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シナリオ詳細

再現性東京1993:未知なるブームに夢を求めて

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●これまでのあらすじ(よみとばしてもいいよ!)
 喫茶店がタピオカ(第一次ブーム版)を使って客を呼び込もうとしたんだけれどタピオカ偽造業者達が幅を利かせたため原価率(コスパ)で負ける喫茶店は客入りが悪く、なんやかんやあって潰れる危機にあった。地上げとかあったし。
 その話をききつけたイレギュラーズによって偽造タピオカ業者は証拠を捕まれ訴訟をチラつかされ敢え無く練達から事業撤退。今は某イレギュラーズの領地でせっせと偽タピオカを作っていると噂だが定かではない。情報屋は視察にいってないので。

●それで状況は好転したんですか?
「実は……それなりにマシにはなったんだけど今ひとつ人入りがよろしくなくてね……」
「分かってたが、一度離れた客ってのはなかなか戻ってこないもんだ。どうしたもんかね」
 再現性東京1993街にあるジャズ喫茶「ふらんく」に立ち寄ったヤツェク・ブルーフラワー(p3p009093)は店主から現状を聞き、「やっぱりか」という顔をした。
 概ね読めていた展開ではある。コアな客はそれなりに抱えていたので経営再建が絶望的とかそいういうことは無かったものの、だからといって収入が減るのはこのご時世厳しいモノがある。
 かといって、ひとまず偽装タピ屋が消えた関係上、経営を邪魔する要素はない。現状がどこかパッとしないのは客足が遠のいたのを引き戻すほどの体力がないことに起因する。
「ナタデココとかパンナコッタとか、新しいものを試すことは出来なくも無いんだけど、やはり予算がね……」
「流行り物は仕入れ値が上がるからな。タピオカはまだ手作りだから粉で済んでるんだろ?」
 ヤツェクの問いかけに、店主はこくりと頷いた。つまりは、1993街的には数年後のことになる流行りを先取りするよりは、今ある要素でなにか新しいものを、ということになる。
 されどここは喫茶店だ。フードに力を入れすぎてコーヒーの品質が落ちても困る。
 少し悩んだヤツェクは、何事か思いついたように。
「つまり、懐かしくて新しいおもしろスイーツを作ればいいんだな?」
「なんて?」
 そんなアイデアに思い至ったのであった。
 色々と制約は少なくないが、ローレットのイレギュラーズならきっと新しいアイデアが浮かぶんじゃないか、と。
 それはそれで過大評価な気がするが、仕入れ値重視してもいいしほんのり度外視してもセーフっちゃセーフだ。やらせるだけやらせてみよう、、そういう感じ。

GMコメント

 俺もなー! 自家焙煎とかいって温風焙煎式のロースター使って妻に「換気扇汚れてんだけど」って渋い顔されてこれは現実の話だったなー! 違う寂れた喫茶店とか経営してえなってそういう話!

●達成条件
 喫茶店の新しい名物スイーツとか考える
(副目標)できるだけ2000年代以降に流行るようなアレ以外で

●ジャズ喫茶「ふらんく」
 参考(しなくていい)シナリオ:再現性東京1993:答必膃加錬金術(風前の灯火)
 第一次タピオカブーム(1980代後半~1995年頃)にあわせてタピオカを振る舞い出したら色々アレなめぐり合わせで客を奪われ、本当にコアな客しか残ってない喫茶店。なお「家賃払ってない味」は出せない。
 基本的な喫茶メニュー、軽食、デザートは揃っている。
 なおパンナコッタ(1994年頃?)やナタデココ(1993年頃)は流行りの関係上原価が高いので手を付けていない。
 メニューを作る場合は既存のスイーツの派生とか盛り付けとかそういうのを工夫する(ゼラチンとかをなんかするとか。そういう)感じにするといいかもしれません。他、アイデアは色々あります。
 なおタピオカ(第2次ブーム以降)を再現しようとすると太いストローの入荷とかが手間なので微妙かも。

