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シナリオ詳細

【マジ★マギ】トキメキ☆キラメキファッションショー!

完了

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●スランプに落ちた漫画家を救え

「ああ……これも違うっ!」

 ぐちゃぐちゃと髪をかき乱し、ぐしゃぐしゃと紙を丸めて投げ捨てた男は、夢野町のマンションに住む漫画家だ。彼が面している作業台に置かれているのは、瞳を輝かせた、愛らしい少女の顔が描かれた紙。しかし、描かれているのは顔だけで、衣装や、それに袖を通した腕などは何も描かれていない。否、彼女の衣装の、別パターンのイラストなら、幾らでも存在するのだ。例えば、設定上、彼女の通っている『桜花学園』の制服姿や、彼女の休日のワンピーススタイル。それが、作業台から顔を上げれば、すぐ見えるような所に貼られている。顔だけ描けて手足が描けないとか、バランスが悪いとか、彼の悩みはそこではないのだ。今、彼が悩んでいるのは。

「主人公の『春樹サクラ』はあれでいい。すごくかわいい。自分でもそう思う。けど、彼女の戦闘フォーム……『リリカルチェリー』の衣装を、どうしたらいいんだ……っ!!」

そう叫ぶ男性の周りに、突如不穏な黒い霧が漂い始めた。

『力が欲しいか……』
「だ、誰だっ」
『私のことはどうだっていい、お前の気持ちを聞いているんだ。私が知恵を授けてやれば、お前の知識の泉もとくとくと湧き立つことだろう……』
「……くれ。俺に神アイデアをくれぇ!」

男の返事に黒い影の主が満足気に微笑むと、そのまま彼を、闇に包み込もうとする……。

●闇に落ちゆく彼を救え

「怪人化。そうなっちゃうとね、世界を呪ったり、壊したり、そういうことをするようになっちゃうんだって。それで今まさに、スランプで悩んでる男の人が、怪人にされそうになってるの。……もし完全に怪人になっちゃったら、倒すしか、なくなっちゃうんだけど」

でも、今なら、彼が怪人になる前に、救い出すことができる。だから、皆の手で、彼をスランプから開放してあげて。

マチネは、ひたすら真摯にそう訴えた。

「ところで、知らない人もいるかもしれないから、改めて説明するね」

この世界では、皆、十代の女の子になっちゃうみたいだから。……えっと、その、一応、気をつけてね。

境界案内人は、極めて静かに、そう告げた。

NMコメント

どうも、ななななななです。
スランプ真っ逆さまの漫画家を、皆様の魔法少女パワーで救ってください。
以下、詳細になります。

●スーパー魔法少女大戦マジカ★マギカ

 皆様が赴く世界の正式名称です。
長いのでマジマギ等と呼んでも結構です。

ここの住民……及び魔法少女達は、戦いの無いときは、現代日本の地球や、練達で言うところの希望が浜並の文明レベルで生活しているようです。

※特殊ルールとして、このシナリオでは、PCの皆様は【十代前半くらいの女の子になります】。

なんでだろうね。不思議だね。でもこういう所だからしょうがないよね。
少し大人びて見えるor幼く見える、等はありです。

●目的

『皆さんの魔法少女スタイルを見せつけ、男性の黒い影を払うこと』です。

 現在、漫画家の彼は、悪しきものの誘いを受けており、このままでは彼は世界に仇なす怪人となってしまいます。しかし今なら、皆様のキラキラ魔法少女パワーを見せつけることで、その誘惑を跳ね除け、戦わずしてこの世界に新しい怪人が生まれることを阻止できるのです。

……つまり、プレイングで自らの魔法少女衣装について熱くアピールしてください。皆様の魔法少女姿を、彼に見せてあげてください。
服そのもので押したり、歌やダンスなどのパフォーマンスを含めてもOKです。

男性の部屋を破壊しない範囲での、魔法アピールも良いでしょう。

●NPC

・漫画家の男
魔法少女ものの漫画をかこうとして、衣装で頓挫している人です。でも、人物の絵はそれなり以上に上手いです。
基本的に素敵な魔法少女スタイルなら何でも大好物なので、どんどん自分の良さをアピールしてあげてください。

・黒い影
 今現在、男を闇へ誘おうとしている悪しき影です。実態のない存在なので攻撃しても倒せません……が、魔法少女のキラキラパワーで、これを撃退することができます。そもそも皆様のキラキラが素晴らしければ、こっちが光堕ちするかもしれません。解説役とか。


以上になります。
戦い以外でも、リリカルマジカル☆

  • 【マジ★マギ】トキメキ☆キラメキファッションショー!完了
  • NM名ななななな
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年04月27日 21時50分
  • 章数1章
  • 総採用数3人
  • 参加費50RC

