イラスト詳細
岩倉・鈴音の茶月こまによるシングルピンナップクリスマス2022
イラストSS
●Christmas is not as much about opening our presents as opening our hearts.
飾り立てられたモミの樹に、一寸だけ間抜けな顔出しパネル。
ふわふわ手触りの大きな大きなテディ・ベア。
練達――再現性東京202X:希望ヶ浜。其の街の一角に設けられたイベントスペースのチラシを駅前で受け取ったのは先日の事。
『赤色の服や小物を身に付けてお越し頂けた場合、特別なプレゼントを贈呈!』と銘打たれた其れに鈴音はと云えばひとり大盛り上がりで、家に着くなり勢いよくクローゼットを開け放った。
「えーっと、確か此処に――……あれ? コッチか? うーん、あ、あったあった!
よぉーし! って、ン? 待って一寸キツ………………成る程成長期だよね、縦に!」
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『お待たせしましたー! あ、赤いコート! 有難う御座います、では此方からプレゼントをお選び下さいー!』
「大きな箱を選んだら恐ろしい物が入っているとかないか?」
『大丈夫ですよぉー!』
「じゃあわたしは此れを頂こうか!」
中には如何やって持って帰るのか、といった大きさの箱まであったが、鈴音は程よいサイズの箱を手に取り、まるで幼い少女の様にギュッと抱き締める。無邪気に喜ぶ彼女の姿にスタッフのお姉さんの貌が綻んで。
『もし宜しければサンタさんとお写真を撮って行きますか?』
「……! 宜しく頼む」
『はい、aPhoneお預かりしまーす! 3・2・1、はい、チーズ!』
「ピースピース、有難う、いやはや然し、赤は良い。返り血が目立たないだろう?
あのお髭、面構え……『サンタさん』とは相当の猛者なのだな!」
『え、ええ……? 多分違うとは思いますけれど……ま、まあ、良いシャイネンナハトをお過ごし下さいね。
輝かんばかりの此の夜に!』
※SS担当者:しらね葵