PandoraPartyProject

文通

天香・遮那との文通

ルル家へ

改めて筆を取るとなると、何を書いていいか悩んでしまうな。
いつも傍に居てくれて感謝しておる。
其方は命の恩人だからな。
戦いの中、安心して背を預けられるのは其方なのだ。
守ってやらぬとも倒れはしないだろう……そう思っていたのだ。
だが、この前。其方は熱を出して寝込んだだろう。
私はその時に気付いたのだ。ルル家も人の子なのだと。
こんな風に書いてしまえば怒られそうだが。
倒れるはずもないと信じておった。
されど、熱にうなされる其方の顔を見て急に不安になったのだ。
居なくなったら、どうしようとな。子供が親に縋るような心が私の中にあったのだ。
故に、祈祷の護りを其方にやったのだ。
無理をするなとは言わぬ。世界を背負った者の役目として必要な時もあろう。
されど、休みたいと思った時は、私の傍に来れば良い。
世話になっている分ぐらいは返させて欲しいぞ。
では、またな。



2021/01/17 02:02:12
遮那くん

お手紙でのやり取りというのはなにか面映いものですね。
ありがとうございます。
ではお言葉に甘えて、疲れた時は傍で休ませて頂きます。
拙者の甘え方は半端ではありませんので覚悟して下さいね?

さて、なんと書き出したものでしょうか。
文でのやり取りというのは会話と異なり、なんとも難しいものですね。
直截に申し上げます。
拙者は遮那くんに伝えるべき、そして未だ伝えてない事があります。

長胤殿の事です。
捕えられ、遮那くんと再会する前に拙者は長胤殿と少々の会話をしました。
その時の言葉を、出来るだけ正確に伝えておこうと思います。
拙者の言葉を交えれば、拙者の主観が混じると思います故、お言葉をそのままに。

「愚かな弟よ。彼奴めは天香の血筋に非ず。
 神威神楽の政等に関わる事無く、適当な姫でも貰って――幸せに生きれば良かったものを」
「愚かな弟よ。麻呂は救いを求めたに過ぎまいに。
 真っ直ぐにこんな男を尊じよる。姉と変わらず、この麻呂を愛してみせよる」
「麻呂は最早、引き返さぬ。この道は我が道。我がそれと決めた道。
 故に巫女姫を奉じ、神威神楽に我等が秩序を打ち立てんとするは譲らぬ道よ。」

そして拙者は問われました。
「天香は神威神楽最大の名門である。
 神威神楽存続の為には天香は必要不可欠じゃ。『貴様は天香の為に死ぬな?』」
と。
拙者は遮那くんを助ける為ならば命を賭けると答えました。
そして長胤殿は最後にこのように仰っしゃりました。
「呪眼は大いなる力と破滅をもたらす呪具じゃ。次第は貴様に委ねようぞ。
 唯、天香の為に生きて、死ぬがいい。その言葉に、愛に違わず。
『この深き秋にも未だ残る美しき蛍の残火のように』」

「首輪の通りに、己が為すべきを為すがいい。
 神使の娘よ、無為に抗え。麻呂はそれを踏み潰し、全ては大呪の前に静まりひれ伏す。
 じゃがな、娘。もしそうならなかったとして。
 天がこの望月を見放したとして。それも運命の妙というものじゃろうよ――」

拙者は遮那くん程に長胤殿を知りません。
そんな拙者でも確かにわかる事でした。
長胤殿は遮那くんを愛していた。
政道に関わらず、幸せになって欲しかったのでしょう。
それでも愛する弟が天香たらんとする志を誰よりもご存知なれば、天香を…神威神楽の未来を託すと決めたのでしょうと思います。
2021/01/18 09:32:00
(一枚目の手紙は流麗な文字で綴られていたが、二枚目はまるで震えながら書いたような不格好な文字で綴られている)

