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シナリオ詳細

巨大イソギンチャク襲来!
巨大イソギンチャク襲来!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 ネオ・フロンティア海洋王国の沖。
 まだまだ海洋の海には大きな可能性があると、海に繰り出す者達は多い。
 夏は冬に比べれば、海上では過ごしやすいというのもあるのだろう。その船の数はやはり多い印象だ。
 ところが、ここにきて、海には新たな脅威が出現している。
 海中、海上を素早く動く巨大な物体。
 それは複数の触手を持ち、近づく者を船ごと捕えて捕食しようとするのだという。
 被害に遭い、命からがら泳いで逃げ出したというとある船の乗組員、海種の男は語る。
 ――アレは、巨大なイソギンチャクだった……と。


 イソギンチャクという生き物は、数種の生き物と共生していることで知られる。
 知られているのはクマノミとの共生だが、それ以外にもエビやカニなのでも同じような関係性がみられるのだとか。
「一般的な種は、そうした面もあって大人しい印象ですね」
 『穏やかな心』アクアベル・カルローネ(p3n000045)はそう語るが、今回現われる巨大イソギンチャクは想像以上に気性が荒く、近づく船を片っ端から捕食しようと触手を絡めてくるのだとか。
「毒性もかなり強化されているようですね。あと、触手を使って荒波を呼び起こしてくることも確認されています」
 また、強い物理耐性を持っているので、魔法などの神秘攻撃主体で戦うとよいだろう。物理攻撃も効かないわけでないので、戦法によっては上手く組み込んでいきたい。
 たかがイソギンチャクを侮っていると、返り討ちに遭う。しっかりと準備してから討伐に臨みたい。

 まず、船で近づくことになる。
 戦い方は自由だが、船に乗ったまま攻撃してもいいし、小舟を持ち込んで戦ってもいい。
 飛行、水中からの攻撃もできる。また、直接敵の体に乗ってからの攻撃も可能だ。
 敵は一度浮上すれば、捕食対象を倒すまで潜ることが無い。
 ただ、追い込めば逃げる危険はあるので、弱らせたら一気に倒してしまいたい。
「説明は以上ですね」
 討伐できれば、港で航海に出られず困っている海種の人々から海の幸を使った料理を振舞ってもらえる。希望のメニューを注文するといいだろう。
「それでは、お気をつけて」
 アクアベルは最後にイレギュラーズ達の身を案じながらも、メンバー達を現地へと送り出すのだった。

GMコメント

 イレギュラーズの皆様、こんにちは。なちゅいです。
 海上に現れた巨大イソギンチャクの討伐を願います。

●敵……魔物
◎巨大イソギンチャク×1体
 全長10mほどもあるイソギンチャクです。
 異常な魔素に充てられて巨大な魔物と化してしまったようです。
 そのほとんどが触手を使った攻撃のようです。

 巨大な敵の為、敵本体に乗ることも可能です。
 見た目に似合わず素早い一面もあるので、
 遠距離からの攻撃でも油断はできません。

・鋭い刺胞……(A)物中域・毒・麻痺
・ドレイン触手……(A)神遠域・万能・HP吸収
・呪い触手……(A)神中域・呪い・呪殺
・絡む触手……(A)物遠域・万能・窒息・致命
・荒波を起こす……(A)神遠域・窒息・乱れ
・広がる触手(P)……物理耐性50%

●状況
 船に乗って接近し、討伐していただきますよう願います。
 本体に乗ることもできますし、船の上から遠距離攻撃も可能です。
 無事討伐できれば、港に戻ってから刺身、海鮮丼、お寿司など、
 海の幸を食べることができますので、希望がありましたらどうぞ。
 
●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

 それでは、よろしくお願いいたします。

  • 巨大イソギンチャク襲来!完了
  • GM名なちゅい
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年08月08日 22時05分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

