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シナリオ詳細

シャイニングアナゴ ~醤油だれをそえて~

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


「アアアアアアアアアアアアアシャイニングアナゴ! 今はシャイニングアナゴの旬でしたわー! けどここ最近ROOでの依頼を受けすぎてシャイニングアナゴを食べにいけませんわー! そもそもお金もないから食べに行く以前のもんだいでしたわ! でしわぁ!」
 あああああんといって泣きながら転がるスライムがいた。
 赤いバランスボールみてーな見た目のスライムが、初老のおじさんがコーヒーミルをくーるくーるやってるオシャレなカフェで転がってる様。ご想像いただきたい。いただけただろうか。そうこれが『台無し』っていう概念だよ。
 そうここはROO。練達のアレなんだっけあれする計画のやつでそう仮想世界にログインするアレ。君も今多分何かのアバターを使ってログインしてるんだと思う。今ここに居るビューティーもクソザコスライム (p3y000015)になってあろん声の限りを振り絞って転げ回っているから。あのオウムみたいな絞り声のやつで。
「ハッ、そういえばありましたわ! そういう依頼がありましたわ! ROOの中で発生してるシャイニングアナゴのバグ固体を捕まえる依頼が!」
 空中にウィンドウを開いてしゅるるーってスクロールすると、『しゃいあな☆』て書かれたクエストが見つかった。
「これですわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
 勝ちましたわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
 て、叫んでクゾサコスライムはぴょーんと飛び上がった。天井にめりこんだ。
 もっかいコーヒーミルのおじさん隣に想像してみて。
 そう、これがシュールっていう概念だよ。

 さあそろそろこれがどういう依頼か説明しなきゃいけないターンだ。
 練達から受けたROO探索依頼のひとつ、バグ調査。ネクスト内『静寂の青』。アクエリア島基地からほど近い場所にあるという海域では本来のシャイニングアナゴから大きく逸脱したバグ固体である通称『ゴッドアナゴ』が観測された。
 このゴッドアナゴを捕まえることが調査に繋がるとして、倒して捕まえる任務が課せられたのである。
 シャイニングアナゴは海中にすまう巨大ナアゴ型モンスターであり、水中に雷の槍を作り出して発射したりすさまじい速さで泳ぎ回り体当たりをかけたりと俊敏さと魔法の器用さを兼ね備えた固体である。
 これが複数現れ、そして取り囲むようにして襲ってくるというのだからこちらも上手に全方位へ向けた戦いが必要になるだろう。
 ある程度シャイニングアナゴを倒せばこちらを脅威と認めたゴッドアナゴが現れ、こちらに戦いを挑んでくるだろう。黄金の光に包まれているというその正体は未だ不明だが、仲間がチョイ死ぬくらいの覚悟はしていこう。
 なあに安心してくれサクラメントは船に搭載されているからすぐにポンとリトライできる! ひとりにつき1回限りだけど!

「わたくしにお任せですわ! こんなこともあろうかと水中でも活動できる魔法の装備を用意しましたの! これで皆さん心置きなく水中でシャイニングアナゴ狩りができましてよ! オーッホッホッホ! オーッホ――あら? なぜわたくしを持ち上げてますのなぜ船から投擲体勢に入ってまアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?」

GMコメント

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

●ROOとは
 練達三塔主の『Project:IDEA』の産物で練達ネットワーク上に構築された疑似世界をR.O.O(Rapid Origin Online)と呼びます。
 練達の悲願を達成する為、混沌世界の『法則』を研究すべく作られた仮想環境ではありますが、原因不明のエラーにより暴走。情報の自己増殖が発生し、まるでゲームのような世界を構築しています。
 R.O.O内の作りは混沌の現実に似ていますが、旅人たちの世界の風景や人物、既に亡き人物が存在する等、世界のルールを部分的に外れた事象も観測されるようです。
 練達三塔主より依頼を受けたローレット・イレギュラーズはこの疑似世界で活動するためログイン装置を介してこの世界に介入。
 自分専用の『アバター』を作って活動し、閉じ込められた人々の救出や『ゲームクリア』を目指します。
特設ページ:https://rev1.reversion.jp/page/RapidOriginOnline

※重要な備考『デスカウント』
 R.O.Oシナリオにおいては『死亡』判定が容易に行われます。
『死亡』した場合もキャラクターはロストせず、アバターのステータスシートに『デスカウント』が追加される形となります。
 現時点においてアバターではないキャラクターに影響はありません。

