シナリオ詳細
【電脳境界1095】魔蟲被害報告スレその2【外来種】
オープニング
●電脳世界における近況報告一部抜粋
http://LN-MainThred/■■■.net
314:名無しの境界 2021/02/18(木) xx:xx ID:p3pxxxxxx
ぬわー! タフい! あんな見た目で!
316:名無しの境界 2021/02/18(木) xx:xx ID:p3pxxxxxx
おのれ外虫め……
あっこらリソースポイント齧るな!
317:名無しの境界 2021/02/18(木) xx:xx ID:p3pxxxxxx
むやみやたらに道具で殴りつけても大したダメージにならないぞ
術式部隊を呼びに行け!
322:名無しの境界 2021/02/18(木) xx:xx ID:p3pxxxxxx
こんな巨大な虫ふざけんなー!?
323:名無しの境界 2021/02/18(木) xx:xx ID:p3pxxxxxx
>>317
待機所に行ったけど誰もいねぇ
この騒動で全員駆り出されてるみたいだ、他の重要地点に向かってるのかも
327:名無しの境界 2021/02/18(木) xx:xx ID:p3pxxxxxx
どこもこんな調子だし手が足りてないよ手がー
まさに猫の手も借りたいってな!
329:名無しの境界 2021/02/18(木) xx:xx ID:p3pxxxxxx
ぐぬぬ、クマニキの仇ぃ……
この果樹園はやらせん、やらせんぞー!
333:名無しの境界 2021/02/18(木) xx:xx ID:p3pxxxxxx
>>329
クマニキの直接の死因は老衰定期
まあ悪い奴には違いないだろうがな
●電子の網を食む害虫
「今回は以前行ってもらった電脳世界にもう一回行ってもらうよー!」
境界図書館の一角にてポルックスがイレギュラーズを笑顔で歓迎した。
「惑星サイズのスーパーコンピュータの境界世界、そこに侵略者が現れたみたいなんだよね。
電脳世界だからか、その外見は様々な虫の姿を取っているらしくてリソースポイント……内部では住民たちが食べる果実が成る果樹園を狙ってるみたいだよ」
ポルックスが映し出した画面には灰色の単一鉱石で構成された星が映し出されている。
その星に疎らに存在する黒点にズームがされたと思った時、画面は緑豊かな果樹園に切り替わる。
「あなた達の存在の電子変換は世界移動と同時に行われるから気にしないでね? 外来種の虫にして害虫、内部の人たちでも手が足りないみたいだし助けに行ってあげてね!」
- 【電脳境界1095】魔蟲被害報告スレその2【外来種】完了
- NM名レイティス
- 種別ライブノベル
- 難易度-
- 冒険終了日時2021年03月03日 22時01分
- 参加人数4/4人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 4 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(4人)
リプレイ
●第0Wave
「ふむ、虫の大群か。電脳世界で発生する虫ってことはいわゆるバグってやつだったりするのだろうか」
再び電脳世界に降り立った『貧乏籤』回言 世界(p3p007315)は、背後にある都市部に気を向けつつも今回の目標が目指す果樹園の様子を確認する。
林檎にも似た光り輝く果実が成る数本の巨木と、それを中心に広がる様々な植物園。余りにも明確な周囲との差異に確認するまでもなく"それ"が防衛すべきリソースポイントであることが分かる。
果樹園を囲うように野生の獣除けの高さ1m程の木製の柵が並べられているが、イレギュラーズがここに召集されたということはそれは害虫には効果は薄いようだ。
そして一行が果樹園の中に進むと、都市の反対方向に陣取り材木を利用した簡素な陣地を作っている白猫の獣人たちに迎え入れられた。
「おう、あんたらが管理人が寄越したイレギュラーズでいいんだよな?」
「……うん。ここにいる人たちで、全員?」
リソースポイントに近付くイレギュラーズに気付いた電脳世界の住人の問いに狼系獣人である『闇と炎』アクア・フィーリス(p3p006784)が答える。
種は違えど同じ獣人──ではない。混沌の獣種(ブルーブラッド)とは違いフィジカル方面に強みを持たず、メンタルの面に秀でた力……テレパス能力を持つ境界世界特有の種のようだ。
「そうなんだよ。他の街にもあの虫は現れたみたいで、今も聞いてみたけどどこも手一杯だとさ。何にしてもあんたたちには期待しているよ」
「ん……」
住人からイレギュラーズに寄せられる全面的な信頼に少し面食らう。それだけこの住人にとって「管理人が寄越した助っ人」という立場は大きいのだろう。
