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此岸ノ辺
「神使(しんし)の皆さん、こんにちは。ここは此岸ノ辺(しがんのほとり)――穢れの地とも称される黄泉津の神奈備です。
黄泉津の神々はこの地で御身に纏わり着く俗世の穢れを落としにお隠れになると言われています。
私は、此岸ノ辺の当代の巫女、鬼人族は『けがれ』の一族の一人、つづりと申します。
……神使の皆さんが訪れた事で私は理解しました。此処は、天つ場所に存在する『空中神殿』の力を分かつ一つなのですね」
此岸ノ辺(しがんのほとり)とは?
豊穣郷カムイグラの存在する黄泉津に存在する神奈備(禁足地)の一つです。
鬼人族の中でも特異な力を所有する『けがれ』の一族に生まれる女子を巫女とし、この地を守り続けているそうです。
伝承では『神々は此岸ノ辺に於いて俗世の穢れを落とすが為に訪れる。その穢れを浄化するのが巫女の役目』であるとされています。
しかし、当代の巫女は『忌むべきことに双子』であった為、けがれを浄化する事が叶わず、『神隠し事件』が多発したそうです。
此岸ノ辺は空中庭園による召喚――旅人ないし純種がイレギュラーズに選ばれ空中神殿に召喚される――力を別った場所となります。
カムイグラ、黄泉津で特異運命座標に選ばれた者は空中神殿ではなく此岸ノ辺へと召喚されます。
それは空中神殿が『黄泉津の存在を認識』することが出来ずにいたからです。
特異運命座標の活動による可能性(パンドラ)の増加、及び、『特異運命座標が到達した事』により、空中神殿は黄泉津を認識し此岸ノ辺とのリンクを開始、混沌大陸より黄泉津へと『此岸ノ辺』の祭壇を使用しての転移が可能となり、黄泉津で特異運命座標に選ばれた者は空中神殿へ召喚されるようになりました。
空中神殿と繋がる以前に、カムイグラから混沌世界に特異運命座標として召喚された存在はいません。
バグ召喚により混沌世界からカムイグラへと強制的に転送させられた存在はいます。
ただしバグ召喚は『バグ』と名が付くように正規の召喚ではありませんので、混沌世界から此岸ノ辺へと召喚された存在は必ずしもイレギュラーズとは限りません。
- tips!
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此岸ノ辺の成り立ちについては黄泉津大陸でも詳細は伝わっていません。
彼らの言葉を借りれば『神話時代の逸話』であり『神の権能の為せる事』であり、『神による建造物』です。
『けがれの一族』の始まりも詳細は分かりませんが、代々、そのように伝えられ、しきたりに乗っ取り此岸ノ辺を守ってきました。
Q:まずここはどんな成り立ちでできたんだ?
空中神殿とその源流を分かつ謂れである事のみは確かです。
Q:ここにも特異運命座標(イレギュラーズ)っているの?
特異な存在であるとは認識しておりますが、皆さんが訪れるまでは『天の気紛れ』であるとも考えられてました。今はお眠りになられている帝も……神使の方のお一人ですね。
Q:神隠しにあった人ってどうなるんだ?
分かり易く申し上げれば、神使に選ばれる正規の召喚ではなく『バグ召喚』ですので何人でも逃れ得ぬ黄泉津への片道切符ですね。
(※特異運命座標以外でも神隠しに合うことはあります。但し、それで力を得るわけではないようです)
(※カムイグラで生まれたイレギュラーズは此岸ノ辺へ召喚されるため、幻想及び大陸へ現れることはないようです。また、大陸・カムイグラ双方の行き来もこれまで一切ありませんでした)
双子と言うのは黄泉津では古来、魂を分かつという意味で忌むべきものであると認識されておりました。
……男女でないだけ喜べと言われておりましたが。それで、双子の巫女と言うのは――いえ……これについては、あまり語りたくありません。