面と向かって話せぬ臆病な拙者をお許し下さい。
拙者は怖いのです。
遮那くんがどれほどの想いを長胤殿に抱いていたかを知っているが故に。
決めたのは遮那くんでも、長胤殿を討てと背中を押したのは拙者です。
それを思い起こさせる事が怖いのです。
それでも、長胤殿の言葉を伝えられるのは拙者しかおりません。
この記憶が色褪せる前に、伝えなければいけないと思いながら今日まで言い出せなかった臆病をお許し下さい。
2021/01/18 09:32:58
ルル家へ

兄上の言葉を伝えてくれてありがとう。
噛みしめるのに、少し時間が掛かってしまった。

言うべき言葉に少し迷ってしまうな。
もう少し考える時間が必要なのかもしれぬ。
だが、其方からもらったこの手紙は大切にしたい。
何度でも読み返そう。兄上の言葉が書かれたこの手紙を。
今は、上手い言葉が出てこぬが、いずれ兄上の気持ちを理解し得る時が来るかもしれぬ。

兄上を討った事。
後悔しているしていないという言葉に置き換えるのは難しい。
未だ、私の内側は色々な感情が混ざり合っている。
だがな。それは誰のせいでもない。
私の意思で選んだことだ。
ルル家が背中を押してくれた事は間違ってない。
だから背負わなくて良いのだぞ。
全ての責は天香にある。
神使たるそなたが背負うものではない。

それに、私は感謝しておるのだ。
弱かった私の傍にいてくれて。
手を取ってくれて。
本当に。感謝しておるのだよ。

だからな。
この話はこの手紙までとしよう。
代わりに、其方が預けてくれたこの手紙を大切にする。
読み返し、兄と其方を想うだろう。

そういえば、鹿ノ子から砂の国で大きな戦いがあると聞いた。
其方も赴くのだろう。守る為の戦いだと聞いたからな。
引き留めはせぬが、無事に帰ってきてほしい。
では、武運を祈っておるよ。
2021/02/10 17:22:24
遮那くん

承知仕りました。
ではその件はここまでということで。
お心遣い、感謝致します。

えぇ、拙者は砂の国…ラサでの活動はそこまで活発ではありませんが今は彼の国は大変な時期ですね。
大きな戦の決着も近いし、危険がないとは言えませんので十分に気をつけて行って参ります!

と、ところでですね。
えぇ…。大陸の方ではグラオ・クローネというお祭りがありまして。
大切な人にチョコレートをお渡しするお祭りでして。
えぇ、まぁ…拙者もチョコレートを作りまして…。
拙者これでも自信には料理があるので食べて頂ければ嬉しいなー…なんて。
それではまた色々片付いたら側仕えに戻りますね!
拙者がいないからって根を詰めて頑張りすぎてはいけませんよ!
2021/02/16 10:47:28
遮那くんへ

おげんきですか。拙者は毎日がエブリデイです。
緊急の用向きがあった為、急遽お手紙をさせて頂きます。

おそらく近いうちに遮那くんのもとへある記録媒体が送られてくると思います。
それは絶対に見ないで下さい。
正純殿が絶対に見られたくないと思うものが記録されておりますので…。
どうか、正純殿を大事と思われるならばお願い致します…。
2021/02/17 11:36:17
ルル家へ

気を付けて行ってまいれ。
其方の強さはしっておるが、心配していることには変わり無いからな。
それに其方が元気でないと……その何だか調子が狂うのだ。

ぐらお・くろーねのちょこありがとう。
とても美味しかったぞ。
ルル家の手作りなのか。だから心が籠もった味だったのか。
其方は意外と料理が出来るからな。見習いたいものだ。
家の女房達は私を台所に入れるのが好きでは無いらしい。
すぐ追い返されてしまうぞ。私も手伝うことがあれば手伝うというのにな。
女房達が何をしておるのかを把握するのも、大事な仕事だと思うのだが。
まあ、本当は少し息抜きだったりもするがな。内緒だぞ。

