イラストSS

「ハァイ、ユリーカ？」
　揶揄うように笑った京に呼び掛けられてからユリーカはくるりと振り向いた。
「こんにちはですよ、京さん。相変わらずのばっきゅーんでどっきゅーんなのです」
「はは、そういうユリーカはさ、『言葉遣い』だけで減点じゃない？」
「そ、そんなことはないのですよ？　とってもお姉さんなのです」
　にかりと笑ったユリーカに京は揶揄うように笑って遣った。
　派手なドレス姿に身を包む京はユリーカを守ってくれる。その獰猛なまでの美貌の隣に居れば霞んでしまうと拗ねるように言ってやれば彼女はさも面白そうに笑うのだ。
「それにしたって、女二人で寂しいじゃない？　でも、目立つのは悪くはないけど」
「京さんがいるとボクに声を掛けたい人も畏れ多くて近寄ってこないですよ」
「何言ってんだか」
　つん、と指先で額を突かれてからユリーカは「本当のボクはモテモテで凄いんですからね！」と頬を膨らました。
　揶揄うように笑った彼女と一緒に、パートナーの代わりに友人を連れて遣ってきた。
　京のようにドレスは着こなせないけれど、見劣りはしない筈だと思うようにしてユリーカはそっと彼女を見上げてやった。
「ほら、京さん、ボクの引き立て役になって！」
「どっちが引き立て役だか教えてやろうか？　ユリーカ」
　揶揄いながら、女二人で夜を行く。


　＊SS担当：夏あかね