PandoraPartyProject

シナリオ詳細

ローレット・ノーパン事件簿

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●ある昼下がり
 風が頬を撫でた。
 春も過ぎ、もうすぐ夏も来る頃か。肌寒さももうない風の色を感じながら、偶々ローレットに赴いていたイレギュラーズは依頼の資料を見据える。今度はどんな依頼が待っている事か――そんな事に思いを馳せて、いれば。
「……ん? あれ?」
 なんだか違和感がある。なんだろう、腰から下の辺りでだ。
 おかしいな先程まではなんともなかったのだが……そうだ、風が吹いた辺りから何か……
「いたぞ皆、捕まえるんだ――ッ!!」
 その時。奥の部屋からギルオス・ホリス(p3n000016)達が飛び出してきた。大声を発しながら、片手には虫取り網の様な物を持っている。何事なのだろうか。ゴキブリでも出たか?
 そんな事を軽く思っていたら――再度、風が頬を撫でた。
「――いや、違う!」
 風ではない。『何か』が、すぐ傍を通ったんだ!
 振り返る。さすれば少し離れたテーブルの上に毛深い『何か』がいた。犬ではなく猫でもない。細長い体形の、しかしてその手にはしかと握りしめられた――

 ぱんつがあった。

 ……あ、あれ? しかもあれ朝履き替えた自分のぱんつでは!!? なんでいつの間に!?
「や、奴を捕まえるんだ! 奴は幻想に出現する『パンツ狩り』のカワウソ! 通称パワウソ! 謎の大宇宙神秘技術によりすれ違うだけでパンツを掠め取り、替えのパンツ履けない呪い(約三日)を付与する事に特化した伝説のカワウソだ!!」
 何その雑な設定。ていうかあれカワウソなんだ。
 ……ん? 待てよ。そんな奴を皆が追っていると言う事は、まさか。
「気付いたか――そう。つまり、僕も君も皆もここにいる全員今ノーパンだ!」
 見えないだけで地獄絵図。嘘でしょ今ローレットにいる人皆ノーパンなの!?
 そんなこんな戸惑っていたら、いつのまにかカワウソは誰かのパンツを己が巾着の中に突っ込んで背負うように抱え直す。そうして窓に足を掛け、寸前に一度だけ振り返れば。
 ――合掌していた。
 ありがとうございました――そう言わんばかりの体勢。から、直後逃走。
「逃がすかぁ! 皆、追ってくれ! 僕は全力で奴の逃走ルートを調査して君達に渡し続ける!! 諦めないぞ僕は! 絶対パンツを取り戻すんだッ――!!」
 これは――パンツを取り戻す為の戦い――

GMコメント

 こんにちは。私、昨日助けて頂いたパンツです。
 依頼詳細となります。よろしくお願いします。

■依頼達成条件
 『パンツ狩り』のカワウソ。通称『パワウソ』からパンツを取り戻す。

■怨敵『パワウソ』
 姿は標準的なサイズのカワウソ。パンツを崇める。パンツは尊い。
 老若男女の区別なく、奴は全てのパンツを収集する――ちなみに性別はオス。
 異様に素早い能力を持つが、皆で追い掛け回せばいつか捕まえる事は十分に可能だと思われる。

 秘儀・パンツウバ・イトール:対象のパンツを奪い取る能力。ダメージは勿論ない。
 秘儀・パンツハカ・セナーイ:パンツウバ・イトール成功対象に対して、新たなパンツを約三日間履かせないよく分からない呪い。ただし呪い対象がパンツを取り戻した場合効果は解除される。

■戦場
 幻想の街中。時刻は昼。天気は快晴。
 街中を走り抜けながらパワウソを追いかける形になります。パワウソの大体の位置に関してはギルオスが情報を持ってくる(という形式)ので見失ってもある程度追えるモノとします。
 勿論何がしかの非戦・ギフトがあればもっと有効的に追える可能性もあります。

 酒場通ったりとか飲食店通ったりとか人の多い公園通ったりとか
 色んなシチュエーションがあるかもですね!!

