PandoraPartyProject

シナリオ詳細

赤い契りと盲目な恋

完了

参加者 : 3 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 深夜の町にある一軒の家。この家には少女とその両親が共に暮らしていた。少女と両親との仲だが、周りから見たら普通によい仲であったが、家の中になるとそうではなかった。少女は、ある目的のために両親をあらゆる手でだまして、両親は少女を止めるべく閉じ込めるようなことも考え始めていた。そんなある日、少女は夜遅くの街の裏通りでとある男性と会っていた。
「やあ、樹里。今夜は早かったね。どうやらうまくいったのかい?」
「うん、澪がくれた薬のおかげで二人ともぐっすりよ」
 少女が親との仲を悪くした要因、それがこの現場である。少女、樹里は深夜に出歩いては裏通りの約束している場所で彼、澪に会いに行っていたのである。
「それにしても、睡眠薬なんてどこで手に入れたの?」
「あはは、決まってるじゃないか。君が両親に邪魔されて僕に会えないって言ってたから何とかして持ってきたんだよ」
「そう……でも、何か危険なこととかしていないよね?私、心配よ」
「安心してよ。危ないことはしないから、さ」
 そう言って澪は樹里の手を取って歩いていく。向かう先はいつもの場所、澪が家としている裏路地にぽつんと建っている屋敷であった。

 屋敷の一室で二人はお茶を楽しんでいた。二人ともお揃いのカップを持っており、澪のカップにはブラックコーヒーが、樹里のカップにはカフェオレが入っていた。二人はコーヒーを飲みながらいつものように他愛もない話をしていたが、不意に樹里が訊いてきた。
「そういや、澪はいつ私の…………を奪ってくれるの? 私のほうは準備は出来ているんだけど」
「それはまだだって言っているだろう。もっと仲を深めてから……」
 バン、と樹里が勢いよく机を叩いた。
「そういって逃げないで! 私はもう、何か月も待たされているのよ」
 その剣幕に押されて、澪ははっとした顔になる。そしてこう告げた。
「そうだね、君の言っていることもそうだし……じゃあ、明日の夜だ。その日にこの場所まで一人で来れたら、だよ。特別だからね」
「……わかったわ。澪もちゃんと心の準備をしてね」
 そう言って、樹里はカフェオレを飲み干して、ごちそうさま、と言ってその場を去っていった。澪は窓から彼女を見送った後、呟いた。
「はあ、彼女は急ぎすぎだね……まあ、いつも通りにやるけど、ね」
 そして彼は懐から出した携帯電話で電話を始めた。


 ここは澪が住んでいるものとは別の屋敷。そこに住み込みで働いえいるメイド二人が澪の電話に出ていた。
「まったく、自分の趣味のために私たちメイドを使うなんてね。毎度のことながら同じ仲間でもいい気分はしないわ」
「でも、にゃーはこき使われるだけ嬉しいと思うけどにゃ?」
「そう思うのは貴女だけよ……まあ、やるからには本気でやるわよ」
「あとでおこぼれと依頼料をかっさらうのも忘れずに、にゃ」
 二人の眼は、まさしく獲物を見つけた狼のようになっていた。


 ふむ、これまた厄介な相手のようだね。最悪の場合三人の敵を一度に相手にすることになるね。それと、澪と呼ばれた男だけど……どうやら彼、かなり強い強敵のようで、同様の手口を他の女性にも行って、危害を加えているようなんだ。メイド二人についても気をつけなければならないが、特に澪に対しては少々の想定外を考えて行動したほうがいいかもね。では、幸運を祈るよ。

NMコメント

こんにちわ、こんばんわ。桃山シュヴァリエです。今回の敵ですが二人と一人、合計三人の敵との戦いとなります。それぞれ戦闘方法も違ってくるのでうまく対応して戦ってください。

今回の目的
 樹里の生存、澪を含めたヒトならざる者の撃破

開始位置について
 今回の開始位置は樹里の家の周辺となります。この時、樹里が裏路地に入ったあたりからメイド二人による襲撃が予測されます。そして、襲撃からしばらくして澪が助けにいくふりをして樹里に近づくようです。イレギュラーズの皆さんはメイドの襲撃から樹里を守りつつ、ヒトならざる者である澪を倒してください。なお、襲われる前で樹里の前に姿を見せると樹里がパニックになって予想外の行動をする危険があるので気をつけてください

エネミーデータ
 メイド×2
  ヒトならざる者のメイド。一方は通常の人間に近く、超遠距離からの狙撃で襲撃する。もう一方は猫耳やしっぽが生えており、至近距離からナイフで襲撃する。なお、この二人についてはやり方次第では樹里を襲撃する前に倒すことも可能な模様。

 澪
  かなり強力なヒトならざる者。いつもは人間に近い姿をしているが、戦闘時には狼のような姿で戦う。爪や牙での攻撃はもちろん、動きもかなり早いため注意が必要。こちらは襲撃前の撃破はできない。

