PandoraPartyProject

シナリオ詳細

貴方と二人、闇の中

完了

参加者 : 2 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●ホラーって大体夜に屋敷行くよね

 月も眠りについたかのような真っ暗闇の森の中。
 元は立派だったのであろう屋敷は見る影もなく、窓ガラスは砕け壁は朽ち、棄てられた庭園には、ぼうぼうと雑草が生い茂っている。
 ざくざくと土を踏み、コラバポス 夏子(p3p000808)は欠伸をしながらその屋敷を見上げた。
「へぇ? こりゃ予想より随分大きい屋敷だね。ね、タイムちゃん」
「へっ!? あ、うんっ、そうね!?」
 声を掛けられたタイム (p3p007854)は面白いくらい肩を跳ねさせ、その顔面を真っ青に染めていた。優光紡ぐ陽だまりの乙女は所謂『心霊系』は得意ではなかった。
 不気味すぎるだとか、せめてお日様の出てるうちにと言いたいことは数あれど今のタイムの感情を端的に表すのであれば『帰りたい』が相応しいだろうか。
「大丈夫? タイムちゃん、お化けとか苦手だっけ?」
「に、苦手ってわけじゃないわ! ちょ、ちょっとお友達になれなさそうかな~~って思うくらいよ!!」
「うんうん、苦手なんだね」
 にこにこと頷く夏子にううとタイムは項垂れ夏子の腕にしがみついた。おっ、と夏子が目を一瞬まるくし、にんまりと三日月の形に目を細めた。
(うーん、役得役得! ……これはワンチャンあるのでは??)
 ぎゅうとしがみつかれた腕に伝わる柔らかな感触にふわりシャンプーの良い香りが広がる。
 鼻の下が伸びるのはもはや男としての本能なので許してほしいと夏子は誰に向かって言う訳でもなく心の内で言い訳をしながら、にやけた顔を隠す様に開いている右手で口元を覆う。
 夏子の心中いざ知らず、タイムぐるぐると目を回す。ああ、どうしてこんなことに。
 話は約一時間前に遡る。

●どうしてこうなっちゃうの!?

 偶には境界図書館に行って二人でのんびりできそうな依頼に行こう。
 たしかそう、最初はそんなはずだった。
 旅行気分が味わえる依頼とかほのぼのした依頼だとか。混沌では珍しい依頼も此処では多いと聞いていたからだった。
「朧さん。なにか少人数で行けそうな依頼とかありますか?」
「ん? お前さん達二人で行くのかい?」
「そうそう、タイムちゃんがデートに誘ってくれたってわけ」
「で、デートじゃないけど!」
 むぅと頬を膨らませたタイムを微笑ましく思いながら朧は手にした書物をぱらぱらと捲る。
 暫くの沈黙の後「あー……」と聞こえてきてタイムは嫌な予感がした。なんでそんな申し訳なさそうな声色が滲んでいるの朧さん。
「あるにはあるんだが」
「タイミング良いねぇ」
「廃墟の探索なんだが……お前さん達幽霊とか平気か?」
「ゆうれい」
 タイムのギフトは自分の思惑とは裏腹に思いがけない結果になりやすくなるギフトである。
 今回も見事に作動したらしい。どうしてこうなっちゃうの!?
 きゅ……と固まったタイムに罪悪感を感じながら朧は詳細を伝える。