■他
Q:万万が一失敗したらどうなるの? パンツロスト?
A:失敗でもいつかは奴は捕まって各々に返却されると思います。誰かは見るけど。ぱんつ。

Q:ぱんつ履いてないんですけど。
A:奴は大変な物を盗んでいきました。エアーパンツです。

Q:ちなみに相談の最中って
A:ノーパンです。

  • ローレット・ノーパン事件簿完了
  • GM名茶零四
  • 種別通常
  • 難易度EASY
  • 冒険終了日時2018年06月18日 21時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

焔宮 鳴(p3p000246)
救世の炎
エマ(p3p000257)
こそどろ
零・K・メルヴィル(p3p000277)
つばさ
ティバン・イグニス(p3p000458)
色彩を取り戻す者
ライトブリンガー(p3p001586)
馬車馬
ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)
黒武護
ブーケ ガルニ(p3p002361)
兎身創痍
イーディス=フィニー(p3p005419)
翡翠の霊性

リプレイ

●ここからは御覧の皆さんのパンツの提供でお送りいたします
「ね゛え゛ぇ゛ぇ゛のっけから意味が分かりません!
 私のんんんッを、どうするつもりなんですか――ッ!」
 往来の場。流石に特定の言葉を口にする事は憚られたか『こそどろ』エマ(p3p000257)はそこだけ伏字にしつつも奴を追う。
 意味わからん。いつ盗った。なぜ盗った。誰にも見せるな引き廻すぞ!
 ローレットより出撃した彼女らは大なり小なり似たような感情を抱きながら、幻想の街を駆ける。前方、人混みの中を――いや正確にはその足元を慣れているかの様にすり抜けているパワウソを追いかけて。
「うぅ……とってもすーすーするの……こんなのありえないの……!」
「返せ――ッ! ただでさえこっちに召喚されてから何もかも貴重なんだよ!! 返せ、返してくれ――ッ! 金が無い奴の気持ちを考えた事はないのか畜生野郎――ッ!!」
 さすれば、下半身を気にしながら『緋焔纏う幼狐』焔宮 鳴(p3p000246)も。パワウソへの憎悪を口に出しながら『フランスパン珍道中』上谷・零(p3p000277)もその後に続く。絶対逃がさないぞ畜生♪
 しかしやたらめっさパワウソは早い。追いつけているのは機動力に優れる鳴と。
「――ったく。こんな所業を行う生物がいるとはな……いい度胸じゃねぇか」
 もう一人『特異運命座標』ティバン・イグニス(p3p000458)ぐらいだろう。鋭い眼光は睨めつけるかのようにパワウソを捉えていて。
「止まらねぇなら多少『乱暴』になっても仕方ねぇよな。覚悟しとけよ……!」
 一部分がスースーする感覚を不本意に味わいながら、殺気全開。追いかける。と、その時。
「ぶひひひひひぃ――んっ!」
 なんだあれは。人か! カワウソか! いや『馬車馬』ライトブリンガー(p3p001586)だ!
 ふとした日。そう、なんとなしに気が向いてローレットに依頼がないかと赴いただけだった日――の筈が。まさか、こんな事になろうとは誰が予測したか。気が付けば――そう――
 股がスースーしている。
 そんな馬鹿な。ライトブリンガーは、馬だ。繰り返す彼は馬だ。下着なんて身に着けている筈がない。しかしその点を鑑みても――絶対スースーしている。気のせいじゃないやこれ。嘘ぉん。
「ぶるるるるッ……!!」
 大自然の超神秘的事情によりスースーする理由を知ったのは、その後だった。
 なんだって? まさかのパンツ盗りのカワウソ? パワウソだってぇ?
「ぶるるるるるるぁぁぁっ!!」
 なぁにをふざけているんだぁぁぁっ!!
 先回りして、渾身の渾身の後ろ足蹴りをパワウソへと叩き込む――が、寸前の所でパワウソは急カーブ。蹴りは空を裂いて、代わりにどこぞの家の壁を粉砕。やべ! 家主に気付かれる前に逃げろ逃げろ!
「ぱんつなぁ。ま、別に俺のは取られて困るもんでもないけど――」
 けど、己が騎獣。パダッセさまの黒いレ『パーンッ!』スを取っていくとは許すまじ。えっ? ちょっと待って騎獣だよね? という疑問には、こぉんの節操無し! 変態! と『兎身創痍』ブーケ ガルニ(p3p002361)が天へと鋭く叫んで掻き消せば。
「待っときいや。パダッセさまの黒いレ『パーンッ!』ス紐の敵は俺が取ったるからな」
 一部に放送禁止音を交えてお送りいたします。しかし如何なる偶然かな。黒レー『ポーンッ!』を盗られたのは実はブーケのパダッセさまだけでなく。
「あンのカワウソ野郎ォッ!! 絶対に、絶対に逃がさないからなァ――ッ!」
 イーディス=フィニー(p3p005419)もそうであった。彼、いや彼女? はギフトにより性別が変わる特徴がある。そして女性の時に大事にしていた物を奴に盗られてしまったのだ。縛り首にしてやらぁ!
「――凄い」
 しかし。
「凄い、凄いよ! すれ違うだけでパンツを奪い取れるだなんて……これが大宇宙の神秘!」
 そんな怨嗟の感情の中で唯一――是非とも弟子入りしたい、と勿論ノーパンで上空を飛行しているは『髭の人』ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)だ。待つんだ。君の恰好で飛行は危ない。誰かが上を向いたら超神秘的事情により私は表現をぼかさなければならない。止めろ! もうこれ以上飛ぶなよ、絶対飛ぶなよ! 絶対だぞ!!
「あっンッ。しまった、これじゃあ下から見えちゃう……♪」
 止めろ――! 見るな――! 上空を見るな――! ちーらーりーずーむっちゃんがいる!
 色んな意味で阿鼻叫喚。逃げるパンツ。追うノーパン。
 皆の明日の下着は如何に!!