  • シャイニングアナゴ ~醤油だれをそえて~完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年07月27日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ザミエラ(p3x000787)
おそろいねこちゃん
ジオ(p3x002157)
大型
ロク(p3x005176)
サイバークソ犬
タント(p3x006204)
きらめくおねえさん
崎守ナイト(p3x008218)
(二代目)正義の社長
ネコモ(p3x008783)
ニャンラトテップ
アズハ(p3x009471)
青き調和
ジャスティーナ(p3x009816)
正義の騎士

リプレイ

●うなぎとあなごの違いってなに? 成田で食えるかどうか?
「ほへー……」
 『にゃーん』ネコモ(p3x008783)は巻物型のクエストウィンドウをスワイプ操作で広げ、そこに描かれた『怪奇! しゃいにんぐあなご!』とか書かれた和風の絵図を眺めていた。
 海から飛び出してパァーって輝くアナゴの図のすぐ隣に、関西風の蒲焼きにして砂糖醤油だれにひたしたものをほかほかご飯にのっけたさまが描かれている。ここまで率直に喰おうとする絵もない。
「シャイニングアナゴ、うまそうだにゃー……。
 こりゃとったどー!して美味しくいただくしかねーにゃ!
 蒲焼き! にぎり寿司! 炊き込みご飯! でもやっぱりお寿司が一番にゃ!
 あましょっぱいタレとシャイニングアナゴのほわほわの身の組み合わせをシャリが受け止めて……あ、よだれでてきたにゃ」
「アナゴと醤油だれは運命的に合うからな」
 そうなるのも無理はない、と『正義の騎士』ジャスティーナ(p3x009816)は腕組みして頷いた。
 急に関係ない話だけど、周辺環境にたいして一切の天敵を持たないロブスターが一度絶滅しかかったことが世界のどっかであったらしい。原因を調べたら、人間がとりまくって喰いまくったせいだったという。現地人いわく『おまえは強い。だが美味すぎた』。
「せいろで蒸すのも悪くはないが……おっと、これはアナゴではなくウナギだったな。いやまて、アナゴをウナギ同様に調理するのは悪くない手では……」
 なにかの真理に到達しかけたジャスティーナ。咳払いし、後ろの手摺へよりかかった。
 木製の古びた手摺はリアルな重厚さと年期を帯び、一部にはロープで長年擦ったようなくぼみあとが残っていた。
 やんわりと揺れる波の風景。どこまでも続くその波は、かつて世界の端っこまで続くとさえ言われていたそうな。
 香る潮風。海面から時折透けて見える魚の群れ。
 身体に伝わる揺れはもうなじんでしまって、ここが仮想空間であることを時折忘れさせる。
「うむ、何はともあれ、御相伴に預かるべく私も然るべき仕事をしよう。働かざる者なんとやら、と言うしな」
「そうだね! はたらかざるロバは喰う! 常識だね!」
 甲板に寝っ転がった『サイバークソ犬』ロク(p3x005176)がおなか見せてごろんごろんしていた。
 『硝子色の煌めき』ザミエラ(p3x000787)がかがみ込んでそのおなかを『よーしよしー!』て言いながらわしゃわしゃなで回している。
「シャイニングアナゴってアレだよね! ほっかほかのシャイニングライスにびたんと乗っけてシャイニング醤油だれダバーってかけてハッフハッフするやつ! シャイアナ丼おいしいよね! たれがおいしいやつ!」
「わかるーーーーーーー!」
 いちミリもわかってないけど同意したザミエラ。シャイニングライスなんだよって思ったけど秒で流した。
「それにゴッドアナゴもいるんだよ。
 シャイニングアナゴにゴッドアナゴ、どっちも美味しいんだろうな……じゅるり。
 っとと、まずはお仕事お仕事! あ、水着とか貸してもらえる?」
「わたしのでいい!?」
「絶対サイズ合わないからだめ!」
 人間バージョンのやつあるのにぃって思ってから、ザミエラのむなもとを見た。なるほどお。
「あれ、まって。もしかしてわたしは今全裸で船に横たわってるんじゃ?」
「急に理知的になるのやめて」

 一方。同じく全裸で横たわってることになるクソザコスライム。
「まあ、まあ……ビューティー、あなた……」
 甲板にぺたーって横たわったスライムを、クッション感覚で両手でもんだりのばしたりしてみる『きらめくおねえさん』タント(p3x006204)。
「本当にそんな……いやらしい姿に……」
「IYARASY!? そんな感想初めてうけましたわ!? さいきょーのくそざこすらいむなのに!?」
「アナゴ。甘辛く味付けしていただきたいわね。あと、暑い……スライムがひんやりして気持ちいいわぁ」
 スライムにぺたーっと横たわる『大型』ジオ(p3x002157)。サイズ感もあいまって、スライムっていうか『ひとをだめにするソファ』みたいだった。
「タントこそ、随分お姉さんになってしまいましたわね?」
「そのまま喋るんですの? ええ、ええ……そうよ、オトナなタントさまよぉ」
 軽くウェーブのかかった髪を撫でるようにしながら見せつけるタント。

