PandoraPartyProject

シナリオ詳細

今日の食材

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●プレイヤーログ:『アマネ』
 混沌とは似て非なる世界――仮想空間に構築された『ネクスト』。
 ネクストに訪れたのは、『アマネ』という登録名の練達の技術者だった。
 ログインポイントとなる『サクラメント』を利用し、アマネは『伝承』の領土内の一角に訪れていた。そのサクラメントのすぐ近くに存在する村で、軽微なバグを見つけたからだ。それが何を意味するのかも知らず、アマネは村に踏み入った。
 自然に囲まれたのどかな村――そんな印象を抱かせる場所だったが、アマネは村人の行動に疑問を抱いた。
「悪いけど、頼まれてくれないかい?」
「報酬は弾むよ!」
「ちょっと! そこのあんた――」
 サブクエストのお使いのごとく、やたら村人から依頼要請を受けた。しかも、その内容はそろって食材が足りないとぼやくものばかりだった。
 アマネは片っ端から依頼要請を断り続けた。軽微なバグに違いないとたかを括っていたが、アマネはそれを後悔することになる。
 何十回目というしつこい村人の依頼を断った瞬間、無数のメッセージウインドウが視界に映し出された。
「じゃあ、あなたが食材になってくれる?」
 その台詞がアマネの視界を埋め尽くす中、村人全員の視線がアマネに注がれていた。
 ――アマネのログはここで途切れていた。

●ウサギの穴を通り抜けて
 『強制召喚を打ち破り、元の世界に帰還する事』を目標に、日々研究に打ち込む練達科学者達。その悲願を達成する為、混沌世界の『法則』を研究すべく作られた仮想空間、R.O.O――正式名称『Rapid Origin Online』。
 現在、R.O.Oには原因不明のエラーが生じている。管理者である練達三塔主の権限すらはじき、ログイン中の『プレイヤー』たちがR.O.O内に閉じ込められる事態が発生しているのだ。ログイン装置につながれたままのプレイヤーが目を覚ますことはなく、その意識はR.O.O内に留まり続けていた。

 コントロール不能となったR.O.Oの調査、閉じ込められたプレイヤーを救出するため、三塔主はローレットに協力を要請した。
 R.O.Oの世界『ネクスト』で活動するためには、プレイヤーとしての姿――『アバター』を構築する必要があった。要請を受けたイレギュラーズは、各々が構築した『アバター』の姿でログインするに至った。
 ネクストでは、ゲームを攻略するかのごとく依頼(クエスト)をこなすことが重要となる。今回は、アマネが消息を絶った村で起こるクエストが、アマネを連れ戻す鍵となっている。だが、ただ村人の依頼を引き受ければいいと言う訳ではない。アマネがクエストを断り続けたように、その村には隠しイベント的なものが存在したようだ。とにかくクエストを断り続けることで、アマネが巻き込まれたイベントを発生させ、攻略する必要がある。しかし、イベントの発生条件の詳細は不明だ。イレギュラーズ同士で協力し合い、村人のクエストをいくらでも断り続ければ、何かしら起きることは間違いないようだ。

GMコメント

 今回はほぼ純戦シナリオになります。強制イベントを攻略することで、救出対象である『アマネ』の救出につながります。


●重要な備考
 R.O.Oシナリオにおいては、『死亡』判定が容易に行われます。
 死亡した場合もキャラクターはロストせず、アバターのステータスシート内に『デスカウント』が通知される形になります。
 現時点においてアバターではないキャラクターには影響ありません。

●ログアウトについて
 『クエスト』受注時には自身でログアウトを行う事ができず、『クエストを達成/失敗』するか『死亡』する事でログアウトを行う事が可能となります。

 その他のR.O.Oの詳細はこちらです。
https://rev1.reversion.jp/page/RapidOriginOnline

●成功条件
 『伝承』の村で特定の条件下で発生する強制イベント、クエストの達成。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

●伝承のとある村について
 村の外れにあるキャンプ地がサクラメントになっています。村は5分ほど歩いた先です。
 一見のどかな集落に見えます。やたらプレイヤーにお使いを頼もうとする村人ばかりです。(こんなこと言われそう、と想定したプレイングでも構いません)
 条件は断定されていませんが、断り続けると何かが起きる……?

