PandoraPartyProject

シナリオ詳細

魔法少女みらくる⭐︎イレギュラーズ!

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●世紀の大発明

 魔法と科学が共存する現代日本によく似た世界。
 魔法の力を使い人々を助ける「ヒーロー」と、その逆で悪事を働き世界征服をもくろむ「ヴィラン」の2つの勢力が、ありとあらゆるところで戦いを繰り広げている。
 ヒーローたちも頑張ってはいるのだが、ヴィランの勢力が日々強くなってきている。
 何とか魔法の力を持たない一般人も、身を守る術を持てないだろうか……。
 そんな日々が続く中、魔法と科学の共存を目指し、ヒーローたちを支援する組織「国立 魔法科学研究所」による発明が完成する。
 
「できた……。これは、世紀の大発明だ……」
 かわいらしいステッキのようなものを見つめながら、発明者と思しき初老の男性・ミラクル博士が呟く。
 そう、その発明とは……。
 
 ーー魔法少女変身装置だ。
 
 できたばかりの発明品ゆえか、変身装置は持つ人によってさまざまに形を変える。
 コンパクトだったり、小さな宝石だったり、どうやらその人が想像する魔法少女の変身道具のイメージにより、変身装置の形状は変化するらしい。
 
 ヴィランに情報が漏洩するのがまずいということもあり、この発明はまだ世間には公にされていない。
 しかし、今こうしている間にもヴィランたちは暗躍している。
 ヴィランたちの悪行は落書きや悪戯といった小さなものから、殺人・暗殺といった取り返しのつかない重罪まで多岐にわたる。
 一般人から公募して実験をするわけにもいかないが、かといって研究所の人員をそこに割くわけにもいかない。
 
 そんな折、また大きな事件が起こる。
 ふとテレビをつけると、生中継が放送されている。
 ヴィランが、政治家などの要人たちが集う議事堂を占拠したのだ。
 今回はヴィランの軍勢の数が多く、ヒーローだけではとてもじゃないが太刀打ちできない。
 しかも、今占拠されているのは国の政策を決めるための重要施設。
 ここがヴィランたちの手中に堕ちてしまえば、国政にも影響が出てしまう。
 
 画面越しに4人のヴィランたちが挑発する。
「フハハハハハ!見せてやろう、新しい世界を!」
 剣闘士のような恰好をした筋肉ムキムキの老人が、おのれの肉体美を見せつける。
「我々に逆らう者は皆殺しでしてよ?」
 青いドレスを身に纏った華奢な女性が、扇子を口元に当て余裕の表情を見せている。
「……正義など、くだらない。」
 緑色のマントで口元を隠し、少年はカメラを睨みつける。
「今日からは俺たちがこの国トップだ!」
 赤髪の青年が、踏ん反り返って大笑いする。
 
 時間がない、実験も兼ねて他の世界の者たちに助けを請おう。
 ミラクル博士は早速、助けを請う相手を探し始めるのであった。
 
●ちょっと変身してみてよ。ちょっとでいいから。

「ふむ、どうやら国の施設である議事堂が占拠されているみたいだね。このままだと、国政にも影響が出るし、一般人の不安もとても大きなものになるだろうね。」
 境界案内人のカストルは、この状況に対して頭を抱えているようだが、少し楽しそうにも見える。
「けど心配はしていないさ。まず君たちイレギュラーズは、この手の問題には慣れているだろう? それに……。」
 フッ、と息をつき、カストルは微笑んで続ける。
「今回は、魔法少女変身装置っていう心強いアイテムがある。ただ、変身装置のことはまだ公にはできなくてね……。この装置を使って魔法少女に変身して、ヴィランたちをやっつけてほしいんだ。」

 ーーあの、男でも変身するんですかね?

