PandoraPartyProject

シナリオ詳細

【黄昏幻影奇譚】ロー尺オン様編

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●ローペリオンと八尺様
「私はローペリオン。月の翼!」
 翼を大きく広げる神聖な鳥、ローペリオン。
 黒くてふわもこな鳥さんである。ちなみに腰ぐらいまでの大きさがある。
 決してハイペリオンではない。いいね?
 その姿は雛鳥のようにしか見えないが……誰だ、今美味しそうとか言った人!出てきなさい!
 ちなみに╹v╹ではない。╹人╹である。
 どこかのランドにそんな顔をした虎がいなかったか?
 気のせいったら気のせい。いいね?……いいね?(圧

「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ……」

 ふと聞こえてきた半濁音。そちらへ振り返ると八尺ほどの高さがあるだろうか、白いワンピースにつばの広い麦わら帽子の女性。
 怪異、八尺様。

「うん?なんだね、君は」
「ぽ、ぽぽ、ぽ……」
 聞こえているのかいないのか、どこか上の空で。
 そしてローペリオンに近寄り、おもむろに手を伸ばしーー

 そこには黒いワンピースと麦わら帽子を着用した美女がいた。
 ╹人╹

●書斎
「やあ、イレギュラーズの諸君。よく来てくれたね」
 そうイレギュラーズを出迎えたのは境界案内人のミヤコ。手には『黄昏幻影奇譚』を持っているが、その顔は困惑の色が窺える。
「今回は……なんとも珍妙な事になっていてね」
ーー珍妙?
 首をかしげるイレギュラーズ。
「うん、まあ……」
 彼女にしては珍しく歯切れが悪い。
「君達が住む世界、混沌にはハイペリオンという名の大きな鳥がいるそうだね」
ーーああ、それが?
 ハイペリオンとはかつて勇者王と共に旅をしたと言われる神翼獣である。
「実はそのハイペリオンと酷似した存在がつい最近、このライブノベルで確認されてね」
ーーローペリオン、て言うんだけど。
 聞いてみればこのライブノベル、空白のページが多いのだが何かの拍子でそのページに文章が追記される事があるのだという。まるで混沌世界の出来事とリンクでもしているかのように。
 だが、あくまで酷似しているだけで別物。もしや、その鳥が何か問題でも起こすのだろうか。
「ああ、いや。厳密にはこの鳥が起こすんじゃなくて……起こされてるんだ」
 この鳥自身は無害な存在なのだが、たまたま悪性怪異『八尺様』に見つかりターゲットになってしまう。
 通常であればそれが原因で死んでしまうのだが
「なんの因果か、その……」
ーーなんだ。
 言いよどむミヤコ。が、意を決したのか
「融合してしまったんだ」
ーー……うん?
「だから融合。文字通りの意味」
ーー……はいい?
 ミヤコと同様、戸惑うイレギュラーズ。
 怪異の中にはターゲットに憑依する、などどいうものは実際によくある。
 が、今回は融合。しかも限りなく善性に近い。
 今すぐに対処しなければならないという事はない。
 だが、融合した怪異は悪性。今はローペリオンの力で抑え込んではいるがいつどうなるかもわからない。
 そうなる前に対処しなければならない。さあ、こんな妙な事件に対応出来るのはイレギュラーズの諸君だけだ!任せたぞ、諸君!

NMコメント

ど う し て こ う な っ た。

●黄昏幻影奇譚
怪異が蔓延る世界です。

●ローペリオン
かの神翼獣、ハイペリオンに酷似した存在。╹人╹
ふわふわもこもこ。
人畜無害。
甘いもの?もちろん大好きですよ?
音楽と踊り?デフォルトだよね。
もしかして空も飛べる……のか?

●八尺様
詳細?省略!
え、なんでかって……そりゃあ、ねえ?