「まぁ、そういうことならやってほしい事は沢山あるからね。ちょっと手を借りるよ?」
「色々な世界があって面白いね、これだから境界はやめられない」
協力的な住人に『数多異世界の冒険者』カイン・レジスト(p3p008357)がまさに「猫の手も借りよう」と声を掛ける。
その横では『月夜の蒼』ルーキス・グリムゲルデ(p3p002535)が楽しそうに辺りを見渡す。
住人たちの建てた陣地を観察すると、目を凝らせば見える平原から果樹園へ伸びる『赤い矢印』。
そこまでお膳立て出来るならば、という思いも浮かぶが害虫のアバターを纏う侵略者たる異星人も直接の干渉を防ぐ術は持っているのだろう。
それならそれで己の仕事をするまでのこと、とルーキスは考えを新たに練達上位式でカインたちのバリケード設置を手助けするのだった。
●第1Wave
『BBBBB!』
『BBBBBBB!』
砂煙を上げて猛進してくる巨大なアブラムシの群れ。
一糸乱れず一直線に果樹園に向かってくる姿は戦いを知らない一般人からしたら恐怖を感じる姿かもしれない。
しかし、ここにいるのはイレギュラーズ──様々な依頼をこなしてきた歴戦の冒険者たちだ。
「いやぁ激しい鳴き声だね……うん? アブラムシの鳴き声ってあんなだっけ?」
「そもそも普通のアブラムシは鳴かないと思うよ」
ルーキスとカインはアブラムシたちの様子を観察するように眺める。
その傍らには住人たちが作成していた物に手を加え、耐久性能を向上させたバリケードがアブラムシの群れを抑えるように配置されており、軽口をたたきつつもいつでもバリケードを遮蔽に出来るようにその目線は一切油断していない。
突進の一撃で破壊されない程度の耐久力と仮に迂回されても必要分の時間が稼げる配置、更に中央部分のバリケードはその表面に住人の使用分から拝借した蜜を塗りたくってアブラムシの誘引を狙う完全な「対アブラムシ」に特化した陣地をいつでも遮蔽に出来るよう、二人は敵を観察しタイミングを図っていた。
防衛における最適なタイミングで先制攻撃を考えた時に一番に出る発想といえば「射程のぎりぎりから攻撃を開始する」事だが、周囲の環境や相手とのサイズ差などにより視認によって正確に距離を測る事は難しい。
いくら戦闘経験が豊富なイレギュラーズとはいえ巻き尺を使ったように自身の攻撃を最大射程で発揮させることは至難の技であるが、二人は絶対の自信があるように唸り声をあげて突進してくるアブラムシの群れを見据えた。
そして、群れのうち先頭の一匹がある地点に達した瞬間──地響きに紛れて爆発音と小規模の爆発が巻き起こった。
『BBBB!?』
足元で発生した爆発に体勢を崩したアブラムシの一匹。突然の衝撃と爆発音に突進の勢いが僅かに緩んだ。
苦痛の悲鳴が上がると同時に、その巨体に魔弾が叩き込まれる。
「それじゃあ始めようか。何事も柔軟に、丁寧にと」
きっかりルーキスが放ったナイトメアバレットの限界射程、40mでの出来事だった。
一方的にアブラムシの群れに対して牽制するように先頭に躍り出た個体に呪詛の弾丸を撃ち込んでいるのは、当然ながら彼女が精確に距離を測るギフトやそれに準じた能力を持つから──ではない。
バリケードの改修と同時に世界が事前に設置した罠……精霊爆弾を使ってバリケードから10m間隔で仕込んだ地雷により距離を認識したのであった。
しかし、超遠距離からの牽制射撃を繰り返してもそれは一体ずつを狙うもの、アブラムシたちは数を頼りに果樹園までの距離を詰めて来る。
再度の爆発が響き渡る。しかし、二度目ともなるとアブラムシたちの中でも体勢を崩すものの数はかなり減ってきている。
「僅かでも相手の足を止める、鈍らせられるなら十分ってね!」
そこで動いたのはカインだった。儀礼剣を構えてその眼力によって敵の弱点を看破し、続けて魔術を唱える。
巻き起こった熱砂の嵐はアブラムシの先頭集団の群れに中心に炸裂し、突進の速度を確実に鈍らせた。
『BB!』
『BBBBB!?』
味方の被害も気にせず果樹園を目指すアブラムシの群れだったが、集団に対する足止めに次第に後続のアブラムシたちが追突を起こす。
脱落こそ殆どしていないが、群れ全体を通して決して小さくないダメージを受けるアブラムシたちに妨害魔法を継続して放つカインが悪戯めいた笑みを浮かべた。
「防衛線じゃこの手の搦め手が良く効く……! 直接的な攻撃力だけが全てじゃないからねっ」
「さあさ眷属達、次はあっちだ! 削ってらっしゃい」
弱体魔法が重なったアブラムシたちにルーキスが召喚した悪霊軍が襲い掛かり、まるで狩人のようにその鉤爪でより重篤な個体から体力を刈り取っていく。
