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シナリオ詳細

<Liar Break>動物達との共闘

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●長靴をはいたフェレット再び
 羽飾りのついた帽子、ベルトにレイピア、そして長靴を身に着けて裏通りを歩くのは、フェレットのカイだ。
「また風が騒いでやがる……」
 帽子を押さえながら呟くカイが目指すのは、ローレット本部だ。
 シルク・ド・マントゥールが王都から逃走しようとしているが、そのために各地で事件を起こしているらしい。
 あちこちで混乱が起こり、そのどさくさに紛れて砂蠍の残党が複数の盗賊団を扇動し、火事場泥棒を目論んでいるようなのだ。
 カイは、王都に住む動物達からその情報を得て、ローレット本部へ知らせに行く途中なのである。

「サーカスの連中を追い詰めてるってのは良いことだが、ちょっと足元がお留守になってるみたいだな。
 こういう時こそ、俺の出番ってわけだ」
 カイはそう呟くと、ローレット本部のドアを叩くのだった。

●動物達と盗賊退治
「よう、嬢ちゃん」
 カイを出迎えたのは、『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)だ。
「相変わらず可愛いのです……じゃなくて、前回は情報提供してもらって、すごく助かったのです。今日はどんなご用でしょう?」
 ユリーカが言っているのは、幻想領内の動物達が貴族とそのペット達を襲おうとしていた時のことだ。
 カイが情報提供してくれたお陰で、未然に防げたのである。
 ユリーカに出してもらった牛乳を一口飲み、カイが答える。
「実は、各地で起きている事件のどさくさに紛れて、盗みを働こうって奴らがいるらしくてな。
 俺達はどこにでも潜り込めるし、人間にはあまり警戒されてない。お陰で色んな情報が集まってくるから、いち早く察知したってわけさ」
 カイの話では、狙われているのは銀行のようだ。
 金庫には、王都の人々が預けているお金だけでなく、宝石や金塊なども保管されている。
 それらを根こそぎ盗もうとしているらしい。
「い、一大事なのです……」
 話を聞くにつれ、ユリーカの表情も緊迫したものに変わっていく。
「放ってはおけないだろ、こんなの。人間達は余裕がなくなりゃ、ペットを捨てることだってある。
 野良を増やすのは、動物仲間としては避けたいところなんだよ。生まれた時から野生で生きてるならいいんだが、ペットが野良になるのはまた話が違ってくるからなァ」
 銀行に預けられているお金が盗まれれば、王都の人々全員が困ることになる。
 それは貴族も庶民も同じだ。
 銀行に預けたお金が返ってこなくなったら、経済的な大混乱も起きるだろう。
 そして、カイが言う通り、それはペットが大量に捨てられる事態を引き起こしかねない。
「どうやら連中は15人はいるらしい。野良猫たちをまとめてるボスから、半数くらいは足止めしてやるって約束もとりつけてある。
 前回の詫びみたいなもんだ。もちろん俺も手伝おう。てことで、引き受けてくれないか?」
「もちろんです、ローレットにお任せくださいっ!」
 ユリーカは気合の入った表情で、すぐにイレギュラーズ達へと依頼を出すのだった。

GMコメント

 閲覧ありがとうございます、文月です。
 今回は動物達から情報提供を受け、長靴をはいたフェレットや王都の動物達と力を合わせて銀行襲撃を防ぐのが目的です。
 以下、補足となります。

●成功条件
 ・銀行が襲われる前に盗賊たちを止める
  できれば捕縛したいですが、うっかり殺しても問題はありません。

●盗賊達についての確定情報
 ・人数は15人
 ・半数程度は動物達が担当するので、イレギュラーズ担当は7、8人
 ・盗賊達の得物は主に近接武器だが、数人ほどは遠距離武器も扱える
 ・強さはそれなりなので、油断しなければ負けない
 ・銀行から盗んだ物を運ぶため、馬車を何台か用意している
 ・動物達が掴んだ情報では、銀行へは普通に客として入り人質を取る作戦である

