PandoraPartyProject

イラスト詳細

ニルのヤぴによるおまけイラスト

作者 ヤぴ
人物 ニル
イラスト種別 おまけイラスト(→元発注イラスト
納品日 2024年01月06日

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イラストSS

 クリスマスパーティーをしようと心躍らせるニルに「パーティーしたいです」とエーリクが瞳を煌めかせた。
 研究者であるナヴァンはその日も忙しくしていたが、エーリクが心躍らせているならばそれを否定する事は出来まい。
 準備しといで、と軽やかに声を掛ける九之介に促されて買い物に出たニルとエーリクはささやかながら楽しいクリスマスパーティーを楽しんだ。
 ケーキとチキン。それから大人はシャンパンに、子供はジュースで思う存分に楽しんだ。
 エーリクはと言えば「こんなに楽しくて良いんですか?」と瞳をきらきらと輝かすのだ。アドラステイアから救われて此処に来た研究助手はまだまだ『たのしい』ことを知らないのだ。
「『おいしい』ですね」
「はい!」
 幸せそうに笑った二人を眺めて居ればナヴァンの唇にも自然に笑みが宿される。
「なんや、幸せそうやなあ、パパ」
「……パパではないが」
「でも、ニィちゃんが楽しくしてるの見れば嬉しくなってきたんやろう?」
 九之介に「まあ」とナヴァンは返した。今まではお節介かもしれないと言いながらやってきていたニルもエーリクと気軽に遊びに来るようになった。
 仕事に一直線だったナヴァンも手を止める機会が出来たのだ。九之介から見れば今が丁度良いバランスであるように思えてならない。
「幸せやろ?」
「まあ」
「パパよかったなあ」
 笑った九之介にナヴァンは頷いたが、くあと大きな欠伸が出た。根を詰めて仕事をしていた。パーティーのために仕事を詰め込みすぎたとも言える。最近は食事も睡眠もしっかりとルーティンを守っていたが、『パパ』となれば色々と大変なのだろう。
 気付けばぐっすりと眠り込んでしまったエーリクとナヴァン。
「むにゃ……ニルくん……」
 寝息を立てるナヴァンに寄り添ってエーリクは小さく笑う。
「ふたりともぐっすりやなぁ」
「しーっ、です。九之助様……ナヴァン様もエーリク様も、いい夢を見ているでしょうか」
 ニルを見てから「そりゃあ、勿論」と九之介は楽しげに笑って見せた。
「こんなに楽しいパーティーをして、夢見が悪いとか言い出したらこの九之助がパンチしたるからな」
「それは、だめなのです」
 小さく笑ったニルに「あかんかあ」と九之介は頬を掻いてから楽しげに笑って見せた。


 *SS担当:夏あかね

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