PandoraPartyProject

シナリオ詳細

あなたの「初体験」教えてください!

完了

参加者 : 1 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●彼女のこだわり

 突然ですが、あなたには「未知なる経験」がありますか?
 私は「初体験」を手記にまとめるのを生業としている者でございます。
 ……え、何だか意味深に聞こえるですって?
 いやですわ、本当にただの好奇心によるものです。
 初めてのジェットコースター、初めての贈り物、初めての恋。
 どの系統においても「初体験」とは必ず存在するものなのです。
 さて、あなたはどういったものに興味がありますか?


 カンナはとある小さな編集部で、取材した人々の書類をまとめていた。
「ふぅ。あと何人分集めればいい、かしら?」
 かなり多めの書類ではあるのだが、彼女の中ではまだ不足しているという。
 彼女の取材の専門分野は少し変わっている。

 それは人々の「初体験」を取材すること。

 誰にでも、必ずある未経験から経験に変わる瞬間。それが初体験。
 カンナはその一点にフォーカスして、かれこれ数年も取材を続けているというのだ。
 周囲は彼女を変わり者というが、彼女はそれを褒め言葉として受け取っている。
 だって、変わり者くらいじゃないとそんなことに興味持たないでしょう?
    
 この世界はいたって平和。と、言いたいけれど、本来平和なのはこの国、この地域だけだ。
 世界規模で言うと、戦争や内部紛争が絶え間なく起きている国もある。
 ぬるま湯に浸かっている、なんて巧みな言葉を考えた人もいるものね?
 まぁ、そんな地域で取材なんてしてる私も平和ボケしているとは自覚しているけれど。

 だからこそ、私は私のやりたい取材をやる。
 
 そう、いつも自分に言い聞かせているカンナ。
「あら? まだネタが足りないわね、どうしようかしら?」
 自分で言うのもなんだが、割と様々な人に取材をしている。
 だから、少し刺激が欲しい……なんてことも思ってはいた。

●初体験、とは

「初体験を専門に取材する女性……本当に、変わってる」
 境界案内人・アンナ=クリーヴランドはぽそり、とそう漏らした。
 次々と転移してくる特異運命座標──イレギュラーズに、アンナは静かに会釈をした。
「いらっしゃい。ゆっくりしていって、と言いたいところだけど」
 アンナは書物を取り出して、今回の依頼を伝える。
「今回はみんなの『初体験』を取材したい、との依頼よ。非戦闘のね」
 中には残念がっている者もいなくはないようだが、それでもイレギュラーズは参加の意思を見せる。
「初体験って言っても"意味深"じゃない。初めての何かを教えてほしい、そして体験してほしいそうなの」
 アンナは表情ひとつ変えずに、淡々と内容を伝えていく。
「ちなみに今回は大型遊園地での取材みたい」
 デートなんかもできて、いいかもね。なんて、冗談っぽく言うアンナ。
「私が与える依頼はほとんど簡単なものだから……安心して、挑んで」
 そう言った彼女の眼差しには、ほんの少しの期待があった。

NMコメント

 こんにちは、悠空(yuku)と申します。
 約半年ぶりのライブノベル、本当に久しぶりです。

 今回の依頼は初体験をしてもらう、教えるといった内容です。
 実は●●が初めてです、これからやります! というスタンスです。
 ぜひ、大型遊園地でやりたいことがありましたら、お気軽に参加してください!
  
 
●世界説明
 他国は戦争や紛争が起きているが、自国はまだ平和らしい現代世界
 今回は大型の遊園地での開催です

●目標
 未体験のものを教える、そして体験する
 
●他に出来る事
 ・バンジージャンプ
 ・吊り橋を渡る
 ・ジェットコースター
 ・お土産を買うなど、通常の遊園地でできること

●味方(NPC)
 カンナ
 今回依頼をしてきた張本人。
 初体験に関する記事を執筆している雑誌記者。

●特殊ルール
 特になし

●サンプルプレイング

*プレイング①
 ふーん……初体験、ねぇ。
 アタシとしてはそんなことよりもスリルが欲しいから参加した節があるのよね。
 ジェットコースターに吊り橋、バンジージャンプなんて、スリルのためにあるようなものじゃない?
 いいわ、参加してあげる。その代わり、それなりにいい記事に仕上げてよねぇ?
 ※ジェットコースター・バンジージャンプは平気、ただし吊り橋で悲鳴をあげる

*プレイング②
 初体験かぁ、そんなのいっぱいあるに決まってるじゃん?
 実はおばけ屋敷なんかも初めてなんだよ!
 おばけって言っても人がやってるんだろ?
 そんなの全然こわくな……ふぎゃあああああっ‼
「ゾ、ゾンビ……⁉ 墓の下から出てきたのか⁉」
 ※おばけ屋敷で大奮闘、その他吊り橋とかもこわい

  • あなたの「初体験」教えてください!完了
  • NM名悠空(yuku)
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2024年03月22日 22時10分
  • 参加人数1/6人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 1 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(1人)

