シナリオ詳細
キムンカムイ、イオマンテ
オープニング
●クマってなんだっけ
「我輩はクマである。名前はクマ」
体長にしておよそ2m半のヒグマが、全身を金属の鎧に包んだ兵士の頭を鷲掴みにしていた。
栗色の毛皮はそよ風ひとつでなびくほど柔らかくそして蜂蜜めいた甘い香りがした。
それはなにも人に撫でさせたりベッド代わりにさせるためではない。そよ風ひとつでも鋭敏に察知できる肉体感覚と俊敏な動きを実現させるべく常日頃より舐めることで手入れされているためである。
手のひらと爪の付け根のクッションも、ぷにぷに押して楽しむためではなく、数百キロの肉体を静かに、そして精密に移動させ獲物を仕留めるためである。
フック状の爪はナイフのごとく鋭く、オトナの指より長い。手のひらひとつでオトナの顔をゆうに包むほど大きく、それはいま、鉄の兜をひしゃげさせることを実現していた。
食い込んだつめは矢や剣をはじくはずのヘルメット装甲へがりがりと食い込み、てこの原理で前頭部をへこませる。さらに握力をかければ、両サイドにひろく食い込んだ爪の作用によってぶしゅん……とヘルメット内部を圧することができた。
「我輩はクマである。名前はクマ」
侮るなかれ。それはクマ。
振り返る目はつぶらに黒く、獲物を逃さぬよう見据えた目。匂いを覚え、決して逃がさぬ鼻。
兵士はその巨大さと、仲間の血によごれた腕に恐怖の叫びをあげながら魔道ライフリングマスケットを発砲――したが、一発は分厚い毛皮をかするのみ、毛先を焦がしたが、痛がる様子すら、当然血の一滴もない。
前傾姿勢。
それも一瞬のこと。
次の瞬間には力強く大地を蹴り、そして一秒たたぬうちに接近。横から薙ぐように振り込まれた腕が、鎧の騎士をくの字におりまげ、そして煉瓦造りの家の壁へと激突……否、めりこませた。
「我輩はクマである。名前はクマ」
繰り返す。
侮るなかれ。
●キムンカムイ
さて、一旦マクロな話をしようか。
あなたが今入ろうとしている睡眠チャンバー型の装置。これを俗にログイン装置といい、あなたの意識を巨大なコンピューターに接続、投影するためのものである。
装置内にて今も演算が続けられているシステムROO(ラピットオリジンオンライン)はMMORPG風に歪められた、仮想混沌だったものである。あなたはこの原因不明のバグを調査すべく、ROO内の探索を練達三塔より依頼されていた。
「とはいえ手がかりナシってわけじゃあない。
翡翠国――混沌の深緑に相当する国で熊の暴走が起きている。
おそらくはバグによるものだろうが、未だ意識の戻らない元研究員の意識データもその中に混在していることがわかった。
現地付近のサクラメントから出撃して、これらのクマたちを撃破して回って欲しい。
数は……」
チャンバーに入ったあなたの横で、情報屋は苦笑して肩をすくめた。
「わからない。両手で数えることすらイヤになるほど沢山だよ」
キムンカムイという、アイヌの言葉がある。
ヒグマは山の神であり、魚や山菜のような山より与えられる恵みも土砂や大雨のような山からおこる災いも、彼らが神の国へ人間の行いを報告したうえで行われているという考え方からくるものだ。事実そうであるかは別として、彼らが山というものと深く向き合い、良い意味で畏怖したことがうかがえる。
そうした思想から考えるならば。
この暴走したクマたちはもしかしたら、この世界の『神』――つまりは世界を歪めたバグの元凶たる存在がつかわした、怒りの形なのかもしれない。
![](https://img.rev1.reversion.jp/illust/scenario/scenario_icon/44831/8146fb923e941d002e56e87c534577c9.png)
- キムンカムイ、イオマンテ完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2021年07月16日 22時05分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●キムンカムイ
翡翠、モシリコという山の中腹に位置するサクラメントが淡い光を放ち、フードパーカーを羽織った少女が現れた。
