PandoraPartyProject

幕間

ドラネコ保護委員会活動報告

関連キャラクター:風花 雪莉

ドラちゃん'sふれあい日誌
●〇月 △日
 記念すべき第一回活動が始まりました。
 ドラネコさんたち、どうやらまだまだ私たちに懐いてはくれないようですね……。
 ニーニー鳴いてて可愛いのですが、どうやって距離を詰めましょう……。

●〇月 ☆日
 どうやらドラネコさんたちはおもちゃが大好きなようです!
 猫じゃらしを大きく動かすと、興味津々で追いかけてくれました。
 やはり運動、もとい遊びが大好きなのでしょうか。
 疲れ切った後はのんびりゆったりと横になってました。
 こっそり触った肉球は、ぷにっとしていい手触りでした!

●〇月 ◇日
 今日のおやつは干し肉。
 今回は「フリアノン産ワームの干し肉」です。
 ちょっと高かったですけど、喜んでくれるなら……と思って買ってみました。
 結果は、一瞬でなくなりました。
 あとはやっぱりおやつがあると懐いてくれるみたいですね。
 あごの下を、触らせてくれました……!
 ゴロゴロ言いながらコロンと寝転がるのもとっても可愛らしかったです!

●〇月 ☓日
 お昼寝デーでした。
 お日様もポカポカしてたのもあって、みんな気持ちよさそう。
 そして今日、ついにドラネコちゃんたちを吸ってみました。
 本当にお日様みたいな柔らかくて優しいいい匂い……たまんないです!
 気づいたら私も一緒に寝ちゃってたみたいです……私がみんなに起こさたけど、これはこれで良い……!
 
執筆:水野弥生
夏に降る雪。或いは、ドラネコ納涼譚…。
●木洩れ日の道
 うだるような暑さの中に、にゃぁ、と微かな猫の鳴き声。
 とある小路、木洩れ日の下に1匹、2匹……都合5匹のドラネコが落ちていた。
「っ……!? あわ、あわわ!」
 身体のサイズや気持ちよさげに微睡む顔つきはよく似ている。同じ親から生まれた兄弟猫なのだろう。
 ドラネコ保護委員会の会合へ向かう道すがら、ショートカットをしようと風花 雪莉は小路へ足を踏み入れたのだ。
 そして、彼女はそこでドラネコたちと出会った。
 足を止め、声を押し殺し、しかし視線はドラネコたちから外すことが出来ないでいる。このまま足を進めれば、ドラネコたちの眠りを妨げてしまうからだ。かといって、引き返すという選択肢もない。ドラネコたちの愛らしさから、目を離せなくなっているからだ。
「あぁ……なんて愛らしいのでしょう」
 知らず、雪莉はその場にしゃがんだ。
 辺りにはらりと、ごく少量の雪が降る。雪莉のギフト“天花”によって降る雪は、まるで白い花弁のようだ。
 周囲の気温が僅かに下がる。
 夏の風が、雪で冷えた空気を運ぶ。
「んなぁ?」
 涼しい風に気が付いたのか、ドラネコがふと顔をあげた。
 それからドラネコたちは冷気の発生源……しゃがんだまま、じぃとしている風莉を見つけた。
「にゃぁ」
 1匹、2匹……より涼しい場所を探して、ドラネコたちが風莉の足元へ集まって来る。
執筆:病み月

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