PandoraPartyProject

シナリオ詳細

I forget my routine.

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●朝を忘れてしまったのだ
 ――とある男の手記より。

 私は、目が覚めた。
 恐らくは朝なのだろう。いつもならば仕事をしに出掛けていた筈だ。

 朝の作り方。
 先ずはあくびと伸びをそれぞれひとつ。生理現象の涙も沿えます。
 コーヒーいっぱい、角砂糖をひとつ。届いているであろう新聞をポストからひっこ抜いている間に冷めたコーヒーをお供に、目覚めの乾杯を。
 トーストを焼いている間に、ベーコンエッグを作る。油をフライパンにしいて、ベーコン二つとたまごをひとつ。パンは二枚だから、ベーコンエッグもふたつ。
 水をかけて蒸し焼きにしている間に、キャベツをちぎってドレッシングをかけたなら、モーニングプレートの完成だ。
 食べて。
 そして。
 着替えて。
 靴を、履いて。

 いつもいつもいつも。そうやって毎日を過ごしていたはずなのに、何故だろう。
 私は、私の日常を描けなくなってしまったのだ。

 私はネクタイを結ぶのが苦手だ。いつも不器用な形になってしまう?
 私はシャツを毎日洗うのが好きだ。白いシャツが青い空に揺れるのは、なんとも心地がよい??
 私は帰り際に美味しいパン屋を探すのが好きだ。売れ残りをひとつずつ買い、夜に食べるのが大好きだ???

 ?????????????????

 わからない。
 わからないんだ。
 一日を、どうしていたのか。なにもかも。

 わから、ない。

 手記はここで途切れ。破かれ。ゴミ箱に投げ捨てられている。

●How to
「一日の過ごし方を忘れてしまったんだって」
 絢は悲しげに呟いた。
「毎日をそれなりに、小さなさいわいを見つけて生きる。それだけでとても、素敵なことだと思うんだけれど」
「いつもの過ごし方がわからなくなるって、不安になるよね」
 おれだってそうだ、と絢は頷いて。彼曰く、依頼人の男はベッドから動けずにいるのだと言う。毎日が思い出せず、苦しくて、眠ることにしたのだ、とも。
「ねえ、もしも君たちがお手本を見せてくれたなら、手懸かりになるかもしれないって思うんだけど……どうかな?」
 目配せひとつ。絢は茶目っ気たっぷりな、子供のような表情で笑みを作って見せた。
「……おれたちで、毎日を、取り戻してみない?」
 高層ビルの屋上で眠る彼は、悲しみの海に沈んでいることだろう。
 そんな彼のために。毎日の過ごし方、教えてくれませんか。

NMコメント

 染です、こんばんは。
 前からあたためていたライブノベルです。
 あなたの毎日を、少しだけ覗かせてはくれませんか?

●依頼内容
 あなたの毎日のルーティンや過ごし方を見せる。

 朝起きてから、夜眠るまで。あなたはどこで、誰と、何をして、何を感じていましたか?

●世界観
 男がいる世界は現代日本。高層ビルに一人暮らしをしています。

 皆さんは混沌に似た世界(とは言ってもイメージは同じで構いません)で、一日を過ごしていただきます。

●男
 依頼主です。接触することは叶いません。
 眠っています。
 夢の中で皆さんの日常を目撃し、少しずつ思い出していくことでしょう。

●プレイング
 朝起きてから夜眠るまでの一日の行動をお書きください。なるべく字数は埋めてください。
 休みの日でも、仕事がある日、特別な日でも構いません。ありふれた日常の1ページをお伝えいただければと思います。
 また、見られていることを意識するのではなく、あくまで日常を過ごすだけの依頼と捉えて頂ければ齟齬なくスムーズに、リプレイが紡げると思います。

●NPC
 当方の境界案内人でしたら、お呼びいただければ日常の一幕にお邪魔致します。

●サンプルプレイング
 朝起きたらまず歯磨きね!
 時間がないから朝御飯は走りつつよ!

  • I forget my routine.完了
  • NM名
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年05月05日 22時20分
  • 参加人数4/4人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ゲオルグ=レオンハート(p3p001983)
優穏の聲
アベリア・クォーツ・バルツァーレク(p3p004937)
願いの先
回言 世界(p3p007315)
狂言回し
橋場・ステラ(p3p008617)
夜を裂く星