 イレギュラーズから、質問が上がる。魔法『少女』というのだから、男性が変身することがあるのかという質問が上がるのは至極当然のことだろう。
「もちろん! 男性でも関係なく変身できるよ! もっとも、変身後も男性の体かどうかは、その人の思い描いている魔法少女像にもよるけどね!」
 なんと、性別は関係ないようだ。
 
「まぁ、どんな姿であっても、君たちはやってくれると思うよ! さぁ、いってらっしゃい。変身した時の感想も聞かせてほしいね。」

NMコメント

 どうもこんにちは。NMの水野弥生です。
 みんな一度は魔法少女って憧れるよね!
 ということで今回は、魔法少女に変身して戦っていただきます。
 
●世界観
 魔法が使える人間がいるという点を除けば、現代日本を想像していただければと思います。
 また、この世界では正義の味方(ヒーロー)と悪党(ヴィラン)が戦っている世界です。
 また、基本的に一般人は魔法が使えません。

●魔法少女変身装置について
 今回発明されたアイテムです。
 その人が思う魔法少女の変身アイテムの形を取ります。これは人数分用意されています。
 コンパクトでもステッキでも、お好きな形の変身装置をご利用ください!
 
●変身シーンについて
 衣装やエフェクト等のイメージ等のご希望があれば、お知らせください。
 また、男性の姿のまま魔法少女になることもできます。
 
●敵について
 今回の敵は四名です。この4名をもって、ヴィラン陣営の撃破となります。
 
 ①『鬼の鉄拳』ラガー
 筋肉ムキムキおじいちゃんです。
 土の魔法が得意です。
 
 ②『嗜虐の貴婦人』セゾン
 きれいな貴族っぽい見た目のお姉さんです。
 水の魔法が得意です。
 
 ③『死を運ぶ風』ケルシュ
 マントで口元を隠した、口数の少ない少年です。
 風の魔法が得意です。
 
 ④『地獄の業火』ヴァイツェン
 赤髪の一見すると勇者っぽい見た目の青年です。
 炎の魔法が得意です。
 
●その他
 ちょっと変身してみてください。ちょっとでいいので!
 ということで良き魔法少女ライフを!
 皆様のご参加を、心よりお待ちしております。

  • 魔法少女みらくる⭐︎イレギュラーズ!完了
  • NM名水野弥生
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年07月14日 22時05分
  • 参加人数4/4人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ワルツ・アストリア(p3p000042)
†死を穿つ†
ルチア・アフラニア・水月(p3p006865)
鏡花の癒し
バク=エルナンデス(p3p009253)
未だ遅くない英雄譚
マリア・ピースクラフト(p3p009690)
希望の魔法少女

リプレイ

●それぞれの反応

「小さい頃から絵本や物語で憧れてはいたけど……いざ公の場でなれって言われると、結構恥ずかしいわね」
 ワルツ・アストリア(p3p000042)は少し顔を赤らめ、手渡された変身装置を見つめる。彼女の変身装置は指輪らしく、右手の薬指には彼女の髪色と同じく燃えるように赤いルビーが輝いている。
「いやぁ、でもぉ……」
 マリア・ピースクラフト(p3p009690)は恥ずかしがりながらも喜びの方がその感情よりも上を行く。
「魔法少女になれるなんて、この世界に来て良かった~!!」
 その喜びを噛みしめ、彼女はミラクル博士から手渡された変身装置の指輪を見つめる。
 喜びを嚙みしめるものがいる一方で、魔法少女を素直に喜べないものがいるのもまた事実だ。
「魔法少女ねえ……。ほんと、そろそろ故郷に帰ったら魔女として火あぶりにされないか心配になってきたわ。」
 ルチア・アフラニア(p3p006865)は彼女の身の上から考えれば確かに魔女裁判にかけられてしまう心配が過るのも無理はないであろう。しかし、ここは彼女がいた世界でも混沌ともまた違った異世界。少なくとも今は大丈夫だと変身装置の十字架を手に握りしめる。
 そして、仕方がない状況とはいえども、魔法少女になることを喜べないイレギュラーズがもう一人。
「またか、またなのか……!?」
 バク=エルナンデス(p3p009253)は、この中では唯一の男子であり、最年長のイレギュラーズだ。
 彼は以前、別の依頼で魔法少女になったことがある。もう2度とこのようなことはするまいと思っていた。思っていたのに……。
「く、うぅ……打ち捨てられる盾であっても良いとは言ったが、流石にもう嫌じゃ……。」
 涙目で、変身装置の金の杖を眺める。それは、彼の身の丈ほどもある大きな杖だ。
 様々な反応を見せるイレギュラーズに、ミラクル博士は声を掛ける。
「各々の想いに浸っているところ申し訳ないんだが、今はもう時間がない。頼む、議事堂に向かってくれないか。」

「そもそももう少女なんて歳じゃないし、って言葉は殆ど皆に刺さるか!」
「ま、やるからにはできるだけ頑張るかしらね。」
「想いの強さが力になる……。なら、アタシは負けない自信がある! 伊達にこの歳まで魔法少女に憧れてた訳じゃないのよ!」
「嫌じゃ……魔法少女は……もう嫌じゃ……。」

 開き直る者、喜びから気合十分の者、そして嘆く者。
 それぞれの想いを胸に、イレギュラーズは戦地へ赴くのであった。

●いざ、変身!

