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シナリオ詳細

女将校に迫る危機 ~迫るオークの拷問~

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

女将校に迫る危機 ~迫るオークの拷問~

●囚われの女将校
「ブフフフ、捕虜になった気分はどうなんだブ?」

 下卑た笑いを浮かべる、オークども。
 彼らが取り囲むのは、鉄帝の軍服を守った女将校である。
 兵たちを率い、むさ苦しい兵たちも触れることすらためらい、軍内に咲く花と讃えられる彼女も、今は哀れな虜囚の身なのだ。

「近づくな! 士官待遇を要求する!」

 それでも、女将校は言った。
 士官ならば、捕虜となっても相応な待遇が用意されている、そのはずだ。
 栄えある鉄帝軍の将校ならば、大抵は下にも置かぬ対応をする。

「ブハハハハハ! 俺たちが戦時法なんぞ守ると思ってんのかブ!」

 野蛮なオークたちに、戦時法など通用するはずがない。
 取り決め、約束など塵芥に等しいとする連中なのである。

「貴様ら……。私の身に何かあらば、必ず報復を受けるぞ!」
「そんな脅し、通用しないんだブ! 報復なんて怖くないんだブ!」

 豚鼻を鳴らしながら、捕虜とした女将校に顔を近づける。
 汚らしい息がかかると、思わず顔をしかめた。

「それよりも覚悟はいいか? これから、お前は拷問にかけてやるんだブ」
「ご、拷問だと……!?」

 さしもの、女将校も身震いする。
 オークたちがどんな拷問を好むかは、聞き及んでいる。
 不安、恐れ、怯え……。そんなものがこみ上げてくる。
 こみ上げてくるが、ぐっと感情を押し殺し、おくびにも出さない。

「ブーッフッフッフッ!! いくら強がっても、ビビってんのは丸わかりなんだブ! いつか自分から屈して、みっともなく許しを請うようになるんだブ!」

 ああ、なんということか。
 その決死の覚悟も、オークたちにはいたぶり屈辱与える動機を与えたに過ぎない。
 彼らオークが悪逆と言われる由縁は、そうした性質ゆえである。

「おい、軍曹! 最高記録は何分だったかブ?」
「はっ! 15分32秒でありますブ!」

 敬礼しながら、オークの軍曹は機械的に報告した。

「ブハハハ、新記録を期待しているんだブ、将校殿!」
「くっ……!」

 自身に迫る危機を思うと、さしもの女将校も戦慄する。
 そのような劣悪な状況でも、いつか来る救援を信じるしかなかった。

●捕虜救出作戦!
「大変なのです! またオークたちがやらかしました」

 ギルド・ローレットでは、『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)が慌てふためいていた。
 新しい依頼が舞い込んだらしい。

「オークたちがゲリラ基地としている軍事拠点に、鉄帝軍の女将校が捕虜として移送されたのです」

 オークたちは、やはりしつこかった――。
 女騎士も姫も捕らえた、女神官も捕らえたことがある。
 そして今度は女将校である。

「オークは20匹ほどいるが……問題は今度の拠点が密林の中にあるということだな」

 『黒猫の』ショウ(p3n000005)さっそく戦力を分析する。

「基地の周囲には鉄条網が張り巡らされ、サーチライトもある。軽機関銃が2機、歩哨が2人で10分交代で巡回している。東と西は警戒が薄いが、地雷原のようだ」

 そういって、ショウは作戦地図を広げてみせた。
 続いて、捕虜収容施設を指差す。

「女将校が捕虜になっているのは、この兵舎だ。オークたちは拷問にかけるつもりだろう。正面突破では増援を呼ばれてしまう。少数で内部の様子を探り、捕虜救出作戦を実行する必要があるだろう」

 つまり、救出のための潜入作戦が必要となる
 オークたちの警戒を掻い潜って、女将校を救出しなくてはならない。
 もちろん、外部と内部に分かれるなら連携は必須となろう。

