻撃一辺倒でな! 長々と時間をかける心算はない、決めに行くぞ!」
「「応ッ!!」」
ウナ族戦士たちによるクロス斬り。
開いた傷口。吹き出る血。颯人はその中を泳ぐようにして剣を突き立てると、自らのエネルギーをボルッケオオトカゲの内部へと流し込んだ。
ドン、とボルッケオオトカゲの身体が一度大きく膨らみ、次の瞬間には黄金お炎をあちこちから吐いて爆発した。
●勝利
あちこちで傷だらけ。
それでも彼らは誰一人命を落とすこと無く、ボルッケオオトカゲを撃退した。
ウナ族戦士たちはときの声をあげ、肩を叩いてイレギュラーズたちの健闘をたたえた。
祝いの席に招かれたイレギュラーズたちに、ウナ族の族長を名乗る赤トカゲ顔の老人が頭を下げた。
「こたびの協力、深く感謝する。近年ウナ族の戦士は減っていてな。少子化も問題なのじゃ。……どうだね、うちに嫁に来るというのは」
それはちょっと。
と手を翳すイレギュラーズたちであった(特にみつき)。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
――mission complete!
――excellent!
GMコメント
成功条件は『ボルッケオオトカゲ全ての撃破』です。
4つにエリアとチームを分け、それぞれで戦闘を行なってください。
細かい解説を下に書いておくので、作戦の参考にして下さい。
●ボルッケオオトカゲ
炎をふく巨大なトカゲ。
集団を薙ぎ払ったり広範囲に炎をまいたりなど、パワフルな攻撃をする。
正確なところは不明だが『物近列』『物自域』『神遠扇』といった具合の範囲攻撃もち。
でもって少なくとも火炎系のBSがつきます。
デカいだけあってHPも豊富。
普通に突っ込んでいく作戦もいいですがある程度連携して戦うのをお勧めします。
●ウナ族
代々赤トカゲ系獣種の一族。
戦士の一族で、商路に出るモンスターを定期的に駆除することで収入を得ている。
8人くらいの戦士がいて、今回戦闘に参加しているのもそのメンバー。
能力は個人ごとにバラバラだが、全体的に物理攻撃力に寄っている。
戦闘にも加わってくれて、1チームにあたり2~3人と考えてOK。
ただしHPが減ってたりする。ので、ここでのメインはPCたちになる。自己回復手段はあるので放って置いてもOK。
●戦闘エリアについて
4つのエリアは合流不能なくらい離されています。
依頼戦闘中の別チーム同士の合流も不可能と考えてください。
商路からあえて離れ、戦いやすい平地に移動しています。
岩が沢山あり、小さくなっていれば身を隠せるだけのスペースはあるでしょう。
ウナ族との合流(ボルッケの到来)まで多少の時間があってもいいものとしますが、時間がかかりすぎる準備や他の人出を要するものはカットされます。
【アドリブ度】
ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用くださいませ。
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