 そんな船内で、船の舵を担当していた『アルコ空団“路を聴く者”』アズハ(p3x009471)がぴくりと耳を動かした。
「皆、そろそろ目的のエリアにつきそうだ」
「良い仕事(berry good job)じゃねーのアズハ!」
 海の社長ポーズでスライディングしてくる『正義の社長』崎守ナイト(p3x008218)。
「ダンシング金魚すくいにゲーミングたこ焼き! 次なるB.R.C社の事業は……シャイニング穴子丼で決まりじゃねーの!」
「ハイシャッチョサーン!」
「!?」
 真後ろで秘書(フィリピン系女性)の声がして咄嗟に振り返るが、秒で消えた。なにいまの。
 とか思いつつも、一旦クソザコスライムを網に入れてロープをひっかけ、ぐるぐる回してから――。
「OTORI――投擲(Throwing)!」
「あああああああああああああああああああああ!?」

●ウナギの旬は冬だけどアナゴは夏が旬なので丑の日にはいっそアナゴ食った方が美味い
「あああああああああああああああああああああ!?」
 章を区切ったけど一秒もたってなかった。やけにぴかぴか光り出した海面に網スライムを投下して、おもいっきりがぶがぶやられてるさまである。
 スライムだもんでめっちゃのびてて、なんかそういう種類の餌にも見えた。
「赤い体が毟られちゃうね! かわいそうだね、気をつけようね! でも良い役だよ絶対スライムちゃんに向いている役!」
 がんばってー! て応援しながら犬的準備運動をこなしてから三回ほどくるくるまわると、犬水着と犬ゴーグル姿にコスチュームチェンジ。
「それじゃあいくよ! 待っててねサイバーロリババア」
「のじゃあああん!」
 すげえ久しぶりにやった筈なのに久々に思えない。なぜなら他のみんなもロリババア運用してるから。さておき――。
「だいぶ!」
 船の手摺からぴょんととんだロクは海中へと突っ込むと、スライムがぶがぶしていたシャイニングアナゴの一体に思い切り噛みついた。
 まさか自分が喰われると思ってなかったシャイニングアナゴが光ながら暴れ回るが、ジオはその動きを見切ってリンゴ型のスリングショットを飛ばした。
「それじゃ、おとりはよーろしくー。後でゼリーあげるからね」
 べしべしと打ち込んだ射撃でシャイニングアナゴが力尽き、あらかじめロープでつないでいたロクをぐいぐい引き上げるとシャイアナを口にくわえていた。
「うーん。近くで見るとあんまり可愛くないわね」
「アナゴを可愛いって思ったこと人生で一度もなくない?」
「一度はなくない?」
「それにしてもこの漁法いいですね。ロクさんもう一匹お願いします」
 そういってロクを頭上に掲げてぽいってするアズハ。
 そして肩にかけていたスナイパーライフルをとると、海中まで届く魔法のスコープを覗き込んだ。
 早速がぶりがぶられているシャイニングアナゴの胴体を狙い、トリガー。
 ドッという独特の音と共に反動がはしり、シャイニングアナゴの胴体を貫いていく。丁度心臓にあたる部分が破壊されたらしく、一発で死に至ったシャイニングアナゴがまたもロープで(ロクによって)引き上げられていく。
 ザミエラがほっぺに手を当ててニッコリ笑った。
「この漁法楽ー」
「ねえ気付いた? さっきからわたしすごい重労働。見ようによっては拷問」

 と言うわけで途中交代。
「魅せるぜ情熱(Passion)!」
 胴体にロープぐるぐるまきにしたナイトが二本指をビッてした。なんかの精霊なのか取り憑いた悪魔なのかわかんない何かの両手が一緒に二本指ビッてする。それによって謎のプレジデントシャイニングを得たナイトは、ザミエラたちによってよいしょと担ぎ上げられ手摺から転げ落とされた。
「なんかあれだね。船の上でお葬式するときのやつだね」
「その場合ロープは結ばないと思うわぁ……」
 多分海賊のやる処刑法かなんかだと思う。ナイトはウアーって言いながら回転しヨーヨーみたいに海中でバウンドし――た所でめちゃめちゃ変形したクソザコスライムと目が合った。
「なるほど……共感(sympathy)じゃねーの」
 とかいってる間にザミエラの必殺、細かい硝子片の嵐ふらすヤーツがぶちかまされた。
「「ああああああああああああああ!?」」
「大丈夫よ、ビュ……スライム。今回はわたくし達がちゃぁんと守ってあげちゃうんだから!」
 といって『ティル・ナ・ノーグで甘噛み』を発動するタント。親指の節を囓ることで発動した呪術がシャイニングアナゴたちを襲う! クソザコスライムたちごと!
「「ああああああああああああああ!?」」
 ナイトはぜーぜーいいながら、力尽きたシャイニングアナゴを両手両足で抱きかかえながら船上へと引き上げられた。
「こいつぁ……」
 でろんと甲板に横たわり、ヘッと笑うナイト。
「爆釣(fishing)じゃねーの」

