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《PN2023/全身》憧れ/里一様
《PN2023/全身》憧れ/里一様
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なりたい姿。叶わない夢。
今の自分に不満がある訳じゃないけれど。
たとえば――例えば、そう。いつか、『彼』の隣に立てたら、なんて。
「なぁオージェ」
『何ですか、ジルーシャ』
「…何でもない、呼んだだけ」
『…そんな暇があるなら、手を動かしたらどうですか。次の試験は絶対合格するんでしょう』
「あっそうだった。見てろよ、俺、今度こそオージェと同じ階級とるから!」
『精々僕に恥をかかせないようにして下さいよ』
「…なぁ、オージェ」
『何ですか』
「受かったら…お祝いにどこか行こうよ。偶には兄弟二人でさ」
『…受かったら、ですよ。ほら、早くその問題解いて下さい』
――そんな日が永遠に来ないことは、自分が一番知っているくせに。