「その屋敷はポルターガイストが起きるだとか、少女の影を見たとか。爺さんが壁に向かって何か話していて突然消えたとか……撮影してたらとんでもないモンが映っただとか。ま、いろんな心霊現象が起きるって言われてる。もともとは鏡に封印されてた悪霊が解き放たれたってのが原因らしい。屋敷を探索して鏡の欠片を集めて在るべき場所に納めてくれ」
「へぇ、王道の幽霊屋敷って感じなんだ?」
「ああ、まぁ俺は何故かいけなかったんだがお前さん達ならいけるだろ……お嬢さん、大丈夫かい? 怖いなら無理にとは」
「い、行きます! 怖くないので!」
「お、おう」
 朧の問いかけにタイムは食い気味に返す。気乗りは、はっきり言ってしないが夏子と二人きりで依頼に行ける機会はそうそうない。逃したくは無かったのだ。
「ま、本当に無理になったら境界図書館にお前さん達を返すことくらいは出来るからよ。ギブアップも視野に入れておけな」
「りょーかい。じゃ、タイムちゃん行こっか」
 レディをエスコートするのは騎士の役目ですから、と軽口を叩き夏子はタイムに手を差し出す。その手を僅かに躊躇った後タイムはぎゅうと掴んで異世界の扉へ飛び込んだ。

 ――と、いうのがここに来るまでの経緯。
 ふうふうと深呼吸をしてタイムは自身の頬をぱんぱんと数回叩く。
「……取り乱しちゃってごめんなさい」
「べっつにー? 本当に無理しなくてもいいんだよ?」
「へ、平気よ!」
 するりと離れた腕の温もりに夏子が「あー……ふにふにが……」と名残惜しそうに声を漏らすのを無視し、タイムは扉を開く。鍵はかかっておらずあっさりと二人を迎え入れた扉に拍子抜けしつつ二人は足を踏み入れる。と、同時に「あ」と夏子は口を開いた。
「こういうのってさぁ……だいたい扉が勝手にしまって出れなくなったりするのがお約束だよね」
「え?」
 ばたん、と閉じた扉。二人の間に数秒の沈黙が流れ、恐る恐るタイムが再度入ってきた扉に手をかける。押しても、引いても、叩いても。扉はびくともしなかった。
「え、あ? え?」
「あらら……」
 やっぱりお約束だよね、と苦笑いを浮かべる夏子。
「ど、どうして」
 愕然とした表情のタイム。
「どうしてこうなっちゃうのーー!!?」
 悲痛なタイムの叫びが響き渡った。

NMコメント

 リクエストありがとうございます。白です。
 今回はお二人で幽霊屋敷を探索していただきます。
 御立派にTRPG風味を出していますが今回はゆるっとしているので思いっきり叫んで怖がっていただければと思います。
 いざとなれば朧が戻してくれるので耐え切れなくなってギブアップを叫ぶとかでもありです。
 どうぞよろしくお願いします。

●舞台
 とある世界にある棄てられた廃墟です。
 お二人は既に屋敷に入っており玄関から出られません。
 お約束です。お約束。

●探索箇所
 何処も大体ボロほろです。どの場所でも何かしらの恐怖体験が起きます。OPで出てきた現象はまあ起きるでしょうか。
 全部探索しないといけない訳ではありません。
 ここ以外にも探索したい場所があればプレイングに書いてくださって構いません。非戦やアイテム等を自由に使ってくださって構いません。


 キッチン
 大きい食器棚、シンクとコンロ、大きなテーブルに冷蔵庫があります。
 風呂
 クソデカお風呂です。水回りは幽霊が出やすいとされていますね。
 庭園
 噴水、フェンス、植物などがあります。荒れ果てています。
 祭壇
 割れた鏡が置いてあり、悪霊が待ち受けています。 

●目標
 屋敷の奥に居る悪霊を倒す
 屋敷を探索する

 正統ルートは部屋の各地の鏡の欠片を集めて最奥の祭壇へ納める、ですが。
 脳味噌を筋肉にして悪霊をぶちのめしても構いません。
 あなた方はこの世界の人間ではないので不思議な力で悪霊に物理攻撃をぶちかませます。
 散々怖がらせさせられた八つ当たりでもかまいません。

●敵
 幽霊屋敷の悪霊
 屋敷に巣くう今回の心霊現象の現況です。
 ポルターガイストを起こしたり幻覚を見せたりしてきます。
 見た目は血塗れの赤い服の女です。
 本来は鏡の欠片を集め祭壇へ納めることで封印が施されます。
 が、特異運命座標であるあなた方は不思議な力で物理が効きます。

●プレイング
 勢い重視で構いません。思う存分怖がって叫んで発狂してください。
 
 それではいってらっしゃい!!

