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シナリオ詳細

《狐の嫁入り 異聞録拾》レジスタンス

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

■少年の正体
「よう、目を覚ましたか?」
「……アンタは?」
 輸送部隊襲撃を成功させた翌日。イグニスは謎の獅子人が眠る幕舎を訪れていた。
 癒やし手の腕が良かったからか、傷はもうない。まだ意識が完全に目覚めてなさそうなのは、体力の低下が酷かったせいだろう。
「俺は狐人の騎士、イグニスだ。お前の名前は?」
「……アシュトンだ」
 狐人の騎士と聞き、一瞬顔を強張らせる獅子人であったが素直に名乗った。案外素直だな、と内心驚くイグニスであったが、話を続ける。
「ここは俺達の野営地だ。……早速本題なんだが、なんでお前さん、輸送部隊の運ぶ樽の中にいた?」
「……それはだな……」
 ぽつり、ぽつりとアシュトンが記憶を辿りつつ語るのは。獅子人達が豹変した事実。
 それはイグニスもどこかおかしいと感じていた事。本来獅子人は戦を好む性格ではあるが、他の獣人を襲ったりはしない種族。
 それがある日、王が代替わりした事により側近の戦士から順に人が変わったかのように凶暴さを増していき、その狂気はゆっくりと確実に広がっていったという。
「俺は……レジスタンスの一人なんだ」
「何?」
 それでも先王までの意志を守り、今の王に抵抗する獅子人達の組織があるという。アシュトンもその一員で、食料調達に出ていたところを戦士達に見つかり囚えられた。
 彼の身柄も運んでいたのだ、例の輸送部隊は。それをたまたま、イグニス達が襲い、図らずとも救出した形になった。
「なあ、アンタ。狐人の騎士って確か、俺達の国と今戦ってるんだよな?」
「ああ、そうだぜ」
「なら、頼みがあるんだ!」
 アシュトンの頼みとは。彼の生まれた小さな村は、まだ狂気には染まっておらず、大半がレジスタンスの協力者が住んでいる。
 しかしある日やってきた戦士達に迫害され、それでも地下に隠れて活動しているのだが……狂気に染まるのは時間の問題だろう、と。
「もちろん、タダで助けてくれなんて言わない。俺達にできる事はなんでも協力する!」
「……なるほど。そいつは放っておけないな」

■レジスタンスの村
「……ということなの。いつもの事だけど、騎士イグニスさんからの協力要請ね」
 境界案内人のポルックスは、新たに開いたページを捲りながらイレギュラーズに説明を行う。
「レジスタンスと村人は合わせて結構な人数がいるわ。対して敵はまばらにいるだけ。なるべく多くの人を助けてあげると、後でいいことがあるかも」
 あ、それと、と。話を終わりかけたポルックスがページの一角を指差す。
「兎人が今回の作戦に協力してくれるみたいよ。彼らはとっても器用なの。何か頼ってみてもいいんじゃないかしら?」

NMコメント

 まだまだ続く戦争シナリオ編です、以下略です。
 今回はアシュトンと名乗る獅子人の少年と共に、小さな村へ向かってそこを支配する戦士達を倒すことが目的です。リプレイは村へ到着した直後から始まります。
 以下味方NPCと敵詳細
■コルス・フォレスト
■シルヴィア・フォレスト
 今回の作戦の隊長二人です。コルスは回避に特化した至近ファイター。シルヴィアは回復支援に長けております。イレギュラーズの要請には好意的に応じてくれます。
■獅子人:アシュトン
 獅子人のレジスタンスの一員。まだ少年ですが、獅子人なのでフィジカル方面には優れております。素手での格闘が得意。また舞台になる村は彼の故郷なので道案内もしてくれます。
■勇気ある臆病者:クロード
 今回の作戦に同行する兎人の青年です。戦闘能力はほぼありませんが、彼の特殊能力によりイレギュラーズと味方NPC全員は再生充填を得ます。また、手先が器用なので鍵開けをしたり、臆病者故の逃走ルート確保やエネミーサーチもできます。
 足手まといになると判断した場合は野営地に置いていく事も可能です。
■狐人の騎士×30
 バランスに優れた騎士達です。接近戦も遠距離攻撃もこなせます。回復支援はさほど得意ではないですが使用できるものも少数います。
■正気の獅子人達×100
 レジスタンスと村人達です。彼らをどれだけ救出できたかによって後のシナリオの展開が少々変わります。村のある一角に集められ、幽閉されています。

■狂気の獅子人達×30
 凶暴化した獅子人達です。イレギュラーズ達を見ると問答無用で襲ってくるので正気の人々とは見分けがつきます。
 獅子人の例に漏れず、フィジカル方面に特化しており接近戦は強力です。
 また狂気に染まりきっていますので逃走はしません。正気な獅子人を襲う事もあります。

