PandoraPartyProject

シナリオ詳細

砂糖吐くほどいちゃついたら敵が勝手に自滅する話

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●リア充爆発しろ
「イルミネーション綺麗だね」
「君の方が綺麗さ」
 季節はクリスマスカラーに街が染まった冬。
 そして此処はイルミネーション輝く広場。
 王道のセリフを吐いて互いに寄り添う一組のカップル。
 ん! と目を閉じ唇を突き出した女性に男性は微笑んで頬に手を添えて、唇を寄せ――。
「俺様の前でイチャイチャすんじゃねぇ!」
「うわー!?」
「きゃー?!」
 突然割り入った男が男性に向かって何か光線らしき物を発射した。途端に派手な爆発音と、白い煙が立ち登る。煙が晴れるとそこには黒焦げた男性と見事なアフロヘア。気絶しその場に倒れた男性に駆け寄ろうとした女性の腕を掴み、男はナイフをその首へと突き付けた。
 きゃあああという悲鳴が上がり、現場は一瞬にして阿鼻叫喚の地獄と化した。
「お前らぁ! こうなりたくなきゃとっとと散れ! 別れろ! 爆発しろ!!」
 そう言いながらも容赦なく光線を浴びせ爆発させアフロヘア地獄に変えていく男。
「リア充なんて、リア充なんて爆発すればいいんだ!!」
 そんな男から逃げつつちゃっかり恋人へしなだれかかる女性Aさん。
「やぁん、ダーリンこわぁい!」
 そしてそんな恋人が可愛くて仕方ないという顔をしている男性Bさん。
「大丈夫さハニー、君は僕が守るよ」
 砂糖と蜂蜜をどばどばとかして胸焼けしそうなイチャイチャに男は吐血した。
「ごっふぁ」
「え、大丈夫ですか」
 人質に取られていた女性が心配するくらいには男は勝手にダメージを受けていた。
 
●今なんて言った?
「人質立て篭もり事件が発生したらしい、そこへ向かってくれ」
 朧は淡々とあなた方に告げた。
 犯人はナイフを所持しており、恋人とイルミネーションを見ていた女性が人質に取られていて動けない状態の様だ。
「だが奴さん非常に強力らしくてな、ある方法で弱体化させないと厳しいらしい」
 ごくりと誰かが生唾を飲んだ音がした。
 朧は静かに息を吸い、告げた。
「いちゃつけ」
……は?
「砂糖が吐きそうなくらいいちゃつけ、同性だろうが異性だろうが構わん。演技でもいい、いちゃつけ」
 朧曰く敵は過度のイチャつきに弱いらしく、恋人のいない自分が惨めになり勝手にダメージを受けるらしい。そして勝手に弱体化した所を無慈悲に殴りつける、という感じらしい。
「ちなみに、なんかの過ちが起こっても俺は一切責任とらねぇからよろしくな」
 こ、この黒衣!!!

NMコメント

 ※このシナリオはアドリブと絡みが性質上濃くなる可能性があります、くれぐれもご注意ください。

 はじめましての方ははじめまして。
 そうでない方は今回もよろしくお願いいたします。白です。
 
 Q.なんでこんなシナリオ出したんですか?
 A.書いた本人が聞きたいです。

 というわけで今回は思う存分いちゃつき男のダメージを与えて女性を見事救いだし男を確保してください。
 よろしくお願いします。

●目標
・男の確保、及び女性の救出。
 刃物を女性の首元に突き付けており大変興奮している状態です。
 女性は一般人で、戦えません。
 男自身の能力はめちゃくちゃしょうもないのですが喰らうと行動不能になる様です。気を付けましょう。

●舞台
 現代日本とよく似た世界です。

●場所
 イルミネーション会場です、周辺には黒焦げの無残なアフロ姿の男性達が転がっており阿鼻叫喚と化しています。あ、物理的には死んではいません。メンタル的な意味では知らない。