●動物達の動きについての確定情報
 ・野良猫、野良犬だけでなくペット達も集まってきている
 ・相当な数がいるので物量でどうにかする作戦
 ・馬と話せるので、馬車担当の盗賊達を足止めする
 ・他、数人の盗賊達はイレギュラーズとタイミングを合わせて攻撃予定
 ・動物達の担当する盗賊達は構わなくて良い

 攻撃するタイミングは、指示してあげると良いかもしれません。

●カイについて
 ・二足歩行するフェレット
 ・隙間を通るのが得意で偵察向き
 ・サイズ的に不利なので人間と戦う時は逃走前提

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

●その他
 口調や性格等が分かりやすいよう書いていただけますと、大変助かります。アドリブ不可と記載がない場合はアドリブが入ることもありますのでご注意ください。
 皆様のご参加、お待ちしております。

  • <Liar Break>動物達との共闘完了
  • GM名文月
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年07月07日 21時35分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

シャルレィス・スクァリオ(p3p000332)
蒼と炎の勇者
シュクル・シュガー(p3p000627)
活菓子
グドルフ・ボイデル(p3p000694)
山賊
リリー・シャルラハ(p3p000955)
自在の名手
ライトブリンガー(p3p001586)
馬車馬
ノーラ(p3p002582)
方向音痴
クロ・ナイトムーン(p3p003462)
月夜の仔狼
クロエ(p3p005161)

リプレイ

●動物達との戦闘準備
 幻想領内の混乱に乗じて、銀行が襲われる。
 それは動物達が入手した情報だった。
 今、こうして動物達とイレギュラーズ達が一緒に作戦の準備を行っているのは、彼ら以上に詳しく情報を知る者がいないからだ。
 銀行を襲撃しようとしている不埒者達を除けば、だが。
 長靴をはいたフェレットのカイ、王都の路地裏に住む野良達をまとめるボス猫を中心として、情報の確認を念入りに行う。
 動物達が言うには、相当動物が好きだという盗賊が数人いるらしく、動物達の計画では数を活かしつつ、そこを突いていくつもりらしい。
 銀行を襲う盗賊達とは別ルートを通り、馬車は銀行の正面に回ってくることになっていた。
 しかし、馬車は動物達が馬と話せば、どうにかなる。
 盗賊達の手配した馬とは既に何度か話をし、顔見知りになっている犬や猫もいるそうで、しっかり根回しされているのだ。
 これを聞いたイレギュラーズ達は、馬車は動物達に任せることにした。

 盗賊達の特徴、彼らが使う予定でいるルートについて確認しているのは『駆け出し冒険者』シャルレィス・スクァリオ(p3p000332)だ。
 動物達の言葉はカイが主に通訳してくれているが、カイだけでは手が足りないので 『月夜の仔狼』クロ・ナイトムーン(p3p003462)やクロエ(p3p005161)が動物疎通で、『小さな思い』リトル・リリー(p3p000955)がギフトの動物親和でやり取りを補足したり、個別に話を聞いてきたりと手伝っている。
 動物達から得られた情報には、盗賊達の外見的な特徴、計画の細かな全容まで含まれていた。
 まさか動物達がそんなことを聞いていて、ローレットに情報を持ち込むなどとは思ってもいなかったのだろう。
 全く警戒していなかったらしい盗賊達は、動物達の前で全てを話していた。
 お陰で、どんなルートを使って銀行を襲うつもりなのか、そしてそこを通るであろう大体の時間も分かっている。
 それらの情報を全て整理してまとめるのには、それなりに時間が必要だったが、分かってしまえばこちらのものだ。
 整理した情報を元とし、確認しながらカイや動物達とイレギュラーズが相談して計画を立てていく。
「ルートが分かってるんだし、やっぱり待ち伏せして不意打ちが良いかな」
 シャルレィスが地図に盗賊達の使用ルートを書き込みながら言う。
「アジトを襲うのはどうだ?」
 『山賊』グドルフ・ボイデル(p3p000694)が提案するが、カイが首を横に振る。
「どうやら連中のアジトは複数の場所にあるらしい。くわえて、全員が一箇所にいるかは分からないんだ。だから待ち伏せの方が良いと思うぜ」
「コソコソしやがって、小汚ェ虫どもが。目障りにも程があるぜ」
 グドルフが腹立たしそうに言う。
 確かに、アジトを襲うことができれば手っ取り早いのだ。
「それなら、この辺りは? ここなら、包囲しやすい。人も、あまり来ない」
 クロが銀行から少し離れた細い道がある辺りを指差す。
 動物達との話しを切り上げたリリーは、テーブルの上の地図を覗き込もうとしているが、身長が足りなくて届かないらしい。
 見かねたグドルフが自分の膝の上に乗せてやる。
「確かに脇道があって、待ち伏せもしやすいね」
 シャルレィスが頷きながら、そこに印をつける。
「はさみうち、だね」
 グドルフの膝の上に乗り、やっと地図を確認できたリリーがうんうんと頷いて言う。

