イラストSS

　シャイネンナハトが近しい時期の混沌各国の夕暮れ。
　この時期、ホテルはもちろん飲食店や貴族の屋敷だってパーティーの準備に大忙しだ。
　多くの人々がそんな風に沸き立つ頃、とある屋敷の貴族が開くサロン。
　そこの控え室にスティーブンとアルマはいた。
　アルマの小柄ながら美しくバランスの取れた肢体に真っ赤でシンプルなドレスが映える。
　ホルターネックが眩しい背中を晒し、デコルテから胸元まで深いVゾーンが艶めかしい。
　スカートのスリットは足の付け根が見えそうなほどなのに、特異運命座標として鍛えたアルマの足はヘルシーな美だ。
　彼女の支度を手伝うスティーブンもまた、普段にない装いだ。
　ピアスや指輪はいつも通りながら、上品なタキシードが長身に良く合う。
　銀に光るカラーディファレントシャツがアクセサリーと合って美しい。
　タキシードとタイの色を黒で合わせながら、リボンという可愛げが憎い演出だ。
　アルマの髪を整えたらドレスより輝く赤宝石のネックレスを付けると、アルマがスティーブンと向き合う姿勢を取る。
　そのまま、ジャケットの肩を合わせてボタンを止める。
　そして二人は、社交場へ寄り添って向かった。

　※SS担当：桜蝶京嵐