●敵について
 敵は村の住人たちです。数は計12人。
 斧、草刈り鎌、包丁など、日用品を武器にして襲い掛かってきます。
 基本的な攻撃は、物至単。相手の視界をメッセージウインドウで埋め尽くす攻撃(神遠ラ【乱れ】)を扱います。

 個性豊かなイレギュラーズの皆さんの参加をお待ちしています。

  • 今日の食材完了
  • GM名夏雨
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年06月01日 21時15分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ニアサー(p3x000323)
Dirty Angel
パルフェタムール(p3x000736)
聖餐の天使
ハルツフィーネ(p3x001701)
闘神
ホリ・マスヨ(p3x005174)
チキンハート・プレーリードッグ
フー・タオ(p3x008299)
秘すれば花なり
ネコモ(p3x008783)
ニャンラトテップ
サロ(p3x008903)
旅するサロ
アズハ(p3x009471)
青き調和

リプレイ

 村人の依頼を断り続けると、何かが起きる――。
 救出対象である『アマネ』のプレイヤーログからヒントを得たイレギュラーズは、早速村人に接触を図る。
 村人はプレイヤーであるイレギュラーズを見つけるなり、積極的に声をかけてきた。
「聞いてくれないかい? ちょっと困っていることが――」
「ちょいとそこの方! 話だけでも――」
「困ったわー……誰か頼みを聞いてくれないかしら。困ったわー!」
 アマネがそうしたように、各々が村人からの頼みを断り続ける中、『聖餐の天使』パルフェタムール(p3x000736)はR.O.Oの世界を観光しようと、村の中を見て回る。
 ――せっかくならここの風景も、思い出の中に残しておきたいじゃないか。
 もっとも、パルフェタムールもただ遊ぶだけのつもりはない。後々の危険を考え、村の地形を事前に把握することに努めていた。
 典型的なのどかな農村――平凡に見えるそんな村だが、プレイヤーを脅かすバグは、必ずどこかに現れるはずだ。そのタイミングを作り出すためにも、イレギュラーズは発生するクエストを断り続ける。
「ぼくに出来ることなんて、殆どないんだよー」
 プレーリードッグそのものの体型、アバターで村人と言葉を交わす『チキンハート・プレーリードッグ』ホリ・マスヨ(p3x005174)。しつこい村人をかわしつつ、マスヨはアマネのログの内容を思い返す。
 ――行方不明になっている人を探さないと、なんだけど……なんていうか、いやーな予感しかしないんだよー!
 不穏な気配を感じていたマスヨは、仲間の姿をいつでも把握できるように周囲を警戒する。

「ちょっと話を聞い――」
「だが断る!」
「少しだけでも――」
「だが断る!」
「誰でもできる簡単な仕事が――」
「死んでもイヤだね!」
 『にゃーん』ネコモ(p3x008783)は村人の話を最後まで聞くつもりはなく、頼みを断り続けた。驚異的なスピードを発揮するネコモは、即座に断っては村人から遠ざかることを繰り返す。隠しイベントの発生につなげようと、ネコモはその行動をひたすら繰り返していた。
「おつかいの内容がアバウトすぎない? もっと具体的なお願いじゃないと聞けないよ」
 村人からの懇願を無下にすることで心が痛まないこともなかったが、『旅するサロ』サロ(p3x008903)は素っ気ない態度で声をかけてくる村人をあしらう。
「そのくらいなら自分達でやってくれないかな。ボクは忙しいんだよ」
 ――……本当なら受けてあげたいけどね。ここはグッと我慢だ。