「万が一、ということもある。念のために銀行には説明しておいた方が良いだろう。待ち伏せ場所では、巻き添えを防ぐために人払いも必要だ」
 野良猫から話を聞いていたクロエがテーブルの端に飛び乗り、地図を見ながら提案する。
「私はこの見た目だ。誰かに任せたいところだが……」
 クロエの見た目は愛らしい黒猫である。
 人化の術のギフトを使って人の姿になったとしても、幼女の外見では適任とは言えない。
「銀行への説明は俺がやるぜ」
 グドルフが立候補し、銀行への説明を任せることになった。
 人払いについては、シャルレィス、グドルフ、リリー、クロの4人で担当することにした。
 クロエはさらに、動物達に戦闘開始の合図として名乗り口上を使うこと、そして戦闘が始まってからの立ち回りについて指示を出す。
 ボスには自分が指示を出したことについて詫びも入れ、気遣いも見せていた。

 さらに、待ち伏せしながら動物達に偵察も行ってもらい、不意討ちの成功率を上げる。
 担当は『活菓子』シュクル・シュガー(p3p000627)と『方向音痴』ノーラ(p3p002582)だ。
「無事に戻ってきたらこれ食っていいからなー?」
 シュクルが偵察役の小鳥達に飴細工のついた首輪をつけていく。
 後でギフト、同族シンクロを使い、飴細工が見てきたものを自分も見るためだ。
 動物達は、シュクルの匂いが甘く美味しそうなのに、喋って動いているのを見ては不思議そうにじっと見つめている。
 シュクルは人間の少年の姿をしているが、生きた砂糖菓子なのだ。
 動物達の反応も、仕方のないことかもしれない。
 小鳥達は首輪をつけてもらうと、偵察に出るために窓から飛び立って行った。
 周囲から不審がられないよう、ランダムに間隔を空ける。
「マシュマロ、君が見たもの聞いたもの、僕にも教えて欲しいぞ」
 ノーラがファミリアーとして召喚した白猫のマシュマロを撫でつつ言う。
 せっかくなので、マシュマロもシュクルに飴細工付きの首輪をつけてもらった。
 ノーラを振り返ってニャーと鳴くと、マシュマロも窓から出て行く。
 窓からノーラが様子を見ていると、建物の出っ張りや雨どいなどを器用に伝い、無事に地面へと下りたようだ。

 ひとまず、これで下準備は整った。
 作戦が待ち伏せに決まったので、全員が戦闘準備も済ませてから出かけることにする。
 後は各自が待ち伏せの配置について、時間が来れば計画開始だ。

●もふもふ大作戦、始動!
 早速、地図を見ながら決めた場所へイレギュラーズ達が移動し、グドルフが銀行へと向かう。
 銀行に入ると、グドルフは銀行員達に手早く事情を説明し、避難を促す。
「賊がここを襲撃に来るっていう確かな情報を掴んだ。俺らが食い止めるつもりではいるが、万一の時にゃおめえらの命までは守ってやれる保証はねえ」
 銀行員達は、こういう時のための規定があるらしく、それに従ってすぐに客を避難させ始めた。
 情報について半信半疑だった銀行員もいたが、グドルフがローレットから来たと伝えると、信じてくれたようだ。
 グドルフは彼らが避難する様子を見て、自分も待ち伏せ場所まで向かう。

