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黒影 鬼灯の蓮葉まことによる2人ピンナップクリスマス2023
黒影 鬼灯の蓮葉まことによる2人ピンナップクリスマス2023
イラストSS
幻想にある迷宮、その奥。
境界図書館を更に本から飛んで、とある本の中の水族館、AqoursPalette。
人の気配がほとんどない、ひっそりとした中を歩く二人。
ひとりは小柄な女性。歩く度に白髪と尾が揺れ、色違いの瞳が硝子に反射して煌めく。
もうひとりは大柄な男性。面に覆われて顔は見えないが穏やかな声をしていた。
夜に近い時間の為、ふれあいイベントはなく。代わりに硝子越しの海の生き物達を眺め、内緒話の声量で話す。
出口付近、売店にたどり着くとぬいぐるみが待ち並ぶコーナーへ足を向ける。
「あざらしにお友達増やしてあげようかなって……。朧さんどの子がいいと思う?」
どの子と目が合うか、試すみたいに女性、フラーゴラが見上げた姿勢をそのまま横に視線を寄越す。
目線を受けた男性、朧もぬいぐるみ達に目を向けてゆっくり首を巡らす。
「そうさね………。おっ、あいつとかどうだい?」
朧と目があったのは、青肌のイルカだった。
本当に何となく、面越しでもこいつだと自然に思えたのだ。
フラーゴラもそう思えたのだろう、背の高い所にいたイルカを朧に取って貰うと一目散に会計へ向かっていく。
※SS担当:桜蝶京嵐