●注意事項
 1993街のためaPhoneを持ち込んでも使用できません。
 当時の携帯電話は確保できますがインターネットの情報量も回線速度も嘆かわしいもので、直ぐに調べられるソース足りえません。
 スイーツ作るに当たっての最大の情報リソースは多分店主が持ってるそういう系の本とか喫茶店経営者向け雑誌のバックナンバーから孫引きしたって言ったほうが通用します。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • 再現性東京1993:未知なるブームに夢を求めて完了
  • GM名ふみの
  • 種別通常
  • 難易度EASY
  • 冒険終了日時2021年02月24日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ノリア・ソーリア(p3p000062)
半透明の人魚
ミルキィ・クレム・シフォン(p3p006098)
甘夢インテンディトーレ
キャロ・ル・ヴィリケンズ(p3p007903)
P Tuber『アリス』
えくれあ(p3p009062)
ふわふわ
ヤツェク・ブルーフラワー(p3p009093)
人間賛歌
ポポポーポ・ポーポポ(p3p009187)
平和の象徴
級都 燕姫(p3p009260)
鈴音首落
月白 雪音(p3p009530)
月輪華

リプレイ


「ジャズカフェなんて、初めて聞きました。なんとお洒落な響きでしょう……」
 『鈴音首落』級都 燕姫(p3p009260)は落ち着いた店内にジャズが流れ、常連客がぽつぽつと席に就いている『ふらんく』の様子を厨房からちらりと見て、ひどく感激した様子であった。練達の小洒落た店でも「ジャズ」を選択的に流す店というのは恐らく少ないのだ。
「甘い物を片手に、ぼんやりとコーヒーの香りに身をゆだねるというのはいいもんだ。こういう店が潰れると困る」
 『陽気な歌が世界を回す』ヤツェク・ブルーフラワー(p3p009093)は『ふらんく』とは浅からぬ関係にある。以前起きたタピオカ偽装事件の解決にも絡んでいたし、その後も店に顔を出していた。だからこそ依頼として持ち込まれたのだが。
「ぼく、おいしいスイーツだいすき! ぼくがアイデア出したスイーツが喫茶店で出るかもしれないの?」
「ああ、君のような可愛い子が考えてくれたメニューなら大歓迎だよ」
 『ふわふわ』えくれあ(p3p009062)は今回の依頼に非常にノリ気らしい。甘いものに目がない彼女のことだ、アイデア面で練達らしいブレイクスルーを期待する向きがあるのは間違いない。そう考える仲間達であった。
「喫茶店の新しい名物スイーツを考える仕事だね! 腕がなるよ☆」
「お菓子作りということでしたら、ワタクシことポポポーポ・ポーポポ、平和の象徴(自称)として全力で取り組ませていただきますぞ!」
 『ミルキィマジック』ミルキィ・クレム・シフォン(p3p006098)は本職ということもあり、やはりこの依頼に非常に前向きだった。んだが、それはそれとして『鳩』ポポポーポ・ポーポポ(p3p009187)のインパクトが無駄に強すぎて視覚が理解を拒む。ここまでインパクトが強いと情報量が多すぎて他が霞むのである。
「……甘味とは即ち幸福の味、これが無くては私の人生は半分以上が無いものに等しいと言っても過言ではありません。クリーム、果実に代表される甘味……故郷を離れ最初にこれらを食した際の衝撃は筆舌に尽くし難く、今なお記憶に新しく御座います」
 『月輪華』月白 雪音(p3p009530)の心からの実感が籠もった言葉は、甘味というものが如何に刺激が強いものなのかを思い出させるものだった。豊穣から出てきたばかりの彼女に「人生の半分」とまで言わしめるそれを口にする機会が減ることは耐え難いことに違いない。
「わたしは、このまえ…すごい食べものを、見つけてしまいましたの……! あのメニューを、再現できればと思いますの……!」
 『半透明の人魚』ノリア・ソーリア(p3p000062)は興奮気味に一同に告げる。イレギュラーズとしてそれなりの経験を積んだ彼女がここまで感情を籠めて言葉を尽くすのだから、余程目新しく新鮮な甘味の類なのだろう。……ロールアイスとかその辺だろうか?
「はいどうもー♪ P-Tuberのアリスです!はいこれ、【広告ティッシュ】ですにゃー♪ 今回のお仕事が上手くいったら、後日このお店を紹介する動画を撮れたらいいにゃー♪」
「あ、ああご丁寧に……動画? ロケとかそういうのだろうか……?」
 『P Tuber『アリス』』キャロ・ル・ヴィリケンズ(p3p007903)が差し出してきたティッシュを受け取り、店主は軽く首をひねる。練達の人間なので知識くらいはあるだろうが、何分1993年準拠の知識量なので「わかっている」とまではいかないのだ。やる気を感じるのでいいか、ぐらいの感覚。
「はい、というわけで…新商品プロデュースの方やっていきましょう! 今回はジャズ喫茶『ふらんく』さんの新商品という事で…今回のテーマは……『楽しいメニュー』です!」
 どうやらもうカメラは回ってるらしい。どこから録っているのかはわからないが、キャロの調子の良い語り口を見る限り気にしなくても大丈夫……かもしれない。
「調理で手間取るようなことがあれば私が手伝うし、食材を使う分には特に自由にしてくれ。調理器具ばっかりは今あるもので我慢してもらうが……そんな感じで頼むよ。なんなら試食として常連にも意見を聞こう」
「喫茶店の人もおきゃくさんもよろこんでくれるなら、ぼく、がんばるね!」
 店主の言葉に元気に返したえくれあ、そしてイレギュラーズ達は各々に調理を始めていく。閑古鳥が泣いているとは言え喫茶店だけあって十分な食材が確保してあるらしい。ここはひとつ、腕の見せどころだ。


