PandoraPartyProject

シナリオ詳細

Rap Battle -club SLY 2/2Day-

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●Do you know──、
「Oh、最高にイカしたラップがこの身を震わせてくれたぜ……!!」
 今をときめくイケメンDJのLazyがマイクにその声を零す。するとわぁ、と歓声と悲鳴混じりにフロアの観客達を湧かせた。
 しかし。Lazyはまだ満足していない。
 Lazyはその手をミラーボールへと掲げると、にぃ、と笑みを浮かべて告げた。

「Hey! お前たち、最高にアツくてフロアを湧かせるような、最強のRapが聞きたくねェか!?」

 おー!!!!!
 怒号か、はたまた歓声か。否、どちらでも構わない。

 『club SLY』──最強で最高の、ステージ。
 Rapが導く一夜のステージは、ColorfulでWonderfulで、きっと驚く程にBeautifulだろうから。

 その手に握ったチケットを離さないで。
 さぁ。一歩踏み出して。ステージへと乗り込め!

●そして運命の歯車は廻る
「おい、ラップに興味はねぇか?」
 夜道を歩いていると見知らぬ謎の男が話しかけてきた。
 謎の男は黒のパーカーのフードを深く被っていて、顔は陰で見えない。
 唇に付けてあるピアスだけが、月の光を反射してきらりと鈍く光っていた。
「あんたツいてるぜ。なんたって、今ならここでやってるRap showに参加できるんだからな」
 なにがツいているのかはわからない。
 が、その男の言うRapに大層心を惹かれたのだ。
 その男が誘うRapやら、ステージやらは実は危険なものかもしれない……。
 自分にできるであろうか────いや、やってみたい。
 ステージの上で歓声を浴びている自分を想像して少し頬が緩んだ。
「今回は1番魂を揺さぶるRapをかませばいいんだ……どうだ?」
 こくりと頷くと、謎の男はニヤリと笑い、手に握っていたチケットと引き換えに1枚のチケットを手渡した。
『club SLY』
 そう書かれたチケットは風に押されてパタパタと音を立てた。どこか、懐かしいような気さえする。
「場所はココだ。さぁ入んな、もう随分と盛り上がってるところだと思うぜ」
 謎の男が自分の後ろにある黒い扉を親指でくいっと指し、急かすように扉を開けさせた──。

 ステッカーの貼られた厳つくて重い扉を両手で開けると、鼓膜が張り裂けてしまいそうな大歓声に飲まれる。
 ネオンの青紫で染められた会場を進んでいくと、よく晴れた昼間よりも明るく照らされたステージに、一瞬目が眩みそうになった。
 目を凝らしてステージ上を見ると、そこに立っているサングラスをかけた金髪の男と目が合った。つい目を逸らしてしまう。すると、男は口につきそうなほどマイクを近づけてシャウトするのだ。
「オイオイ、そんな様子じゃァRapの1つもかませねえぞ!? NiceでCoolなRap、見せてくれんだよなぁ!!?」
 突然の男の呼びかけに、気づくと手は小刻みに震え、両足は棒のように動かなくなり、心臓は今にも破裂してしまいそうだった。
 が、何故だろう、興奮が抑えられない。ああ、行かなくちゃ。
 どこからか差し出されたマイクを取りステージに足を乗せた。

「さァ、お待ちかねのawesomeでdangerousなRap Showの幕開けだぜェエ!!!!!」

NMコメント

 どうも、染です。
 実はRapは趣味で聞く程度ですので、どうかお手柔らかに。
 聞いているとテンションがあがるので、執筆中に聞こうと思っています。
 佐茂助NM様のリプレイはご覧頂けましたでしょうか。
(https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/2726)
 後半戦もとい、Rap Show2日目となっております。今宵も盛り上がりますように。
 前回の参加者の方のご参加も大歓迎です。染にアツい想いをぶつけてください。

●依頼内容・目的
 Rap Showに参加する。

 それ以上でも以下でもありません。フロアを湧かせましょう。

●テーマ
 大切なもの

 Lazyは言いました。
 アツい想いをぶつけるなら、譲れないなにかだろ!? と。
 大切なものに対するアツい気持ち、プレイングで染にぶつけてください。
 なんならRapだけで埋めていただいても大丈夫です。
 文字数の限り、その想いをぶつけてください。

●その他
 繰り返しますが、染はRap初心者です。
 Go●gle先生に聞いて分からないワードは御遠慮頂けますと幸いです。
 パンドラは減りません。
 演出にスキルを使用して頂いても結構です。

 今回はサンプルプレイングはご用意致しません。ので、頑張ってください。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。

  • Rap Battle -club SLY 2/2Day-完了
  • NM名
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年03月10日 22時10分
  • 参加人数4/4人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ホロウ(p3p000247)
不死の女王(ポンコツ)
ラクリマ・イース(p3p004247)
白き歌
鮫島 寿彰(p3p007662)
八紘一宇
築柴 雨月(p3p008143)
夜の涙

