PandoraPartyProject

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再現都市クン・ルン

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背景イラスト:繁華街/谷口舞、農業区/綾瀬 みゆき

クン・ルン(崑崙)

サイバーパンクな未来都市。
あるウォーカーが自身の故郷をモデルに練達に作り出した模造都市です。
偏執的な執着により、高い技術から内に抱える問題に至るまでほぼ完璧にモデルとなった都市を再現しています。

外、つまり混沌から隔絶しています。
セフィロトドーム内にあり、区画がまるごとひとつの都市になっています。更にいくつかの小区画に分けられます。
ネオン煌めくアジア的繁華街、洗練されたビジネス街、社会から置き去りにされた農業区、煙霧烟る工業地帯……などなど。
小区画ごとに雰囲気が異なります。そこで活動する人々の容姿や性質も様々です。

『不在証明』に縛られる部分はあるものの、機械的・生物工学的な人体拡張技術(電脳、義肢体、遺伝子導入など)やインターネット通信技術などが局所的に高度に過剰に発達しています。
技術は人々の生活を大きく改善しました。と同時に、拡張された肉体とそこに宿る精神、持つ者と持たざる者との埋め難いギャップは人々を蝕み、生じた歪みは社会へと波及しています。
そんな社会でも、いや、そんな社会だからこそ、科学では証明できない神秘的な領域も一部で許容されています。(魔法や超能力といった異能、霊魂、忍者の存在など)

三塔から完全に独立している訳ではありませんが、独自の自治が成されています。複数の企業が資本によって強い力を持ち、都市を支配しています。
治安・医療・教育・交通といった分野は全て民営化され、企業によるサービスとして提供されています。
市民の義務は存在しませんが、権利は金で買うものです。

都市の住民について

市民のほとんどは旅人(ウォーカー)です。純種も少数派ながら居ます。魔種の存在は都市の創立以来一度も確認されていません。
外の世界(混沌)のことは認識していますが、多くの住人は興味を持ちません。或いは、クン・ルンから抜け出せない者だけが残っているだけかもしれません。

肉体拡張技術が発達している為、いわゆる「人外」の見た目でも許容されます。機械的なサイボーグだけでなく、遺伝子導入による有機的な異形や、後天的な外見の変容も一般的です。
また肉体拡張により『理論上』は肉体的な寿命を克服できます。外見と実年齢が一致するとは限りません。(相応の肉体拡張手術を受ける為の機会と資金があれば、ですが)

勢力

多種多様な組織や個人がそれぞれの信念の元に協力・対立関係を築いています。
突き詰めると『企業』と『反抗勢力』の対立と言う形に単純化出来ます。

関係者は企業と反抗勢力(以下、【コーポ】【パンク】)の2つの勢力のどちらかに所属し、ローレット・イレギュラーズと関わってゆくでしょう。
なお、コーポとパンクはあくまで大別であり、その中には多様な思想や信念が内包されています。

企業 【コーポ】 Corp(Corporation)

企業は資本を増やし、支配力を強めてさらなる利益を得ることを何よりも優先します。利益と引き換えに、取り返しのつかない犠牲が生じたとしても。

理念は『秩序』。
求めるのは利益。
企業に都合が良いだけの秩序か。人々の安定した暮らしの為の秩序か。それは個々の思想次第です。

楊 青鸞(ヨウ セイラン)
『人体最大の臓器は皮膚と言われています。皮膚は外部からのあらゆる刺激や衝撃、菌やウィルスの感染から体内部を守る天然のバリアであり、敏感な感覚器でもあるのです。
屈強なサイボーグにとって一番身近で致命的な危機は菌やウィルスの感染です。その最大の原因は肢体を機械に置き換えた結果、天然のバリアである皮膚を失い、残った皮膚にも綻びを生じさせたことにあります。

崑崙造皮はこの都市における人工皮膚のシェア90%を誇る企業です!
高い技術力により、豊富なラインナップと幅広い価格帯で天然と同等かそれ以上の品質の人工皮膚を市民の皆様に提供いたします。