「まずは鳩を横から見た様な形の焼き菓子を用意しましょう! これだと某銘菓の類似品だと疑われかねないので、そうですな……”しあわせの青い鳥”などよろしいですな!」
「これが、アイシング、です、か……! きれいです、ね……!」
 ポーポポはいつ用意したのやら、カラーアイシングのセットを取り出し鳥型クッキーに塗っていく。サブレではなくクッキーだ、いいね?
 ノリアは彼の用意したアイシングのカラフルさに目を奪われ、感心したような吐息を吐く。素朴なジャズ喫茶でアイシングクッキーを出すかはさておき、『危なくない』デザインに変える工夫としてはアイシングや食用ビーズなどで飾り付けるのは上策といえるだろう。
「でもこのデザインだと些か別の意味で危ないかもしれませんが、この街なら問題ないですな!」
 寧ろその発言のほうがスレスレなのだが。ポーポポは満足すると、次の準備に取り掛かった。
「そういえばノリアが見つけた食べ物ってのはなんなんだ? 教えてくれよ」
「わたしが見つけた食べ物……それは、一見、ただの、粉のようですけれど、スプーン一杯ほどの、水にとかすと、青い、どろっとしたペーストに、なりますの。
 もちろん、それだけなら、たんに、色素をまぜた、小麦粉のようなものでしょう。でも…この粉の、おどろくべきことは、第二の粉を、まぜたときですの!」
 ヤツェクは先程、興奮気味に語っていたノリアの『発見』が気になったので自分の準備をしながら水を向ける。嬉しそうに『食べ物』の様子を語る彼女に、ヤツェクは言いようのない既視感を覚えた。
「陸の食べ物にうとい、わたしには、詳しいことは、わからないのですけれど……最初の粉は、重曹といって、それに、紫キャベツの色素が、まざっているそうですの。あとの粉は、クエン酸というそうで、これは、おいしい酸味を、作ってくれますの。さいごに、くだいた飴を、お好みでからめて、このお菓子は、完成するんですの」
「んん……?」
「ほかにも、乾燥させたたまごの粉末が、まざっているとかで、あわが、消えないようになっていたりもするそうですけれど……材料を聞くかぎり、なんだか、わたしでも、作れそうではないでしょうか……? あれを、試行錯誤で、作れるようになれば……魔法喫茶店として、繁盛すること、間違いなしですの!」
「ノリア様、それは有名所の駄菓子ですぞ! ワタクシもご相伴に預かったことがありますぞ!」
 どう説明したもかと悩むヤツェクをよそに、ポーポポは結論を言ってしまった。ノリアがしばしショックを受けたようにわなないてから立ち直るまでに別の物語があったがそれはさておき。
「ボクの提案するメニューはパンケーキだよ! あ、ここらでいうとホットケーキって言ったほうが通じやすいかな?」
「ぼくね、ワッフルがいいと思う! ふつうの作り方だったら、おかしの本をしらべればわりとカンタンに出てくるし! 
ふつうの生地でもおいしい! かりかりの! ……ミルキィおねーさん、一緒につくろー!」