フードの形状ゆえか垂れ耳の小動物めいた雰囲気はまとった彼女は名を『アルコ空団“蒼き刃の”』ドウ(p3x000172)という。混沌世界からログイン装置を用いてこの世界へアクセスしたアバター体だ。
仮想空間だというのに、山中に現れた途端にかおる土と草の香り。どこか遠くで鳥がうたう声。
「……現実で言うトコロの深緑、ですよね。
何処と無く懐かしいような……でも全然違うような感じもするので、少し不思議なのです」
かぎなれたにおいのはずなのに、全く知らない場所に出たような気持ち。
自分の家とそっくりに作られた新築家屋をみているような気分だ。
「深緑には長かったんですか?」
あとから転移してきたフィーネ(p3x009867)が前髪を指でぴっと払ってから、長いスカートについた落ち葉をはらった。
「わたく――私からみれば、別世界のようです」
「山に入った時点で別世界だと、ファルカウに入ったらもう目を回してしまいそうですね」
「遠目に見えていた山にいざはいるというのは、思いのほかびっくりするものなんですよ?」
「誰しもあらゆる経験を積み終えることはできないからねえ。たとえそれが全知全能であったとしても」
『聖餐の天使』パルフェタムール(p3x000736)は全能のパラドクスみたいなことを言いながら転移を終え、小さく肩をすくめてみせる。白い翼からまるで焼きたてのハニークッキーめいた甘い香りがただよった。
「それで? 今回の討伐目標はクマ……だったかな」
「小熊やレッサーパンダならともかく、長く生きた野生のヒグマだとしたら相当厄介ですね」
動物信仰というものはどんな地域にもあるもので、長く生きた動物ほどそういった信仰を受けやすい。ヒグマのように強く賢い生き物が信仰されるのは、そうした文化に浸っていなかったフィーネからしても理解しやすいものだ。
動物園の檻越しですら感じる威圧感と独特の高尚さが、おそらく野生の中で研ぎ澄まされるのだろう。
『蒼剣リミットブルー』をそっと握るドウ。
「そんな存在ときったはっただなんて、ふつう中々経験できないものですよね。混沌世界にもそういう野生動物は多くいると聞きますけど……バグならではの強さには警戒しなくては、ですね!」
「なにせ神様だ。お手並み拝見といこう」
「とはいえゲーム内でもそうそう死にたくはないですけどね」
どこか余裕そうなパルフェタムールと、対照的に苦笑して首をかしげるフィーネ。
『それじゃあ行こうか』と、影の伸びる方向を見ながら方角を定め、予め決めておいたエリアへと進む三人。
少し遅れてから、『人型戦車』WYA7371(p3x007371)がぶわりと空中に出現。その巨体を土の上へと着地させた。
シャープなクワガタやカブトムシめいたヘッドパーツをゆっくりと左右に巡らせると、ボディ各部を柔らかく、そしてイエローに発光させる。
そんな様子を『おぉ』とつぶやいて見上げる『双ツ星』コル(p3x007025)。
コルが小柄なせいか、ちょっと頑張ったらWYA7371の上に乗ったまま移動できそうなくらいの体格差だ。
「これならクマさんも怖くありませんね」
「『クマさん』と呼べるほど優しい存在ではないそうですが……」
電子音めいたボイスで囁くWYA7371。
「少しでも多くの熊を討伐する、ということが本ミッションであるならば。
何よりも、素早く捜索することが重要であると推断致します」
「すい……だん……?」
「どうぞ宜しくお願い致します、コル。
コルと依頼で行動を共にするのは二回目となりますため、非常に心強く……失敬。AI強く感じております」
「えーあい……づよく……?」
コルの心象世界でししおどしがカコーンと音を鳴らした。深く考えるのをやめた時の音だと思われる。なにせその風景の中には白い床とスクリーンとどこからか水がそそがれるししおどししかなかったからだ。
「一羽でぴょん」
「二羽でぴょん」
垂れ耳をぱたぱたとやる『ウサ侍』ミセバヤ(p3x008870)。
それを両手に掴んで顔の位置に掲げる『ネクストアイドル』三月うさぎてゃん(p3x008551)。
「三羽そろえば」