変わりなき明日をあなたへ 崑崙造皮』

勢力は【コーポ】。
後述の都市の創立者であり、大企業 崑崙造皮の会長。
少年の姿をしたウォーカーだが実年齢は外見を遥かに上回る。
本来は短命の種族。度重なる肉体拡張を行い自社製の人工皮膚で外見を取り繕うことによって若々しい見た目を保っている。理論上の不老不死の体現者。

活発で無垢な少年を装うが本性は老獪で偏執的。しかし西王母と呼ばれる女神の敬虔な信者の面も。
財を賭し、帰ることの叶わない故郷を完全完璧に再現することに執着している。故に、秩序を乱す反抗勢力や、崑崙造皮の市場での地位を脅かす他企業に対する態度は非常に厳しい。
シレンツィオ・リゾートに続き、勢力間の闘争によって治安が不安定な都市新たな市場へ、派遣会社『ルンペルシュティルツ』からの人員派遣で利益を得んと目論んでいるキドーにとっては注意の必要な存在である。

プライベートでは肉体と精神のギャップに心身を蝕まれている様子が見られる。
「人間、一皮剥けば誰だってグロテスクなんだよ。ローレットのお兄さんお姉さん」

イラスト:あまの
三船 敏熾郎(みふね としろう)
元パンクの傭兵。金と力が全ての用心棒。

表向きは崑崙造皮会長の楊 青鸞が個人的に雇った用心棒。
好戦的かつ皮肉屋で、青鸞とも頻繁に口論になる。逆に言えば、そういったやり取りを許す仲でもあるようだ。

裏の顔は崑崙造皮 警備部 ゼロ課 課長。
ゼロ課は警備とは名ばかりの攻勢的な性質を持ち、警備部からも実質独立している。存在しないことになっている『影の特殊部隊』。
主な業務内容は敵対企業やパンク組織に対する破壊工作、誘拐、暗殺など。崑崙造皮の市場での地位を守るために数々の汚れ仕事を担ってきた。

ゼロ課は最新鋭の装備で武装したハイテク部隊だが、その構造は原始的かつ単純明快。
定期的に課内で行われるルール無用のファイト・クラブの成績によって役職と待遇が決定される。三船はシンプルな暴力で三代目課長の座をもぎ取った。
そんな力こそ全てのゼロ課でのし上がる為に、ゼロ課職員は様々なアプローチから肉体を高度に拡張している。三船はその中では未改造の生身の割合が高い方である。

火術を得意とする術師であり剣士。短期決戦向きの極アタッカー。
火術と組み合わせた特殊な剣術は凄まじい火力を誇るが、その分防御を犠牲にした諸刃の剣。
手脚を機械と生体のハイブリッド義肢に換装し、心肺機能も強化している。しかし個人的な拘りからそれ以上の改造はせず、電脳化もしていない。

未電脳化故に高度に肉体拡張したサイボーグより『鈍い』部分がある。その為、主にパンク組織からは『恐竜』と揶揄されることも。逆に言えば、未電脳化故に一切のハッキングを受け付けないハッカー殺しである。
ネット接続やゼロ課職員との通信は旧式の携帯端末で行っている。しかし頻繁に紛失・破損する為、ゼロ課では三船呼び出し用の信号弾とスモークが標準装備となっている。
こういった無駄が許されるのが最強の特権なのである。

「顔の傷を治せって? 馬鹿だな。気に入ってるから傷だらけになってもそのまま取っとくモンだろぉ?」
「他人に脳味噌を弄らせるなんて……正気かよ!?」

余談だが、精神的にナイーブな部分がある。好戦的で皮肉屋な性格もその裏返しかもしれない。
優秀かつ、元々は金で動く『強欲』な傭兵であるため、キドーは密かに『ルンペルシュティルツ』への引き抜きを目論んでいる。