●ロー尺リオン様
ローペリオンと八尺様が融合した姿。
身長八尺(240cm)。
白のワンピースに麦わら帽子。優しそうな美女怪異。
自分で書いといて何言ってんだろう。
身長小さくしようかと思ったけどやめてしまったぜこの野郎。

●目標
ロー尺リオン様の対処。

●ロー尺リオン様との仲良くする為の手引き
普通に喋れます。そして普通の人間と変わりありません。身長がアレなだけで。
ただし、元がアレなのでコイバナとかなんとかは期待しない方がいいでしょう
お察しください。
仲の良い友人として接してくれると喜びます。
ピクニックのような事をしたり
貴方達の事を教えてくれると喜びます。
もちろん他の事だって。

●捕捉
ロー尺リオンはローペリオンの力で八尺様のその悪性を抑え込んでいます。
八尺様は元々力の強い悪性怪異なので放っておくと危ないです。
ローペリオンといえど、いつまでもその力を抑え込めるものではありません。
そしてこのロー尺リオン様と仲良くすればするほど
ローペリオンの力が増し、八尺様と分離できるぞ!
そしてその際、八尺様の力が弱まりワンパンできるぞ凄いぞローペリオン様!
え、名前が長いし変換がめんどくさい?
なら名前を付けてくれてもいいよ!
ただ、その名前は参加者全員で統一してくれるとリプレイが書きやすいぞ!


今回はネタというかイベシナに近いです。
ぶっちゃけ怪異と遊ぼう!ていう内容です。
ゆるーく考えてもらって大丈夫です。
ロー尺リオン様に対するプレイングとローペリオン様に対するプレイングの量を見て
どちらをメインに据えるかを決めます。
そのあたりのすり合わせはやったほうがいいでしょう。
行動内容自体も是非皆様で相談してみてください。

……本当、なにやってんだろう。

  • 【黄昏幻影奇譚】ロー尺オン様編完了
  • NM名アルク
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年06月23日 21時50分
  • 参加人数4/4人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

星影 向日葵(p3p008750)
遠い約束
ルシア・ペラフィネ(p3p009277)
沈む夜の祈り
ハク(p3p009806)
魔眼王
原田 幸村(p3p009848)
あやかし憑き

リプレイ

●イレギュラーズとロー尺ちゃん
 やっぱり名前は長かったのでロー尺ちゃんになりました。
 ミヤコから教えてもらった場所に来てみたはいいが、やはり
 で か い。
 なにせ八尺。
 240cm。
 小さい訳がない。
 そしてイレギュラーズの中にも265cmという高身長系女子が一人。
 『天色に想い馳せ』隠岐奈 朝顔(p3p008750)。
 身長が自身と近いロー尺ちゃんにシンパシーを感じているようだが、それはそれ。
 自分より背の低いロー尺ちゃんが凄く背が高い扱いなら自分はどうなんだ、とか。
 八尺様に合体する能力があっただろうか、とか。
 気になる。
 そしてそれ以上に気になるのは。
 背が高い者同士、仲良くなれるのでは!という事。
 そしてローペリオンに会うのを楽しみにしているのをとても楽しみにしていたのがここにも一人。
「ふわもこさん……ふわもこさんが……」
 ハイペリオンは愛らしい。可愛い。とても。
 しかしてそれはローペリオンとて同じ事。
 ふわふわもこもこ。
 思いっきりもふりたい。というかさせろ。
 でもわかっている。まずはロー尺ちゃんだ。
 それにしても中々面白い世界ではある。ローペリオンと八尺様との融合。
 八尺様以外以外でもこういう怪異はいるのだろうか。
 もちろんいるぞ!作ろうと思えばいくらでも!(メメタア
 原田 幸村(p3p009848)。
 『ロー尺』ちゃんという名を提案したのは幸村なのだが、彼の守護霊たる『八尺ちゃん』と似た存在と出会えるとは思っていなかったようで少しばかりと戸惑っているようだ。
 『八尺ちゃん』と酷似した存在。自分の守護霊の方が若干身長が大きいがーー
「あっ、別に八尺ちゃんに不満とかある訳じゃなくて…お、落ち着いて!」
 幸村の背後霊でもあるのだが、……機嫌が悪い。その胸中の感情がなんなのか、あえて触れないでおこう。
 それはともかく
「ロー尺ちゃん、よろしくね」
 殺人鬼のような強面(本人談)で、しかもデザイアの眼光の影響で常時『眼光』のスキルが発動している幸村。精一杯笑って見せるが……。
 ここは黄昏幻影奇譚。怪異が跋扈する世界。この程度で怯える怪異など、ほぼあり得ない。
 事実。ロー尺ちゃんはニコッと微笑み返してくれる。
 『魔女見習い』ハク(p3p009806)。
「ほわぁ……」
 話には聞いていた。身長が大きい怪異だ、と。事実大きいし、ハクが幸村のーーハクは幸村を幸村お兄様と呼んでいるーー守護霊『八尺ちゃん』と同じぐらい大きい。
「ロー尺ちゃん、ハクとも仲良くしてほしいのです!」
ーーもちろんよ。 
 こうして一同融合怪異『ロー尺リオン』と出会い、親睦を深めるべく行動をするのだった。