「騒ぎを大きくすると、警戒されて捕虜を殺される可能性もある。慎重にな」

 ショウが念を押すように言った。
 オークたちも部隊を編成して、捕虜の女将校を盾にするくらいの知性はある。

「それじゃあ、女将校さんを助けてあげてほしいのです」

GMコメント

■このシナリオについて
 皆様こんちは、解谷アキラです。
 ようやく酷暑も和らいできた中、ひさびさのオークシナリオです。
 今回は、捕虜となった女将校を助けてあげてください。

・ゲリラ基地について
 人里離れた森林にあるゲリラ基地です。
 有刺鉄線とサーチライトで守られています。
 見張り塔も北と南にあり、サーチライトが警戒しています。
 その見張り塔には軽機関銃も設置され、見つかったら蜂の巣でしょう。
 東、西は警戒は薄いですが、地雷原との情報があります。
 1組2匹のオークが歩哨となって外周を回り、10分単位で交代しています。

・オークについて
 20匹の群れです。鉄帝の小部隊並みに武装したゲリラ部隊です。
 近隣から増援を呼ばれる可能性も高く、見つからないよう行動することが重要です。
 潜入は少数の方が身を隠しやすく、発見されにくいです。
 大勢で固まって行動すると見つかる可能性も高くなります。
 作戦に当たっての役割分担など、いろいろ相談しておくことをお奨めします。

・女将校
 クールで知的な軍服美女です。
 捕まって武器も取り上げられており、そのままだと戦闘には参加できません。

 情報は以上となります。
 それでは、どーんと参加してくださいませ。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

  • 女将校に迫る危機 ~迫るオークの拷問~完了
  • GM名解谷アキラ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年10月07日 22時50分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

杠・修也(p3p000378)
壁を超えよ
エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)
愛娘
ブーケ ガルニ(p3p002361)
兎身創痍
オリーブ・ローレル(p3p004352)
鋼鉄の冒険者
Melting・Emma・Love(p3p006309)
溶融する普遍的な愛
リック・ウィッド(p3p007033)
ウォーシャーク
シュヴァイツァー(p3p008543)
宗教風の恋
三國・誠司(p3p008563)
一般人

リプレイ

●森林のオーク基地
 オークたちが女将校を捕らえているというゲリラ基地から約100メートル。
 彼女の救出に集まった勇士たちが基地の様子をうかがっていた。

「オーク、女性将校、捕虜、拷問。かの“くっころ”展開の材料ばかりだが、本当無事だといいな……」

 『年上好き』杠・修也(p3p000378)は思わず呟いていた。
 基地に立てこもっているオークたちは、年中発情しており、女性と見れば捕らえて拷問するという。
 くっころとは、捕らえられた女性が辱めを受ける前に、「くっ……殺せ!」という展開だ。このシチュエーションは一部に強い感情的な衝動をもたらすという。

(拷問好きとは、悪趣味、な……)

 『神話殺しの御伽噺』エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)もまた、基地の様子をうかがいながらそう思っていた。
 人間の尊厳を踏みにじるオークなど許せるわけがない。だからこそ女将校を救出せねばならない。

「んええ、オークこわない? ここに居る20体だけじゃなく、増援として近くにもぎょうさんおるんやろ?」

 同じく、基地の『兎身創痍』ブーケ ガルニ(p3p002361)もオークたちの脅威を遠巻きに感じていた。
 数の上では、自分たちイレギュラーズは不利だ。
 何より、女将校の安否が心配である。

「はよ助けてあげへんとねえ」

 ブーケのその心境は、集まったイレギュラーも同じ思いであろう。

「屑どもの巣が舞台との事ですね。鉄帝に手を出すだけでも許し難いのに、さらにその民を汚そうとは、是非もありませんね」

 鉄帝の生まれであるオールドワン、『鋼鉄の冒険者』オリーブ・ローレル(p3p004352)にとって虜囚となった女将校は同胞である。
 その怒りを今すぐぶつけてやりたいところだが、彼女の救出こそが優先されるべき目的だ。

『悪いオークに捕まった女将校を助けるの』

 『溶融する普遍的な愛』Melting・Emma・Love(p3p006309)は、戦闘を得意としない。
 それでも女将校を救出しなくてはならない。
 彼女は異世界で実験の果てに生まれ、この世界にやってきたという経緯がある。
 一見すると愛らしい少女のような姿をしているが、スライムのような液状生物である。どんな小さな隙間があっても、そこから侵入することも可能だ。
 得意を生かしての潜入もできるかもしれない。