リプレイ


 『天穹を翔ける銀狼』ゲオルグ=レオンハート(p3p001983)の朝は可愛らしい五匹のにゃんたま達のダイブによって起こされるところから始まる。甘えん坊なシロに人懐っこいユキ、やんちゃだけどツンデレなトラと好奇心旺盛なクロ、それからマイペースなミケがそれぞれに甘えてくる。じゃれつく五匹を撫でて毛並みを堪能しながら身体を起こし、五匹の分のご飯を用意してやる。
 ゲオルグも勿論朝食は食べなくてはいけない。火を扱う作業は危ないから少しだけ遠いところに留守番してもらう。けれども嗚呼、シロを筆頭に寂しげな鳴き声が聞こえてくる。早く準備してしまわなければ!
 ハムエッグにサラダ、トーストにヨーグルト、そしてコーヒー。フライパンに火をかけてハムエッグを焼きながら、その隣ではサラダを千切って置く。コーヒーは予めドリップしておいたものを冷ましておくことで、万が一こぼしてもにゃんたま達が火傷をすることが無くて済む。
 朝のゆったりとしたひとときを愛しいペット達と過ごす贅沢は、何物にも代えがたい。

 昼になれば緑豊かな森に繰り出して、サンドイッチを片手ににゃんたまやジークを連れ、ピクニックを。
 大きな木の木陰にレジャーシートを敷いて休憩の準備をしておくと、にゃんたま達はじゃれあって遊び始める。
 はしゃぐにゃんたまやジークを眺めながら、木漏れ日を浴びるのは心が凪いで、幸せを感じる。

 さて、働かないわけにもいかないので夕方からは本業ともいえる仕事を行う。
 にゃんたまバー。それこそがゲオルグの仕事である。
 軽食やおつまみ、お酒なども出すけれども、この店のメインはにゃんたま達との触れ合いがメインである。
 常連たちと触れ合うにゃんたま達。自らおもてなししてくれる姿がまた好評のようで、熱心に通ってくれる常連には固定の『推し』がいたりするようだ。

 夜になればバーは閉店、最後の大仕事だ。
 にゃんたま達を労うべくひとりひとりお風呂に入れるのである。皆がおとなしく入ってくれるわけではない、というのがなんとも難点であるが、しかし、入れなくては汚れも落ちないし疲れも溜まってしまう。頑張りどころだ。
 無事に全員終えるころにはうとうとしているにゃんたまもいるから、しゃかしゃかと素早く歯を磨く技術を身に着けた。
 眠ってしまったにゃんたまを抱えてベッドへ直行。そのままみんなで潜り込んで、ゲオルグの優しい一日は幕を終えるのだ。


 『願いの先』リア・クォーツ――『音楽教師』九尾・理愛(p3p004937)の目覚めは陽光と共に。
 再現性東京で教育実習生として働く彼女は、クォーツ修道院を出て現在アパートでの一人暮らしを行っている。慣れたものだ、なんて思ってしまうけれど、寝坊しないかヒヤッとしたこともあったりなかったり。
 起きたばかりでボーっとしている頭を目覚めさせる為、まずはそのままシャワーを浴びに行くのが理愛のルーティン。
 熱いお湯を浴びて目が覚めたら下着を身に着け、朝食の用意をする。とは言っても最近は専ら適当にトーストを焼いて食べるだけなのだが。
「あまり下着姿でうろうろしているとシスターに怠け者って怒られるから、こっちでしかできない事よね……」
 トーストを食べて、のんびり。なんて、修道院ではできないだろう。幼い兄弟たちの面倒を見ていたらじっと座っていられる時間なんてあまりないのだ。
 トーストを胃に納めたらお弁当の用意を。そのまま丈の短いフリルエプロンを身に着けて、具材を詰め込んでいく。ささっと回しておいた洗濯機から洗濯物を取り出して干し、次は洗面所へ。歯を磨いてお化粧して、仕事用の服に着替えて。白いブラウスも黒のタイトスカートにタイツも、最初は違和感こそあったが今はぴったりと馴染む理愛の相棒だ。
(……えーっと、今日の授業で使う教材を忘れずに。あ、あった)
 さあ、音楽教師としての日常の始まりだ。

 夜、くたくたになって帰って来る。まずはお風呂に直行するのが理愛流だ。
(このスーツって服、きつくてそんな好きじゃないのよね)
 なんだか肩回りが動かしづらいし、かちっとしているのはいいのだがイマイチしっくりこない。そんなことを考えながらシャワーを終え、ぱっと服を着て晩御飯の用意をする。
 今日のご飯はシスター直伝のシチュー。遠く離れていても、家族とのつながりを感じさせてくれる。
(ご飯食べ終わったら、洗い物……は、後でいっかぁ)
 明日の準備をしていたら、もう寝る時間が近づいている。
 もう一度風呂に入って身体にご褒美を与えてあげるのだ。今度は湯舟に入る。入浴後は髪や肌のお手入れも忘れずに。
「よし、今日も頑張りました」
 そのまま布団に――行く足を止め。

 ――主よ、今日も良き日を過ごさせてくださった事、感謝いたします

 祈りを捧げる。
 明日も良き日になるように願って、彼女の青玉は瞼奥に消えていく。
 おやすみなさい。


 『貧乏籤』回言 世界(p3p007315)は自身の日常も大して変わり映えは無いと言う。
「俺の一日? 他の奴等と比べれば特になーんも無いと思うが、お手本になるのかねぇ」
 といいつつも教えてくれるのが世界だ。

