PandoraPartyProject

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お花見ボイスリプレイⅠ

●公園にて
 突き抜けるような青い空に、絹綿の雲が流れていく。
 今年は暑くなったり寒くなったりと忙しかったが、桜の咲き方だけは一緒だ。これまでと同じように、まるで過去を思い出させるように、咲いては綺麗に散っていく。
「やぁ、貴方も来ていたのね。楽しんでいるかい?私はこんな綺麗な桜に、ほら、こんな美味いお酒。これで楽しくないなんてあるわけないでしょ。どう?貴方も一杯飲んでいかない?」
 声のした方に視線を向けると、レイリー=シュタイン (p3p007270)が紙コップを小さく翳してこちらへ振り向いていた。
 その笑顔を受けて彼女――ンクルス・クー (p3p007660)はほっとしたように肩の力を抜く。
「もらうよ。オレンジジュースはあるかな」
 歩み寄り、問いかける。レイリーは『どうだったかな』と言いながらブルーシートの上に広げられた飲み物のボトル群に手をやった。
「そういえばレガシーゼロって、お酒に酔ったりするの?」
「さあ? 人によるんじゃないかな。いずれにせよ、私は未成年ってことになっているから試したことはないかな」
 苦笑しつつ、ドリンクを注がれたコップを受け取るンクルス。
「暖かい日差しに綺麗な青空。
 これも創造神様の加護だね。
 皆に創造神様の加護がもっとありますように……
 しかしこれだけ気持ちの良い気候だと……運動したくなるね!
 だから皆で運動しよう!
 体操? かけっこ? それとも格闘?」


 仲間達が広い公園を走り始めたのを横目に、エル・エ・ルーエ (p3p008216)はお日様を浴びてのんびりとしていた。
 膝には、たまたま居合わせ酔い潰れたらしい人に膝枕をしてあげている。
 エルはといえば、なんだかるんるんとした気分で頭を左右にふり、ささやきかける。
「ほわほわ、ひらひら、ぽかぽか。
 お花と、うとうと日和、ですね。
 ふふっ。
 ねむねむに、なっちゃいましたか?
 エルのお膝で、おやすみしても、良いですよ。
 ゆっくりゆったり、すやすや、おやすみなさい、です」

 なんとも羨ましい光景である。

 一方、こちらは静かな並木道。
 レオナ (p3p010430)はのんびりと桜の間を歩いてた。
 散り始めた桜が風に舞い、風景を何層にも重ねた絵画のように豊かにしているようにみえた。
「花見、か。
 故郷ではそう花を愛でる事も無かっただけに中々不思議な物である。
 しかしこうして多数咲いている道を歩むというと心地好くも感じられる。
 そうか、この地の人達にとってこれを一興であるとしたか。ふっ……」

 里を出て色々なものを見たが、こういうものも良い。
 レオナは小さく笑い、もうしばらく歩いてみることにした。それもまた、一興だと。

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