バリケードに辿り着くまでに、一度も攻撃しない内にアブラムシの数は十五匹まで減っていた。
●第2Wave
「死なない程度で、いいから……お願い、ね?」
「「「了解!」」」
迫るアブラムシたちに対して後退した二人に代わって、アクアと世界が住人たちと共にバリケードの傍らに躍り出る。
余裕を持って五人一組でアブラムシを迎え撃つように指示し、バリケードと併せて二重の防御の間に削り切る作戦だ。
「まあ、ここまで来れば奇抜な策は必要ないだろう。真正面から普通に殴っていこう」
世界がバリケードの裏側から虚空に白蛇の陣を描き、具現化する。実体化した白蛇が次々とアブラムシに噛みついては牙痕の代わりに呪いの痕跡を残して生命力を吸い取る。
アブラムシたちも負けじとその巨体を活かした突進や口針を伸ばして攻撃するが、数多の弱体効果を受けたその攻撃は強化されたバリケードや大人数で対応している住人たちを崩すには至らず、いわんやアクアと世界の体力を削り切る事は出来ず、余裕を持って受けきって反撃を叩き込んだ。
集団が固まっているところに突っ込んだアクアが背中から生み出した光翼が放たれる。
光翼は宙を舞い、綺麗に住人や他のイレギュラーズを避けアブラムシだけを切り刻む。
「……背中が、光るなんて、何か……むずむずして、嫌……」
眩い光翼に目を細めながらも右腕に黒水晶の槍を生み出し、白光と共にアブラムシを貫いた。
「ふむ、大体片が付きそうか」
一歩下がりながらスケフィントンの娘による黒いキューブでアブラムシをまた一匹呪殺した世界が呟く。
戦況を見て必要ならば回復も……と考えていたのだが、実際には想定以上に順調にアブラムシの群れを撃破出来ている。
充填能力により溢れる魔力を用いて放たれる呪術は未だ底を見せない。
惜しむらくは、撃破したアブラムシたちが光の塵となってしまい情報を手に入れることが出来ない点だろうか。
後衛に下がったカインとルーキスからの支援攻撃も続いており一匹、また一匹とアブラムシが光の塵へと変わり消えていく。
「今度は……遊びに来てみたいからキミたちは、邪魔」
『B!!?』
そんなアクアの呟きと共に呪詛の連撃で侵食し尽くし、最後の一匹が光の塵となり、果樹園に静けさが戻るのであった。
「ありがとうな、イレギュラーズ!」
害虫たちの鳴き声の消えた森で住人たちがイレギュラーズに礼を述べる。
「こんなのが沢山出てくるとか大変そうだねぇ」
「アブラムシを回収出来ればこの世界の管理人ってなら色々と調べられると思ったけど、そこは上手く行かなかったねー」
異星人たちの詳細は分からなかったが、それでも守ることは出来た。
また縁があれば、この奇妙な世界に行くこともあるのだろう。
成否
成功
状態異常
なし
NMコメント
こんばんは、NMのレイティスです。
電脳世界におけるモンスター退治依頼となります。
●世界説明
ネットの海で構成されている世界です。
星(スーパーコンピュータ)の意志を司る管理人が緩く統治しており、電脳世界である事を除けば概ね混沌世界と同じです。
電脳世界内ではアバターという形で干渉も出来ますし、別の惑星の環境を模した自然が際限され、その中を幾多のAIたちが文明を築いています。
イレギュラーズは電脳世界に入る時に武具や格好の外装をある程度弄ることが出来る。
前回の依頼にて発生した暴動事件の犯虫(?)であるところに異星虫が侵略に来ており、住民たちはてんやわんやしてます。
●目標
電脳世界の街の近くに存在する果樹園(リソースポイント)を害虫たちから防衛する。
害虫の進路は管理人からの連絡で判明しており、住民が簡易的な防衛線を築いていますが、戦力が足りずこのままでは果樹園に被害が出てしまいます。
単純に戦闘でケリを付けるのも非戦スキルやアイテムを駆使するのも住民たちを指揮統率するのも自由です、イレギュラーズパワーを見せてやりましょう。
●敵
アブラムシ×20
異星人……の電脳世界のアバターらしい。その姿は1m程のアブラムシ。
機動力は低いですがタフです。
他の味方の被害に構わず最後の一匹まで前進を続け果樹園を狙って来ます。
基本的な攻撃手段は突進や突き刺しからの吸収のようです。
●味方
電脳境界1095の住人×15
電脳世界に住んでいる住人たち。
基本的に獣種のような姿をしている、猫系が多い。
身体能力については混沌の一般人と同じだが、この境界世界特有の掲示板形式の情報共有能力により住民同士で即座の意思の疎通を行うことが出来る。
三人でアブラムシ一匹をなんとか抑えられる程度の力量差がある。
管理人からの通達により君たちの指示には素直に従います。
Tweet