幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

旦那様錬成研究報告書

関連キャラクター：耀澄恋

嘶き: 　パカラ、パカラ、旦那様の音がする。
　パ、カラ、パカ、ラ、旦那様の足音だ。

　ドン・キホーテの病を治癒する方法は存在しない、風車に頭から突っ込む貌は、成程、オマエの望んだ劇薬だろう。新鮮な、安価な、とてもとても活きの良い材料が手に入った。うきうきしながら滅裂へと恋焦がれを埋めていく。こっちの骨はあっちに繋げましょう。そっちの肉はあっちに埋め込みましょう。ぐちぐちと喧しい失敗作が、徐々に、連々と模られていく――あとは溶液に漬け込んでじっくり一晩、グツグツするだけ。
　ハネムーン計画はバッチリなのだとか弱い乙女は夢見心地だ、浮上する意識と共にようやく『昨日の成果』が飛び込んだ。素晴らしい。想っていたよりも人型だ。まあちょっとだけ頭がなかったり手に口がついてたりしてるけど、些細な事ですよね、旦那様。
　おぎゃあと泣きじゃくるアナタを抱いて、煌びやかな未来を妄想する。こーん・びぃふなさんどいっちを一口、旦那様も如何でしょうか、おいしいですよ。
　うまく開かない魂魄に一滴のぱんどら、可能性を溜め込むには胃袋が足りていない。これは胴体として見做せるのだろうか、数分後にほどけていた。
　特別扱いしたところで進捗ダメです。

　ああ、旦那様、蹄が素敵ですよ。
　食べてしまいたいくらいに？; 執筆：にゃあら

全ストーリーを表示