●君の下着の色は何色
 幻想の街中で悲鳴が挙がっていた。なぜならば――パワウソがすれ違う度にパンツを窃盗しているからである。なんて奴だコイツ。一枚くださいお願いします。
「あっちやね――なんちゅうこったやろか。分かりやすかわぁ」
 見えてなくても大体の位置を察知できる、とブーケは言う。ならば。
「二手に分かれよか。追うのと、周るのと」
「同感だ。なら俺は『追う』側で行くとするか。詰めた先でまた会おう」
 先導するはティバンである。己がギフトにより、パワウソの気配を察知しながら駆け抜ける。エネミーサーチ――己に敵対心を持つ者を知覚しうるその能力も活用できれば良かったが、どうやら奴はイレギュラーズに対し敵対心の類を抱いているわけではないようだ。そちらは上手く働いていない。
 そう。パワウソにとって彼らは敵ではない。ただの興味無きノーパン集団である。ひどいや。
「だけど――追いつきましたッよ!! 天誅――!!」
 跳躍一閃。人混みを避けるべく住宅の屋根まで跳び、そのまま走り抜けて。
 パワウソに迫るエマはついに奴を射程圏内に収めた。奴はカワウソ。なれば勿論その足音は人とは違い、特徴がある。本来ならば聞き取れる様なモノではないが。
「私の耳から逃れられると思ったら大間違いですよ……! え、ひひッ御用改め――!!」
 微かな物音すら逃さぬ聞き耳がパワウソを捉えていたのだ。踏みしめる足の力。放出するように地へと叩き込んで――急速直進。
 鶚脚。地を這いずる得物を逃さぬ猛禽が如く。
「――!!」
 二つの影が交差する。一つはロープを手に持ったエマの影。もう一つはパンツを持ったアレ。
 互いに譲れぬ想いは激突し。されど、うねる紐を引き絞った時。その中には――
「ッ! これは、ええ!? 見知らぬパ――がッ!!?」
 奴はいなかった。代わりにと捕獲されていたのは――おっさんのパンツ。即席空蝉の術である。
「まさか、瞬時の入れ替わり技術まで有しているだなんて……どういう技術なんだ……!?」
 知りたい! と完全に観察モードのムスティスラーフである。上空飛行、抵抗飛行を織り交ぜてパワウソを追う姿は完全に飛行する下半身モザイク。見ちゃ駄目よん?
 人込みを飛行で駆け抜ける度に発生する意図しない風が人のスカートを意図せず巡り上げるが。
「――他意は無いよ!」
 本当か!!? ともあれギルオスの情報だけに留まらずエマの聞き耳や、鳴とティバンの機動力。そして。
「ぶるるるるッ……!!」
 ライトブリンガーの超聴力によって、パワウソは次第に追い詰められつつあった。馬にとって……いや厳密には草食者が肉食者。つまり、敵の接近を察知する為に発達した耳だが。それを応用し奴の足音と気配を察知。さすれば。
「チチッ!?」
 その胴体に噛みついた。パワウソが小さく、鳴き声を漏らす。
『どこを通るかは……予測させてもらった! 履いていなかった筈だけれどもパンツを返すんだ――!!』
 最初よりは大分落ち着いてきたが、まだ違和感が取れないのだ。いや本当にどういう原理なの一体。
 前歯と奥歯の間の隙間にて奴を捕える。が、じたばたと抵抗するその様に、微妙なくすぐり効果を感じてしまい――一瞬の隙がパワウソの脱出の機会となってしまう。
『ぬぅぅぅ待て! 待つんだ! これ以上罪を重くするんじゃな――いッ!!』
 だが追う。後一歩。後一歩なのだ。縮まる捜査網は完全にパワウソを追い詰めている。
 故に奴は逃げ方を変えた。今まで人混みが多い中を通っていたが、それでは上空からの監視から逃れられない。だからこそ通るは建物の中だ。
「あっ、あそこ! あそこの中に入っていくの!! 待って、なの――!」
 その上空からの監視――鳴のウィッチクラフトによるカラス追跡をこれで断てそうだ。待てと言われて待つものか。ここまで来たのだ。あと一歩、逃げ切ってみせる! 我がパンツコレクション完成の為に!
 心中で叫び、パワウソは道中に落ちているパンツを拾いつつ建物の中へと駆け込む。すると、そこには――
「待っていたぜ、パワウソォ」
 入ったパワウソを取り囲むように人々がいて。更にその一番前には。
「お前のお目当ては――コイツだろ?」
 一刻も早く手放した方がいい――令嬢のパンツを掲げたイーディスが立っていた。

