幕間
闇の幕間
闇の幕間
関連キャラクター:新田 寛治
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- ばいがえし
- ●3/14
「特別な贈り物を受けたなら、相応の返礼が必要なのは知れたお話」
「道理ですねぇ。まぁ、『無理を通して道理を退ける』お嬢様らしいかと言えば微妙な所ですが」
「……可愛くない男ですわねえ」
「三つ子の魂が百までと言うならば、四十路の男はそう簡単に変われますまい?」
「変わる気があるかどうかの問題だと思いますけれど。『お互いに』」
「驚いた。どうもお嬢様にはご自覚がおありのようだ」
’(げしげし)
「愛情が激しいですね、お嬢様。
それでやぶからぼうに――今日はどうしたのです?」
「……このあんぽんたん」
「はて、罵られるような出来事はありましたか」
「……………おばか。唐変木」
「ちなみに分かって言っておりますからね」
(げしげしげし!)
(御身を子猫のようだと称したのはザーバ将軍でしたか。口に出したら殺されそうですけど)
「『特別な贈り物を受けたなら、相応の返礼が必要なのは知れたお話』」
「道理ですな」
「……」
「……………」
「……何か、ございませんの?」
(かわいいなあ)
「何か! ございませんの!?」
「質問に質問を返すようで恐縮ですが――」
「――う?」
「『何もないとお思いですか?』」
「それは、その……えーと」
「お答えを。是非。非常に興味がありますからね」
「……」
「……………」
「きょ、今日はこの位にしておいて差し上げますわ!!!」
(可愛いお人だなあ……)
https://rev1.reversion.jp/illust/illust/77045 - 執筆:YAMIDEITEI
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