 そんな具合で、囮作戦が上手くいきすぎてシャイアナの攻撃シーンが一秒もうつらないまま戦いは進む。
「ゆくぞ――ゴッデス・ジャッジメント!」
 正義の光で仲間を導きながら、自らもまた光を纏うジャスティーナ。光は翼へと変わり、海中へとまっすぐに突っ込んでいく。
 突き出した剣でシャイニングアナゴの胴体を貫くと、そのまま海中をUの字にターン。海面から飛び出し、光の翼を羽ばたかせる。
 そうこれぞよく海鳥さんがやってる魚とりテクニックである。名前知らないけど。
「一丁上がりだ。この調子でいくぞ!」
 この翼を使え! とネコモにも同じ光の翼を付与してやるジャスティーナ。
 ネコモは『とらにつばさにゃー!』と言って船からジャンプ。
 身体を丸めてくるくると回転しながら飛び込むと、海中で身体を広げて衝撃を逃がした。
 ぱちりと開いた目。もう噛むとこなくなったガムに飽きたみたいな顔で振り返るシャイニングアナゴ。新たな餌の到来に意気揚々と食らいつこう――とした瞬間、ネコモはバタ足と身体のひねりで器用にかみつきを回避。
「竜巻猫風脚にゃ!」
 そのまま身体のひねりを利用してシャイアナの横っ面を蹴りつけた。

●ゴッドアナゴ
「もう一匹追加にゃー」
 といって、光の翼をぱたぱたやって海からあがってくるネコモ。
 このくらい釣れば今夜はアナゴパーティーだなくらいに皆が思い始めた、その時。
「んきゃあああああああああ!?」
 悲鳴と共にクソザコスライムが打ち上げられた。というか、巨大な海蛇状の怪物にくわえられる形で海面から上へと飛び出した。船が大きく揺れ、仲間達がまとめて船外へと投げ出される。咄嗟にジャスティーナが光の翼を付与しなければ全員まとめて水没していただろう。
 ナイトは社長サーフボードを海面に浮かべて着地(?)すると、すいすいと滑りながら上空の怪物を見上げた。
「翼をもち輝く大蛇……ケツァルコアトル!?」
「いいえ、違うわ」
 自らの力で浮遊するタント。
 彼女が海面ちかくまで下りると、ペッてされたクソザコスライムをキャッチした。
 ハッと顔をあげるクソザコスライム。
「ゴッドアナゴですわー!」
 キッとこちらを睨むゴッドアナゴ。
 それまでまともな戦闘が一度もなかった反動なのか、空中に光のアナゴを大量に生成。すべてがねじれ槍の形をとると、複雑なホーミングラインを描いてタントとナイトそしてクソザコスライムへと殺到した。
「ここは私にまかせんきゃー!?」
 槍に刺されまくってぴちゅーんという音で消えるクソザコスライム。秒ももたなかった。が、それでいい。
 タントは太陽の煌めきを放出。仲間達へ殺到するアナゴランスを光によって解きほぐし、ダメージごとカウンターヒールで消滅させていく。
「ゴッドでもシャイニングでも穴子は穴子、海から出れば息ができずに弱るだろうぜ、エラ呼吸である限り!」
 高まる波に乗ってジャンプしたナイトは回転をかけ、『社長舞踏戦術 on the sea』を繰り出した。どう繰り出したのかはわからないけどとにかくゴッドアナゴはグワーとのけぞった。
 アズハとジオはその隙を逃さず、同時に射撃体勢にはいった。
「悪いけど。あなたは美味しくいただかれるのよっ!」
「あれが……ゴッドアナゴ!? 凄い、光ってる。主張が強い! 味方も!?」
 二人の射撃がゴッドアナゴに次々と命中し、のけぞったゴッドアナゴが船へとよりかかる。
「今にゃ! 畳みかけるにゃ!」
 ザミエラ、ジャスティーナと共に光の翼を広げるネコモ。
 スクリュー回転をかけ水平昇猫拳を繰り出すネコモと、その左右から交差するようにガラスの剣と光の剣をそれぞれ構えるザミエラとジャスティーナ。
「ゴッド蒲焼き――いただきます!」
「ます!」
 クロスされた斬撃に悲鳴(?)をあげるゴッドアナゴ。
 ジャスティーナはクッと目を伏せ、クソザコスライムの居た場所へと振り返った。
「マモレナカッタ……」
「もしかしてそれ言いたかった?」
「とどめだよー! みんなー!」
「のじゃー!」
 ロクが傾いた船の船室をぼこぼこ叩くと、中から大量のサイバーロリババアが現れた。常識じゃ考えられない量のロリババア(ロリババア顔のロバをさす。混沌のミームを最初に汚染した伝説の生物)がゴッドアナゴに突撃し、遙か彼方そらの星となって消えた。
 どういう理屈か多段ヒット系の大ダメージを受けたらしいゴッドアナゴが、船へぐでんと寄りかかるように力尽きる。
 時間差でリポップしたらしいクソザコスライムが、ぽよんとその上に乗った。
「私達の勝利ですわー!」