十夜 縁(p3p000099)
黄昏き蒼の底
シグ・ローデッド(p3p000483)
『知識』の魔剣
海音寺 潮(p3p001498)
揺蕩う老魚
秋宮・史之(p3p002233)
女王忠節
グリムペイン・ダカタール(p3p002887)
わるいおおかみさん
レスト・リゾート(p3p003959)
遠足ガイドさん
ヴォルペ(p3p007135)
満月の緋狐
オジョ・ウ・サン(p3p007227)
RafflesianaJack

リプレイ


 海洋某所。
 依頼を受けたイレギュラーズ達は港町へと集まる。
「オオ……オオオ……っ!! 海!!! デスヨ!!!!」
 巨大なウツボカヅラから人の半身が姿を出した『RafflesianaJack』オジョ・ウ・サン(p3p007227)が陽の光浴びて煌めく海に目を輝かせる。
 なお、可愛らしい人型は擬態であり、捕虫袋が本体らしい。
「さて……、これはまた、異な生物が湧き出た物だ。……実に研究し甲斐があるな?」
 灰色の髪、眼鏡着用の研究者、『『知識』の魔剣』シグ・ローデッド(p3p000483)は、今回出現した魔物に興味を示す。
「タコにクラゲにイソギンチャクか……次はエビか? カニか?」
 ワインレッド色のスリーピースの上から黒いコートを纏う『満月の緋狐』ヴォルペ(p3p007135)は、すでに次の魔物へと考えが飛躍していたようだ。
「海鮮! 海鮮か!! 是非に人魚の刺身を食べてみたいと思っていたのだ」
 狼の獣種に似た姿の旅人、『わるいおおかみさん』グリムペイン・ダカタール(p3p002887)が船員に対して叫ぶ。
「泡になって消える前に捕まえねばならんだろうし、難破させる声があるから難しいだろうが、腕の良い漁師が居るのだ」
 事後の報酬について目の色変えて確認するグリムペインだが、海種が怯えてしまいそうな話題である。
「きっと用意してくれると信じているぞ! なに、ない!? ……そうか……」
 残念ながら、それらが用意できないと知り、グリムペインはしょげてしまっていたようだ。
 閑話休題。
 改めて、今回の討伐対象は巨大なイソギンチャクだそうで。
「船ごと食べたら、消化に悪いと思うがのう」
 身長3mもあるホホジロザメの海種、『揺蕩う老魚』海音寺 潮(p3p001498)。
 獲物を船ごと捉えると聞き、食べられない物は後で器用に吐き出すのだろうかと、潮は敵の生態について考えていたようだ。
「水槽で見た事があるのだけれど、ゆらゆら揺れるイソギンチャクって見ていて飽きないわよね~」
 おっとりふんわりな幻想種、『夢色観光旅行』レスト・リゾート(p3p003959)は街で購入したものを抱えつつ楽しげに呟く。
 触手をお布団みたいにしているクマノミが可愛いのだとか。
「けれど、人に被害が出ているのなら、何とかしてあげなきゃね~」
 レストに同意する一行は船に乗り、魔物が出る沖を目指す。