●ロー尺ちゃん
ーーああ、そういえば自己紹介がまだだったかしらね?
 八尺様と言えば言葉がすべて『ぽ』で構成されている怪異であるが、こちらは普通に喋れている。
 ローペリオンと融合した影響だろうか。
ーーと言っても元が……ローペリオンと八尺が融合した姿だから名前なんて本当はないのだけど。
 だけど敢えて『ロー尺』と名乗らせてほしい。
 自分達のつけた名前を受け入れてもらえていたようだ。
 各々自己紹介も終え。
「貴女は甘いものは好きかしら……?」
 そう切り出したのはルシアだった。
ーー興味はある、よ?
 相手は怪異。人の営みのそれに当てはめるのは無理がある。
 が、それで興味があるかどうかは別問題。
 ……そういえばローペリオンは甘いものが好きという情報があった。あの鳥さんの影響かは判別しにくい。
「私はね、チョコレートパフェとかイチゴタルトとか……他はそうね」
 白玉ぜんざいとか。
 甘いものはいい。美味しいし心が豊かになる。幸せになれる代物だ。
 そしてここはとあるレンタルキッチン。食事用の机のあるリビング付き。
 そこを一同は借りていた。
 幸村は料理が得意なため、レンタルしたのだ。しかも非戦の料理スキル付き。
 スイーツ作りだってお手の物である。
 元は好きな子の為に磨いてきた技術。どんなスイーツであろうと作って見せよう!と意気込む幸村。
 既に仕込みはある程度やっていたようで。
 席に着いてからは暇にならないよう、飲み物とケーキが数種類出てきた。
 イチゴののったショートケーキに白玉ぜんざいなどなど。
 今回のメンバーに事前に調査をしていたらしい。凄い有能!
 ロー尺ちゃんはさすがに無理だったようだが、それはそれ。色々作るようで。
 そして幸村お手製スイーツを堪能するメンバー。
ーーすごくおいしい。
 その目は輝いている。ロー尺ちゃんも甘いものには目がないらしい。
「ロー尺ちゃんはどんなケーキがお好みです?」
 ハクのお気に入りは苺のショートケーキ。もちろんハク自身もスイーツは大好きである。
 その為にハイテンションではある。あるのだが。
 実はハクの『身内』からあまり食べ過ぎないよう、言いつけられている。
 だが、沢山のスイーツを前に自制心など働く訳もなく。
 机の上に並んだスイーツ。ロー尺ちゃんもいくつか食べてみたが
ーー抹茶が好き、かな?
 ほろ苦さが特徴の抹茶ケーキ。
 じゃあ、食べさせてあげる!と
「ハイ、あーんなのです!」
 純真無垢な瞳なまま差し出されるケーキ。
ーーん、あーん。……美味しい。
 ちゃんと受け取ってくれたロー尺ちゃんに満足したのか更に機嫌が良くなるハク。
「……とりあえずハクちゃんは食べ過ぎない様にね…後、歯磨きしてね」
 幸村から釘を刺されるハク。
ーー今日は依頼の為、ロー尺ちゃんを仲良くなるために仕方ない事なのです、免罪符って奴なのです!
「だから幸村お兄様、出雲義母様やお師様にはこの事はご内密に……」
 義妹からの渾身のおねだりをされてはさすがの幸村も苦笑するしかない。
 朝顔も何か話題の一つも、とは思うが。怪異ゆえ、恋バナは難しい。かといって今幻想で起きている出来事ーーハイペリオンやらその周辺の事だろうーーを話すのは何か違う気がする。
 なら……
「ロー尺ちゃんは、自身の背についてはどう思いますか?」
 朝顔にとって自身の身長はコンプレックスの象徴である。
 戦闘時に敵が驚いたりなど有利になる時はある。
 が、朝顔にはやってみたい事がーー厳密にはされたい事だがーーある。
 朝顔には好きな人がいる。その人にお姫様抱っこをされてみたい。
「…どうして私は巨体に生まれてきたんだろうって思ってしまいますね」
 ロー尺ちゃんは怪異だから、その辺はどう思っているのだろうか。
 事情を聞いたロー尺。
ーー朝顔ちゃん。ここに立って。
 朝顔の近くに立った。ロー尺。なんだろう、と思いつつ従う朝顔。
 上半身と下半身にそれぞれ手を回し持ち上げるロー尺ちゃん。お姫様抱っこである。怪異が人を持ち上げるのは簡単であろう。
「ろ、ロー尺ちゃん!!?」
 顔を真っ赤にさせる朝顔。
ーー私はその想い人ではないし怪異だから、私がするのも違うと思うけど。
 朝顔ちゃんが悲しそうな顔するのダメ。そして言葉を続けるロー尺ちゃん。
ーー私は怪異。都市伝説や怪談、神話に縛られる存在。それから外れる行為は本来は許されない。
 黄昏幻影奇譚いる超常的な存在は、それこそ神のごとく大いなる力を持っている。
 だが、この世界にもルールというものは存在する。
 つまり、都市伝説などに伝わる内容から外れる行為はできない。やったとしても力が大きく削がれる事になる。それはつまり、この世界では死を意味する。
 今回のロー尺のような場合はあるが、それこそイレギュラーである。
ーーだから私は。八尺様は身長という縛りから逃れる事はできない。
 自らの在り方に疑問など持った事はない。そういうものなのだから。でも。
ーー今の私は少し朝顔ちゃんが、君達人間が少し羨ましく思う。
 肉体的な縛りはあったとしても、その心の在り方は自由なのだから。
 それに身長が高かろうと低かろうと自分は自分である事に違いはないのだ。身長云々より自分に自信を持つ事。それが何より大事だし、一番難しい事だと思う。
 そっと朝顔をおろすロー尺。
 顔を赤くしながらもロー尺ちゃんに問う朝顔。
 自身の高さゆえに諦めた事があるなら、それを叶えられるように手伝いたい、と。
ーーなら笑顔でいて?それが私には一番嬉しい事だから。