第1章

第1章 第1節

セララ(p3p000273)
魔法騎士

「ちょっと待ったー!」

 漫画家が闇へ引きずり込まれるその手前、突如彼の部屋のドアを勢いよく開けて、少女が姿を表した。黒い靄も空気を読んで、ピタッとその動きを止める。

「輝く魔法とみんなの笑顔! 魔法騎士セララ、参上! 魔法少女の事ならボクに任せて!」
「頼むよ教えておくれセララちゃん!」

 ドーナツホール越しに決めポーズをするセララに彼等は一瞬呆然とするが、しかし、彼女こそがスランプからの救世主たる事を即座に理解した男は、華麗な土下座で頼み込んだ。

「いいよ! ボクは使うカードに応じて衣装が変化するんだ。やってみせるね」

そう言うとセララはカードを一枚出して、基本の魔法騎士フォームへと変身する。

「どう? これはウサ耳で可愛さ、マントで主人公ぽさをアピールしてるんだ」
 
 二枚目は、忍者の描かれたカード。サイバーパンクな雰囲気が、とてもスタイリッシュだ。三枚目は、強く美しいドレススタイルと、セララは一人の魔法少女ながら、様々な表情を見せてくれる。極め付けは、何ともキュートなペンギンのきぐるみだ。

「どうかな?色んな変身フォームを切り替えていくスタイルなら、主人公は色んな衣装を着られて良いと思うよ」
「そうか……このサクラだって、お洒落したいお年頃って設定がある……フォームを一つに絞る必要はない……!」

 かくして、男の心に一筋の光が差し込んだ。それは今は小さくとも、闇を払う足がかりとなるだろう。

成否

成功


第1章 第2節

饗世 日澄(p3p009571)
紡ぐ者

「諦めちゃダメよ! 正気に戻って!」

 次なる魔法少女……通行人系美少女A……ぶっちゃけ日澄が、ベランダの窓を開けてそう叫ぶ。

「えっいつからそこに」
「悪しき者の誘いを受けて、発想力をって……しょうもないなあ、本当に。ツインテでビンタされてえのか?!」
『ごめんなさい』
「ぼくが愚かでした」
「まったくもーそんなんじゃダメだぞきみぃ。アイデアがいるんでしょ? じゃあとりあえず、我輩の衣装をみるが良い!」

 少女Aの勢いに、これには悪しき者も怖じ気付いて動けない。
そんな少女Aの魔法少女姿は、シンプルな黒いドレス。けっしてド派手なものではないが、だからこそ、その気品が強調され、裾から覗くフリルが、儚さと愛らしさを添えて華やかに揺れる。
黒一色、と思われた衣装は、しかし、繊細なレース仕立ての中心、その胸元だけを、血の如くに深い猩猩緋の椿が飾っている。

ーー黒は、何物にも蝕まれぬ新月の夜空を綴る穢れなき覚悟と意思の色。

「そうか……黒は何も闇堕ちフォームになっちゃうって思わなくって良いんだね」

ーー急所である心臓に敵からの注意を集めるその影すら、一差しの彩りとして大輪の花と咲き誇る。

『黒で統一するかと思わせ、あえてワンポイント別の色を差し込むことで、黒をより一層引き立たせるという訳か……アリだな……』
「どうだ、可愛いだろあたし!」

はい。とても素敵です。
悩める漫画家も不穏な影も、声を揃えてそう答えた。

成否

成功


第1章 第3節

アオゾラ・フルーフ・エーヴィヒカイト(p3p009438)
不死呪

「ところで……きみも……魔法少女なのか?」

 もはや自分の部屋に続々と魔法少女達が来ること自体に疑問すら持たなくなった漫画家は、自室の床にへたり込み、呆然としている少女に声をかける。

「あっ……エット……ワタシは……」
「ここは私の出番ですね。マスターはどっしりと構えていれば大丈夫です、ここはお任せ下さい」

 状況が飲み込めず困惑するアオゾラに代わり、一歩前に出たのは、アオゾラよりも小さなアオゾラ。その姿はどこか誇らしげだ。

『む、お前は誰だ。その姿から察するに、その娘と関係はあるのだろうが……』
「マスターの扱う呪術・影法師の使い魔ですよ」
「そうか、魔法少女といえばマスコット……!」
『盲点であったな』
「そうです。私の事はシャーちゃんと呼んでください」
『ではシャーちゃん。お前は魔法少女としての何を推すのだ』

黒い影の問に、アオゾラの影より生まれし従者はこう答える。

「私がプレゼンいたしますはマスコットキャラとの類似性です。私達の様に魔法少女とマスコットはセットなのですから近しい雰囲気を持つのが好ましいということです、はい」
『確かにマスコットは、その魔法少女の特徴をデフォルメした存在にも、ストーリーを動かす歯車にもなり得るな……』
「ありがとう、お嬢さん、それとその相棒さん!」
「アッハイ……」

ワタシは何もしてないけれど……と言いたげなアオゾラに、シャーちゃんは振り返り、こっそりウィンクをするのだった。

成否

成功


第1章 第4節

「そうかっ閃いたッ!!」

この場に集いし魔法少女&マスコット達に刺激されたのか、男のペンがどんどんと進む。その手で、主人公たる少女の魔法少女フォーム、戦闘フォーム、特別バージョン等がどんどん生み出されていく。

『ほほう……これは良きものではないか……ここに、この娘の名を示すアクセサリー等も加えてはどうだ…が?』
「ナイスアイデア!」

男に纏わりつく靄も、どこか満足げだ。……悪しき黒い影は、いつの間にか白く輝くオーラのようになっていたが、スランプを脱した男の前に、それは些細なことだろう。

ともあれ、間違いなく、魔法少女達の手で。
漫画家を誘う闇の声は振り払われ、黒い影も、男の良き友となったのだった。

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