「これはかなり大変な依頼だけど、大事な仕事だよな。潜入作戦、がんばろうぜ!」

 体長50センチ程度の『ウォーシャーク』リック・ウィッド(p3p007033)が皆に言った。
 鮫のようにみえるが、リックは精霊種だ。
 そして英雄譚に憧れるイレギュラーとなり、ギルド・ローレットのメンバーとなった。今は、仲間たちとともに女将校の救出を目指している。

「まったくオークめ。多くの人に迷惑かけやがって」

 まずはダジャレをかました『宗教風の恋』シュヴァイツァー(p3p008543)である。
 オークが女将校に行なう拷問を想像するだに恐ろしい。
 倫理観が欠如したオークだ、くすぐり地獄とかそういう苦痛を伴う拷問を行なうのだろう。

「世の中“くっころ”って聞いた事あったんだけどへー。こういうのもあるんだ、薄い本はかどるね。……あ、そういうのじゃない?」

 思わず“くっころ”展開を想像してしまった『砲使い』三國・誠司(p3p008563)である。
 同じ年齢の修也と、だいたい同じ発想に至るのは、思春期ゆえということで説明がつく。
 まだ未成年だが、ゆえにいろんなことを妄想するのだ。

(巨乳の美人かな、どうかな?)

 などと余計なことまで思ってしまう。

「あんまふざけてる時間もないか、それじゃーやりますかね。奪還作戦……!」

●潜入と救出
「こんなこともあろうかと、メモ帳を用意してある」

 修也はエネミーサーチによって察知したオークの配置や動きをメモに取り、懐中時計で見張りや巡回の時間も把握しようと書き綴っていく。

「ほんじゃあ、情報はみんなで共有しましょうねえ」

 ブーケはハイテレパスを使うことができる。
 視認していれば、声によらない意思疎通と情報共有が可能だ。
 潜入工作には、もってこいのスキルであった。

「飛行班と陸路班に分かれるのね」

 Loveは作戦を確認する。
 空と陸からの攻略であれば、オークも完全に対処はできないだろう。
 さらに飛行できれば、情報にある地雷原も突破できる。

「じゃあ、おれっちは東からいくぜ」

 リックはブーケを通じて、修也がメモした歩哨の交代時感を把握する。
 浮遊すれば地雷原も突破できる。
 作戦では、飛行できるものは東西に分かれて地雷原を突破する役割を担当する。踏まなければ、地雷は起動しないはずだ。
 その先行部隊が見張りを始末し、突入する。
 そういう手筈である。
 入念な準備と作戦によって、地雷原を回避していく。
 その間も、侵入者を探知する南北の見張り塔からサーチライトがぐるりと光を照らす。
 息を潜め、一行はサーチライトの索敵をやり過ごす。

『陸路も空路も侵入成功ってとこやね――』

 ブーケから、ハイテレパスで皆に伝える。
 しかし、そこからは範囲外となる。

「敵はこっちを見つけた気配はないな……」

 小さく修也が呟く。彼がその鋭敏な感覚で持って周囲の様子を探った結果だ。
 まず、潜入に成功した者から北側の見張り塔に向かう。
 その真下は、サーチライトの死角でもある。

「こっちの見張りを潰せばよさそうだな」

 シュヴァイツァーと誠司がタイミングを合わせて一気に上昇する。
 ちょうど、一匹のオークの背後を取った形だ。
 だが、もう一匹は突如出現した侵入者に面食らっていた。

「だ、誰だ……!? ぶお――」

 声を上げて警戒しようとした瞬間、そのオークは何かの暗示にかかったように惚けてしまった。

「安心しろ、脅かして悪かったな。俺だよ」
「おお、お前だったのかブ。心臓止まるかと思ったブ……」

 シュヴァイツァーが目を合わせて語りかけると、オークはまるで味方に語りかけるかのように言った。
 シュヴァイツァーの魔眼の効果だ。
 その隙に、見張り塔まで浮かび上がった誠司が、後頭部に銃床で打撃を入れて失神させる。