 ミルキィとえくれあは、何れも絶妙なスイーツをチョイスした。調理技術に然程難しい工程がなく、食材も喫茶店で完結するもの。そして、ワッフルは80年代後半に有名ワッフル店が国内に誕生している。ワッフル焼きの金型を店主が持っているのは幸運だった。
「トッピングやソースを工夫すればバリエーションが作れるのはパンケーキもワッフルも一緒だね! いいと思う!」
「そうなの! 甘くアレンジしても甘くなくても色々作れるから、すきー! あとあと、おモチをワッフル風に焼いたのもおいしいって聞いたことある!」
「なるほど、モッフルか……なあ、切り餅の残りとかないのか?」
 話が弾んだ2人の会話を聞き、ヤツェクは店主にそう問いかける。真空保存パックのなら、とすぐ出してくる店主は一体なにを想定していたのか……どちらにせよ、材料は十分にあるらしい。
「フルーツやソースはヤツェクおじさんもつかうよね?」
「ああ、有難うな。俺の作るフルーツサンドには必須だな」
 かく言う彼は、フルーツサンドを作るらしい。サンドウィッチベースなので片手で食べられ、濃い甘味をパンがしっかり受け止められる。その分、パンの質が問われるのだが、そこは喫茶店である。
「チョコレートバナナ味を作りたい。生クリーム……とみせかけて混ぜるのはクリームチーズだ」
「にゃっ、もしかしてそれは生チョコかにゃ!? アリスのパフェにも分けてほしいにゃー」
「構わんさ。本当はマスカルポーネを混ぜたいが……そういえば『最近』はイタ飯ブームだったか」
 チョコにクリーム類を混ぜて滑らかにし、凝固した時の舌触りを滑らかにする。所謂生チョコの手法はこの時期だとまだ目新しい。マスカルポーネがティラミスブームに乗って廉価品が出回るのは後数年待つことになるがそれはさておき。この生チョコソースはキャロの作るメニューやパンケーキ、ワッフルにも応用が利く。
「これを塗ったパンにバナナを添えて……アラザンを散りばめて完成だ。今の時期なら苺があってもいいな」
「これは……お花の模様なのですね? ヤツェク様は面白いことをお考えになる……!」
 雪音がヤツェクのフルーツサンドに驚いたのは、その出来栄えだ。花の形に型抜きされたバナナと苺を散りばめたそれは、成程見栄えがよく、美しい。ごつごつした彼の手から生まれたとは思えぬ代物だ。
「ヤツェク様、残った果物をお預かりしても……?」
「勿論。フルーツロールだったか?」
 雪音は分けてもらったバナナと苺、その他季節の果物をならべ適当な大きさに切っていく。既に焼き上がった生地に生クリームを敷き、それらを散りばめる……厚切りで生クリームをベースとしたロールケーキは、確かに『目新しい』ものである。
「クリームの優しい甘味に瑞々しく爽やかな果汁が絡み、それを柔らかく仕上げた生地が包み込み口内に芳醇な香りが広がる。それはこの店の香り高い珈琲の味も決して阻害せず、互いを引き立てるものとなりましょう……」
 雪音は想像して満足気につぶやくと、フルーツロールを切り分け始めた。かなりの厚切りだ。これは満足度が高そう。