 議事堂に到着した一行が見た光景は地獄絵図だった。
 美しかったであろう花壇の花は踏み荒らされ、一般人は金目のものを奪われ、無意味に嬲られている。
 幸いにも命を落とした人はいないものの、けが人は大勢いるようだった。
 イレギュラーズの実力で戦えば良いのでは、という意見もあるだろうが、今回のこの依頼は一刻も早く実用化させたい変身装置の実践も兼ねている。そう、つまり、仕方がないのである。
「おいおい、こんなところに一般人とはなぁ。」
 リーダー格であろうヴァイツェンがイレギュラーズを挑発する。

「……はぁ。」
 ふと静かに、ルチアはため息をついて変身装置の十字架に口づけをする。
「父と子と聖霊の御名において……!」
 十字架を大事に包みこむように、祈りをささげる。それと同時に、空から彼女に降り注ぐ。
 一瞬、光に彼女が包まれたかと思うと、修道女のような姿のルチアが現れる。
「おぉ! 本当に魔法少女になれるのね! よーし、ならアタシも!」
 続いて変身するのはマリアだ。真珠の指輪に口づけして空にかざすと、より大きな真珠が彼女の頭上に現れる。
 パッと真珠が割れ、光り輝く羽がマリアを包み込む。その羽は、一陣の風に吹かれて羽が舞い散った。
 青を基調とした衣装に身を包み、燭台を模したロッドを振りかざして、決めポーズで相手に名乗る。
「魔法少女セイントマリー! 清き灯火で悪しき空気を浄化します!」
 くぅー、これよ、これがやってみたかったのよ、とマリアはご満悦のようだ。
「いつも使ってるパワーフラグメントの増幅効果と、コスプレの延長線上だと思えば……! せっかくの機会、存分に力を使って暴れ回るわよっ!」
 マリアに続くのはワルツだ。紅くきらめくルビーに口づけすると、同じく紅い炎が彼女に纏わりつく。
 指先から肩、そしてつま先から胴にかけて衣装を纏い、最後に銃が振ってくる。その銃に彼女は口づけをする。
 ここまで3人がポンポンと変身しているのだから、これにバクが続かないというわけにはいかない。
「正直言おう、嫌じゃ……もう魔法少女になりとうない……。それでも、それでもこの力で守ることが出来るのならば、変身しよう!」
 意を決して、変身装置の杖を空へ高く掲げる。
「聖光よ!我が身を包みたまえ!」
 聖なる光が、バクの元に降り注いだかと思うと、急に全身が光だし、服装と体が姿を変えていく。
 光が収まると、そこには白のシスター服を基調にフリフリとした衣装。脚のスリットがえげつない。
手には身の丈ほどある金の杖
「我が名はハクメイ!汝ら悪党共を討ち倒す魔法し、少女なり!」
 堂々と名乗っているが、彼女は男性です。でも、バクはなりふり構わず戦うこととしたのだ。
 その彼の姿を、他のイレギュラーズはあたたかく見守る。

 さぁ、変身は終わった。ここからが本番である。

●ヴィランたちを撃退せよ!