イラスト:デックアールヴ
『天空機人(ヘビィガード)』トライスタ
説明しよう!天空機人トライスタとは!
混沌世界に来る前は星間守護機構「戦神」の第8機甲部隊における、
部隊長および往年のロボットアニメシリーズ、『天空シリーズ』にも登場する自意識のあるロボットだ!
かつて、まだ地球に人類が住んでいた西暦2000年。人類が宇宙に旅発つまでの科学の発展は平和な希望だけを与えはしなかった。
最新の科学は、ロボットを使用した凶悪犯罪やテロの発生といったハイテック事件を生み、タカクラ・ダークサン率いる悪の秘密結社ワルワルダーンまでも現れた。
これらの事件に対して、防衛組織「IKUSAGAMI」は新たな戦士を建造した。
それが、ハイパーインテリジェンスAIを搭載したロボット『トライスタ』である!
合体機構を搭載し、強化パーツと合体した「スーパーウィングトライスタ」や番組中盤から登場したゼウスガードと合体した「ゼウスウィングトライスタ」へとパワーアップすることができる。
…が混沌世界には来ていないので合体はできない。

イラスト:エンドウフジブチ
アシュリー・トレワヴァス
元々はよくある近世ファンタジー的世界から来た薬学や錬金術をメインとする魔女。
その為混沌に来訪した際も技術的に差がなかった為そこそこ馴染んでいたもののどうせだし世界を見回ろうかとの事で旅をした結果、とある事情でバルガルに借金を作ってしまったせいで練達のある地区にて働く事となった存在。

現在は【再現都市クン・ルン】内に存在する企業【コーポ】側の存在として活動。
仕事内容としては薬学知識を活かし大手製薬企業【カーネリアン】にて表側の薬剤師兼ハーバリストとして活動。
仕事振り自体は丁寧である為利用者や大半の職員には良く見られている。が、その気弱さと雰囲気から一部の職員には見下されており、裏側の存在には尻尾切りの存在にしか思われていない。
また、もう一つの顔としてサービスを受けられない者達に自立支援という名目で無断で診療を行ってもいる。その事について上層部には知られており、粛清対象のリストに上がっている。
イラスト:宮河衣
チュルル
崑崙造皮で脳にまつわる研究・開発を担当している研究者兼医者。
元々は多種多様な種族が暮らす惑星で脳関係の医者をしていた。
記憶保管・人格コピー・脳領域拡張何でもござれなスーパードクター、でもお腹がすくと脳みそをつまみ食いしちゃう食いしん坊。
人間の頭に手を加え、首だけでも生きられる新鮮なお弁当にして持ち運び、お腹がすくとそれに特製のストローを刺して脳をチューチューしている、暇だとストローに息を吹き込みブクブクしている。
「チュルルの世界ならちょっと脳みそを啜っても笑って許してくれたのに、ルーは怒りっぽいッチュね~」

イラスト:鳴蚊嶋五連
反抗勢力 【パンク】 Punk

企業の支配をよく思わない者は当然存在します。彼らは自分達の権利や信念を取り戻す為に戦います。勝利と引き換えに、取り返しのつかない犠牲が生じたとしても。

理念は『自由』。
求めるのは勝利。
社会の仕組みを破壊する自由か。誰もがのびのびと暮らす為の自由か。それは個々の思想次第です。

アマツ・アグ・アタガハト
『シュ、シュ、衆生救済ィィィィィィ!』 コテコテのサイバーパンク世界出身。凄腕の義体技術者にして数学者だったが地球で言う「仏教」に類似した教義に傾倒。 『悟り』を演算するために肉体を捨て、超級コンピュータ内蔵の義体へ全身を換装。そのためか正常な人間性を失うこととなる。 召喚され都市に流れ着いてからは自身とは異なる世界から流れてきたサイバー技術を収集しつつ新興宗教団体『慈悲(ツゥベイ)』を立ち上げる。 しかし実体は浮浪者や薬物中毒者等の一般的に見向きされない人々を囲い信者と偽って自らの手で義体手術、並びに脳改造を行うことで従わせており、 他者の脳の計算領域までハックして『悟り』へ至るための計算式を追い求め続けている。 何故かエクスマリアと外見が似ているが、その理由は定かではない。
イラスト: みっく
ファイアスターター
未来都市を騒がせている正義のヒーロー(気取り)。
正義の拳フェニックス・フレアパンチで悪党を粉砕だ!
純粋な戦闘能力はずば抜けているが、狡猾な策略に絡め取られるし頭もあんまり良くない。 悪(と思われるもの)を討伐した先の事が考えられない子。【コーポ】は悪い奴らだ!
唸れ正義の拳!フェニックス・フレアパンチ!!!!

