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フリークライの橘知怜による関係者1人+PCピンナップクリスマス2023
フリークライの橘知怜による関係者1人+PCピンナップクリスマス2023
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晴れ渡る空の下、冷たい風が吹く。世間はシャイネンナハトに浮かれているようだが、森の奥にまではその賑わいも届かない。
フリークライとレンゲ豊かな自然の中で穏やかな時を過ごしていたが、この時間も長くは続かないことを察していた。近いうちにまた大きな波乱が巻き起きるだろう。今はそれまでの準備期間――なのかもしれない。
どこか落ち着かない様子のレンゲが思い起こすのは、フリークライと出会ってからの長かったような短かったような二人の時間。その中でも特に印象に深いのは、ちょうど一年ほど前に見た白い花だろうか。
フリークライはあのときの約束を守り続けている。そしてこれからもきっと――。
そう思っていたら、レンゲの身体は自然と動いていた。フリークライの顔を覆うように翼を広げ、その鼻先へそっと口づけを。
「!?!?」
「好きよ、フリック」
「レンゲ。フリック 聴覚エラー発生? 今ナンテ……」
「だああかあらああ! アンタが好きって言ったのよ!」
「……ン。分カッタ。レンゲ。――アリガトウ」
「ちゃんとアタシのとこに帰ってきなさいよ、バカフリックー!」
静かな森の中にレンゲの叫びが木霊し、近くで二人の様子を見守っていた二匹の青い鳥は、漸くかといった様子で顔を見合わせるのだった。
※SS担当者:東雲東