 『AzureHarmony』アズハ(p3x009471)は村人の言動から隠しイベント発生のヒントを探ろうと、できる限りその内容すべてに耳を傾けた。
(――断った回数か、極めて低確率か、あるいは他の条件か。いずれにせよ、アマネさんを救うためには再現する必要があるな)
 そう考えるアズハは、村人の行動、傾向に関しても観察する。村を1周するようにして村人ひとりひとりの話を聞いてきたが、1度村人の前から遠退くと、まるで初対面と変わらぬ態度で村人はアズハに声をかけてくる。
「すまないが、ちょっと頼まれてくれないか?」
 機械のように繰り返す部分もあれば、依頼の内容は不意にランダムに入れ替わる。
「え、卵を65535個? いやいや無理だって」
「今度は……ヌル? 何それ? 焼いて食べるって……名前間違えてない?」
 依頼の内容に困惑しつつも、アズハは鋭敏な聴覚を働かせ、周囲の異変を察知できるよう注意を払う。
 『魔法人形使い』ハルツフィーネ(p3x001701)も、隠しイベントを発生させるために村人と接触を図っていた。
「そうですか。大変ですね。やりません」
 ハルツフィーネも他の者と同様に、村人からの依頼を断り続ける。自分の身の丈を超えるほどの大きなテディベアを抱えながら、ハルツフィーネは村の中を歩き回っていた。
「……は?クマ肉?」
 村人がその食材の名前を口にした途端、ハルツフィーネの目付きは鋭いものへと変わった。
「あなたをクマの餌にしてやりましょうか、です」
 ――……おっと、つい口が悪くなってしまいました。
 クマ好きなハルツフィーネは一瞬村人への憎悪を燃やしたが、冷静さを取り戻して調査を続けた。
「何?芋掘り?"ただの"芋か?他を当たれ。妾はやらぬ」
 『秘すれば花なり』フー・タオ(p3x008299)も調査を続ける1人で、やたら食材を求めてくる村人らにへき易していた。
 ――誰も彼もつまらぬ依頼ばかり……、興味を引けば少しは受けてやっても良かったのだが。
 期待外れな依頼の内容に落胆するタオだったが、村人の動向を注視することも欠かさない。
 村人はそれぞれ定位置があるらしく、その範囲内まで距離を詰めてきたものに声をかけることを繰り返していた。機械的に行動を繰り返すことまでは解明されたが、隠しイベントの発生条件は不明確だった。
 ――他の人とはパターンを変えて効率を上げないと、日が暮れそう……。
『Dirty Angel』ニアサー(p3x000323)は様々なパターンを試すことで、村人の反応を窺う。報酬の引き上げを要求したり、自ら依頼の募集をするがそれでも断るなど、ニアサーはあらゆる手を尽して隠しイベントの発生に繋げようとした。
 各々がアマネ救出のために動く中で、パルフェタムールはあることに気づいた。今まで村人の話を代わる代わる聞く合間に、パルフェタムールは武器と成り得る農具を壊して回っていた。しかし、どこの農具も傷のない状態に戻っているのだ。
 ――村全体に特殊な力が働いているのか……いかにもゲーム的だけど、これもバグの影響なのかな?
 武器類を壊すのは無駄だとわかり、パルフェタムールは隠しイベントの発生条件を満たすため、村人に集中することにした。
 村に踏み入ってからすでに多くの時間が経過したように思われた頃――。
「もう、いい加減に――」
 何十回目かわからない要請の言葉を、サロはため息混じりに切り捨てようとした。しかし、サロはどこか雰囲気が異なる村人の様子に気づいた。じっとサロを見つめる村人の女性は、おもむろに包丁を取り出すと、
「じゃあ、あなたが食材になってくれる?」
 その場にいた全員の視界が、一斉にメッセージウインドウで埋め尽くされる。
「あ……これはまずいんだよー!」
 マスヨはプレーリードッグ特有の警戒を知らせる鳴き声を発し、皆に合流を促した。
 メッセージウインドウが視界から消えると共に、村人らはすでに農具などの武器を構えていた。
 各々が今までにない村人の行動に身構える中、『緊急クエスト! 村人をすべて倒してください』というアナウンスが流れる。
「ふむ、これが隠しイベントとやらか――」
 そうつぶやいたタオは冷静に振る舞い、即座に村人から距離を取る。じりじりと迫る村人らに狙いをつけ、タオは自らの技を発動する。