 船に乗り、警戒を強めるメンバー達。
 グリムペインはエネミーサーチしながら溜息をつく。
「帰る前に人魚を取ったら、調理をしてはくれんだろうか……ハア」
 頭を振る彼は水面を覗くと、前方の海中から浮上してくるそれに気づいて。
「来るぞ……!」
 海中から姿を現す大きな物体。上部に無数の触手を生やした巨大イソギンチャクだ。
「海!!! ソシてオイシソーナ……!!!!!!!!??????」
 お腹一杯になりそうな程に巨大な討伐対象を目にし、オジョは大混乱してしまう。
 ――女王陛下の海を荒らす輩は容赦しない。ましてや、船を襲うなんて論外だ!
 絶賛片思い中のイザベラ女王の為、黒髪眼鏡の美青年『女王忠節』秋宮・史之(p3p002233)は、勇んでやってきたものの……。
「でけー……」
 全長10mもある敵の大きさに、目を丸くしてしまっていた。
「……こいつはまた、随分とでかくなっちまったモンだ」
 ウィーディー・シードラゴンの海種の男性、『黄昏き蒼の底』十夜 縁(p3p000099)は敵の姿を見て、大儀そうに嘆息する。
「わー、ほんとにイソギンチャクだー。……やっぱ食べられるのかなあ」
 その姿をまじまじと確認する史之。上部に早く無数の触手。その中央には大きな口が見える。
 食うか食われるかの戦いになりそうだと彼が考えていると。
「ヒャー! オイシイ……ゴハン……!! オジョウサン、マツリで、見たデスよ!」
 改めて、オジョは討伐対象に目の色を輝かせて。
「アレは……ナンジは……イカヤキ! そしてオジョウサンはオジョウサンデス!」
 魔素バンザーイと、オジョの疑似餌チャンが上機嫌にフリフリと手を振っていた。
 この海洋で暮らす縁としては、イソギンチャクとは特に仲が良くも悪くもないのだが。
「……うちのゆるーい平和を壊されちゃあ困るんでね」
 この場は、やる気のある強いメンバーが揃っている。
 さっさと終わらせて旨い酒でも飲みたいと、縁もすでに事後のことを考えていたようだ。

 さて、相手が襲ってくる前に、こちらから仕掛けたいところ。
 一行はイソギンチャクに乗る前衛組と、船に残る後衛組に分かれて攻撃を行うことにしていた。
 潮は小船、『ポチ二号』を用意しており、それに乗り込んでイソギンチャクへと取りつくことにする。
 ちなみに、ポチは潮のギフトによって出現した小さな鮫で、水中だけでなく空中まで飛び、潮になついている。
 そのポチ二号には、潮の用意した安全靴を履いたヴォルペが速やかに乗り込んでいく。安全靴は自前の小船に乗る史之も履いていたようだ。
(水中行動は取得したけれど……)
 ヴォルペは対策を練ってきてはいたが、海に恐れを抱いていることもあって泳げず、体を硬直させてしたようである。
 レストは自前の小船に乗ったままで、前線メンバーの援護に当たる様子。
 また、レストはギフトで呼んだ海鳥の足に何かを持たせ、イソギンチャクの攻撃が及ばぬ上空で旋回させ始める。
 それ以外のメンバー、シグ、グリムペイン、オジョは船から遠距離で敵と対する。
 そして、至近距離からのスキルのみ用意していた縁は、敵の上に乗って攻撃するのかと思いきや、船に残る様子。
「いやー、こんなひ弱なおっさんじゃ、すぐに振り落とされるのがオチだ、遠慮しておくぜ」
 派手にやるのは勇ましい連中に任せて、か弱いおじさんは船で待機と、彼はやる気なさそうな素振りを見せていたのだった。


