PandoraPartyProject
マジカルリリィ☆プロジェクト -チュートリアル-
●
――もし、聞こえますか。
聞こえますか? 聞こえない? そんなはずありませんわー!
チュートリアルの台詞以外を話させるなんて追加料金がかかりますわよ!
ごほん、アナタは希望ヶ浜女学院の生徒さんで間違いないですわよね? え? そんな学校通ってない?
そんなはずありませんわ! そんなはず、ありませんわ!
ええ、確かに在籍名簿に生徒さんの名前はありますもの。
わたくしはテレジア=ドルカネスキー。あなたのパートナーマスコットですわ!
どうか喜んで下さいませ。わたくしの様なとっても愛らしいマスコットキャラクターがパートナーになったのですから。
勿論、衣・食・住のお世話はお願い致しますわね。A5ランクのお肉なんかが好物ですわ。飲料はアルコールを含んで頂けると……。
何ですの? その顔。
まあ、良いのです! 本題へ参りますわね!
ここ、混沌県幻想市にパラダイムサイキックポイント(通称PPP)が出現致しましたの。
顔を上げれば見えるでしょう? 生徒さんもご存じかと思いますけれど、<ゲート>から転位してきたのは指定異界生物<アザーバイド>ですの。
お陰で中央街は立ち入ることはできませんの。
特定外来種(かれら)は煮ても焼いても美味しくありませんし、ペットにも似合いませんわ! 破壊の権化! その所為で犠牲になった牛と酒蔵と銀行が……。
いいえ、これは此方の話。
指定異界生物<アザーバイド>に対抗する為に、異界の力<ぱんどら>を使用して戦う事になりました。
皆さんは<ぱんどら>を使用できる選ばれし存在! 人類の希望!
そう、アザーバイド特設武装団体『希望ヶ浜女学院』の新しい輝き……魔法少女なのです!
さあ、この<パン☆ドラチャーム>を手に呪文を叫んで下さいませ!
呪文が何かって? そんなの―― 適 当 に 決まってますわ!
ほら、早く! 直ぐ其処にアザーバイドが迫ってきてますもの!
ああ、いけませんわ! いけない――!
アザーバイドが何か叫んで―――――!
「むきゃむきゃむきゃーーー!!!!!!!!」
■クエスト詳細
「魔法少女の皆! 今日も人類の平和のために戦ってくれるんだね、有難う!
僕の名前はタータリクス。深緑市出身の……まあ、君たちの『先輩』かな?
今日は引率役を任されたんだ。急ごう……! アザーバイドがこの周囲を破壊する前に!
――アイラブファリーパワー! へーーんしんっ! さあ、行こう! 新人マジカルリリィ!」
・敵『アザーバイド』
むきゃむきゃ叫びながら襲い掛かってくる地獄のような存在です。増殖しています。
「はぁーー?? マジカルリリィって何ですか? フリルで胸元隠して可愛さアピールってワケですか?
いやいやいや、そんなのに騙されませんからね! 角度の問題って月原さん? 『かわいい』? は? あんなのが良いんですか?
へー、ほー、ふぅん……リリファには似合わない……? ムキャキャキャキャキャキャ!!!!!!!!!!」
勝利時
「やった! やったやった!」
相棒のフェアリー『らぶりーふぁりー』に声を掛けて跳ねて喜ぶタータリクス先輩。
倒れたムキャムキャアザーバイドを見下ろしてあなたは悟る……。
ぽっかりと宙に空いた大穴<パラダイムサイキックポイントのゲート>――
転位し続ける指定異界生物<アザーバイド>は更にその数を増やすだろう。
人類が安心し暮らすことが出来る日々にはまだ遠い。
「……希望ヶ浜女学院のマジカルリリィ……」
気付けば手にしていた<パン☆ドラチャーム>を握りしめてあなたは静かに言った。
「――皆の平穏を護る為に、頑張らなきゃ……」
顔を上げたあなたの前に立っていたのは『仲間』となる魔法少女――希望ヶ浜女学院の生徒達だった。
「新しいマジカルリリィ、生徒さん……私は、あなたを歓迎します」
黒いフリル、ハートのチャーム。
桃色のリボンを揺らした黒き魔法少女はゆっくりとあなたに手を差し伸べて――
<クエスト:チュートリアル クリア!>
チュートリアルクリアおめでとう! 今日からマジカルリリィとして頑張って下さい!
敗北時
「……くっ……!」
タータリクスが小さく呻いた。
マジカルリリィには大切な『愛』と『正義』――それから『百合ぢから』が足りていないらいし。
「ムキャァ……?」
牙(?)を剥き出して迫りくるアザーバイド。
此の儘では、やられる――!
「ダメ! 諦めちゃ!」
何処からか、声が響いた。黒い光が奔る。アザーバイドが地面に音を立て倒れ「痛いですねー!? 何ですかー!?」と不満の声を上げた。
どうやら<マジカルリリィ>からの助太刀があったらしい。
「……チャンスだよ! 新人マジカルリリィ生徒さん!」
タータリクスに頷き返す.此処で諦めれば、平穏な日常を送る『大切な人』が危険な目に合うかも知れない――!
「頑張って下さいまし! あなたは選ばれし存在なのですから!」
小さな小さなハムスター『テレジア=ドルカネスキー』が応援の声を聞いて、もう一度アザーバイドに立ち向かうと決めた。
引き分け時
「……くっ……!」
タータリクスが小さく呻いた。
マジカルリリィには大切な『愛』と『正義』――それから『百合ぢから』が足りていないらいし。
「ムキャァ……?」
牙(?)を剥き出して迫りくるアザーバイド。
此の儘では、やられる――!
「ダメ! 諦めちゃ!」
何処からか、声が響いた。黒い光が奔る。アザーバイドが地面に音を立て倒れ「痛いですねー!? 何ですかー!?」と不満の声を上げた。
どうやら<マジカルリリィ>からの助太刀があったらしい。
「……チャンスだよ! 新人マジカルリリィ生徒さん!」
タータリクスに頷き返す.此処で諦めれば、平穏な日常を送る『大切な人』が危険な目に合うかも知れない――!
「頑張って下さいまし! あなたは選ばれし存在なのですから!」
小さな小さなハムスター『テレジア=ドルカネスキー』が応援の声を聞いて、もう一度アザーバイドに立ち向かうと決めた。