登場NPC
 樹里
  恋に盲目な少女。だが、澪との恋に盲目なこと以外はどこにでもいる普通の女子のため、イレギュラーズやヒトならざる者との接触によってパニックになる可能性もあるため注意が必要。

  • 赤い契りと盲目な恋完了
  • NM名桃山シュヴァリエ
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年09月10日 22時05分
  • 参加人数3/4人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 3 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(3人)

シルフィナ(p3p007508)
メイド・オブ・オールワークス
迅牙(p3p007704)
ヘビーアームズ
鈴鳴 詩音(p3p008729)
白鬼村の娘

リプレイ


 境界図書館から夜の町に転移してきたイレギュラーズたち。彼らは転移した後、それぞれの持ち場につくために移動を始めた。

 まず『はじまりはメイドから』シルフィナ(p3p007508)と『白鬼村の娘』鈴鳴 詩音(p3p008729)は物質透過を活かして隠れて建物を通り抜けながら樹里の行動を監視していた。
「詩音様、そろそろ樹里様が路地裏に入ります」
「わかったよ。それと、メイドのほうも動き始めるみたいだね」
 詩音の聞き耳でかすかに聞こえた刃物の音から、メイドのうちの一人も行動を始めようとしたことを感じ取る。また、路地裏の向こうにも人間の足音が聞こえてくる。これから、ヒトならざる者達が動き始めるみたいだ。
「ところで、迅牙さんはどこに行ったのかな?」
「迅牙様は建物の屋上に向かったようですが……おそらく狙撃手の対応に向かったのでしょう」
 二人はもう一人の仲間のことを確認した後、樹里が路地裏へ入っていくのを見届けるのであった。

 一方で『ヘビーアームズ』迅牙(p3p007704)は単独で建物の屋上に立っていた。全長300cmほどで100kgの重量を持つ巨体で屋上に鎮座するそれは、エネミーサーチを使って狙撃手を特定していた。
「ふむ、狙撃兵はこのあたりにいるみたいだな……レールガン、準備」
 迅牙は小型携帯用のレールガンを構えて、狙撃を行うメイドに狙いを定めた。こうして迅牙と狙撃メイド、シルフィナと詩音と猫メイドとの戦いが始まるのであった。


「お命頂戴にゃ!」
 樹里が路地裏に入ってからしばらく、物陰に隠れていたメイドの一人がナイフで襲い掛かってきた。そこにすぐに対処したのはシルフィナ、彼女はアーリーデイズで強化を行って雪のような白さをもつ短剣で攻撃を受け止めた。
「防がれたにゃ……って、あんたもにゃーたちと同じメイドじゃ……」
「残念ながら、そういう訳ではないですよ」
 メイド服を着ているシルフィナを見て一瞬動きが止まったメイドだが、その隙をつくようにシルフィナは剣魔双撃を当てていく。魔術と格闘が織り合わさり、言霊の力も加わったそれはメイドに大きなダメージを与えていく。そこに詩音が後ろからシールドバッシュで追撃を加えられ、メイドは倒れた。やけにあっさりと倒されたことに手ごたえのなさを感じる二人だったが、それでも周囲への警戒は怠らなかった。なぜなら、次に戦う敵こそ強敵であり、この依頼で重要な標的だからだ。詩音は樹里を胸元に抱えながら武器を構え、シルフィナは短剣を構えたまま次の敵が来るのを待っていた。


 場所は変わって、町の上では迅牙とメイドの二人による銃撃戦が繰り広げられていた。両者、狙撃武器を両手に持って建物を乗り移りながら銃撃を行っていた。迅牙のほうは小型とはいえ強力なレールガンに加えて長大な射程と貫通力を兼ね備えた魔弾を打ち込んでいるだけあって威力の面では申し分ないが、体格の大きさゆえに被弾も大きかった。一方でメイドのほうは、威力は迅牙に劣るものの素早い移動や屋上においてあるものを遮蔽物として利用するなどしてその攻撃を避け続けていた。また、迅牙は自動修復能力もあることから被弾した傍から回復しており、こうして膠着状態はかなり長く続いていた。
「はあ、ここまで長引かせるとは、やるわね……けど、それならこうされたらどうかしら?」
 事態を変えようと、先に動いたのはメイドからだった。彼女はこれまで通りに移動して銃撃しながら、少しずつ迅牙に近づいていく。だが、迅牙は彼女から離れようとせず、その場にとどまって銃撃を続けていた。そうして迅牙とメイドとの距離がかなり近づいたところでメイドは隠れ、スカートの中から手榴弾を取り出した。これからさすがの迅牙相手でもダメージを与えることができるだろう。そう思ってピンを外して投げようとしたところで、光が彼女を襲った。
「な、これは……」
「この時を待っていました。貴女の勝利を、否定します」
 力強い光は手榴弾ごとメイドを貫いて暗い夜を彩った。この光、迅牙の奥の手である魔砲はメイドを手榴弾や遮蔽にしていたものごと塵に変えていき、屋上での戦いは迅牙が制するのであった。