 前衛組が小船に乗って接近する間、遠距離班は状況を見守り、すぐにでも攻撃できる態勢を整える。
 まずは、彼らが気を引き付けてくれるのを期待したいところだ。
 その前衛班。
 敵本体に乗り移る前に、潮がこの場のメンバーに祝福の囁きを告げて活力を与えると、史之もまた自分の近場にいる仲間の士気を高めていく。
「さあ、行こう」
 最初に史之がイソギンチャクの体へと飛び乗ると、ヴォルペも海に落ちぬよう気を付けて続く。
 潮はそこから少し離れた位置まで一度下がり、そこから泳いでイソギンチャクへと近づき、敵の体へとよじ登っていた。
 レストが自らの小船で戦況を見守る中、史之が名乗りを上げる。
「女王陛下の海を荒らす者よ。この俺、秋宮・史之が相手になるよ!」
 敵の触手が一気に彼を狙い始めたのを見て、船に乗ったままの後衛班も動き出す。
 仲間任せの態度をとっていた縁はイソギンチャクを見つめていたのだが。
「ま、今夜の飲み代分くらいは働かねぇとな」
 上に乗ったメンバー達に攻撃を当てないで済むタイミングを、縁はこの場の仲間達へと指し示す。
「今、いけんじゃんぇのか、……多分」
 すると、縁の指示を受けたオジョが動き出して。
「オジョウサンは遠くから攻撃するデス! それだけデス! チャント、焼くワザ、覚えたデス!」
 自らがか弱いと主張するオジョは、仲間がイカヤキ……イソギンチャクへと取りつくのを待っていた。
「らいトにんぐ~~~!」
 ――説明しよう!
 ちゃらら~~んという謎サウンドエフェクトの後、どこからか響く声が。
 ――イソギンチャクの攻撃が届かないであろう超遠距離からイカヤキを作るためにオジョウサンが不眠不休の末に身に着けた必殺技! ソレがライトニング!
 その声はオジョのスキルについて、親切丁寧に説明してくれる。
 ――おお! ナンジをイカヤキにせんとする光の奔流!
 迸る一条の光は敵の巨体をも貫通していく。
 続くシグは船揺れの軽減の為に、自らと同化した魔剣ローデットの姿をとる。
 彼は仲間からできるだけ離れてから敵を狙う。
 自身の常識を押し付けることで敵の周囲に眼の紋様を模した魔法陣が展開され、相手の能力を封印しようとする。
 敵はそう簡単に触手を止めてはくれないが、その注意は仲間に向いており、スキルを使う素振りはない。
「今のうちだな」
 巨大イソギンチャクの隙を突き、グリムペインは術を多重展開させて。
「毒、炎、空気圧に電撃……動きを止めてくれればいいのだが」
 立て続けに繰り出す中規模魔術。
 それらが命中し、敵は全身を変色させつつ大きく口を開いて悶えていた。

 遠距離から攻撃が飛んできていたのを受け、前衛メンバー達も力の限り攻撃を繰り出す。
 敵を引き付ける史之が自らを中心として、ドーム状に斥力を発生させて触手どもを跳ね飛ばした。
「…………!?」
 触手を跳ね除けられ、イソギンチャクは捕食できずに戸惑っている。
 そんな中、自身の小型船に乗るレストは、相手が大きく口を開いていることに気づいて。
「カモメちゃん今よ~!」
 足に持たせていた何かを包んだハンカチを落下させる。
 それは、アルパレストの紹介状も活用して、港町のとある店員に選んでもらった殺鼠剤のような強力な毒物だ。
 それはそのまま敵の口から体内へ。すでに毒で蝕まれていたようだが、しばらくすれば更なる効果を生み出すかもしれない。
「触手に囲まれて、孤立しないようにしないとな」
 ヴォルペは得意とするのは物理攻撃だ。
「俺の可愛い双子姫」
 彼は緋色と蒼色の二色の鎖『双子姫』を操り、力を込めて叩きつけ、あるいは触手が襲ってきたタイミングを見てカウンターを叩き込む。
 だが、相手は強い物理耐性を持っていることもあり、渾身の攻撃も本体には思った以上の破壊力が出ない。
 そこで、ヴォルペは火力補助という立ち位置にいながら、近場の仲間のカバーに……とりわけ、触手を引き付ける史之を守る。
「少し遅れたが……」
 仲間達が思った以上に早く、攻撃を仕掛けてくれている。
 潮は錫杖『阿僧祇』を手に聖なる光を発し、足元の敵を撃ち抜いていく。
「いい感じじゃ、このままいこうかのう」
 しかしながら、思った以上に抵抗力は高い巨大イソギンチャクはすぐに、イレギュラーズ達の思惑に反した動きで攻め始めてくるのである。