 物語の舞台:獅子人の村
 砂地にぽつんとある小さな村です。砂や石を固めて作られた家がいくつもあります。
 村長の家と、集会場はかなり大きめに作られております。それこそ何十人も幽閉しておけるでしょう。

 以上となります。
 長く続くこのシナリオですが、まだ先はございます。
 どうかお付き合いいただけると幸いでございます。

  • 《狐の嫁入り 異聞録拾》レジスタンス完了
  • NM名以下略
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年07月08日 22時10分
  • 参加人数4/4人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧 (4人)

セリア=ファンベル(p3p004040)
初日吊り候補
ジュルナット・ウィウスト(p3p007518)
風吹かす狩人
紅楼夢・紫月(p3p007611)
呪刀持ちの唄歌い
80 12(p3p008012)

リプレイ

■救出の為の突入
「それじゃあ皆、確認はとれたかナ?」
 獅子人の若者、アシュトンの案内で彼の村の近くまでやってきたイレギュラーズと狐人の騎士達は、村へ突入する前に最後の打ち合わせを行う。
 二手にわかれ、拠点奪取と人員解放を同時に行う手筈だ。『風吹かす狩人』ジュルナット・ウィウスト(p3p007518)が主だった面々の顔を見回す。
「ええ、大丈夫よ」
 アシュトン手製の地図を手に、『初日吊り候補』セリア=ファンベル(p3p004040)は頷く。途中までは同じように動き、集会所で別れる予定だ。
「ああ、問題ない」
 80 12(p3p008012)も、風にローブをたなびかせながら頷きを返す。彼の扱う魔術の一つが今回の任務の鍵を握るといっても過言ではない。
「ああ、楽しみやわぁ。どんだけ強いんやろかねぇ」
 『呪刀持ちの唄歌い』紅楼夢・紫月(p3p007611)は作戦を理解しつつも、強靭な肉体を持つと聞かされた獅子人達との戦いに心躍らせていた。自然と刀を掴む手にも力が籠もる。
「では……皆行くぞ!」
 今回の隊長を務めるコルスの声にあわせ、総勢38名が村へ静かに突入していく。

「どうカナ、クロードクン」
 隊列の後ろ。ジュルナットに声をかけられたのは兎人の青年、クロードだ。臆病な兎人の中で、彼は勇気を奮い立たせ参戦を希望した。
 それは己の力が役に立つと信じて。また……記憶にある獅子人の優しさを信じて。
「……大丈夫、近くに気配はない、です。恐らく集会所でしょうか……数人集まっています」
 地図と照らし合わせ、感じた気配の位置情報を伝えるクロード。その言葉に騎士達は顔を見合わせ頷きあう。
「ここまでは予想通り、ってところやね」
「そうね。そろそろ二手に別れる頃合いかしら」
 夜だからか、積極的に動き回っている獅子人はいない様子。セリアの暗視にも紫月の耳にも、何も変わった情報は入ってこない。
 そうしているうちに、村の中央付近にある集会所付近にまで辿り着く。ここから村長宅まではもう少し距離がある。
「それでは、作戦開始といこうか」
 12の声に合わせ、部隊が二手に別れる。

■集会所
「なんだぁ、てめぇら!?」
 小さな村において一際大きく目立つ建物。その前では焚き火をつけ酒を呷る獅子人達。彼らは紫月の姿を目にすると立ち上がり、怒号をあげた。
 気の小さな者ならそれだけで萎縮する程の気魄だが、しかしこの女剣士には逆効果で。
「なぁんてことあらへん、あんさんらに用があるだけやよぉ」
 間延びした声とは裏腹に、離れたところから放たれる斬撃は3つ。酒瓶を持ったままの獅子人の身体に正確に傷をつける。
「襲撃だ、襲撃ー!」
「バカな奴らだ……遊んでやる!」
 ゴキ、と指を鳴らしながら立ち上がる6人の獅子人に、夜空から矢の嵐が降り注ぐ。ジュルナットが遠くから放った矢だ。
「クロードクン、今のうちダ!」
「は、はい!」
 狐人の騎士に守られながらクロードは集会所の扉に近づき、鍵を開け始める。彼の行動に気づき、襲いかかろうとする者もいたが、騎士の盾に阻まれ、ジュルナットの矢に貫かれ、頓挫する。
「その子は戦えんよ。それよりも、私と遊んでくれるんやろぅ?」
 どこか挑発的に魅惑的に。妖刀を構える紫月に2人の獅子人が下卑た笑い声と共に近寄る。
「生意気な女だ」
「お望み通りに遊んでやる!」
 左右から放たれる拳に、紫月は微動だにせず殴られる。だがその身体は揺らがない。それどころか、右から殴りつけた獅子人がその体勢そのままに崩れ落ちる。
「な、なに!?」
「深酒はあかんでぇ?」
 ずるり、と血に濡れた刀を引きながら紫月は笑う。殴られた身体は痛むがどこか心地よい。
 ジュルナットが矢を手に騎士の間をすり抜け、それを獅子人の首筋に突き立てる。
「つい最近まで近接を何一つ持ってなかった身としては心にグサっちまうネ」
「へぇ、やるやないのぉ」
 その暗殺とも呼べる技術に、感嘆の声を漏らす紫月であった。