●敵
・男
 片思いの女性に告白したらこっぴどく振られたことで人間不信になった色々可哀想な人です。
 リア充爆発しろと願ったら爆発させられる力を身に着けました。
 攻撃としては刃物を振り回すほか、命中すると爆発させアフロにする謎光線を使います、
 なお、この光線を喰らうともれなくアフロになります。
 一種のバーサーク状態で、話を聞いてくれる様子はありませんが過度のイチャイチャを見ると胸やけを起こして勝手にダメージを受けていきます。そしてやがて発狂します。
 なお、男性を優先的に狙うようです。半端な優しさは残ってしまったらしい。

●攻撃方法
・リア充爆発しろ
 光線を発射し爆発させアフロにしてきます。
 どんなさらさらストレートもゆるふわウェーブもダイナミックボンバーです。
 さらに暫く行動不能になる様です。※OPでいう強力な箇所
・ナイフ
 戦闘のプロではないので避けるのは簡単です。
 ただ女性に危険が及ぶ可能性が高いので使わせたくはないところですね。

●いちゃつきはどこまでOK?
 いかがわしい感じじゃなければ死ぬほどバカップルしても構いません。
 薔薇だろうが百合だろうがノマだろうが昼ドラ真っ青血みどろ四角関係だろうがテンションの赴くままに。
 

●サンプルプレイング
 なんでこうなってしもたんや……ええわ!
 そないにいうなら存分にいちゃついたろやないかい!!!

 こんな感じです。それではいってらっしゃい。
 
 

  • 砂糖吐くほどいちゃついたら敵が勝手に自滅する話完了
  • NM名
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年01月10日 22時10分
  • 参加人数4/4人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ノリア・ソーリア(p3p000062)
半透明の人魚
ルーキス・グリムゲルデ(p3p002535)
月夜の蒼
ルナール・グリムゲルデ(p3p002562)
片翼の守護者
エシャメル・コッコ(p3p008572)
魔法少女

リプレイ

●リア充爆発しろ! 喰らえ! DBA(ダイナミックボンバーアフロ)!!
「くそっ! くそっ!! どいつもこいつもイチャイチャイチャイチャ!!」
「ああ! 髪が! 髪がアフロに!!」
「いやあああ! この間美容院に行ったばかりなのにいいいいい!」
「俺のサラサラストレートがあああああ!!」
 
 クリスマスを彩るイルミネーションが煌めくフロア。
 そんな輝かしい世界に似つかぬ爆発音、怒声に悲鳴。
 そして爆発に巻き込まれ派手に飛ぶカップル達。
 ※命に別状はありません。
 まさに地獄絵図、特異運命座標が現場に到着した時にはすでに大勢の彼氏がダイナマイトボンバーアフロと成り果て地に伏せっていた。そんな状況にも一切動じず、『月夜の蒼』ルーキス・グリムゲルデ(p3p002535)は、ふんふんと興味深そうに楽しそうに周囲を見渡していた。
「ルナールの世界ってこういうのだっけ?」
「まぁ、クリスマスならこういうのもあったぞ」
「へえ、やっぱり練達に似てるんだ」
「……練達は確かに元の世界に似てるが、似すぎてて若干イラっとする」
 いちゃつくだけで相手が自滅する。
 何を言っているかはさっぱりわからないが、最愛の妻といつも通りにしていれば勝手に死ぬという事だ。なんて楽な仕事、夫婦としてはありがたいが……。
「……というかコレが仕事で本当に大丈夫か?」
 苦笑いを浮かべ『紅獣』ルナール・グリムゲルデ(p3p002562)は首を傾げた。
 だが『夫婦』というワードに若干男の顔が引き攣ったのをルナールは見逃さなかった。
 ボッチ勢にはさぞめんどくさいであろう年間行事の一個クリスマス。
 中には安っぽいサンタクロースのコスチュームに身を包みケーキを売るバイトに勤しむ虚無顔のボッチ達も居ると聞くが、既婚者のルナール(世界一可愛い奥さん付き)にはなんの苦労もなく。無縁の話だ。
 男の様子を見たルーキスも見せつける様に恋人繋ぎでしっかりと腕を組んだ。
「ねー、ルナ! 此処は演技でもきゃーこわーいとか言っておくべき?」
「演技位はした方が良いかもな? まぁ、俺が護るので気にしなくても良いが。アフロにされても気にしないしな」
「んふふ大丈夫、アフロにされてもルナール先生はイケメンだから」
 満面の笑みに惜しげもないハートマークがルナールへと贈られる。
 はい、俺の奥さん世界一可愛いとルナールが指通りの良い髪を梳くと気持ちよさそうにルーキスは目を細めた。
「………アフロって勝手に治るのかな?」
「まぁ、治らなかったら一旦全部切る」
 今度はルーキスがルナールの少し傷んだ髪へと手を伸ばし指先で弄ぶ。
「あーでも髪切ったルナールっていうのも新鮮かな。セットが面倒だからって怠けた結果の長髪だからねぇキミ」
「ああ、ルーキスが見たいっていうなら短くするぐらい構わんさ」
 生クリームのケーキに粉砂糖を振りかけてその上にチョコレートソースを回し掛けましたと言わんばかりの甘ったるいいちゃつきの波状攻撃が男にクリーンヒットする。ぐぐぐと奥歯を噛みしめる男に厳しくルーキスは言い放った。