●ここにいる全員はノーパンです
「やった、誘い込めたぞ! なんとか上手くいったみたいだな……!」
「わざわざあちこちからぱんつを借りた甲斐はあったちゅうもんやねぇ――流石に目の前でおっちゃんが今履いてる奴脱ごうとした時はどないしようかと思ったもんやけど」
 さて大体十行ぐらい上で『道中に落ちているパンツ』という一見すると自然な文に疑問を持った聡明な者はいるだろうか? 中々気が付きにくかったと思うがそれは実は、零とブーケの策略であったのだ。
 闇市で手に入れた『くまさんぱんつ』を活用してパワウソの気を自然に引きつつ。待ち伏せ地点として選んでいた大きめの酒場に奴を誘き寄せる。ブーケはその酒場にて、酔うている者らから己が誘惑なる魅力を引き出し、未だ無事なパンツを借りて餌とする――一分の隙もない恐ろしい策略である。ほかほかおっさんパンツは別なる恐ろしさを秘めているが、ともあれ。
『まさか、あのパンツは罠だったのか!?』
 という驚愕の表情をパワウソは見せていて――更にいるのはイレギュラーズだけではない。パワウソに被害を受けた一般人も何人か集まっている。零の犬型スライム、ライムも一緒だ。ここがお前の年貢の納め時、とばかりに完全である。
「しかし……それ、出したんか……よかったん? それ、ホントによかったん?」
「あぁ――いや割とYABAI事した自覚はあるぜ。へへっ……!」
 令嬢のパンツ。出すのは命の危険を感じ、ブーケは自重したが――イーディスは出した。冷や汗と小刻みな恐怖が止まらない。YABAI。だが、今更止まる訳にもいかず、令嬢のパンツを両手で広げて……うあぁ命知らずな!
 されど、その様にパンツコレクター・パワウソは本能の反応を。
 貴重なパンツの臭いを嗅いだか――彼らへと突進していく。
「――いざ決戦! ぜってぇお仕置きしてやるからな!! 覚悟しろよオラァアア!! パンツが好きなら俺のパンとパンで挟んでやろうかパワウソッ――!!」
 闇市様様だよ!! と零はくまさんパンツに引き続いてロープをも取り出す。もはやテンションはMAX。正確にはパンツのない慣れぬ感覚に、恥ずかしさが共に頂点にあるからこそのやけっぱちであると言わざるを得ない。パンとパン。二つで挟んでパンツーってやかましいわ!
 激突。しかしパンツを狙うアレとはいえ素早さは本物。そんな奴を捕えるにはどうするか。
 一つは油断している所を突く。二つは方向転換の為に減速した所を突く。あるいは――
「狙いが定まっているのならば――分かるのなら――自分に向かってきた所を、狙う!」
 交差。瞬間、イーディスは広げたパンツで奴を包む。履かせられるパワウソ。令嬢のパンツ。

