PandoraPartyProject

イラスト詳細

乙女無双が止まらない☆

作者 たぢまよしかづ
人物 マリア・レイシス
ドラマ・ゲツク
リア・クォーツ
イラスト種別 3人ピンナップクリスマス2022(サイズアップ)
納品日 2022年12月24日
ボイス

8  

イラストSS

「おいにゃんこ、これはどういうことだ」
「そ、そうです、困りますマリアさん!」
「まぁまぁ落ち着いてくれ給えよふたりとも!」
「何が落ち着けだこの猫」
「そうですよ、急に連れてこられてライブをしろと言われましても……」
「猫じゃなくて私は虎! でも二人共、もうレインボータイガー社専属アイドルの契約は済ませてるよね?」
「無理やりじゃねえかあんなの!!」
「とらぁくんが後ろに立っていて契約書の拒絶が出来るとお思いですか??」
「とらぁ……」
「あーあ、とらぁくんも傷付いてるよ。可哀想……ここは二人のライブで癒やして欲しいよね。ね、とらぁくん!」
「とらぁ」
「なんで意思疎通が出来るんですか……?」
「そりゃあ、私ととらぁくんは絆で結ばれてるからね!」
「とらぁ」
「こじつけにも程があるんだが?? 私は頭が痛いのよ、家に帰らせてもらうわ」
「私も特にライブがしたいわけではありませんので、帰らせていただきたく」
「とらぁくん」
「とらぁ」
 とらぁくんの手刀(?)が二人の首に落ちる。
 それぞれを肩に抱えたとらぁくんはサンタ帽子を被ると、ステージへと二人を連行(ゆうかい)したのであった。

「リアさん、リアさん!」
「ん、ドラマ……?」
 リアの肩を揺さぶったドラマ。その背後が目に痛い。
「ま、まずいです、私達ステージに誘拐されてます!」
「はぁ?! くそにゃんこてめえ!!」
「おっとリアくん、ドラマくん、今日はそんな態度を取らせないよ?」
 空から降ってきたマリアが二人の耳元で囁く。その後ろでとらぁくんは弾けもしないギターを持った。
「今日はスペシャルゲストを招待してるんだ。勿論、普段二人にはお世話になっているからね。私もその辺は良くわかっているつもりさ」
「じゃあ帰せよ」
「何も解って頂けてないのですが?!」
「まぁまぁ。折角のシャイネンナハトなのに二人には時間を(強制的に)割いてもらうから、そのお礼に二人の大切なひとも招待させてもらっているんだ!」
「え?」
「(言葉にならない悲鳴)」
「だから安心して歌ってくれたまえよ! それじゃあ二人のライブ、スタート!」
 イントロが流れる。軽快で、桜並木の雨上がりを思わせるような晴れやかな音色だ。
(くそ、でも此処で歌わなければあたしたちの勝ち――!)
 そう、思っていた。けれど歌い出しのドラマは。がっつり歌いだした。

 ♪ 見つめあいたくて
 ♪ 会えなくて
 ♪ これが恋なの?
 ♪ 乙女☆夢想が止まない

「リアさん」
「ど、ドラマ……!」
 ――――私達、きっともうだめです。
 ドラマの笑顔は、今までに見た中で一番清々しいものだったそうな。

 めちゃくちゃめちゃくちゃ(めでたしめでたし)。

 ※SS担当者:染

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