 巨大イソギンチャクの上に乗る史之が注意を引き続けていたが、思った以上に複数の触手での殴りつけは威力が高い。
 ひたすら敵を殴っていたヴォルペだが、史之が弱ってきたのを見て、カバーへと当たり始めていた。
 『赤光理力障壁』で障壁を展開して攻撃していた史之も危機を察し、自身の小船『グレイスフルイザベラ号』に移動していく。
 史之の傷の手当ての為、潮がライトヒールを、レストがミリアドハーモニクスを使い、治療に当たるのだが……。
 そこで、傷つく巨大イソギンチャクが後衛組の乗る船に気づき、そちらへと移動を始めてくる。
 巨躯に似合わず、素早く近寄ってくる敵は触手を伸ばす。船ごと食らうつもりなのかもしれない。
 相手へと封印、呪いと苛もうとしていた剣形態のシグも、急接近してきた敵に対処することとなる。
「毒ならば、私も少しは扱えるのでな。……勝負と行くかね?」
 触手を伸ばしてきた相手へと言い放ったシグ。
 彼は敵の上に乗る仲間を気にかけながらも、自らの体から排出した液体金属を剣の形に再構築し、投射する。
 着弾した剣は液体に戻り、傷つけた敵の体内へと流れ込んで侵食していく。
 ただ、それだけでは敵は止まらず、広がり始めた触手は面倒極まりない。
「イカヤキーーーー!!」
 全力で雷を発していたオジョも、これには慌てて逃げ出してしまう。
 すると、触手が近づいてきた方へ縁が面倒そうに近づいて。
「やれやれ、本当はおっさんの出番なんかなくていいんだがねぇ」
 巨盾のレプリカ『SCR』で縁は触手を受け流しつつ、カウンターを叩き込む。
 防御に集中しながらも、グリムペインは術式を連続して発していく。
 それでも、仲間達が敵を満足に動けなくしてきてはいるはず。
 グリムペインはそう考え、この場の死者の怨念を一条に纏め、放射する。
 直後、体力を取り戻した史之が再び名乗りを上げ、敵を引き付けようとする。
 しかし、触手の鋭い刺胞がヴォルペの体を蝕み、さらに、別の職種が彼の体力を吸い尽くす。
「うわっ……」
 足がもつれて態勢を崩すヴォルペは意識を失い、海へとその身を投げ出してしまう。
「すぐ助けるのじゃ」
 潮がすぐさま海上に落ちたヴォルペを助け出す間に、巨大イソギンチャクに動きが。
 海中に潜る様子はなく、敵はメンバーを乗せたままでどこかへと逃げ出そうとしていたようだ。
 危機を察した敵は滅茶苦茶に触手を操りながら、メンバーを振り落とす気でいるらしい。
「んふふ~、逃がさないわよ~」
 仲間の無事を確認したレストは、素敵なリボンを召喚して敵の体へと巻き付ける。
 敵の体は毒などでかなり弱ってきているのは間違いない。
 だからこそ、レストは自ら引き付けようとしていたのだ。
 止めにと動くシグは、一気に仕掛ける。
「海割り……というのも、面白いとは思わんかね?」
 幸い、今乗っているのは史之1人だけ。
 ならば仲間から狙いをずらすのは難しくない。
 ――異想狂論「偽・烈陽剣」(マッドネスセオリー・フランベルジュフェイク)。
 剣となった自らの身に炎を象ったエネルギーを溜めたシグは、それを一気に水面ギリギリを狙って敵へと振り下ろす。
 駆け抜ける斬撃によって体を切り裂かれた巨大イソギンチャクはついに力尽き、海上へと力なく触手をへたらせたのだった。


 イレギュラーズ一行は海上に浮かぶ巨大イソギンチャクの残骸を解体しようとするが、さすがに大きすぎて全て持ち帰るのは難しい。
 メンバーはその一部のみ切り取って船に積み込み、あとは漁師達に任せることとなる。
 港に戻ると、漁師達が嬉しそうにイソギンチャクの残骸を回収に出向く。
 大きさもあって、船団規模での出航となっていた。
「板一枚下は地獄の航海、それを覚悟してのことだとはいえ、遺族にも悲しむ権利くらいあるよね」
 犠牲者の遺物が見つかることを願い、史之は沖に向かう漁師達の船を見送るのである。