 お前はもう――死んでいる――

 社会的な意味で相打ちだ。皆纏めて身が危ない。ほんのり甘い匂いは死の香り。
「そのパンツ、持ち主は誰か知ってるか?」
 大人しく捕まるのなら、それを穿いたって事黙っててやるぜ……? 俺がなんでそれを持ってるかも黙っててやるぜ……?
「――」
 パワウソは一瞬逡巡する様子を見せる、が。次なる時にはそのパンツを綺麗に折りたたんで。
 一目散。また逃げた!!
「全く悪い子やねぇ。下だけ盗っていくなんて……いや上も盗れっちゅう話やないけどね?」
 全く反省の色が見えないパワウソへ、己が反射神経と速度を擁してブーケが迫る。
 ここまでしたのだ。ここからはもう逃がさない。逃げ道を潰すように先回りすれ、ば。
「追いついたの! ぱ、ぱんつ! 皆のを返して、なの――!」
「年貢の納め時だなオイ。ぶっころ――ゴホンッ、覚悟はいいな?」
 ついに鳴とティバンらも合流して、一気に逃げ道を複数潰す。いやしかし完全に見失う事は無くて安堵するはティバンである。もし、もし万一の時は――己が超嗅覚を使って追い詰めるつもりだったのだから。
 え、何の匂いを追うかって? そりゃあパンツ……いや違う。それっぽい匂いを追いかけるだけだ。奴は複数も持っているのだから色々特徴的な匂いがあるだろう、うん。別に本当にパンツの臭いを嗅ごうって訳じゃない。幾ら依頼だからって倫理的にもほら、そういうの良くないし――いや違うんだって。不審な目止めろって憲兵呼ぼうとするなって!!
「私がスカートじゃなくてズボンを普段履いている事――これほど幸運だったと思う事はそんなに無いですよ!」
 ギッタンギッタンにしてやる!! と、エマも殺意露わに酒場の中へ。いやズボンだったのは本当に幸運だ。外からは一見すると違いが分からない。スカートだったらこうはいかなかった。気を使いながら走らなければならなかった事だろう。苦悶の表情になるは想像に容易い。
 でもそんなエマもちょっと見たかった気はする。あ、いやなんでもないです!
 ともあれ彼女は軽快な動きを駆使してパワウソに追い縋る。左右に振ろうとした動きに対し、一瞬右に付いてから――瞬時に左へと跳躍。フェイントを疑う動きを見せれば、パワウソは思わず驚嘆。動きが一瞬停止する。さればそこへ。
「頼むよ――その技術、教えておくれ――!」
 飛行しながらの勢いで酒場の扉をムスティスラーフが突き破った。
 そのまま前転。着地の勢いを上手く殺しながら。
「チチッ!?」
 パンツは、パンツは渡さない! とばかりに必死の抵抗を見せるパワウソは彼と対峙する形。ムスティスラーフはガチだ。教えてくれない? ならば見て盗むまでの事。跳躍する。パンツを奪い取る技術の再現を果たさんと、彼は偉大なるパワウソへ突進し――

 パンツは良いものだ。
 綺麗なパンツから漏らして汚れちゃったパンツまで。全てに麗しき思い出が詰まっている。
 あぁそうだ。全てのパンツが愛おしい……抱きしめるべき存在だ。そう、これは。

 ――Pantu Party Project――

「この世に存在する全てのパンツに」
 感謝を。

 交差した。次の瞬間。
 天へ掲げる。下はモザイク。
 その手には奪い返した己のパンツが、しかと握り締められていた――

 ……いやこんな対人特化の危険技術、習得は駄目だよ!!? 実に、実に残念だけど!!

●パンツよ! 私は帰ってきた!
 再びパンツの平穏は訪れた。パワウソはその後捕まりボコボコにされたものの……
「よっしゃあああああ俺のパンツだあああああやったあああああ!! ――で、こいつどうする?」
「ここでパワウソを倒しても第二・第三が現れるかもしれない! てか僕が成る。だから生かそう」
「なーに言っとるのかさっぱり分からへんけど、まぁ命まではねぇ……」
 という意見が多数を占め、辛うじて生きている。次見つけたら多分保健所行きだけど。
『とにかく――これで、ようやく、普段通りだね』
 ライトブリンガーは平穏を取り戻したギルドへと訪れていた。
 さぁ今度こそマトモな依頼を受けようと。依頼書の束を眺めていて――
「――チチッ」
『んっ?』
 ふと、何かの気配を感じて周囲を見渡す。
 だが誰もいないし、特に何かいる気配もない……気の所為かな?
 さて。今日もいい天気だ――

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

いえ――い!!!!! ぱんついえ――いい!!!!!!!!
またどっかでこいつは出てくるかもしれませんし、でてこないかもしれません。
皆ノーパンでした、ありがとうございました!!!!!!

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