 グドルフが予定した場所へ着くと、相談して決めた3人で人払いをしているところだった。
 すぐにグドルフも手伝う。
 ローレットへの信用が高まっているお陰で、街の人々も話を聞いてくれ、大した時間もかけずに人払いも完了した。
 動物達は、それぞれが自分の隠れやすいところを探して隠れているようだ。
 もっとも、あまりにたくさんの動物達がいるのでなければ、少しくらい見えていても不思議ではない。
 まして、待ち伏せに選んだこの道は少し裏手にあるので、普段から野良犬や野良猫がいるところなのだ。
 待ち伏せ場所である脇道の物陰に身を隠していたカイが時間を確認すると、盗賊達が来る予定の時刻までにはまだ少しだけ時間があった。
「あと20分はあるか。早めに終わって何よりだ」
 ヒゲを整えながらカイが呟く。
 『馬車馬』ライトブリンガー(p3p001586)がそんなカイに声をかける。
「フェレットっていうか、イタチって、胴長なんだよね。歩くのに、不便じゃない?」
 もちろんライトブリンガーの言葉は人の言葉ではないが、カイは人の言葉と動物の言葉、どちらも話せるバイリンガルなので問題はない。
 カイはライトブリンガーの疑問を聞き、周囲を素早く見回すと、ライトブリンガーの体に登ってその耳に囁いた。
「実はな。二本足で歩くと、これがなかなか腰に来るんだ……誰にも言うなよ?」
 ライトブリンガーは、それに応えて何か言おうとするが、そこへ偵察に出ていたスズメが飛んできた。
 急いでカイがライトブリンガーから下りる。
 カイはスズメから話を聞き、羽飾りのついた帽子を被り直す。
「少し早めに来たみたいだな。他の連中にも知らせて来てくれ」
 スズメは急いでカイの指示に従い、別の場所に隠れているイレギュラーズ達にも知らせに行った。

 スズメが行くとシュクルが首輪についた飴細工から情報を得て、一緒に隠れていたクロ、近くにいるグドルフ達にも伝える。
 一方、ノーラはマシュマロと五感を共有しているため、既に気付いていたようだ。
 一緒にいるリリーやシャルレィスにも知らせた後だった。
 予定していたルート以外から来ては大変だから、と念のために他の方向へと偵察に出ていた小鳥達は、遅れて戻ってきては何もなかったと報告している。
 ルートは、動物達が事前に掴んでいた情報の通りだった。
 少しだけ早く通ることになったのは、向こうも万一に備えてのことだろう。
 心配症な盗賊でもいるのかもしれない。
 スズメがカイのところへ来てから5分も経たないうちに、隠れているイレギュラーズ達の耳にも盗賊達の足音や衣擦れの音などが聞こえてきた。
 何か仲間内でぼそぼそと小声で話しているのも聞こえてくるが、何を言っているのかまでは聞き取れない。
 盗賊達の気配を感じると、ノーラはマシュマロとの感覚共有を切って待機する。
 マシュマロは、盗賊達の後を気付かれないようについてきているようだった。
 やがて、盗賊達が脇道に身を隠しているイレギュラーズ達の中央辺りまで来ると、カイが飛び出して行った。
 カイは二足歩行するフェレットなのだ。
 いきなり出てきたら、誰だって驚いて足を止めるはず。
 その隙に、素早く包囲してしまおうという作戦だった。
 狙い通り、盗賊達は突然現れた謎の生き物に面食らって立ち止まった。
「何だァ? 何で人間みたいに歩いてやがんだ、コイツ」
 先頭にいた盗賊が、帽子を脱いで恭しくお辞儀をするカイを見て目を丸くしている。
 他の盗賊達も似たような反応だ。
 いい具合に気を引けている。
 計画通り、カイに気を取られている盗賊達の脇からイレギュラーズや動物達が飛び出して、彼らを包囲する。
 逃げられそうなのは彼らが隠れてい脇道だけだが、そこにはたくさんの動物達が移動し、通れないように道を塞いでいた。
「な、何だ、おめぇら!?」
 盗賊達が慌てて懐に隠していた武器を出そうとする。
 すかさず、拳銃サイズの小型クロスボウを構えようとしていた盗賊をグドルフがぶちかましで昏倒させた。
 シャルレィスも一刀両断で盗賊達をけん制しながら攻撃する。
「殺さないよ! 聞きたい事があるからね!」
 シャルレィスの言う通り、できれば生きたまま捕まえ、砂蠍について聞きたいところだ。
 この頃には、盗賊達もさすがに状況を理解し、包囲されながらも反撃しようと陣形を整えるために動き始めていた。
 シュクルも前衛として動き、奇襲攻撃を狙う。
 ここでクロエが名乗り口上を上げ、動物達に合図を送ると同時に、盗賊達の注意を自分へと向ける。