彷徨 みける(p3p010041)
おしゃべりしよう

リプレイ

●それは経験のはじまり

 『おしゃべりしよう』彷徨 みける(p3p010041)は、遊園地に到着した。
「今日はどうぞよろしくね、みけるさん」
「はい、こちらこそよろしくお願いしまーす!」
 カンナが挨拶をすると、みけるはその声を優に超える元気な声で返した。
「元気が良くて助かるわぁ。じゃあ、あなたの初体験を教えてちょうだい?」
「遊園地での初体験……乗ったことややったことのないことに挑戦したいなって!」
「たとえば?」
「そうだなぁ……、ジェットコースターと吊り橋とバンジージャンプ!」
「あら、いきなり絶叫系に挑戦するのね? 別に他のものでも構わないわよ?」
「いえ! こここ、こわいけど頑張るよ!」
 みけるは脚を震わせ恐怖が表れていたが、そのチャレンジ精神をカンナは歓迎した。
「その心意気、いいわね! じゃあまずは手始めにジェットコースターと行こうかしら!」
 カンナは嬉々として、ジェットコースターの受付へ向かう。
(頑張るって、決めたもん。絶叫系、正直こわいけど!)
 再び決意を固め、みけるはカンナに続く。
 入口で受付を済ませ、ジェットコースター前にやって来たみけるは、
「ヘアピンとかは鍵付きロッカーに事前に預けて、っと……よし」
 初体験は準備から念入りにするタイプ。
 みけるは貴重品やヘアピンを鍵付きロッカーにしまうと、カンナとともにシートに腰掛ける。
 カンナはみけるを見ると、ウインクをしながらこう言い放った。
「じゃあ、初体験。びびっと魅せてちょうだい!」
「はい!」
 元気よく返事をするみけるの声と同時に、コースターは動き出す。
「わ、動いた」
 序盤はゆっくりとまっすぐに、レール上を走るコースター。
 しかし空へ向かうように大きく傾いたレールに差し掛かると、シートもそのレールに従うようにがくん、と傾く。
「序盤はゆっくりだなぁって思ってたけど、あ、これ結構高い所まで、来る……」
 コースターはそのままレールの頂上を目指す。
 ゆっくり、ゆっくり。
 その上がっている時間すらも、スリルを感じさせる。
「あ、わ、本当に高い……!?」
 そして、頂上に到達したのもほんの刹那、コースターは一気に滑るように加速し下降していく。
「きゃあああああああああああああっ!?」
 悲鳴にも近い声で、みけるは大絶叫する。
 その様子をカンナは楽しそうにカメラに捉えている。
「いいわよいいわよ、その反応! 初々しいわ!」
「カンナさん平気なんですか!? こんな、めちゃくちゃにゃああああああああああっ!?」
 カンナへの心配よりも自分の中の恐怖心が勝って、またもや絶叫してしまうみける。
 彼女はまさに目を回して涙を浮かべている。
 一方のカンナは余裕綽々で、みけるの反応に歓喜していた。

 しばらくして、ジェットコースターを乗り終えたカンナとみけるが降りてくる。
「みけるさん、どうだった? 初めてのジェットコースターは」
 カンナの問いに、すでに満身創痍のみけるは、
「あ、あんなに落差が激しいものなのですね……正直、驚きしかなくて……」
 みけるの反応にカンナは嬉しそうに笑う。
「うんうん、初々しい感想。みけるさん、その調子よ!」
 お次はバンジージャンプ! と、カンナは休憩も入れずに向かおうとする。
「えぇ!? ちょっと、休憩させてください!」
 さすがにこのままではまずいと思ったみけるは、カンナへ必死に休憩を要求する。
「あら、ジェットコースターでも予想外の怖さだったかしら?」
「はい、それはもう……とんでもなく!」
「なるほど。とんでもなく怖かった、と」
 カンナはそそくさとメモを取り出してはみけるの感想を記録していく。
「時間はたっぷりあるし、ゆっくりいきましょう」

 そう言ってから少し休憩をして、バンジージャンプと吊り橋に挑戦したみける。
 まずはバンジージャンプから。
 何より驚いたのが、スタート地点の予想外の高さだった。
 テレビやネットで見ていたよりもはるかに高く、少しでも力を抜いたら落ちてしまいそうだ。
「でも、ここまで来たら二言はない! ちゃんと飛ぶんだって──」
「はい、じゃあ行きましょう!」
 にこにこと笑顔のカンナが言って、どんと押されてしまうみける。
「にゃあああああああああああ!!」
 そのあまりの落差に心がひゅん、となっただけでなく。
 心の準備も出来ていない状態でのバンジーに彼女の絶叫は止まらなかった。
 これなら非戦スキルの方が絶対怖くないだろう(なお『飛行』は持っていない)と思ってしまった。

「吊り橋効果って効果があるらしいけど、この状況はそれどころじゃないって!」
 吊り橋では命綱も何もない状態で超高所を渡らされ、我を失いかける。
「みけるさーん! もっとスリリングにしてみましょう?」
「……え?」
 みけるがきょとんとしたのも束の間。
 カンナは端っこから吊り橋を揺らし、さらに恐怖を煽る。
「ちょっとカンナさん!? そんなこと、しな、きゃあああああああああ!!」
 とにかく反応の欲しいカンナの思いつきだろうが、みけるはそんな暢気な状況ではなかった。
「カンナさん、カンナさん!! ストップ、ストーーーーップ!!」
 みけるの本気の叫びにカンナも気圧された様子で、揺れは次第に収まっていく。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
 大きく肩を上下させて、息を整える。
 何というか、カンナさんの悪戯に振り回されているような……。
 そんな風に感じた、みけるであった。
 
 ●お詫びのしるし

「カンナさん!」
 あまりにも悪戯の過ぎるカンナに、涙目になりながらみけるは詰め寄る。
「ごめんなさいね? あなたの反応がいいものだから」
「にしても、ひどすぎます!」
「でも、こうして無事に帰って来れたワケだし」
「そうですけど、そうですけど! 私怖かったんですから!」
 予想外な形での思い出となったみけるであったが、カンナがここで、
「じゃあお土産! 私が支払うわ。お詫びのしるしよ」
 その言葉に反応が変わるみける。

 お土産。そうだ、買って帰らなきゃ。
 初体験は怖かったけど、いい経験にはなったし。
 カンナさんも悪い人じゃないのはわかるから。
 これで、良い記事が書けるといいな?
 

成否

成功

状態異常

なし

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