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パンドラに溶けたガイアドニスの愛が牡丹へと届いたのであろうか？
牡丹はそう信じてる。
母を思わせる装束を纏い、失ったはずの片翼よりもずっとずっと大きな羽衣を翻す。
母に守ってもらった証である片翼は牡丹の誇り。
なれば母の愛の証である新たなる翼を得た今一度、少女は高らかに謳う。
「オレは硬い。オレは無敵だ！」

――やっちゃえ、アネモネちゃん！　おかーさんがついてるのだわー！
オレを護るように飛ぶ蝶から、そんな声が聞こえた気がした。
ああ、分かってるよ、かーさん。
「今のオレならどこまでも飛んでいける！」