  • 貴方と二人、闇の中完了
  • NM名
  • 種別リクエスト(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年07月10日 22時05分
  • 参加人数2/2人
  • 相談5日
  • 参加費---RC

参加者 : 2 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(2人)

コラバポス 夏子(p3p000808)
八百屋の息子
タイム(p3p007854)
優光紡ぐ

リプレイ

 アタイとしては?
 別にこういうトコでも?
 コトに至っても自然と言うか?
「ある気もするワケなんですが流石に可哀想か……」
「うう~~~~」
 自身にびったりくっついて震えている『優光紡ぐ』タイム(p3p007854)に苦笑いしつつ役得、役得と『八百屋の息子』コラバポス 夏子(p3p000808)は口角を吊り上げた。
 夏子は練達の怪異たちのおかげで、君は悪いし驚きもするがそれなりに所謂ホラー耐性はついている。
 一方タイムはこの様だ。
 踏んだ硝子の割れる音にすら「みぎゃあ」と叫んでいるし、もう少し内容選べばよかったとかぐすぐすとした声まで聞こえてきている。ふぅ、と一息つき怖がっている女性を安心させるのは男として当然のことと。夏子はタイムの前に跪いて手を差し出した。
「僭越ながら……お手を拝借、お嬢様」
 ぱちぱちと瞬きし潤んだ瞳でタイムはその手を取る。
「お願いだから……手を離さないでね」
「勿論」
 とてもロマンチックな絵面だが、残念ながら背景は幽霊屋敷である。
 さていざしかし。夏子にこの時天啓が閃く。
(あれ、これ合法的にボディタッチ狙えるんじゃない?)
「一先ず、先に進まないと……うう、一番近いのは台所だっけ?」
「そうだねぇ、何がある……あっ?」
「えっ」
「ァ……ァ……ァァ……ッ!」
「な、なに!!?」
「何もなかったわ」
「お、驚かさないでよう!」
 夏子の迫真の演技にすっかり騙され、ばしばしと開いている手で夏子を叩くタイム。全然痛くないが、ちなみに夏子はあと少しでたわわな桃を触れるところだった。惜しい。
 そんなやりとりをしながらもまずは台所へ入る。鍋や食器が一通り揃っており、元は人が生活していた名残を感じさせる。
「な、夏子さんアレ……」
「ん~~?」
 タイムが指さした先には見事な甲冑が飾られ剣を片手に姿勢を正している。
「えっ甲冑? ……なんで?」
「絶対動くやつよあれ気を付けて」
「動く? バカな……」
 中に人なんてはいってないでしょ、といいつつ夏子は身の丈以上もある大きな棚を開ける。
「棚の中とかに欠片なんっひょぉぅぅいッ! タイムちゃん上ぇぇぇぇぇ!」
「えっ上? 刃物!? ふぉああっ!!」
 落下してきた包丁、鋏にナイフに後何故か刀剣。
 鈍い光を反射しながら刃物が二人に降り注ぐ。咄嗟にタイムを抱え夏子は後ろに飛び下がった。カランカランと音を立て、刃物が床に落ちる。ぜえはあと肩で息をしながら夏子はタイムを降ろした。
「……物理殺意が強すぎるでしょ」
「ちょっとココ危な過ぎない……?」
 ちらりとタイムは甲冑を見遣る。動く気配は微塵もない。
(余計な緊張しちゃった。ふぅ……)
 なお、人はこれをフラグと呼ぶ。
 棚の中の鏡の欠片を無事に回収し、二人は次の目的地である風呂場へと向かう。
 