 それからはいろんな話をした。
 ハクの将来の夢が魔女になる事だとか。食べる事が好きなのだとか。
 ルシアは可愛いものが好きなのだとか。
 一番驚いたのは幸村が今回のメンバーとロー尺ちゃんをモチーフにデコッたホールのケーキを作っていた事か。

 そして楽しい時間は過ぎ。ロー尺ちゃんの体がぶれ始める。それはつまり。
 ローペリオンの力が勝ったのだろう、弱体化した八尺様が現れる。もちろんローペリオンもいる。
 何とも言えない雰囲気。空気が、重い。
 それでもやらねばならない。意を決し、降り降ろされる異能の力。
 八尺様から最後に『ありがとう』と聞こえたのは気のせいだろうか。
「む、八尺様は倒されたか。すまないな。世話になった」
 ローペリオン。とりあえず元気なようだが……。
 ただ気になるのはそのローペリオンの大きさ。腰ぐらいまで、と聞いていたがそれより少し大きい気がする。八尺様と融合していたからだろうか。
「ああ、軽く自己紹介しよう。私はローペリオン。月の翼!」
 どこかで聞いたようなセリフだがきっと気のせいだ。
 大きく広げた翼。そして╹人╹。
 そしてそのローペリオンにじっと見つめるものが一人。
 ルシアだ。
 ふわふわもこもこ。愛らしいつぶらな瞳。可愛らしいお口。
 愛でないわけがない!というか愛でさせろ。
 それに釣られて笑顔になる面々。
 ロ-尺ちゃんは言った。笑顔でいて、と。それはきっと朝顔だけに言ったセリフではないはずだ。
 暴走気味のルシアを仲間が必死に宥めたのはまた別の話である。

成否

成功

状態異常

なし

PAGETOPPAGEBOTTOM