うさみみ型ヘッドギアをぴこぴこ点滅させてスライディングしてくる『絶対妹黙示録』ルージュ(p3x009532)。
三人は別々の方向へファイティングポーズを取るとキッとどこかへ振り返った。
「「牙を剥く!」」
カッと流れ込むテロップ。『うさぎさんチーム!』
「これってやる必要あったのか? たまたまステゴロウサギが三人揃ったからついやっちゃったけど……」
「思い出って大事じゃない?」
首をかしげてみせる三月うさぎてゃん。
「それにしても相手がクマって……クマとウサギじゃどう見ても食べられる側なのよ。
アイドルなので逃げも隠れもせずに、倒しに行くけどねぇ! 偶像は苦手な敵にも等しく平等に歌うのよ」
もう一回しゅっしゅってパンチのまねごとをしてみせる三月うさぎてゃん。
その足下で高速でシュババババって空パンチを繰り出すミセバヤ。
「今まで犠牲になった幾多の同胞(ウサギ)達の恨みをここで晴らします
食物連鎖底辺の意地を見せてやるですよ! ふんすっ。クマなのに喋るのは恐ろしいですけどね!」
「喋るウサギがそれいうか?」
ルージュは両手を腰に当てると、『宜しくなにーちゃんねーちゃんたち!』と言って笑った。
●甘い香りのA(AMAI)チーム
「言葉を話すようですが……同じ言葉を繰り返すばかりで、何処か機械的。これがバグと言うモノなのでしょうか……」
木の枝をどかしながら山の中をゆっくりとすすむドウ。
彼女に先導を任せたフィーネとパルフェタムールは周囲をきょろきょろとみながら、深い森の中を移動していた。
「それにしても、森っていうのは一度入ると方向感覚が分からなくなるものなんですね。ずっと同じような風景だし、印をつけてもすぐに見落としそうです」
「ヘンゼルとグレーテルが石を落としただけで家に帰れたのが疑わしいよね。人の頭くらいある石を置いていったのかな?」
「そんなシュールな……」
フィーネがくすくすと笑っていると、近づく気配にびくりと肩をふるわせた。
遠くから、もごもごとした囁きが聞こえてくる。
『ぼう、ぼう』という大きな動物の鳴き声にも聞こえるが、近づくにつれそれが言葉だと分かった。
「我輩はクマである。名前はクマ」
「――ッ」
このふざけたようなつぶやきは、間違いない。
森を徘徊していたクマが、こちらに気付いて猛烈な接近をかけてきていた。
「私の香りに誘われたか。それとも人の気配を察知して観察しにきたか。どちらにせよ好都合だ」
槍を出そう――として手を空振り、肩をすくめて翼をひろげなおすパルフェタムール。
落ちた羽根が刃となって
「大いなる山の神よ。造られた世界を呑み喰らう素晴らしき獣よ――」
羽根が次々に突き刺さる。が、クマの突進はまるで止まらなかった。両腕を広げ微笑むパルフェタムールを押し倒し、がぶりと肩に食らいつく。
「最期の饗宴はお気に召して頂けたかな?」
それが命がけの罠だと、クマは気付いた。だが逃れるすべはない。甘い甘い罠とは本来、そういうものなのだ。
「蒼刃――」
ドウ握り混んだ剣が蒼く輝き、クマの脇腹を激しく切り裂く。
ごろんと転がったクマはすぐに体勢を立て直し、爪をむき出しにしてドウへ襲いかかった。
第二の斬撃――が、固い毛皮でゴッと止められる。
「ぐっ……!」
歯を食いしばり、目をこらす。なんのためか? 当然、この直後におこる避けがたい衝撃への備えだ。
急速に視界が回転。全身のあちこちに何かがぶつかったような感覚がはしり、最後にむせ返るような土のにおい。
木々をピンボールよろしく跳ね返り土をえぐる勢いで転がったのだと気付いたのは、そのあとだ。投げ出された剣は……遠い。
「ドウさん!」
クマの出現を察知した途端サッと樹木の裏に身を隠していたフィーネ。
地面からむしり取った紫色の花と木からむしった黒いキノコ。それをぎゅっと握り固めて魔法を込めると、ポンと音をたてて茶色い瓶にかわった。
中には青白い液体がゆれ、蓋は丁寧にもPPキャップ(ねじるとパキパキっていって固定具が外れる栄養ドリンクとかについてるあのキャップ)で封がされていた。
異界から伝わったというポーション作成に使われる便利魔法だ。もちろん調合を誤ればマズイだけの汁やおなかを壊す汁ができあがるだけだが、フィーネの類い希なる薬草知識のなせるわざである。
