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クウハの死体66によるおまけイラスト
クウハの死体66によるおまけイラスト
イラストSS
年に一度の聖なる日。シャイネンナハトに街は浮かれていた。
色とりどりの光を放つイルミネーションは夜闇に映え、出歩く人々も楽しげに笑っている人ばかり。
クウハとハンナもそんな中の一人で、シャイネンデートを楽しんでいた。朝早くに待ち合わせをして、日中は様々な場所を巡って二人の時間を過ごした。
あぁ、こんな時間がいつまでも続けばいいのに。そう思わずにはいられないクウハだが、現実は無常で容赦なく時間は過ぎ去っていく。
しかし、だからこそ「今この時」というものは美しく、人は永遠を望むのだろう。
「……」
「? どうしたのですか?」
急に向かい合うように立ったクウハが真剣な眼差しで見つめてくるので首を傾げるハンナ。
クウハは跪くとその手を取って自分の顔の前に持ってくる。柔らかな感触のするその指には、昼間のデートで買ったお揃いのリングが嵌められていた。
自分に寄り添ってくれたハンナのこれからが幸福で満たされますように。そんな願いを込めて、手の甲へと優しく口づける。
その瞬間、かつて駆け抜けた戦場では感じることは無かったであろう感情がハンナの胸を満たしてく。嬉しいような、それでいて少し恥ずかしいような。
頬を赤く染めつつも、柔らかく微笑みハンナもまたクウハと共に在ることを願うのだった。命が尽きるその時まで――。
※SS担当者:東雲東