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イラスト詳細

國定 天川のうみちょすによるおまけイラスト

作者 うみちょす
人物 國定 天川
澄原 晴陽
澄原 龍成
澄原 水夜子
イラスト種別 おまけイラスト(→元発注イラスト
納品日 2023年12月24日

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イラストSS

 レストランを貸し切りにして、水夜子はせっせとその時間を待っていた。
 先の依頼の中で天川から耳にはしていたが、正式に報告したいというのが従姉とその婚約者の意向なのだ。
 特に、龍成を交えてのことになれば晴陽にとってもまたもない時間になるはずだ。水夜子は予約時間より先に来て料理の確認をして、黒板にいそいそと落書きを始めた。
 従姉の好きな宇宙ビーバーとサンドウィッチを書いて、おめでとう文字を躍らせた。それだけでは少し物足りなくて余り似せるつもりも亡いけれど『龍くんの号泣の様子』を描いておいたのだ。
 きっと、やってきた龍成に「何を描いてんだ、みゃーこ」と小突かれるはずだ。従兄との関係性も随分と良くなっただろう。
 約束の時間になってから姿を見せた晴陽は「先に来ていたのですね」と告げてから、各所に置いてある人形に釘付けになっていた。
「これはみゃーこが?」
「はい。姉さんのためですから」
 踏ん反り返った水夜子がやってきた龍成にぶさいくな顔のついたサンタ帽子を被せたのは『飾り付けはここまでやる』という意思表示だったのだろう。
「……おい」
「似合ってますよ」
「いいけどさ……」
 ここでやめろなんて言うわけもない。しかし、「ねえさーん」と号泣している龍成似顔絵に気付いてからは「てめえふざけんな」と直ぐさまに描き入れた。そんな様子を晴陽はくすりと笑う。
 龍成と水夜子は顔を見合わせた。「面白いか?」「はい」「確かに、こうしてみれば兄妹だな」なんて話して居る天川と晴陽の姿を龍成と水夜子は物珍しそうに見ていたのだ。
「なんか、姉さんが柔らかく笑うようになった」
「本当に姉さんですかね」
「……違うかも知れないな」
 二人で顔を見合わせたのはそれだけ晴陽の表情が柔らかくなったからだ。本物だったら、ここまで笑顔を与えた天川を褒め称えてやる、なんて水夜子は思いながら着席した。
「さて……この前の仕事でみゃーこを動揺させてしまったこともあるが、少なくとも二人には正式に報告しておこうと思ってな。
 この度、國定 天川と澄原 晴陽は婚約した。俺が澄原になる腹は括っている。
 必ず晴陽は守るし幸せにしてみせる。どうかよろしく頼む」
「あ、じゃあ、澄原天川さんとして宜しくお願いします」
「軽いな!?」
「龍くんも私も、姉さんを此処まで微笑ませてくれるなら大歓迎ですよ」
 ねえ、と問うた水夜子に龍成は「まあ」と告げてから「おめでとう」と微笑みかけた。


 *SS担当:夏あかね

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