「皆、助けに来たぞ!」
「アシュトン!?」
 集会所の扉が開き、アシュトンが身体を滑り込ませる。中にいたのは60人余りの獅子人達。皆軟禁生活に憔悴しきった様子だが、アシュトンの顔を見ていくらかの活気を取り戻す。
「よく無事で……!」
「なんとかね。今、狐人の騎士達が皆を救うべく戦ってくれている。もう少しの我慢だ」
「……いや、俺達もじっとしてられるかよ!」
 
■村長の家
「ここまで何人倒したっけ?」
「……8人、だな」
 15人の騎士、そしてコルスとシルヴィアを加え行動を共にするのはセリアと12。村の奥地にある村長の家を目指しながらも、村の中を巡り獅子人との戦闘をこなす。
 獅子人一人一人は強靭であろうとも、数で勝る上にシルヴィアのサポートがあるために大した傷は負わずにきた一行。ようやく村長宅と思われる建物の近くまで到着する。
「どうですか?」
「ここまでのより……ちょっと強い、かな。でも、やれるはず」
 シルヴィアの質問に、暗視とエネミースキャンをあわせて建物の前を探るセリア。かろうじて見える獅子人の姿から強さを量り取る。
「今見えているのは7人……二人一組で当たれば……」
「了解した。行こう」
 12の声に騎士達が飛び出す。その姿を見た獅子人達は不敵な笑みを浮かべ、各々の武器を手に騎士達に襲いかかる。
 ギン、と金属同士が擦れ合う嫌な音が響き合う。
「一人はこちらで受け持つ」
 小さな、七色に光る星を獅子人にぶつける12。それに頭を叩かれた獅子人は目を怒りに染め、12に襲いかかるが。
「直線的なら、狙い撃ちできるわよ!」
 12の背後から飛び交うセリアの精神の弾丸が、獅子人の身体を打ち据える。その威力は凄まじく、夜だというのに炸裂する光で眩しさを感じる程だ。
「まずは全員倒してから、ですね!」
 精神の弾丸にやられた獅子人を豪快に投げ飛ばしたコルスが、周囲の戦闘状況を確認する。まだ動く獅子人は多く、このままでは村人を建物から出しても襲われるだけだろう。
「そういうこと!」
「気合入れねばな」
 セリアと12。二人の魔術は獅子人にとっては驚異の一言であり、確実に一人ずつ倒していく。

「あー、あー。中にいる人聞こえるかしら?ちょっとドアから離れていてね」
 ドンッ!
 狂気に染まった獅子人を全て倒したセリアは、一声かけてから鍵のかかったドアを精神の弾丸でぶち抜いた。
「……少々やりすぎではないか?」
 12のツッコミももっともであった。中にいた獅子人達は余りの爆音におびえてしまっている。
 口笛を吹き、誤魔化しができていない誤魔化しをしながらセリアは建物の中に入る。ここにいる獅子人は40人程だろうか。
「私達が護衛するわ。一度脱出しましょう」

■救出成功。そして
「ここまでくれば大丈夫カナ」
 最後にセリアの仕掛けた花火が功を奏したか。追撃もなく村を脱出し、野営地の森まで辿り着いた一行。ジュルナットが最後尾に立ち、周囲を確認するが追手の姿はない。
「はい、大丈夫です。もう近くに気配はありません」
 クロードのセンサーにも敵意のあるものはかからないようだ。
 次々に村人やレジスタンスが野営地にたどり着き、皆大きな息を吐く。
「お疲れ様、ありがとうな友人様」
「ええってことや。なんならお礼は、お兄さんが手合わせしてくれるって事でどないかなぁ?」
 労をねぎらうイグニスに、まだ戦い足りないのか紫月が笑顔のまま物騒なことを求める。本心かどうかはその笑顔からはわからぬが。
「数えた限りでは100人いる。抜けはないはずだ」
「ああ……皆揃ってる。その、ありがとう」
 12が再度獅子人の数を数え、アシュトンも顔を確認して回る。知己の顔が全員揃っている事に、ようやくアシュトンも緊張をほぐした。
「これで、今回も任務完了ね。そろそろ決戦かしら」
 額の汗を拭いながらセリアはイグニスに問いかける。その彼は、紫月からの視線を避けるようにしてセリアの前に立ち。
「……ああ、そうだな。もうすぐ親父のところからの援軍も来る。そうすれば……」
「その時には俺達レジスタンスも協力するぜ」
「僕たち兎人も、お手伝いします」

 夜が明ける。緊張から解放された獅子人達はまだ疲れからか眠っている。
 されど、時は待ってくれない。

成否

成功

状態異常

なし

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