 雷の力を自在に操るタオは、村人らの包囲を崩しにかかる。連続で降り注ぐ雷撃によって、村人らは大いに怯んだ。
「ふっ……村人相手でも――」
 そこへ一気に切り込むネコモは、更に追い打ちを仕掛ける。
「立ちはだかるなら容赦はしないニャ!」
 格闘ゲームのキャラのごとく、ネコモは豪快な回し蹴りを放って複数の村人らを弾き飛ばした。
 押し負けて後ずさる村人らは一瞬その動作を止めたが、何事もなかったかのように戦線に戻ろうとする。すべての村人は恐ろしいくらいに無表情になり、まるで人形のようだった。
「12人……まず、少しずつ潰しておかないとねー――」
 マスヨは小動物の姿ながらも剣と盾を構えて果敢に立ち向かう。
「やっぱり、ぼく、捕食されたくないんだよー!」
 マスヨは相手の体に登るようにして動き回り、容赦なく剣を突き立てた。
 リュートを手にしたサロは、弦を弾く動作から優雅な音色を響かせていたが、瞬時にエレキのような爆音へと変わり、音の衝撃波によって村人らを一掃しようと動く。
 村人のことをゲームの中のキャラとして割り切り、敵意を向ける村人らに遠慮なく攻撃を仕掛けていく。ハルツフィーネもその1人で、武器として大きなテディベアを操る。愛らしい見た目に反して、テディベアは魔力を帯びた鋭い爪を生やし、次々と村人らに襲いかかる。
 テディベアの勢いに怯み、鍬や斧を構えた男2人は充分に距離を取る。その2人に向けて、
「私達の前に食材にしようとした方がいると思いますが……その人はどこにいますか?」
 ハルツフィーネはアマネのことを尋ねる。しかし、男たちは狂ったように攻撃を繰り返すばかりであった。
「アマネさんはどこだ!」
 アズハも同様にアマネの居場所を聞き出そうと試みたが、対話は不可能だった。
 バグの影響なのか、村人にはおかしな挙動が目立つ。「食材を渡しますか?」と繰り返しけたたましく流れるアナウンスは、明らかに目の前の主婦が発しているようだ。ただ、その口は一切動いていない。
 ――食材になんかされてたまるか。
 ライフルを構えるアズハは、一気に距離を詰めようとする主婦の足を撃ち抜いてけん制する。
 体の半分が金属であるため、アズハは自らが食材に適しているものなのか疑問に感じたが、村人らはひたすらに目の前の対象へ襲いかかる。
 天使のような白翼を生やしたパルフェタムールは、自らの羽を武器にして攻撃を行う。刃のように硬化させた羽が驟雨のように降り注ぎ、相手の心臓や首筋目掛けて深々と突き刺さる。
 8人の猛攻に晒される村人たちだったが、わずかに急所を逸れた村人はゾンビのように起き上がり、ひたすらに攻撃を続ける。
 刀を構えるニアサーは、自らの間合いに踏み込む相手を機敏な動きで斬りつけていく。ニアサーの一太刀を受けた村人は、映像が乱れるようにその姿を歪め、モザイクの粒子となってその場から消え去った。ゲー厶のキャラとして消滅する瞬間を見たニアサーは、「あはは、とっても楽しいね」と闘争を楽しむようにつぶやいた。
 一層狂気じみた攻撃性を見せる複数の村人は、獣のように相手に噛みつこうとする素振りすらあった。その動きを見たパルフェタムールは、1人微笑を浮かべる。
 ――ふふっ、それなら愛情たっぷりの私の血肉をご賞味いただこうか。
 パルフェタムールはあえて隙を作り、自らの体を差し出すように動いた。村人Aはパルフェタムールの誘いにかかり、その二の腕に食らいつく。それでも微動だにしないパルフェタムールは、自身の肉体を食べさせることに悦楽を見出していた。
 サロは襲われているパルフェタムールを助けようと、リュートから衝撃波を放つことで村人Aを吹き飛ばす。
 村人Aはしぶとく立ち上がるが、その動きは今までよりも鈍く、口からは泡を吹いていた。パルフェタムールの血肉は、その強い麻薬成分で相手の体を蝕む毒となって作用する。
 各々の奮戦により、3人の村人を排除することができた。しかし、村人らは8人を窮地に陥れようと、特殊な技で抵抗する。
 8人の視界には、頻繁に目の前を覆い尽くすメッセージウインドウが出現し始めた。視界を遮られる度に、襲いかかる村人の攻撃に晒される。
 容赦なく隙を突こうとする村人だったが、イレギュラーズはバグらしい攻撃に対しても果敢に挑む。