 起きる時間はその日によって違う。が、大体8時前後に起きる事が多いのだという。
 布団から出たら速攻で朝食。食べるのは菓子パンだったりシュークリームとかケーキとか洋菓子だったり。それを限界まで甘くしたコーヒーや紅茶と一緒に頂く。甘党丸出しである。
 その後は特に用事も無ければいつも通り客の来ないであろう雑貨屋を開けて店内でダラダラ、もといのんびりする。
「何故客が来ないかって? そりゃ人里離れた廃村に店を開いてりゃそうなるさ」
 一応、カウンタ―に座って客を待つフリだけはしながら側に置いてある本を読んで時間を潰す。でもそろそろ文字の羅列を辿るのは飽きてきた、というふうになったり、あるいはずっと室内にいるのも退屈だと感じ次第、昼過ぎくらいには外に出て散歩兼付近の警備へと移り変わる。
 道で出会った精霊とかと話ながら付近に何か異変が無いかをチェッ。基本何かある方が稀なようだが。
 ちなみに本日の昼飯は饅頭。大して動いてないから数は少なめだ。けど頭は使った。だから甘いものを食べてもいい。

 日が落ちたら帰って寝る準備を。
 まずは店内を掃除して商品の整理と在庫の確認。在庫なんざ減りはしないが、たまにイタズラ好きの動物や精霊が侵入して色々弄るから、整理と掃除は必須だ。
(晩御飯はそうだな……店に置いてある菓子で少し賞味期限が切れそうなやつがあったからそれでいいか)
 こうして一日中甘い物ばかり食べているのである。
「一日中甘い物を食べて無いかって? 気にするな、いつものことだ」
 本人談なら仕方ない。そういうことにしておこう。

 夜は眠る前にしっかり歯磨きを忘れずに。甘いものを食べたら歯を磨かないと虫歯になるからだ。世界とて好物の甘いものが食べられないのは不本意以外の何物でもない。よって歯磨きは念入りに、時間をかけて行うのがよい。
 最近は甘い歯磨き粉もあるようなのだが大人が買うと不審がられるし、ましてや頭にカチューシャをつけた男が買っていったならなおさらだ。控えめに言っても引かれるのは間違いないだろう。よって、世界の家の歯磨き粉はだいたいミント味だ。

「とまあくだらない一日だが参考になるのかねぇ」


「1日の過ごし方、ですか?」
 『ジョーンシトロンの一閃』橋場・ステラ(p3p008617)は目を瞬かせ、首を傾げた。
「そうですね、混沌に召喚されてからはガラッと変わりましたが……。豊穣に頂いた領地で過ごす事が増えましたから、それで宜しければ」
 にこりと微笑むと、彼女はある一日の行動を教えてくれた。

 六時ごろに起床。まずは軽く身支度を整えるのが最優先。元々は学生みたいな物でしたから、余裕ですとは彼女の弁。その言葉を裏付けるように、彼女はてきぱきと行動していった。
 太陽が昇る頃には、館の周りをジョギングしたり軽めの運動を行って身体をほぐす。
 戻る頃には朝食を準備してもらえるから、朝御飯になる。朝ご飯をちゃんと食べるために身体を動かしているのかと言われれば、一理あるかもしれない。
 領主になって色々やる事は増えた。自治は難しいし、民の要望に応えられているかもわからない。ただ、こういう食事や洗濯辺りの事は本当に助かる。ひとりだと、なかなか賄いきれないことも多いからだ。
 朝御飯の後は、一先ずお昼までは領主のお仕事を頑張ることに決めている。
(補佐官さんが大体は助けて下さいますけど、書類に目を通して判子を押したりとか、決定は拙のお仕事ですから)
 書類以外だと街を見回って、領民の皆からお話を聞いたり、領兵達の訓練に付き合うのも戦える領主のステラの仕事。
「兵士の責任者さんと副官さんは最近来て頂いたばかりのウォーカーの方ですから、コミュニケーションもしっかり取っておかないと」
 チームワークはお互いを知るところから。重要だ。

 昼食の後は仕事があるようならその続きを。無ければローレットに行くことにしている。
 現在受けている依頼の連絡や確認事項のチェックや、ローレットにいるであろう知り合いに会いにいったりするのだ。
 領主の前にイレギュラーズ。其方を疎かには出来ないのも事実。
 依頼も無ければ友人と話たり、師匠に戦闘訓練をして、さらに腕を磨くことに時間をかける。

 夜にはまた領地に戻って、夜ご飯までは報告を受けてまたその確認や作業を一通りこなし。ご飯の後はゆっくりお風呂に入って、本を読んだり依頼内容の整理や武器の手入れをして、布団へと潜る。
 豊穣の香りは少し慣れた。最初のころに来たときは、畳のイグサの匂いに少し興奮したのを覚えている。

「…参考になると良いのですが」

成否

成功

状態異常

なし

PAGETOPPAGEBOTTOM