PandoraPartyProject
2005-TOKYO
なんにも降ってきやしなかった、世紀末のあの日から――世界はすっかり白けきってる。
オカルトなんてないんだよ、と。我こそが『本物のリアル』ってツラした『二十一世紀の時代』とかいうヤツに、ご立派な肩書きのトートロジーみたいなナイフを突きつけられて、唐突に色あせた景色。
この時代――ロックが急にミリオンを飛ばせなくなったのは、『だから』じゃないのか。
おじいちゃん連中の時代から「ロックは死んだ」なんて言われてきたけど、本当は今。耳を澄ませばすぐにわかる。街から聞こえなくなってる――そうだろ。これがホンモノの絶望ってやつさ。
たまに箱(ライブハウス)覗きに来る、どこそこのプロデューサーとかいう偉そうな名刺持った奴等が「売れる曲書きなよ」なんて言うけどさ。そいつがロックじゃないなら、興味なんてないね。
だったらいっそって、ホームページってのを立ち上げてMIDIをやろうとしてたら、ツレが笑った。『ホームページ』って言い方がダサいらしい。今じゃそいつのことを『ウェブサイト』とか『SNS』って言うんだと。
それさ、オマエの『Blog』と何が違うの。
世間じゃ外国から動画サイトが出てきて、回りのやつらもDAWってのに飛びついてる。
気付いたらハンバーガーだって100円に上がってた。これなら俺は半額弁当でいいや。
世の中は、これから『こういう風』になっていくんだろうと思いながら、箱に行く足が重く感じるようになってきた。ケータイのバイブが震えたから、オイルライターみたいに開いてみれば、イベントのメルマガが三通。そんなもん、見ないまま捨ててやったよ。
パソコンはいいよな。そこからポケットサイズのハードディスク媒体に、CDから音楽をいくらでも取り込める。こんなもん、音楽キッズは5年は前からずっと期待してて、はじめに日本がやるんだと思ってたら、アメリカ。だからこの国だって、もう終わりかもね。
カートが死んだ27までに、俺はなにが出来る。
なあ。ウワサのクラブっての、どうやったら入れるんだい。
俺にも紹介してくれないか。
※今日は4月1日です!!!