 ――視界を覆われたって、音でわかる。
 アズハは視覚よりも鋭敏な聴覚を頼りとし、アズハの射撃は確実に村人を撃ち抜く。向かってくる村人の足音、位置取りを正確に把握することができたアズハは、仲間の危機を退けるためにその能力を発揮する。
「このー! ボクは、多分きっと絶対おいしくないんだよー!」
 ウインドウに視界の一部を遮られながらも、マスヨは自身に群がろうとする村人たちに向けて必死に反撃する。小さな体で動き回るマスヨは、村人の体に次々と飛び移っては鋭い一太刀を放っていく。
 各々ウインドウが消滅する瞬間を逃さず、村人の数を減らすことに尽力する。
 ネコモは体術を駆使し、村人との攻防を制しようと仕掛ける。
「どっちが食われる立場か、白黒ハッキリつけてやるニャ!」
 旋風を巻き起こす勢いの回し蹴りによって相手を翻弄し、ネコモは一挙に相手を蹴散らしていく。
「――そこだよね?」
 巧みな刀さばきを見せつけるニアサーは、ウインドウによる妨害にも臆さず、己の直感を信じて村人を迎え撃つ。
 ――食材はあげられないから、代わりに『死亡』をあげるよ。
「大丈夫、怖くないから。また、逢えるよ」
 そうつぶやくニアサーは、ためらいなく村人を斬り捨てた。
 わずかな瞬きの直後、ハルツフィーネのテディベアは、そのつぶらな目からすべてを焼き切る光線を発射する。
 正確には本物のクマではないが――。
「村人さんがクマさんに襲いかかるとは、無謀にも程がありますね。自然の厳しさを、知ると良いです」
 村人に次々と留めを刺したハルツフィーネは、堂々と言い切る。
 リュートの弦を弾くサロは、出現するウインドウごと相手を吹き飛ばす勢いで衝撃波を飛ばす。サロの攻撃にも挫けず、口元を真っ赤に染めた状態でむくりと起き上がった村人Bは、ある人物を執拗に狙う。
「ふふっ、それほど私の血肉が気に入ったのかな?」
 パルフェタムールはより凶暴化した村人らを引き付け、体を張って村人の排除に臨んでいた。
 ――まるでホラーだよね。はやくアマネを助け出そう。
 歯型をつけられてもなお動じないパルフェタムールと村人Bに注意を向けていたサロは、心中でつぶやいた。
 タオは自らの手の中に、燃え盛る青い炎を生み出しながら言った。
「客人を食材にするか……なかなか面白い演目だったぞ。其方らも――」
 残る5人の内の1人――村人Cに向けて炎の奔流を放った。
「料理される気分を味わうか?」
 タオの炎に圧倒され、村人は勢いを失ったようにも見えた。だが、次第に視界を埋め尽くすウインドウの出現頻度は増していき、村人らはイレギュラーズを押し込もうとする。
 視界を塞ぐ鬱陶しいウインドウに加え、村人の攻撃に体力を蝕まれる。強制ログアウト――『死亡』に追い込まれる者も続く中、アズハは鋭敏な聴覚を生かし、前線に出張る者らの援護に傾注する。互いの協力を得ながら村人らを追い詰めることで、イレギュラーズは遂に最後の1人を討ち果たした。

 クエスト達成のファンファーレが流れた直後、報酬取得のアナウンスがイレギュラーズの注意を引いた。
「食材『アマネ』を取得しました」
 背後で何か物音が聞こえたかと思えば、そこには気を失った状態のアマネ――ウサギのアバターのプレイヤーが横たわっていた。童話の中のウサギのように、ジャケットを羽織り、懐中時計を携えたアマネは、イレギュラーズの存在に気づいて目を覚ました。
 イレギュラーズに無事に保護されたアマネは、
「本当にありがとう! これからどうにかして暴走の原因を探らないと……急いで戻ろう!」
 誰よりもはやくサクラメントへと引き返し、技術者としての役割を果たそうとやる気を見せていた。

成否

成功

MVP

アズハ(p3x009471)
青き調和

状態異常

ホリ・マスヨ(p3x005174)[死亡]
チキンハート・プレーリードッグ
ネコモ(p3x008783)[死亡]
ニャンラトテップ
サロ(p3x008903)[死亡]
旅するサロ

あとがき

ご参加ありがとうございました。ゲームの世界というイメージで、真っ先に思いついたシナリオでした。

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