リプレイ

●プレイング見たときは凄い戦いになると思った
「YHAAAAAAAA! 盛り上がってるか? いや、盛り上がってねえワケねぇよなァ!
 今宵もアツいRapをブチかましてくれるヤツがやってきたぜェ!」
 自称イケメンDJLazyは指を複雑な形にしながら、観客を煽っていく。
「おいお前ら、意気込みでも語るといいぜ!」
 ずずい、とマイクをこちらに寄せると、一人一人に意気込みを語るように促した。
「自分は海軍の軍歌しか歌ったことがないでありますから、異国の音楽はよくわからんであります!
 でもまぁ、とにかくやってみるであります! 自分のリリックを会場の観客にぶちかますであります! Check it out!!!」
 あっかわいい。なんかすごく応援したくなる。『八紘一宇』鮫島 寿彰(p3p007662)はマイクにむかって大きな声で宣言した。音割れてない? 大丈夫?
「ラップかぁ……ラップというか音楽はあまり得意ではないんだけど興味はあるよ。友達がやってるんだ。面白いって毎日のように話してくれるんだ。
 だから少しだけ俺もやってみようかなって、少しだけお付き合い願うね」
 『夜の涙』築柴 雨月(p3p008143) ははにかみながらマイクにその声をのせた。クリーム色のセーターに不釣り合いなこのステージは、正直……うん、Lazyちょっとはけてくれない?
 雨月ははい、とマイクを『協調の白薔薇』ラクリマ・イース(p3p004247)に手渡した。
「歌の勝負と聞いたら俺が来ないわけにはいかないのです!!!
 らっぷ? は正直よくわからないですけど、勢いがあれば何でもいけるはず!!!!」
 あっだめかもしれない。どうしよう。ラクリマ選手、Rapです。
「だかららっぷでしょう?」
 ううんおじいちゃんチックな発音! 大丈夫かなこれ!
「我である!」
 存じ上げております。『不死の女王(ポンコツ)』ホロウ(p3p000247)のテンションはこのフロアにとって最適解だった。素なのだろうが、そんなことは知らないと湧き上がる歓声にホロウは得意げに鼻を伸ばした。
「それじゃあブチかまそうぜェ! Musicスタートゥ!」

●大切なもの
「愛する祖国に命を捧げ 汗水垂らし闘う海の戦士 鳳圏海兵期待のエース What my name? 『鮫島』
 月月火水木金金 愛すべき金曜カレーの日
 月火水木金土日 楽しみが減るので却下だこの曜日」
 鮫島は意気揚々とマイクを手に取ると、早速Rapを繰り出し始めた。マイクからRapが流れる。フロアの熱は急上昇だ。
「用意はいいか! What's up!? 声がちいせぇな hater共
 呆けた顔して聞いてんじゃねぇ 耳の穴かっぽじってよく聞きやがれ自分lyric」
 What's up! 観客の声も怒号交じりになる。鮫島は笑みすら浮かべ、その熱をさらに上昇させた。
「カレーが一番他は二番 置いておこうぜあと一晩
 異国から伝わりしjunkie food 栄養補う為to accept
 白米、麦飯、玄米、赤飯、どれにかけるかは気分次第
 ジャガイモ、人参、ブロッコリーに茄子、トマト 何を入れてもハズレはない
 最高の料理 それがカレー! 食わなきゃ損だぜHeads達!!」
 カレー食いたくなってきた、だよか、お腹すいた、とかいう声が漏れだした。鮫島にとっては声援に他ならない。カレーが彼にとっての大切なものなのだから。
「NO CURRY NO LIFEであります。
 素晴らしき食の頂点カレーの素晴らしさをもっと世界に広めていきたいでありますね!!
 まずは今日帰ったらカレーを食べるであります!! わーっはっは」
 鮫島が高らかに笑った。カレー。うん、お腹がすいてくる。それほどの愛なのだろう。鮫島はマイクを雨月に渡すと、ステージから降りた。
 雨月はすぅ、と息を吸うと、優しく微笑んでRapを繰り広げた。

「今から五年も前の話さ よく晴れた梅雨の日 白い部屋で目を覚ました俺は、病に侵されたと知った
 完治が難しいと医者が言った時は 誰もが無理だと諦めた
 でも制服のまま病室に 飛び込んできた彼だけは違った 俺に”生きろ”と叫びそして説教を始めた
 俺は気づいた、自分の心の奥のほんとの気持ちに まだ生きていたい神がそれを許すのであれば
 何度も心が折れそうになったがいつも傍には彼がいた」
 先程とは打って変わり、しんと静まり返るフロア。雨月の声を聞こうと、観客はその声援を胸の内に留めた。
「”誰にだって譲れない 大切なものがある”と、隣に座った彼は 微笑んで夜空を仰いだ
 夜空にぽっかりと浮かぶ月は 黒い雲に溶けて、銀色に輝いた雨粒が 地面を濡らし始めた
 ”折角の月が隠れてしまった 残念だ”と彼は、苦しそうに笑って しとしとと落ちる 雨音に耳を澄ませた
 俺にだって譲れない 大切なものがあると、俯く彼の哀愁漏れる横顔を 眺めふと感じた
 暖かい春のそよ風のように優しく 暑苦しい夏の太陽のように明るく
 涼しい秋の紅葉のように鮮やかで 凍える冬の白い雪のように美しく
 いつも傍で支え、励まし続けてくれた彼が 俺の唯一無二の大切な友人であると」
 大切なもの────友人。涼し気な目元からは想像できないほどのアツい想い。フロアが歓声に満ちる。帰ったら友達に連絡してみようかな、だとか、久々に電話したい、だとか、そういった声で。
 ホロウは雨月からマイクを受け取ると、意気揚々とステージに乗り込んだ。