「剣を――あとこれを飲んで!」
落とした剣をよいしょと拾い、ドウの方向へ投げる。投げるついでにポーションドリンクも放り投げた。
回転して飛んでくる瓶をキャッチし、親指でグッと力を入れることで瓶を開くドウ。瓶を逆さにして口の中へ放り込み飲み干すと、クマめがけて投げつけた。
振り込む爪によって打ち砕かれる瓶。
が、その隙をついて放った斬撃が長い距離を超えてクマの喉を切り裂いた。
「Step on it. さっさと終わらせましょう」
パキュンという独特の音と共に機体から外れた砲撃ビットが一斉に周囲へ展開。背部に固定していた大型砲撃ビットも肩部へ展開し、それらすべてを一斉発射。
相手の動きを封じ込めるような多角的な射撃でクマのゆくてを塞ぐと、そこへコルが魔法を発動させた。
「さあ、躾の時間ですよ、悪いクマさんには、めっ、です」
空に開いた魔方陣から無数の氷の矢が放たれ、クマへと地獄の雨となって降り注いでいく。
暴れてビットや矢を振り払おうとするクマだが、二人の封殺によって動きはどんどん鈍り、最後にはうつ伏せに倒れるのみとなった。
「チームワークの勝利、なのです!」
ぶい、とサインを出すコル。WYA7371もマニピュレーターを動かしてVサインを出して見せた。
「キムンカムイの情報パターンを学習しました。戦闘可能距離へ接近した際、次からは高度な検知が可能です」
「便利ですねー……」
とはいえ、それ以上に遠い距離を相手にするならやはりコルの鼻がたよりだ。
地面にかがみこみ、くんくんと鼻を動かす。
「さっきと同じクマさんのにおいがします。家族かな……」
まるで森に放たれた猟犬のごとく、もしくは獲物を追う狼のごとく、コルはキリッと顔をあげ、すべてを理解したかのように走り出した。
「WYA7371さん、もうすぐです。先制攻撃の準備を!」
「了解」
ビット兵器をそれぞれ展開。しつつ、腕からレーザーブレードを出現させた。
「先制します」
同じくこちらの気配を察知したクマが吼え――ると同時に急接近をかけたWYA7371がまず先回りさせたビット兵器の多角的射撃で足を止め、更にレーザーブレードを20メートルほどまで伸ばして一気にクマを貫きにかかる。今度も一切の抵抗を許さず仕留めた――と思った矢先。
「キムンカムイの接近を感知しました」
「え、もう!? どっちですか!」
振り返るコル――が見たのは猛烈な速度で接近するクマ。身構えるコル――に対してWYA7371は首を動かした。
「三方向。計三体です」
「多過ぎです!!!!」
魔法の鞭を出現させ、ビュンと音をたてて前方のクマの前足を絡め取るコル。
強引に姿勢を崩すと、振り返ったWYA7371が射撃を開始。と同時に別方向にそれぞれビットを分散させて牽制射撃を開始した。
放たれる光線。コルもまた手をかざし、別方向から迫るクマめがけて垂直方向に魔方陣を展開。氷の矢を大量発射した。
「「うさぎさんチーム!」」
もっかいさっきのやつをやってみる三月うさぎてゃん、ミセバヤ、ルージュ。
「ここは脱兎の逃げ足と聞き感知能力に優れた自分の出番なのです。危険な肉食獣から逃げるための力……いまこそ撃退のために使うのです」
ふんすふんすといいながら地面に鼻を近づける。
「いる……」
ぽつりとつぶやくミセバヤ。
目を細めると、木々のずっと向こうにちらりとクマの影を見た。
「ウサギだと思って油断しましたか? か弱いウサギも束になれば猛獣を倒せるのですよ!」
うおおと叫んで走り出すミセバヤを追いかけて、三月うさぎてゃんとルージュもまた走り出す。
「えっと、クマの弱点は鼻だったっけか? んじゃ行くぜ、可哀そうだけどクマ退治だぜ!!」
「ラッキーだねぇ。クマはまだこっちに気付いてないよ!」
取り出した指輪型のマイクを小指に装着すると、自動でアクティブになったマジカルスピーカーから重低音のミュージックイントロを流し始めた。
小指を口の前に立てて『Lost/child』を歌い始める三月うさぎてゃん。
その歌声にハッと反応したクマだが、その時には既にミセバヤドロップキックが炸裂していた。