急ぎの手紙も感謝する。
其方から手紙を貰ったすぐ後に小包が届いてな。
重くない、とても軽いものだった。
気になりはしたが、正純が見られたくないものだと其方が言うのでな。
私は、正純が嫌がることはしたくないから。
誰にも見つからぬ場所に隠しておいた。
(寛治から送られてきたルル家の闇ブロマイドと同じ場所とは書けぬな……)
だから、安心するといい。

また、其方の声が聞きたいからの。
早く帰ってくるのだぞ。怪我はせぬようにな。

2021/02/17 18:38:52
遮那くんへ

ふふ、それは仕方ありませんよ。
台所を預かる方々にとって遮那くんは上司ですから。
遮那くんだって、晴明殿や帝がお仕事を手伝いに来たら恐縮するでしょう?
それと同じことですよ!
でもちゃんと息抜きをしようとしてて安心しました!
遮那くんは天香の当主として相応しい己であろうと頑張りすぎるところがありますから!
それは美点ではありますし、お心よく理解致しますが、無理はいけません!
ぶっちゃけて言うと長胤殿のようになるにはあと10年20年かかるでしょうから、焦らずゆっくり出来るようになっていきましょう!
もちろん、拙者もお手伝い致します故!


さて、ラサの事件は解決致しました。
事件の最中、リュシアンと名乗る魔種と出会いました。
聞けば彼の魔種は過日の豊穣事変にも噛んでいたとか。

拙者としては不倶戴天の敵。
決して許せない相手なのでしたが…。
リュシアンがラサに来た理由が、今は亡き想い人の尊厳が踏みにじられていたから、と。
それを知ってしまい、拙者にはその場でリュシアンを討つ気持ちにはなれませんでした。

以前の拙者ならばそんな事は知らぬと、討ち果たしたやも知れませぬ。
されど今は、想い人を踏みにじられるという気持ち、想像するだけで腸煮えくり返る想いを抱きました。
故、憎き怨敵である事は今も変わりありませんが、この一時ばかりはと、リュシアンに手を貸しました。
遮那くんとしても面白からぬ事態やも知れませぬがお許しください。

ラサの事件も解決したので豊穣に戻ろうと思った矢先、幻想…神使が集うギルド、ローレットの本部がある国です…にてまたも事件が発生してしまいました。
またその事件に置いて発行される武勲の証を最も多く集めたものが今代の勇者となる、と。
あそこの王様は良い方なのですが、政を司る方としてはまぁ少々…善人過ぎると言いますか…理想主義と言いますか…。
そういう意味ではもうちょっと話の通じない帝みたいな方ですね!
遮那くんも男子。
勇者とか英雄、強き武士に憧れたりはするのでしょうか?

そんな訳でまたしばらくは忙しく飛び回る日々になりそうです!
あ、それでも花見には参加できそうですので楽しみにしておりますね!
それではまた!
2021/03/15 14:12:36
遮那くん

ご無沙汰しております。
と言ってもあれからまだ3週間しか経っていませんでしたね。
それでも随分と会ってない気がしてしまいます。

私は何とか正純殿達、友人の力を借りて本当の自分を取り戻す事が出来ました。
仔細は長くなるので機会があれば語る事と致します。

長らく離れていた自分を取り戻した事で、まだしっくりと来ないというか。
少々調子が悪くて今はお休みしておりますが、遠からず会いに行きたいと思います。
勿論、遮那くんに何かあれば何を置いても駆けつけるつもりですが!