●鳥類と魚介類を殺したらなぜか喰うひとたち
「これが、シャイニングアナゴの蒲焼き……!
 美味しい……なんて表現しても陳腐になりそうな芳しい香りが鼻を抜けて、まるで天使がフィギュアスケートしているかのような繊細な味に醤油ダレが絡まることでオーケストラが始まる……!
 味覚にも此処までの刺激を与えてくれるなんて、ROO、素晴らしいわ……!」
 ほっぺを押さえて目をキラキラさせるザミエラ。
「命をいただき、生きるということ……」
 そこまで言うなら、という感じでジャスティーナもシャイニングアナゴの蒲焼きに箸をつけてみる。
 アナゴならではのふっくらとした身が炊きたてご飯の上に並び、今も湯気を立てている。
 箸を通せばほろりと崩れ、ご飯との間に挟まっていた皮もその存在を感じさせないくらいすぐにちぎれた。
 まずはタレのしみこんだご飯をひとブロックほど箸でとり、その上に蒲焼きをのっけた状態で口に運ぶ。
 口の中で『香る』山椒の風味と、米と混ざり合う甘辛い醤油だれ。そして満を持して広がったアナゴの味わいは、とっくりと押し寄せ包み込む幸福感に変わる。
 警戒こそしたものの、骨や鱗の感触は一切なく、ただただ柔らかく優しく、そしてどこか欲望をそそる肉だけがそこにあった。
「……くううぅっ! ご飯がうまい! だがそれがいい! 食べることはやはり生きることだからなっ!」
「こういう生き物の味は当たり外れがあるけど……これは美味しい……!
 はい、スライムさんの分。ちゃんと多めにしといたよ」
「今日はかわいい子だらけで楽しいわ! ほらほら、あーん♪」
 アズハが山盛りにしたゴッドアナゴの串焼き。それをジオがクソザコスライムの口にもっていった。
 あーむと頬張るクソザコスライム。
「んんまあ……」
「いやー、ゴッドアナゴは強敵だったにゃ。今回がんばったそこのスライムもいっぱいアナゴ食べて減った体積を回復するといいにゃー。
 ボクも動いてお腹減った気がするし遠慮なく食べちゃうにゃー、アナゴと醤油だれのハーモニー……よだれがとまらんにゃ!」
 一方でネコモは炊き込みご飯をがつがついっていた。
 横に並ぶはアナゴ寿司。さっきから米との合体技が凄い。
「シャイニングアナゴ……美味さ限界突破なら事業にしようじゃねーの!」
 シャイアナ寿司を頬張り、ニッと笑うナイト。なんか新しい事業が生まれていた。
「なにはともあれ、乾杯よぉ!」
 一人用サイズの酒瓶を掲げたタントに、ロクがいえーいといって両手を掲げた。
「シャイニング醤油だれダバーってかけてハッフハッフ食べようよ! 旬なんだよ!? 食べなきゃ損だって! たれがおいしいんだよたれが!」
 そして顔を突っ込む勢いではっふはっふするロク。
 更におともにつけたステーキ肉をムシャアとやった。ステーキ肉?
「いっぱい動いていっぱい食べる! これが一番だよね! 人生!」

成否

成功

MVP

なし

状態異常

崎守ナイト(p3x008218)[死亡]
(二代目)正義の社長

あとがき

 ――クエスト完了!

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