 くすくす……きゃはは……。
 風呂場への扉を開ける前から聞こえてくる子供の声。
 幽霊屋敷で子どもの笑い声なんてもう決まっている。絶対に居る。
「タイムちゃん、すごい梅干みたいな顔になってるよ。大丈夫?」
「ダイジョウブジャナイ」
「わぁ、片言。ひとまずお邪魔しますよ~~っと」
 ぎぃと扉を開けると、大きい風呂がある。元は立派だったのだろうが、現在湯船に張られている水が真っ赤である。そうだね、血だね。
「今度一緒に入る? ……流石に今ココで血溜まり風呂に入る気にはならんけども……」
「入らない入らない! 絶対いや!」
「え、そんなに拒否強い系? 傷つく」
 えーんえーんと泣き真似しつつ、夏子は周囲を探索する。欠片らしきものは見つからない。
 となると、残るのは。
「……え? ココに手突っ込んで探すの……?」
 もう血塗れ風呂しかない。すぅーーと息を大きく吸う。
 しかしタイムちゃんにこんなことやらせるわけにはいかない。男を見せろ、夏子!
 自分に言い聞かせ、ぱんと頬を叩いてうおおおおと叫びながら右手を湯船に突っ込んだ。
 腕にどこから湧いたのか大量の髪の毛が纏わりつく。序にくすくす笑いながら大量の白い小さな手が夏子をひっつかんで引き摺りこもうとした。
「やだぁ~~!うわあぁぁ髪の毛キッモぃぃぎいイィ!」
「駄目えええ夏子さんを離してえええっ!!!」
 もはや涙目だが、火事場の馬鹿力。いや、幽霊屋敷の馬鹿力というべきだろうか。
 普段のか弱い彼女からは想像もつかない強い力で夏子を手から引き離す。
 あれは世界獲れるよ、と後の夏子は語る。
「あ、ありがとうタイムちゃん……と、とにかく欠片は回収できたからすぐにここを出よう!」
「うん!!!」
 後ろから聞こえてくる子供の笑い声と湯船で踊る白い手から遠ざかるように二人はもうダッシュで駆け抜けた。
 どれくらい走ったかわからないが気が付くと二人は庭園に出ていた。
 ぼうぼうに伸びた雑草を掻き分けつつ、二人はひとまず噴水を目指した。
「えーんえん手洗いたい噴水綺麗かなぁ……」
 幸い噴水には清らかな水が湛えられている様だ。ゆっくりと手を洗うことが出来るだろう。
 そう唯一つ欠点を除けば。
「何の首が浮いてんだよココぉ~~!?」
「良かった、ここの水は綺麗みたい。早く洗……って、は、え、首?」
 夏子の怒る声にタイムが釣られて顔を開ければ恨めしそうな生首が宙に浮いている。
 目と目が合う瞬間にひゅ……と唇から細い息が漏れた。
「そ、それに後ろからガシャンガシャンって……」
 ギギギと壊れたブリキの玩具の様にタイムが振り向くと、先ほどの甲冑が剣を振り回しながら追いかけてきていた。おめでとうございますフラグ建築士一級試験合格です。ありがとうございました。
「えっやだどうしよ無理」
 恐怖のあまり一周回って冷静に感想を述べるタイム。対照的に手を洗う事を邪魔された夏子はアアアと怒りのまま甲冑に飛び掛かる。
「物理だからね! 砕けば良いよね!」
 夏子の怒りを乗せた右ストレートが入り、べごんと嫌な音を鳴らして甲冑がその場に崩れた。砕けた残骸の中から最後の欠片を拾い上げ二人はとうとう最後の地へ向かう。

 扉を押し開け、とうとう祭壇へ足を進める。
 燭台に焚かれた炎は青白く、祭壇の中央に置かれた台には鏡の欠片が嵌まっていた。
「ココが終点ですね?」
「はあはあ……ここに破片を納めて終わり……?」
 そしてその祭壇の前に赤い服の女が立っている。
 ぽたぽたと赤い雫を滴らせ、ア゛ア゛と不気味な声を発しながら二人に近づいてくる。
「良かった良かった悪霊ちゃんは赤い服の女性ね。やあどうしてこんな所で一人寂しくしちゃってんの 今度ちゃんと準備してデートしない?
「良くない良くない! あの悪霊すごく怒ってるし!