「これで制圧っと」

 着地して、誠司が軽く言った。

「あとは女将校の救出だな」

 シュヴァイツァーがそう言って戦闘班にファミリアを預け、女将校の救出に向かう。

●基地内部の攻防
 見張り塔を攻略し、イレギュラーズたちは潜入には成功した。
 だが、内部には数倍のオークたちと救助を待つ女将校がいるはずだ。
 彼女がどこに捕らえられているかも判明していない状況である。

『こっち……』

 基地の監獄に忍び込んだLoveは、その優れた聴力で女将校の声を聞いた。
 オークたちの監視を逃れるため、身体を液状化させて隙間や狭いところをくぐり抜けていく。
 移動中も、体色を変化させて

『こっち側に、』

 Loveは一旦引き返し、状況を味方に伝える。

「ほな、行ってくるわ」

 ブーケ、Loveが女将校の救出に向かう。

「ブヒヒ、拷問楽しみだブ」
「ああいう気の強そうなのが泣いて許しを請う瞬間がたまらないんだブ!」
「わかるわかる、ブハハハハハハ!」

 下卑た笑い声を上げるオークの歩哨たちが近づいてくる。

『見つからないように……』

 Loveが体色を変えて、ブーケを覆うようにする。
 カツカツと靴音が近づいてくるが、まさかそこに液状化した少女が潜んでいるとは思いもしないだろう。
 笑い合いながら通り過ぎていった。

「ふええ、危ないとこだったわ、ほんま」

 ブーケが安堵する。
 気を取り直して、女将校が監禁されている監獄に向かう。

「よし、もう大丈夫だ」

 救出班に回ったシュバイツァーが、それらしき監獄の鍵を解錠した。

「……だ、誰だ!?」
「静かに。助けに来たよ。将校であるあなたを助けに来たのさ。オークじゃないのが証拠ー、ってね」

 軽いダジャレとともに、捕らわれていた女将校をシュヴァイツァーgは落ち着かせる。
 さいわい、まだ拷問は始まっていないようだ。

「ふう、無事でよかったぜ」

 誠司が周囲を確認し、拘束具を吹き飛ばした。
 気配はない、まだ気づかれてはいないようだ。

「み、味方なのか? 本当に……」
「大丈夫だって。それより動ける?」
「心配ない、このくらい。うっ……!?」
「おっと!」

 ふらりとよろける女将校を、誠司はさっと支える。
 無理もない、監禁によって大きく消耗しているようだ。

「ひとりで怖い中、頑張ってたもんな。安心しなって。運んであげるから。よっと」
「し、心配ない……! だから、降ろせ!」

 誠司は、女将校を抱えた。
 いわゆるお姫様抱っこである。

「大丈夫って言った手前、守り通して見せるよ。誇りとかプライドとか、そんなもんはないけど。意地くらいはあるんだ、これでもね……!」
「君は……」

 そう答える少年を、女将校はどれだけ頼り甲斐があると思ったことだろう。
 おとなしく、誠司に従う気になったようだ。

「ほな、脱出や。来ないなとこ、長居は無用やしね」

 ブーケは、速やかな撤退を促すのだった。

●決死の脱出!
 基地には、警報が鳴り響いていた――。
 救出には成功したものの、女将校の脱走はすぐに感づかれてしまった。
 監獄がもぬけの殻であったので、すぐに基地内は警戒態勢に移っている。
 ただ、5分程度の時感は稼げている。それで十分であった。

「救出には成功したみたいね」

 エクスマリアが、シュヴァイツァーのファミリアを通じて、基地内の状況を把握した。

「こっちです!」

 救出班が女将校を連れて脱出するのを、オリーブが北側の脱出ルートまで誘導する。

「た、助かった……。君たちには、感謝の言葉もない」

 女将校は、イレギュラーズに礼を言う。

「いいってことよ! それに、礼は後だぜ。追手が来たみたいだからな!」

 まずは脱出だと、リックが女将校の女将校の礼をさえぎる。
 事実、わらわらと追手がやってきたようだった。

「女ぁ! 脱走とはいい度胸なんだブ! どうやら、きつーい拷問がご所望らしいんだブ」
「だ、誰が……!」

 卑劣な脅しをかけるオークに、女将校が憤る。怖気が走っているのか、その表情にも表れている。
 引き連れているのは、全部で10匹のオークどもだ。
 時が経つに連れ、集まってくるだろう。