 クロエからの合図で動物達も一気に動き始める。
 動物好きだという盗賊めがけて飛び込み、もふもふ欲を刺激していく。
「こ、今度は動物が突っ込んで来やがった!? えぇい! 邪魔だっ、どっか行け!」
 他の盗賊が動物達を追い払おうと短刀を振り上げたり、蹴ろうとしたりするが、全て動物好きな盗賊が止めてしまう。
「ばっ……よせ! こんなに愛らしい動物に何する気だッ、おま……グフウッ!!」
 動物達の代わりに蹴りをみぞおちに受けたらしく、苦悶している。
 気付けば、半数程の盗賊達は包囲の中で分断させられ、動物達に翻弄されていた。
「そもそも何でこんなとこに動物がいるんだよ! クソッ、やりづれぇ!!」
 動物達は攻撃するというより、ひたすら盗賊達の邪魔をしている。
 武器を盗んで屋根に駆け上がったり、攻撃しようとしている盗賊に一斉に体当たりしてはすぐ離れたり、見ている分にはギャグのようだ。
 動物達は数が多いので、あちらを追えばこちらから邪魔され、こちらを追おうとすれば今度はあちらから邪魔され、と盗賊達には上手く捕まえられない。
 さらには、事前にリリーが動物達の中に紛れ込ませておいた鷹、蛇、犬、そしてマシュマロが上手く動物達を守っている。
 動物達によって、盗賊の半数は大混乱となっていた。

「リリーたちはまけないもん、ぜったいに!」
 イレギュラーズも動物達に負けていられない、とばかりにリリーがグドルフ達の後方からクリスタルバスターで無数の小さなクリスタルを盗賊めがけて撃ち込み、アシストする。
 馬のカヤに乗って戦うリリーは、姿は小さく可愛らしいが、とても凛々しく見えた。
 ノーラも後方からマギシュートでサポートしている。
 遠距離攻撃されると厄介なので、真っ先に遠距離攻撃が可能な盗賊から狙っていく。
 クロは中距離を保ちつつ、バウンティフィアーで盗賊達を少しずつ追い詰める。
 確実に盗賊達を戦闘不能にするため、できるだけ何人かで同じ相手を狙うようにする。
 可能な限り殺さないように加減しながらではあるが、動物達との連携も上手くいき、待ち伏せや包囲も成功している状態では、そこまで難しいことではなさそうだ。
「ぶひひひひぃーんっ! ぶるるぅ!」
 弓を構える盗賊にライトブリンガーが後ろ蹴りで喧嘩殺法を叩き込んでやる。
「何で馬までこんなとこにいるんだ!? この街はどうなってやがんだよッ!」
 すぐ近くで仲間がライトブリンガーに蹴られて気絶するのを見て、盗賊の1人が震えた叫び声を上げている。
 動物達やイレギュラーズにいきなり包囲、攻撃されて仲間が倒されていくのを間近で見ていれば、混乱しない方が不思議だろう。
 どうにか反撃してはいるが、士気は低い。