「優しい生地で、香りを……なるほど、その発想があったのですね……」
 燕姫は借りていたヘッドフォンを外して雪音のフルーツロールをまじまじと見ると、考えがまとまった様子で調理を開始する。ジャズに初めて触れた彼女はそのインスピレーションと店名の柔らかさ、その両方をいかに共存させるか考えていたのだ。そして出来上がったのが……。
「『ふらんくかすてら』、というものを考えました。昔ながらのカステラに、クリームやアイス、フルーツ、白玉を添えた和洋折衷スイーツです。カステラは乾燥系なのでクリームのような滑らかなものと相性いいと思うのです」
 こちらである。カステラは従来型だと単体でお茶請けとして考えられているので、トッピングという概念は目新しい。
 燕姫はそこからさらに一歩踏み込み、その他トッピング……ナッツ類やソースを別売りとすることも提案する。後付は難しいが、追加で添加して供するなら十分いけるはずだ。何より、この「トッピングを売る」という発想もこの街でなら目新しくもある。
「皆色々考えて凄いにゃー。アリスはこちら、『カスタムパフェ』でいくにゃ。
 沢山用意したフルーツやトッピング、フレーバーにクリーム、器のサイズも自由に。
 それらをお客さん自身が選んで組み合わせて作るパフェなのにゃ! 選択肢の組み合わせは無限大!!」
 そして、キャロが満を持して用意したのは『カスタムパフェ』、つまりお好みパフェメニューである。
 幾つかの選択肢に値段を設定し、自由裁量とコスパを両立させたスイーツ……といったところか。既存のものから広げていくにしても準備するコストが低く済み、拡張性も高い。なにより、甘味に対する個人の『好き嫌い』で注文されないリスクが限りなく低いのだ。
「そして! 次が肝なんです! お店には『レシピノート』を置くのにゃ!」
「ノート? レシピをかくの?」
 キャロの矢継ぎ早の提案に、えくれあは首を傾げ問う。
「これは客さん自身が、自分の気に入ったパフェの作り方を書いておけるノート! 次に来たお客さんも、迷ったらこのノートを見て作ったりそれを好みにアレンジしたり、お客さん達がお店と一緒になってノートを作っていくのにゃ。こういう『自分も参加してる』という感覚が、人気の秘訣なんです!」
 つまり、だ。
 『カスタムパフェ』の弱点になりうる「なにを選べば美味しいのか」という自主性に欠けた客の存在に、創意工夫が得意な客や店側がガイドラインを引くことで情報の共有と店作りへの参画という臨場感が生まれるというワケだ。
「トッピングとかで売る、となると確かに悩むことはあるな。悪くない」
「駄菓子で、昔を懐かしむ、というのも、捨てがたいですが……その案も、素晴らしいと、思いますの……!」
 ヤツェクとノリア、他の面々も感心したように頷く。調理についてアピールするだけではなく、弱点も自覚してカバーできる姿勢はなかなかに強い。
「それでは、洋風で小さいお菓子をお茶と一緒に……所謂『ヌン茶(アフタヌーンティー)』形式も一緒にどうですかな? 女性に人気になると思いますぞ!」
「……案はいいがティースタンドの用意が先だな……」
 店主が悩ましげにうつむくと、ポーポポは困ったように肩を竦め、一同も笑いに包まれた。
 ……ひとまず、全てのメニューは採用予定だが流石に手が足りないのでカスタムパフェとパンケーキ、ワッフル辺りから評判を見つつ、ということになった。少なくとも、今以上の人入りは十分見込めるだろう。

成否

成功

MVP

キャロ・ル・ヴィリケンズ(p3p007903)
P Tuber『アリス』

状態異常

なし

あとがき

 8人もいれば多少カブッても仕方ないんじゃないかと思っていた時期が私にもありました。
 そんなことはちっともありませんでした。凄いなイレギュラーズ。
 MVPは即時の実現性と店ウケの良さと、他にはない踏み込んだ考えを汲んで。

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