お話したい事が沢山あります。
私の昔の話。私が殺してしまった友達の話。今回の…私を助けてくれた素敵な友人の話。
それと、(何事かを書いてあったが、後からぐちゃぐちゃっと消されて読めない)

ではまた、天香のお屋敷にてお会いしましょう。

2021/08/31 19:19:50
ルル家へ

無事に勤めを果たしたのだな。
よくやった。偉いぞ。

色々と思うところもあるだろう。ゆっくりで構わない。
其方が話したいと思うときに、聞かせてくれればいい。
今は、ゆるりと休め。
元気になったら、また会いにくるといいぞ。
いつでも待っているからな。

では、またな。
2021/09/12 01:28:34
(ぺたり)
2021/09/22 22:25:58
遮那くん

ご無沙汰しております。
こちらは近頃急に冷え込んで参りましたがお元気でしょうか。

随分お待たせして申し訳ございません。
ようやっと動ける目処が立ちましたので、遮那くんの側仕えとしての役目に復帰したいと思います。
少々、色々ありまして奇異な衣装になっているやも知れませんが、そこはご愛嬌という事で!

この手紙が届く2,3日以内にはご挨拶に上がらせて頂きたいと思っております。
久々に遮那くんに会える日がとても楽しみです。

それでは。
2021/10/31 03:11:43
おかえりなさい遮那くん。
今日は遮那くんの特別な日ですからね!
色んな方からお誘いがあったと思います。
楽しかったですか?ふふ、楽しかったに決まってますよね。
あ、仔細は聞きませんよ!
遮那くんが楽しく過ごせたのは嬉しいのですが、それを聞くのは乙女としては結構複雑なのです!

ご飯は食べて来られましたか?まだなら作りますよ
食べてきたとしても甘いものは別腹ですし、ケーキ一つぐらいは入りますよね?
じゃじゃーん!拙者が作ったお抹茶のケーキですよ!
今回は頑張って体調を万全に整えたので出来には自信があります!

っと、大事な事を言ってませんでした。
お誕生日おめでとうございます、遮那くん。
もう16歳ですか。背も出会った頃よりずいぶん大きくなって…あっという間に追い越されちゃいましたね。
これからも貴方のお側で一緒に成長していければと思います。
ささ、準備しますね。先にお風呂に入りますか?
2022/04/05 22:00:38
(震えた字で書かれ、ちらほらと文字がなにやら滲んだ手紙が送られてきた)
遮那くん

お手紙にて失礼します。
本当は直接お話すべきかと思いますが、顔を合わせて冷静にお話をする自信がありませんでした。

遮那くんがシレンツィオにいる間に豊穣では事件が起こっていました。
灯里くんが魔種になり、天香を乗っ取ろうとしております。
灯里くんは遮那くんと私を守る為と言っていました。

私にはもう どうしていいのか。
灯里くんを止めたいです。
でもどうすれば良いのかわかりません。
私の言葉じゃ灯里くんを止められないよ
早く帰ってきて遮那くん
たすけて
2022/10/24 01:03:33
遮那くん

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします!

色々あったので天香はいつにも増して大変な状況ですが、三ヶ日ぐらいはお休みしましょう!
拙者もお雑煮とか作りますよ!
鉄帝国が大変な状況なのでずっとこちらに入れないのは寂しいのですが、困ってる人を放っておく訳にもいかず。

遮那くんのお仕事のお手伝いも出来ない事が多くなるかも知れません。
すいませんがよろしくお願いします!
今年の目標は遮那くんに頼る事、頼られる事!なので!
2023/01/02 01:13:43
遮那くん

お誕生日おめでとうございます!
鉄帝の動乱が収まって遮那くんの誕生日のお祝いに間に合って良かったです!

これは誕生日プレゼントです!
何が良いか迷ったのですが……外套を用意致しました。
拙者が作ったものなので遮那くんが普段身につける一流のものには出来は劣るかも知れませんが……。
でも素材にこだわったので丈夫ですし、魔術的な加護もあるので夏は涼しく着れますし、冬は暖かくなりますよ!
まだまだイレギュラーズの活動で離れている事も多いので、身につけられるものがあればずっとそばにいる感じがあるかなと思いまして。

大切にするよりは普段遣いにして頂けると嬉しいです!

ところでお食事はすみましたか?
まだお仕事をされるようであれば簡単につまめる夜食など用意しますよ!
2023/04/05 21:20:57

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