 イレギュラーズ達は討伐の例にと、港町の人々から海鮮料理を頂くことになる。
 それらの調理を史之は実際に見せてもらい、熱心にメモを取っていた。
「次にお会いした時は、俺の手料理を女王陛下にも召し上がっていただくんだ♪」
 さすがは、女王一筋の史之。
 自らも実践させてもらい、刺身や海鮮丼、チラシ寿司などを手掛けていく。
 人の姿に戻ったシグなど生ものが苦手な仲間には、焼き魚にしたり、野菜や炒飯、焼きそば、パスタ、などと共に炒めたりして振舞っていた。
「大将、今日のオススメのお寿司を握って貰えないかしら~?」
 レストが寿司職人へと早速要望を出すと。
「オスシ……? オジョウサン、知らなイデスケド、いっぱい! タベタイデス!」
 何か食べ物と察したオジョも目を輝かせ、飛びついていた。
「豪華な船盛なんてのもいいよね」
 一時、気を失っていたヴォルペだったが、無事に討伐を済ませたとあって、彼も船盛をオーダーする。
 港街の人達の好意もあって、ヴォルペはキンキンに冷えた大人のしゅわしゅわした飲み物も頂く。
 縁も酒を頂いて口にしており、合間に用意されたご飯で握り飯を作って食べていた。本人曰く、魚介の類は全く食べられないとのことだ。
「クハッ! 磯の香は嫌いじゃあないが、私はどちらかと言えば焼けた肉の方が好みでね!」
 人魚がないなら仕方ないと、グリムペインは牛の肉を所望する。
 海洋の人々は、彼の為にと分厚いステーキ肉を用意してくれた。
「ウェルダンがお好みかな、それともレア?」
 グリムペイン自らが薪となり、高い肉から順に焼いていく。率先してパクパク食べていたのはここでもオジョだ。
 せっせせっせと、オジョはそれらの食べ物を捕虫袋の中へと入れてもぐもぐと食べていく。

 ところで、一部、イソギンチャクの体を切り取って持って帰ってきた一行。
「このイソギンも食べられたりせんじゃろか」
 河豚もうまく選別、毒抜きすれば食べられるという潮の主張から、史之が中心となってその部位を調理する。
 余談だが、イソギンチャク料理は実在する。
 某世界の日本、福岡の柳川などで、味噌煮、刺身、唐揚げなどにして食されているのだとか。
「……ふむ。やはり新鮮なうちに食べるのが一番か」
 とりあえず、作った料理を仲間達の前に並べ、作った史之は恐る恐る口にする。
「独特の歯ごたえがしてけっこういけるね」
 とはいえ、一度食べれば十分と史之は食器を置いてしまう。
 シグに至っては、その料理自体を遠慮していたようである。
「イカヤキ、手以外もタベたカッタデス!」
「人柱になるのは止めないが、せめてそれを食してどういった結果を招くのか研究させてほしい物だな?」
 オジョが食べると挙手していたのを、シグは一応救護の用意をしつつ構えていたようだったが。
「たくさン、ほしイデス! 捨てるノ勿体ないデスヨ! めっ!

 仲間達の分まで、たっぷりと食べたオジョはこれ以上なく満足そうな表情をしていたのだった。

成否

成功

MVP

秋宮・史之(p3p002233)
女王忠節

状態異常

なし

あとがき

リプレイ、公開です。
MVPは敵の抑え、調理と幅広い活躍を見せたあなたへ。
ともあれ、巨大な魔物の討伐、お疲れさまでした。
ごゆっくりお休みくださいませ。

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