「というかな、一度フラれた程度でヤケ起こす位なら一生ボッチで居ろ」
「うーんしかし一度振られた程度でヤケになるのかあ。彼も随分と気が短いね?」
「んー? コイツが恋愛に向いてないだけなんだろ?」
「好きな相手は押して押して押しつぶすぐらいが丁度いいよね。ねー、実践したルナール先生?」
「押しの一手が使えたのはうちの場合だけな? ……ま、俺はフラれたとしてもめげないがね」
「お陰でまあこうして結婚までこぎつけたわけだけど」
「仕方ない、こんな可愛いルーキスに惚れた弱みだからなぁ」
 軽々とルーキスを抱き上げルナールは見せつける様に額を摺り合わせる。
 ド正論にさらに砂糖をミルクにぶち込んで蜂蜜を垂らしましたみたいな甘い二人の世界の追い打ち、男の手からナイフが滑り落ちる。序に目から血の涙も零れ落ちる。
 だがまだ特異運命座標の攻撃(惚気)は終わらない。
 此処にいるのは通常運転イチャイチャ夫婦だけではないのだ。

「それにいちゃいちゃのラブラブな? なるほどつまりコッコをおよびな!」
 ふっふっふーと得意げな笑みを浮かべる『魔法少女』エシャメル・コッコ(p3p008572)。
 ばっちり決めポーズを決めて華麗に登場。そう、何を隠そう彼女は!!
「なにをかくそーコッコは恋愛マスターともよばれた魔法少女な! いちゃいちゃラブラブはかぞえきれんな!」
「え、でもどう見ても子ども……」
「ならばとっておきのいちゃラブをきかせてやるな!!」
 困惑する男を他所にどこからともなく現れたスポットライトがコッコを照らし出す。
「そう……あれはついこないだのことだったな……。あちこちメリクリでおーにぎわいだったところ、オフだったコッコはとある異世界にいってきたな……」
 そこでは星屑祭という聖夜を祝う祭りが開催されており、空から降る星が落ちていてコッコはどれを拾っては飾り付けていた。
「ちょー美味い屋台やらきれーな星飾りをつくってたのしんでたな。そんときにであったのが……彼だったな」
 青い髪に青い瞳のまさに絵本から抜け出してきたような背の高い年上の男性。
 王子様の様な彼はコッコに恭しく手を差し出し一緒に回ってくれないかと声を掛けてくれたのだ。