 会話こそないが何故かすごい怒った気がする。女の勘とは言わないが、もう雰囲気がめちゃくちゃに怒っている。
「はやくやっつけちゃお!?」
「え……女性に攻撃はちょっと……」
「悪霊にも適応されるの!?」
「ア゛ア゛……」
「いやあああ!も゛う゛お゛う゛ち゛か゛え゛る゛う゛う゛っ゛!!」
「タイムちゃん待って首、首絞まってるううう!!」
 嫁入り前の娘があげる声とは程遠いがそんなこと言ってられない。
 たとえ可愛い女の子の悲鳴とは程遠くても、濁点塗れの叫び声になろうとも知ったことではい。勢い余って夏子の首が若干閉まってるけどそんなこと気づくはずもない。
 はっ、とタイムは玄関でのやりとりを思い出す。
 ――知り合いのオバケに聞いた話なんだけど。アイツらって場にそぐわぬエッチな雰囲気とかに弱いらしいんよ。
「夏子さんえっちな雰囲気は!? さっき言ってたじゃない! 何すればいいの!?」
「げっほぉ……! あー死ぬかと思った……。え? 何? えっちな雰囲気? オッケー」
 人前はちょっと恥ずかしいけどォ、などと言いつつ一瞬でキメ顔を作る夏子。
 すっと、肩を抱き柔らかなタイムの頬に手を添える。
「じゃあココで僕とタイムちゃんが……」
 言いかけて止まる。もうタイムの顔が全然そんな雰囲気じゃない。
 例えるならそう、生死の境目に立たされて生きる為に何でもする兵士のような形相である。
 手を降ろし、すぅと目を閉じる。雰囲気を作るタイミング完全に逸している。
「ごめん、今は、無理」
「無理!? どおして!!!」
「いやぁ~~、ちょ~~っと雰囲気が、ねぇ~~」
「そ、そんなぁ!!」
 最期の希望も潰え、絶望するタイムに悪霊が迫りくる。
 長い髪の隙間から見えた血走った赤い眼を見た時タイムは叫んでいた。
「もうギブです! ギブ! 朧さぁん!!」
 悪霊の手があと少しで届くというところで二人は白い光に包まれた。

 ぎゅっと瞑った目をタイムは恐る恐る開く。
 あの禍々しい祭壇と赤い服の女はおらず周囲はたくさんの本に囲まれていた。
 天井には鮮やかなステンドグラスがキラキラと輝いている。
「も、戻れた……?」
「うんうん、境界図書館みたいだねぇ」
「よう、おかえり。お疲れさん」
 へなへなと座り込んだタイムと周囲を見渡していた夏子に朧が声を掛ける。
「大丈夫だったかい?」
「全然……」
「いやあ、さすがに俺もびっくりしちゃった」
「だろうな」
 二人をひとまず椅子に座らせ、朧は温かい紅茶を持ってくる。
「ま、無事に戻ってこれたんだ。ゆっくり休んでいきなね」
「ありがとう朧ちん、助かる~~」
「明るいってこんなに安心するんだぁ……」
 灯りの下で夏子の顔が今度ははっきり見える。
「なーに?」
「え、ううん。何でもない!」
 金の瞳から顔を慌てて逸らし、タイムは幽霊屋敷での自身を思い返してうわぁと顔に熱が集まるのを感じていた。
 いくら暗くて怖かったからと言ってあんなに近く、あんなことを口走ったのだから当然といえば当然である。
 紅い頬を隠す様にティーカップに口を付ける。程よく溶け込んだ砂糖の甘さにほっとした。
 今度からは依頼はちゃんと選ぼう、絶対に。
 紅茶に映る自分の顔を見ながら固く誓うタイムであった。

成否

成功

状態異常

なし

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