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混沌語り

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オープニング


 世界が平和になってしばらく経った。滅びのアークはなくなり、以前のように大きな動乱と呼べるようなものはなくなった。イノリたちとの戦闘後のローレットは慌ただしいものであったが、時間の経った今では落ち着いてきただろう。


 喫茶店のような場所があった。境界図書館を仲介しライブノベルの世界に飛べばそこは喫茶店としか言いようのない場所だった。落ち着いた色味の皮のソファ。四人ずつ座れる席が多く、ちらほらと客は見えるがすいていると言っていいだろう。アンティークなランプが店内を照らし、窓の外は一面の水面と青空だけ。
「あいているお好きな席へどうぞ」
 とりあえず席に着席する。
「どうぞ」
 ここの主人なのだろう。老紳士のマスターがコーヒーをあなたに提供する。湯気の立つホットコーヒー。ほろ苦い香りが鼻をくすぐる。
「あっ。よかった。いらしたんですね」
 そう声をかけてきたのは境界案内人のリララ・ラリラ。緑髪の少女だ。あなたを見つけると近づいて来る。
「待ってました」
 そう言ってリララははにかむ。
「あなたのこれまでの物語を聞かせてくれないかしら?」


「こんな感じの場所が話しやすいんじゃないかなって」
 この場所を選んだのはリリラのようだった。
「あなたの……イレギュラーズの思い出話が聞きたいの!」
 リリラはそう言った。リリラは外界にうとい。なぜなら奴隷でいた時期が長いならだ。ゆえに他人に、物語に、イレギュラーズに興味津々だ。憧れも持っていると言っていい。
「何でもいいの。楽しかった話。嬉しかった話。戦った話。日常の話。悲しい話。泣いた話。笑った話!」
 リリラはそう答える。
「えっとえっと、希望があれば何でもいいわ! これからあなたがどうしたいか……とかも気になるし、ね」
 リリラがこちらをうかがうように話した。そして付け加えるように、
「落ち着いた喫茶店だからって静かにしすぎることはないわ。ええと、語ってるうちに熱が入るかもって話! マスターからもそうなるかも? って許可を取ってるの」

NMコメント

 こんにちは7号です。平和になった世界でのあなたの思い出を聞かせてください。

●世界説明
 落ち着いた喫茶店のような場所です。

●目標
 ・混沌世界での思い出話をする
 ・もしくは今後のやりたいことを語る
 リリラいわく、喋ってくれればわりと何でもいいそう。


●NPC
 「リララ・ラリラ」
 境界案内人です。白いワンピースにヴェール。緑の髪に緑の瞳の少女です。
 イレギュラーズにとても好意的です。


●サンプルプレイング
 あれは私の宿敵と対峙した時の話。
 とても苦戦したけどかろうじて倒せた。熱い戦いだったね。

 このあとは故郷に帰ろうと思う。元いた世界に、ね。

  • 混沌語り相談期間中
  • 「あなたのこれまでの物語を聞かせてくれないかしら?」
  • NM名7号
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 依頼公開日時2024年12月29日 22時20分
  • 第1章募集中0人
  • 総採用数2人
  • 参加費50RC

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第1章

第1章 第1節

紅花 牡丹(p3p010983)
ガイアネモネ

「勝手に喚び出された上に、生きるためのなけなしの力を奪われ、見ず知らずの世界を救えだあ? クソッタレな故郷ごと滅びるなら勝手に滅びろ」
 『ガイアネモネ』紅花 牡丹(p3p010983)は吐き捨てるようにリララに語る。
 勢いよく空中神殿を飛び出したはいいが、混沌肯定は等しく誰にも降りかかる。牡丹も例外ではなかった。空中神殿から出たばかりの者たちを狩る者たちがいる。右も左もわからず、経験値が最低のままの初心な者ばかりを狙った行為だ。
「すぐに気づいた。多分同郷の奴だ」

 親に捨てられ、故郷に捨てられ、同郷の奴に殺される?
────巫山戯んなよ。

 さらに言えば牡丹はスラムの出身であり子供だ。手も足も出なかった。なぶられ、片翼を奪われ、傷だらけになりながらも、視線はそらさず、目を閉じなかった。
「最後まで睨みつけてやるって目を瞑らなかったおかげでさ。オレは見たんだ」
 『馬鹿みてえにでけえヒト』それが牡丹から見た第一印象だ。割って入って盾になり、爆炎の中で平然としている。目を疑った。
 それが牡丹と『かーさん』の出会いだった。牡丹はその時初めて無敵の笑顔と愛を知ったのだ。

 空みたいに広くて、海みたいに深い優しさで、太陽みたいにまぶしい人。
「あらあらまあまあ! 君、大丈夫?」
「……は? 何だテメエ?!」
「おねーさん? おねーさんは──」

成否

成功


第1章 第2節

ェクセレリァス・アルケラシス・ヴィルフェリゥム(p3p005156)
天翔鉱龍

 席に着席し、リララへと『天翔鉱龍』ェクセレリァス・アルケラシス・ヴィルフェリゥム(p3p005156)はテレパスで話しかける。
「さて、どこから話したものだろ」
 悩んだ様子のェクセレリァス。混沌に来る前の話をすると長すぎるので省略。
「勝手に呼びつけておいて後のケアをろくにせずざんげに丸投げするこの混沌の神はやはり殴らねば……と思っているし、最上位世界の癖に滅びに瀕するなどなんと脆弱な……とも思ったけど、それはさておき、面白い経験はできたよ」
 怒りと呆れと、感心。全部ないまぜになっていた。
「故郷を失って幾千万年以来の中でも特に濃密な経験だったのはたしかだし。あと」
 一拍置いてからェクセレリァスの表情が優しいものになった。
「特別な相手もできたからね」
 まあ素敵。とリララが相槌を打つ。
「で、なんだっけ。思い出話か……」
 思い出したようにェクセレリァスが語る。
「ずっと高速飛行を追求し続けてたなぁ、と思うよ。ひたすら誰よりも疾く高く飛ぶことを目指し続けていた」
 そう言うェクセレリァスの視線は真っ直ぐで。澄んだ空のようで。
「これは誰にも譲れない拘りだからね」
 喫茶店を後にし、帰路に着き空を飛び立つェクセレリァス。そのひと飛びは彗星のように疾く、玉虫色の軌跡をえがいていた。
──本当に綺麗
 リララはそう思った。

成否

成功

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[2024-12-29 22:20:07]
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