「にーちゃんはしょしんしゃイレギュラーズで、遊びにきたはいいけどお困りのごよーすだったな。センパイたるコッコはもちろんにーちゃんをおたすけしたな! そしたらにーちゃんもよくできたコーハイで、コッコに屋台のたべものとかアクセサリーをごちそーしてくれたな! コッコとにーちゃんであちこちお祭りをまわったな、つまり……デートな!」
 かつておねーちゃんが言っていた。
『いいことコッコ……覚えておきなさい。男と女が一緒にぶらぶらしたらそれはデートなのよ……』
「つまりぶらぶらはラブラブな!」
「うっ……? いや、それ絶対なんか違うと思う」
 鮮烈なイメージを伴った幻覚は男に深く刺さったがその場にいた何人かが思った。
 ――それ、保護者と児童では……?
 だが、コッコの発言にわかりやすく動揺したのが『半透明の人魚』ノリア・ソーリア(p3p000062)だ。
 恋する乙女の先輩としてこの苦しみにいつか向き合うであろうコッコに手ほどきをするつもりが明かされる衝撃の真実。これには愛する人を想うノリアの乙女心に火が付いた。
「ま、まさかもうご経験済みだなんて……! これは……負けてられませんの!」
 きっと男を睨みつけこの感情を。止めることなどできやしない激情を言の葉に乗せて爆破させんと盛大に惚気ていく。思い描くはもちろんオークの彼だ。
「まずは……おなか! あの、ふとましいおなかは、包容力の、象徴ですの!」
 そして想い人をコッコに見立て透明な尾を巻き付けた。
「こうして、しっぽを、巻きつかせておくと…あったかくって、気持ちいいですの! しょうじき、熱くないのかときかれると、熱いのですけれど…それもまた、わたしを、想ってくださるゆえの、熱さなのでしょう……」
 ぴったりと寄り添う両者に男はまた吐血する。
 彼にとっては女児と人魚だろうがいちゃついていれば特攻が刺さるらしい。
 ある意味偏見を持たない稀有な人物と言えるだろう、他の事で活かしてほしかった。
 堂々たるイチャイチャの追撃に口の端から鮮血を垂らしながら男は腕を振りかざした。
「畜生!! 子どもだと思って多めに見てやりゃいちゃつきやがって!! 喰らいやがれ!!」
 渾身の爆発力。一般人なら間違いなくダイナマイトボンバーになるのは免れない。だが出血の影響か動揺か、その爆発は彼女らをアフロにすることは無かった。
「の、ノリアねーちゃん……く、苦しいなー……」
「あっ、思わず、力が入って、コッコさんを、きゅっと、締めてしまいそうに、なりましたの……!」
「うぅ、びっくりしたなー……」
「……でも、お蔭で、爆破から、コッコさんを、守れましたの」
 本当はあの人も同じように守りたい。
 でも、彼は自分が傷つくのも顧みずノリアを守る。その姿が痛々しくて胸が締め付けられるけれどそこに確かにある彼の愛が伝わるのもまた真実。
「こうなったら…きょうは、コッコさんを、かばいまくりますの! さあ、コッコさん…やっておしまいですの!!」
「アイアイサーだなー! そこなー!!」
「グワーッ!!」
 ダメージが蓄積していた身では躱そうと身を捻ることすら儘ならず。
 愛の力の前に男は敗れ去った。リア充爆発しろと願った男はリア充に爆発させられたのである。

●必ず最後に愛は勝つ。序に男は瀕死になる。
「本当にありがとうございました……!」
「一時はどうなることかと、本当に彼女を助けてくださってありがとうございました!」
 何度も頭を下げるカップルの後ろで警察官に連れていかれる男。
 何度も吐血したせいで顔が雪よりも白くなっており、譫言の様にリア充爆発しろとぼそぼそと繰り返している。ちょっと可哀想に見えなくもない。いや、もともと可哀想な男ではあったのだが。
「最後に愛は勝つな! これ常識な!」
「恋とは、ともすれば、病気のようなもの。たとえ、どんなに苦しむと、わかっていても。なお、止めることのできない、感情ですの」
 それを見送るコッコとノリア。
 あの男には終ぞ理解できなかったようだが恋とは、愛とは決して甘いだけのものではないのだ。
「次は平和な場所でのんびりしたいねー」
「平和が一番、こんな問題児たちが居ない場所がいいな?」
 抱えたルーキスを一旦降ろし、ルナールは胸ポケットから煙草を取り出し銜える。
 ライターで火を付ければ煙が上へと昇っていった。

 こうして特異運命座標の活躍(九割惚気といちゃいちゃ)により、人質は解放され平和が取り戻されたのであった。


成否

成功

状態異常

なし

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