「仕方ないな。こっちは引き受けるから、彼女の脱出を優先してくれ」

 眼鏡の奥の瞳を光らせながら、オークたちの前に修也が立ち塞がった。

「ガキがいきがりやがってなんだブ! こいつらを畳んじまって、楽しい楽しい拷問タイムなんだブ!」

 そういうと、オークたちは襲いかかってきた。
 しかし、修也にとっては好都合である。

「集まってくれたなら、ありがたいな」
「な……? ぎゃああああああ―――!?」

 すっと構えた修也の腕から、魔砲の光が放たれた。
 並んで襲いかかってきたオークが、光の奔流に飲み込まれる。

「お、おのれ、よくも!」
「なるべく察知されたくはなかったけれど……」

 続いては、エクスマリアの番であった。
 アーリーデイズによって、全身に輝きを増したのち、虚空を見つめるような瞳でオークに視線を投げた。

「おっ!? ごっ……!?」

 それは、連鎖破壊を起こす攻性呪法、満ちぬ伽藍瞳である。無尽蔵に膨れ上がる魔力が、オークを崩壊するまで蝕んでいった。

「ええい、怯むんじゃないブ! 撃て、撃て!」

 オークたちもやられっぱなしではない。
 すぐに小銃で反撃してくる。
 鉛の弾が、火薬の爆ぜる音とともに基地内を飛び交った。
 そんな中でも、誠司は女将校を抱え、攻撃をしのいでいる。守ると約束した以上、彼女を離すわけにはいかないのだ。

「ここは引き受けます! 早く!」

 その弾雨の中を、果敢にもオリーブが突き進んだ。
 長剣を振るい、銃撃するオーク達をまとめて薙ぎ払っていく。
 オークたちも十字砲火や銃剣に切り替え、反撃を行なう。

「みんな頑張れ! おれっちも応援するぜ!」

 赤い輝きを宿したリックが味方の周囲で宙を舞い、戦闘を鼓舞する。
 オークたちの激しい攻撃にさらされながらも、赤の熱狂によってその戦力を増加させた。
 その助力を得たブーケ、Loveがオークたちの後続を壊滅させる。

「もう安心だ、これを着せやってくれ」

 修也は、誠司にお姫様抱っこされたままの女将校に上着を羽織らせると、ライフアクセラレーションによって消耗を癒やしてやった。

「さあ、撤退だ! 追っ手が来る前に」

 シュバイツァーが、戦闘班に合図して救出作戦の最後に取り掛かる。
 サーチライトを潰して潜入した北側のルートなら、迅速に撤退できる。
 すぐに森を抜け、追手を交わして予定地点まで逃げ延びた。
 オークたちの基地は、いまだ混乱の最中にあるようだ。

「さ、ここまで逃げればもう大丈夫です」

 殿を務めたオリーブも無事合流した。
 やがて、森の向こうから朝日が昇ってくる。

「見事な作戦だったな。改めて礼を言う。君たちのおかげで、私も助かった。……その、ありがとう」

 こうして救出作戦は成功した。
 少し恥じらいながらも女将校は礼を述べ、イレギュラーズたちを評価するのであった――。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

オリーブ・ローレル(p3p004352)[重傷]
鋼鉄の冒険者
リック・ウィッド(p3p007033)[重傷]
ウォーシャーク
三國・誠司(p3p008563)[重傷]
一般人

あとがき

救出作戦、無事成功しました!
女将校は監禁によって消耗していますが、拷問を受ける前に助け出せました。
戦闘を避けて速やかに撤退したため、戦闘も小規模となっています。
女将校も、無事に原隊に復帰できるようです。
それではまたの依頼でお会いしましょう。

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