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でぃす( いず )こみゅにけーしょん
でぃす( いず )こみゅにけーしょん
イラストSS
世界のお気に入りの店のチーズケーキとショートケーキに舌鼓を打ち、やれ境界はどうだ研究はどうだなどの世間話に花を咲かせていた時、エクレアが切り出した。
「世界君、そろそろアレの時間だよ」
「ああ……アレだな、うん……」
日頃の感謝を込めて聖夜にプレゼント交換をしよう。よくある話だ。
――相手がエクレアでなければの話だが。
世界は溜息を吐いて、持ってきたプレゼントを取り出した。別に彼女とプレゼントを交換するのが嫌なわけでは無い。生意気だが愛嬌のある後輩だと思っているし、嫌だったらそもそも聖夜を共に過ごしたりなどするものか。
問題は『エクレアの持ってきたプレゼント』である。
去年は友人をツリーに見立てて飾り付けをしたんだ!
と、得意げに話していた彼女が用意した物だ。マトモである可能性の方が低い。
「さぁさぁ、世界君! 遠慮せず受け取ってくれたまえよ!」
ましてやこの屈託のないご機嫌な笑顔である。
(あ、怪しい……)
暗黒物質、生き物ならまだいい方か。なにかの研究結果だったらどうしよう。
――目の前のプレゼントに集中するあまり、エクレアの背中に隠された本命の贈り物に世界は気が付かなかった。
※SS担当者:白