PandoraPartyProject

幕間

寂しいとか愛とかわかんない

関連キャラクター:ココロ=Bliss=Solitude

妄想エリート・ココロちゃん
「あ、いい所で会いました」
「奇遇だな。こんな時間に珍しい」
「聞いて欲しい話があったのですよ」
「……どうしたんだ?」
「し、心配しなくても平気ですよ。悪い事ではないですから……」
「安心したぜ」
(そういう所が優しいんだよなあ)
「どうした?」
「何でも! ……コホン。
 少し恥ずかし気に私を誘った貴方はずっとぎくしゃくしたまま街を歩いていた」
「……え?」
「手を繋ぎましょうか、腕はと聞くと焦って、ちっともそうしてくれない。困ったものです」
「……はい?」
「その癖チンピラが私に因縁をつけたら一瞬でやっつけちゃう。
 考えてみたら車道側をずっと歩いてくれてるし、当たり前みたいな顔をして何時も私を気にかけてくれてるし……
 うーん、女の子ってそういう『守られてる』感、ぐっとくるんですよね!」
「……その、悪ぃ。何の話だ???」
「今朝の夢ですけど、何か?」
「何か、じゃねえよ!」
「……………馬鹿ですね、もう。『これから誘って下さい』って言ってるんです!」
執筆:YAMIDEITEI
ヒーリングCD『しょうがない人ですね』Vol.3
「せーんぱい!
 ……ふふ! いい反応です。驚きましたか?
 そうですか。やっぱりセンパイはそうでないといけません。
 何だよって……簡単ですよ? 焦るセンパイって食べちゃいたい位可愛いじゃないですか!
 ……食われてたまるか? あー、もう。構えながらマジ後退しないで下さいよ!
 私だって女の子なんだからそういうのって結構傷付くんですよ……?
 ……ごめん? 許しません!
 本当に悪かった? ……ふふ、ふふふっ、まーた騙されました。本当に可愛い人ですね!
 ……あー、ごめんなさい。ここまでは冗談なんです。ですから拗ねないで下さい、ね?
 実は私、ちょっと気付いてしまったんです。
 何をって……今日の先輩、何だか元気がないなあって。
 そう思って……元気を出してあげたくて、『後輩の可愛げ』をみせた所なんです。
 ね? 健気でいい子でしょう? 分かったら――聞かせて下さい。
 ……いいえ、それも野暮ですね。教えてくれなくていいので私に甘やかさせて下さいね?
 ……………え? 嫌だ? お前は後輩? もう、つまんない事言って粘りますねえ、この人は!
 そういうのいいですから。食べちゃいたいって言ったでしょう?
 センパイは黙って私に捕まってしまったらいいんです!
 ね、気持ちを楽にして、身体の力を抜いて――一旦目も閉じちゃいましょうか?
 よーし、いい子、いい子。センパイ想いの後輩がたっぷり癒してあげますからねー。
 ほーら、ぎゅー♪ ぎゅー♪ もっと、ぎゅーっと♪
 ……えへへ、どうですか? 落ち着きました?
 私は? うーん、恥ずかしがるセンパイも乙なものですねえ。
 ……………え? ドキドキしてる?
 なんのことでしょうかー?
 目を開けてもいいかって……?
 ……
 ……………
 ……………………っ……
 だ、ダメですよ! 絶対!
 ど、どうしてって……そんなの……
 は、恥ずかしいからに決まっているじゃないですか!」
執筆:YAMIDEITEI

PAGETOPPAGEBOTTOM