イラストSS

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　練達・再現性東京。
　そこは、祝音・猫乃見・来探（p3p009413）の領地『ねこの市』。

　今日は楽しいシャイネンナハト。
　楽しい一夜を過ごす者も多いが、祝音も自宅で仲間と一緒の聖夜を過ごしていた。
　多数の人々が彼の家には集まり、室内はかなり賑やか。
　あちらこちらで参加者が甘いデザートやジュースの入った瓶、グラスの並ぶ卓を囲み、挨拶しながら行き交う姿が見られる。
　このパーティーの主催でもある白い髪に金眼、小柄で儚げな印象を抱かせる旅人の少年……祝音は、とある卓についていた。
「こんなに集まってくれるなんて、うれしいな」
　喜ぶ祝音の左隣には、赤紙赤眼で赤い猫耳尻尾の生えた夜妖の火鈴。
　そして、祝音と夜妖を挟むように、彼らのお姉さん……双子の姉妹が位置取る。
　金髪金眼で銀の猫耳尻尾のかさねが運ばれてきたショートケーキを切り分け、祝音、火鈴へと差し出すと。
「ありがとう」
　身に着けているマフラーについた白猫のぬいぐるみも合わせ、笑顔を浮かべる彼は何とも愛らしい。
「いただくわね」
　隣の火鈴もまた可愛らしい仕草でケーキを受け取っていた。
　祝音の右隣に座る銀髪金眼で銀の猫耳尻尾のヤーガ・メクミは自分達用にとワインをあける。
　なお、祝音、火鈴の前のコップには苺ジュースが並ぶ。
「「かんぱーい」」
　杯を突き合わせる４人。
　入れ替わり立ち替わり訪れる参加者の中には、祝音の名付け親など、彼と親しい者の姿も。

　しばらく歓談の時を過ごした祝音達はテーブルに座り、スイーツを口にしつつ語り合う。
「祝音、クリームついてるわ」
「あ、ん……」
　仲睦まじい２人の姿に、かさね、ヤーガ姉妹は思わず顔を綻ばせる。
　少しずつ背が伸びて成長している祝音だが、まだ中学１年生の祝音だ。
「うん、これで大丈夫ね」
「火鈴さん、ありがとう」
　彼の顔についたクリームを拭き取る火鈴。
　そして、彼女の顔を見ていた祝音は、夏休みのあの日のことを思い出して。
『今は澄原のお名前を借りてるけど、祝音と同じ名前を名乗って、家族みたいに過ごして……』
　その火鈴の一言は祝音にとって、この上なく嬉しかった。
　思わず赤面してしまう彼の手を、火鈴がゆっくりとる。
「おやおや」
「これはこれは」
　ぼんやりしていることの多い姉妹だが、仲睦まじい２人へと微笑みかけるのだった。

　※SS担当者：なちゅい