「野生の掟……もとい、チームの力を思い知るが良いのです! オラァッ!」
「からのもっかいオラァ!」
直撃したドロップキック――に乗じる形で繰り出されたルージュの愛パンチ。
クマは派手に転倒するが、すぐに身体を転がして戦闘態勢へシフト。
「追いかけっこ(逃げる方)は得意ですが、今回のミセバヤは敵に背中は見せないのです。修羅の如く戦うのです」
「ていうか今ので沈んでねえ。強いっぽいぞこいつ! けど、まーここで引くって線はねーよな。行くぜ、にーちゃん達!!」
ルージュは力を右拳に集中。ミセバヤもぴょんと飛び上がってウサギ神拳のフォームを取った。
「さあ来なさい例え死んでも第二第三のミセバヤが――」
取った、瞬間にクマにがぶっといかれた。
「ぐあああああああああああ死ぬほど痛い!」
「ミセバヤにーちゃーーーーーーーーーーーーーーーん!」
ぶしゃーと血しぶきあがるなか、三月うさぎてゃんは『次いってみよー!』とウィンクして『My,Dear,ボルケーノ!』を歌って踊りはじめていた。
もんのすごいボコボコ殴り合った結果……。
「くらえー!」
ルージュによる愛エルボーからの愛ターンドロップキックからの愛フェニックススープレックスによってクマは撃沈。
時を同じくして三月うさぎてゃんの曲も終了した。
勝ち誇り拳を天に突き上げるルージュ。
「ミセバヤ……あんたの犠牲は無駄にはしないぜ」
「死んでません。いや一度死にましたけど」
ミセバヤが木の裏からひょこっとあらわれた。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
あとがき
――クエスト完了!
GMコメント
●オーダー
モシリコという山の中腹に位置するサクラメントから現地へ入り、山中にいるクマたちを見つけ出し、戦い、倒すというクエストです。
倒す数は多ければ多いほどよく、少なすぎたり時間がかかりすぎたりした場合はクエストが失敗扱いになることがあります。
推奨する作戦はチームを2~3名ずつに分割し山へ広がり、何かしら探索に役立つ能力のあるものはそれを用い、より多くの個体と戦い倒すことです。
バグによって凶暴化したクマ(キムンカムイ)の戦闘力が高くそしてやや賢いという特徴をもちます。
独特の匂いや足跡、木で爪を研いだあとなどを目印に探索するとよいでしょう。
またクマの戦闘力ゆえに複数回にわたって死亡することも多くありそうです。幸いサクラメントは近くにあるので、何度もリトライするつもりで挑みましょう。
文中にもあるとおり。
侮るなかれ。
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
●ROOとは
練達三塔主の『Project:IDEA』の産物で練達ネットワーク上に構築された疑似世界をR.O.O(Rapid Origin Online)と呼びます。
練達の悲願を達成する為、混沌世界の『法則』を研究すべく作られた仮想環境ではありますが、原因不明のエラーにより暴走。情報の自己増殖が発生し、まるでゲームのような世界を構築しています。
R.O.O内の作りは混沌の現実に似ていますが、旅人たちの世界の風景や人物、既に亡き人物が存在する等、世界のルールを部分的に外れた事象も観測されるようです。
練達三塔主より依頼を受けたローレット・イレギュラーズはこの疑似世界で活動するためログイン装置を介してこの世界に介入。
自分専用の『アバター』を作って活動し、閉じ込められた人々の救出や『ゲームクリア』を目指します。
特設ページ:https://rev1.reversion.jp/page/RapidOriginOnline
※重要な備考『デスカウント』
R.O.Oシナリオにおいては『死亡』判定が容易に行われます。
『死亡』した場合もキャラクターはロストせず、アバターのステータスシートに『デスカウント』が追加される形となります。
現時点においてアバターではないキャラクターに影響はありません。
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