 イレギュラーズは各々、それぞれの敵に向き合う。
 ルチアは、水の魔法を操るセゾンと互角の戦いを繰り広げている。
 自身の魔力の源ともいえる精神力を弾丸に変え、一発一発を確実に打ち込んでいく。
 バクは、土の魔法を操るラガーと相対している。線の細い彼であるが、実年齢はおそらくラガーと大して変わらない。
「儂は、この力を守るために使うと決めているのじゃ。」
「ガハハハ! その心意気や良し! 小娘であっても容赦はせぬぞ!」
 残念ながら彼は小娘ではないのだが、それでもラガーの猛攻に彼は耐え抜く。
 聖なる光による加護を味方にも与えながら、彼は味方を守っているのだ。
「どうした小娘! そろそろトドメかのう?」
 挑発するように殴りかかるラガーだったが、その頭上に、光が降り注ぐ。
 そこには杖を地に突き立て、頭上より聖光を降らし悪意ある輩への鉄槌を下さんとするバクの姿があった。
「おぬしもその力、『誰かを守るため』に使っていたなら、結末は変わっておったかもしれぬ。」
 降り注いだ光の痕跡、そこにはラガーが倒れ伏している。
「願わくば次は、その力の使い道を改めんことを……。」
 そういってバクは、他のイレギュラーズへの支援に目を向け、もう一度聖域を張り巡らせる。

 その頃、少し離れたところでワルツとケルシュが交戦していた。
「『死を運ぶ風』だなんて、中々イケてる二つ名じゃない。けど……。」
 ワルツは不敵にニヤリと笑い、ケルシュを見つめる。
「私はあの死の女神を屠りし、『†死を穿つ†』魔砲少女よ!」
 そう言うと彼女は弾丸をケルシュに向かって打ち出す。その弾丸の軌跡には、星が煌めいていて少しファンシーなものだ。
 最も、弾道が見えるのでそれが見えているケルシュには簡単によけられてしまうのだが。
「……君は、その程度なの?」
 物静かに、しかし確実にケルシュがワルツを煽る。しかし、ワルツはそれを意に介さず攻撃を続ける。
「確かに、他人様の正義なんて知ったこっちゃないわ! 此処では私こそがルール! ヒーローなんて知らないし、同じ中二っぽい貴方を倒してみたいから倒す! それだけよ!!」
 無数の弾丸が、ケルシュに降り注ぐ。最初こそ見切って弾丸を躱していた彼だったが、数が増えると流石によけきれなかったようだ。一発の弾丸が、彼の腿に命中する。
「……チッ。」
 そう言うと彼は身の危険を感じたのか逃げていく。
「さて、守ったら負けって良く言ったものよね……ん?」
 ワルツの目に移ったもの、それは、少し遠めに見える新人が苦戦している姿だった。
「なーにが『悪しき空気を浄化します!』だ! そんな実力でよく俺と戦えると思ったな?」
 息を荒げ、マリアがヴァイツェンと1対1で戦っていた。
「はぁ……はぁ……っ、でも、思いが強ければ、負けないんだから!」
 これまで味方に気を使いつつバリアを張りながら戦っていたこともあり、マリアはかなり消耗していた。
 しかし、そんな彼女のことを仲間たちは見捨てない。
「よし、マリアさんはよく頑張ったわ! だから、私達も頼って!」
 ワルツはヴァイツェンに向かって弾丸を打ち出す。
「……っ! 手数が多いなぁ!」
 ヴァイツェンは渾身の一撃ともいえる炎を剣から放つ。もうだめかと思われたその瞬間、『聖域』が彼女たちを包み込む。
「なに、老骨成れども多少は持ち堪えられよう。 」
 目の前には、炎を一心に受けて彼女らを庇うバクがいた。
「皆さん……!」
「良いのよ、『仲間』でしょ。」
「うむ。次だ。」
 仲間たちの言葉に、マリアは強く頷く。二人のサポートを受けながら、マリアはヴァイツェンに向かって突っ込んでいく。
「これが、想いの力なんだからーー!!!!」
 マリアの全身全霊の攻撃が敵を貫く光となる。彼は何も言うことなく、地面に倒れ伏す。

 混乱を極めていた議事堂の昼下がり、司令塔を失ったヴィランたちは引き上げていく。
 こうして、4人の魔法少女たちにとって、この世界にひと時の平和が訪れたのだった。

●全てを終えて
 すべてを終え、変身が解けたイレギュラーズたちは、混沌への家路につく。変身装置の実戦利用は可能ということで、この物語は幕を閉じた。
 実は、魔法少女になれたことが嬉しかったのと、この力で人を守りたいと思ったマリアが、博士に装置を貰えないか頼み込んでいたが、それはまた別のお話。

成否

成功

状態異常

なし

PAGETOPPAGEBOTTOM