 シャルレィスがトドメに拳闘で盗賊を殴って気絶させては、カイがロープでぐるぐる巻きに縛り上げていく。
 グドルフやシュクルは、そんなシャルレィスとカイをサポートしつつ、盗賊に攻撃するのも忘れない。
「手加減は、苦手」
 そう言いながら、クロは距離を詰めて格闘で盗賊を気絶させていた。
 気付けば、イレギュラーズが担当していた盗賊達は全員捕まっている。
「動物たちが、心配」
 クロの言葉に動物達と残りの盗賊達の方を見てみると、ロープや網を使って動けないようガチガチに固定した盗賊達の上にボスが乗って欠伸をしていた。
 それでもクロは心配し、動物達に怪我がないか見て回る。
「何なんだ……一体俺達は何に負けた、んだ……」
 盗賊のボスらしき男が、他の盗賊達と苦しそうな姿勢で網とロープに包まれながら、放心状態で呟いていた。

●後片付けともふもふタイム
 グドルフがライトヒール、リリーがヒールオーダーで盗賊達の傷を適当に治療してやっていると、別ルートを通っていたはずの馬車がやってきた。
 先導しているのは、チワワや鳩、アメリカンショートヘアなどの動物達だ。
 馬車の担当だったらしき盗賊達は、ドーベルマンやシェパードに囲まれて先頭の馬車の中でひと塊に小さくなっていた。
 馬車も無事に制圧できたらしい。
 ライトブリンガーがロープで縛られている盗賊を上手く背中に乗せては馬車まで運び、荷台へと放り込んでいく。
 網とロープで固められた盗賊達は、網とロープが絡まりすぎて外せなくなってしまい、そのまま2台目の馬車に突っ込まれた。
 荷台はどちらも一杯になったが、このまま連行すればいいので楽だろう。

「動物さんたち。情報くれた上に手伝ってくれて、本当にありがとうだ! ありがとうついでに、もふもふさせてもらって良いか?」
 ノーラがそう訊ねるとボスが何か言い、カイが通訳してくれた。
「構わないが、お手柔らかに頼むぜ?」
 こうして、もふもふタイムが始まったのだった。
「……いいんだ、もふもふして」
 理性でもふもふ欲を抑えていたシャルレィスは押さえきれない至福が漏れ出た、という感じの表情でカイや動物達をもふもふし始める。
 クロエのこともチラチラと見ていて、もふもふしたい様子なのだがクロエは猫じゃらしで猫達と遊んでいて忙しそうだ。
「俺なんか食べても美味しくないぞ?」
 そう言って、本当に食べられてしまわないだろうか、と心配そうにしつつシュクルも動物達をもふもふしてその感触を楽しんだ。
 途中、少し犬に手を舐められて焦っていたらしい。
 リリーも動物達をもふもふしていたが、サイズのせいで途中からもふもふしているのか動物達とおしくらまんじゅうしているのか、よく分からなくなってしまったようだ。
 クロは遠慮がちにもふもふさせてもらい、動物達の温かさに和んでいるようにも見える。
 ライトブリンガーは、馬車の馬達と一緒に他の動物達を乗せて軽く走っていた。
 グドルフはボスを膝に乗せて撫でながら、そんなイレギュラーズと動物達を眺めつつ、馬車に放り込んだままの盗賊達を見張っているのだった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 大変お疲れ様でした。
 今回は私、文月の担当しましたシナリオにご参加いただきありがとうございました。
 また、お待たせしてしまって申し訳ありませんでした。

 皆様のお陰で、無事に火事場泥棒を狙った盗賊達は捕縛され、銀行襲撃も食い止められました。
 尽力いただき、ありがとうございました。

 少しでも楽しんでいただけましたならば幸いです。
 またの機会がありましたら、よろしくお願いいたします。

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