イラスト: 緑茶
ザ・パッチワーカー
分かっていること=彼女があくなき“カワイイ”の追及者であること。そして凄腕の電脳外科医であること。
本来は短命の種族だが、度重なる肉体拡張を行い長命を得ている。それは彼女の故郷では極めて自然な行いだったが、これほど人型を逸脱することは正気ではない。そして、彼女はその手術のほとんど全てを己の手で行っている。
正確は極めて刹那的で享楽主義。故に倫理に縛られず求められるままに対価を得て改造手術を施し、また惜しみなく知識を他人に分け与えることでこの崑崙の企業による支配を(結果的に)困難なものにした。自然な人間としての見た目にもあまり拘らず、求める性能に従って人体を機械化してしまうカワイくデコる。
この街を作り上げた誰かさんに感謝しつつも、もっと気楽に生きればいいのにと思っているのでその傘下には付かないし、必要とあらば特異運命点座標にも力を貸す生まれついてのトリックスター。

刹那的であるが故に彼女は知っているのだ。
どれほど完璧に近づこうとも、ここは故郷と同じにはならないのだということを。

「ちょーちょー、あんたこの眼、試してかない? 眼窩にソケット敷設するだけでお手軽だからさ! 頭にチップも入れさせてくれれば他のドクが施術(デコ)ったとことも連携できるし! あーしが手術(カワイく)したげるよー!」

イラスト: かりるかるき
ミッドナイト・ブルー
義体の女。クラブ「アジール」のオーナーでフィクサー。
もっとも彼女のいるクラブは、もう一つの顔を持っている。

クラブは様々な理由で行き場所をなくした女性たちが集う聖域であり。
ミッドナイトはそこの管理人である。
彼女は、彼女らに新しい経歴を与え、時には仕事を与える。
庇護者としての役割に専念しているため、レジスタンスたちとは距離を取っているが、信用できると思ったならば力を貸すだろう。

ミッドナイトはかつてコーポのアイドル『ダスクソング』であった。
かつては醜い女であったが、歌と義体操作の上手さ、カリスマ性から今の義体を与えられ、コーポ側の情報戦略の為に動いてきた。

そんな彼女がなぜコーポから消え、全ての経歴を捨てたのか。
それはただ、自分も利益にならねば使い捨てられる側だと確信する事件があったから、とのみ近しいものには零している。

彼女はかよわい女だ。戦闘能力は低く、義体も時代遅れ。
しかし、意志の人であり、誰かに首を垂れるくらいならば、刺し違えることを望むタイプだ。
その上、敵に回したならば、彼女に恩義を感じている者達は、武器を手に立ち上がるだろう。
イラスト: 目覚ナレ
ブローニング・エンクレイヴ
『さて、慎重かつ悪どく行こうか。二度目の失敗はイヤだからね』
表の顔は銀河系屈指の大企業『エンクレイヴ・インダストリアル』の社長。
20歳という若さで社長になったにも関わらず辣腕を振るい大企業へと成長させる。
プレイボーイでスキャンダルも多々あるもののそれをもみ消すコネや信頼もある男。

裏の顔は犯罪組織『ブラザーフッド・オブ・ブライトネス』の首領であった男。
銀河を巻き込んだ紛争を引き起こそうとするも一人の宇宙保安官によって野望は阻止され悪事を暴かれた末、宇宙監獄『ロックダウン星』に投獄され終身刑となった…はずであった。

彼も混沌に召喚され、先のダブルフォルト・エンバーミング騒動の際に練達の科学技術を回収し区画内へと亡命。
【パンク】組織の一つであった犯罪組織『ガンランナーズ』を乗っ取り、武器・薬物の密売などを行いつつ勢力を着実に伸ばしている。

彼本人は戦闘力は低いものの、回収したパワーアーマーをカスタマイズし装着することで戦闘力を得ている。
鈍重であるが頑丈かつ強力で、練達製のレーザーピストルやミサイルランチャー等で武装もしている。
彼の配下達もそういった兵器を運用している。

イラスト: 黑虎

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