「まずは我が堂々と登場 さながら鬼人の如き闘将
 MC.Name不死の女王 今日は覚えて帰れその名はホロウ
 まずとりあえずはいつもの口上 3.2.1、はい、こんばん我⭐︎
 拍子抜けだ?って安心しな そう本当の我はこんなんじゃねぇ
 優しいが怒れば超怖いタイプ その気にさせればもう終わり
 たちまち、我が本気出したなら 恐ろしいrhyme速乱射で
 あまりの恐怖にお前らはもう 強いものにひっつくコバンザメ
 のようにただただ堪え過ごすだけ」
 コバンザメってどんな鮫だっけ、ときょとんとする観客。大丈夫、まだまだ続くよ!
「そんな我の大切なもの 一度しか言わんぞよく聞いとけ
 堪忍袋、給料袋、お袋
 なんて嘘、嘘、冗談。本気にすんな(笑)」
 ふざけんじゃねぇ、とヤジが飛ぶ。ホロウはそれをにやりと笑って受け止めると、ひときわ声を大きくして叫ぶようにRapを口にした。
「本当の理由を今から言おう 最悪の終章へとうつろう
 滅びゆく定めをただ待ち 願いも届かぬそんなセカイ
 だと知りながらもそれでもなお 無力に等しいと解ってなお
 自らの命を燃やし戦い 続ける人の生命の瞬き
 はたまた全てを放り投げだし 妄想へ逃げ見るまやかし
 人の希望と絶望のどちらも 等しくただただ愛しい
 この世界を守るためならば我は
 全て救いを差し伸べる神も
 全て破壊を成し遂げる悪魔も
 どちらでもいい世に立ち込める 霧を全て晴らすものとなろう

 今こそ覚醒の時滾る闘志備え 革命を起こすなら同士となれ

 さぁ、我に跪き忠誠を誓え!」
 大切なものは人々の輝きだ、とホロウは思う。観客が自身のRapで盛り上がるなら、それだけで嬉しいではないか。観客の瞳は輝いていた。ふ、と息を漏らすと、ホロウはステージから降りた。
(結局何だというと、必死で生きている時こそ人は輝く……その輝きが我は好きなのだ。
 つまりそれがあるこの世界自体が好きだ。だからこの世界を我が守ろうと言う話だ。
 それにしても後半適当すぎでは、というか我ラップ下手すぎでは?)
 そんなことないと思う!
 ラクリマがマイクを持つ。彼の大切なもの、それは────、
「俺の大切なものってなんだっけ……えっと……お、おかね?
 そうお金なのです金!!!!
 金がなければ生きていけないのですよ
 人生金がすべてなのです!!そう金がなければ闇市も回せない!!
 お金最高お金大好きお金欲しい!!!
 大切な物、そうそれは
 金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金
 金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金
 金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金」
 字面すごくない? ラクリマは得意げな顔でRapをかましているが、観客の顔は唖然。
「俺にとってお金がすべて
 お金が癒し
 お金が恋人
 お金だけが信用できる相棒
 そう金は世界のすべてなのさ!!

 みんな大好き嫌いな人などいない
 さあ一緒にその名を響かせ
 金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金
 金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金
 金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金」
 サングラス下の瞳が輝いているのがわかる。えっへんと効果音も付きそうな程、ラクリマのテンションはあがっていた。新年にお酒飲んでべろんべろんになってる親戚のおじさんみたいなあれ。
 観客はよくわかっていないがうおーーーーー! と、声を上げた。
 それでいいのか。

●なんだかんだあったけど、
「Lazyデッス! イカしたRapサンキューだぜェ!」
 Lazyは口でドラムロールをすると、今回のMVPを発表した。
「今回はラクリマの優勝だぜ! あれに敵うやつはいねぇだろ、なぁ?!」
 イエーーーーーーイ! と歓声が上がる。あの勢いについていける人なんているのだろうか。いや、居ないだろう。
 当の本人は得意げな顔をして、ステージの上で仁王立ち。流石です。
「今回はこんな感じで終わるぜYHAAA!!」
 こうしてRap Showは紆余曲折ありながらも、なんとか無事にその幕を下ろしたのであった。

成否

成功

状態異常

なし

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