 屋上で膠着状態がしばらく続いていたころ、地上ではついに澪が姿を現した。
「ふふふ、君たちが僕らの邪魔をするイレギュラーズとやらか。けど、僕は簡単にはやられないよ」
 澪は好青年の姿から狼のような姿に変わってまずは樹里に襲い掛かった。彼女を胸元に庇っていた詩音は澪の攻撃を剣で受け止め、ブロッキングバッシュで反撃する。
「ようやく現れましたね……さあ、勝負です」
「女の子の恋心を弄んで殺そうとするなんて……許せません。良心よりも金銭を取るのであれば、死をもって償わせます」
 二人が澪に対して臨戦態勢をとった時、背後からナイフが飛んできた。
「悪いけどにゃーを忘れてもらっちゃ困るにゃ」
「うっ、生死を確認し忘れていましたね」
 飛んできた先には倒したはずのメイドが傷だらけになりながらも立っていた。生命体の生死を確認できる眼を持つ詩音が悔しがりながら、メイドのほうを向いた。
「ではわたしが男と戦いますので、詩音様はあの猫を」
「わかったよ。じゃあ、いくよ!」
 シルフィナと詩音は互いに背中を向けて、それぞれが戦う相手に向かい合った。
「さて、そろそろ始めましょうか。純情な乙女の恋心を利用した男への粛清を」
「そうだね、まあ、粛清されるのはどちらやら……君たちはどんな味がするか、楽しみだよ」
 澪は舌なめずりをしてシルフィナに飛び掛かっていった。シルフィナはアーリーデイズで強化を行って攻撃に対応していく。澪の魔獣のごとき素早い動きも強化された体では難なく対応できていたが、消費を抑えるためにもシルフィナは防御に徹していた。
 一方で詩音は生き残っていたメイドと戦っていたが、樹里をかなっている状態が故に状況としては良くなかった。樹里の負担にならないよう、攻撃が当たらないよう配慮しながらの戦っており疲労がたまりつつある詩音だったが、ここで庇われていた樹里が口を開いた。
「……ありがとうございます。貴女たちが私を助けに来たということも、彼が私をだまそうとしていたことも分かりました。だから、私を庇うのをやめて自由に戦ってください」
 樹里の言葉に詩音は返す。
「けど、この場所はあなたにとっては見るに堪えないような場所よ。それでも、耐えれる覚悟はあるの?」
「……けど、このままではあなたも負けてしまうでしょう。大丈夫です、これでも逃げ足には自信がありますので」
 樹里がそう言った時、一発の銃弾がメイドの腕を貫いた。
「遅れてすまないです。俺も参戦します」
 近くの建物の屋上に、迅牙が立っていた。どうやらメイドの一人を倒し終えたようだ。
「……今がチャンスだよ。すぐに逃げて!」
 ここで詩音が腕の力を緩めて樹里を逃がす。逃げた樹里を追いかけようとメイドと澪は飛び掛かるも二人そろって詩音によって止められてしまう。
「さて、ここからは手加減なしだよ……」
「そうですね。援護射撃も来たことですし、ここで決めてしまいましょう」
 詩音とシルフィナの二人はそれぞれ自身に付与を行い、全力を出し始めていく。
「あはははは! あなたの血の色、教えてください!」
 詩音は悪魔のような笑いを、樹里を庇っていたために抑えていた反動でいつもより激しく出しながらメイドを切り裂いていった
「少女の恋心を弄ぶ輩に告ぎます。さあ、死を持って償いなさい」
 シルフィナのほうは逆に、冷たい表情で剣魔双撃によって澪を斬り裂き、最後に心臓に向けたディスピリオドと迅牙によるレールガンによるヘッドショットのコンビ技で澪の息の根を止めた。こうして、この世界に巣食うヒトならざる者達は倒されていったのであった。


「ありがとうございました。皆さんのおかげで目が覚めました」
 戦いが終わり、逃げていた樹里はイレギュラーズたちにお礼を言った。
「どうやら彼に初めて出会ったあたりから少し記憶があやふやで……けど、途中からだんだんと目が覚めて、今では両親にも顔が向けれません……」
 そう言ってうつむく樹里に、シルフィナは声をかけた。
「ですが、今こうして改心できたのですから、きっと大丈夫です。さて、家に帰るとしましょうか」
 詩音と迅牙も樹里に声をかける。
「そうだね、まだ怖いなら私たちもついていくから、さ」
「そうだな。とりあえずこれから自暴自棄になったりはするなよ」
 こうして、少女、メイド、鬼の娘、人型ロボットのアンバランスな四人はともに家に帰っていき、イレギュラーズたちは樹里を送り届けた後で境界図書館へと帰っていくのであった。

成否

成功

状態異常

なし

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