イラストSS

　祝福と祈りに満ちるこの聖夜、クリスマスを──。
「私たちが、シャイネンナハトを彩る華になるのよ」
　そう意気込んでいたレジーナ・カームバンクルの聖夜の勝負服は――愛らしくも色香を振りまくネグリジェだった。レジーナと同様に、ベッドの上のミニュイ・ラ・シュエットもネグリジェに着替えていた。
　フリルの裾やリボンの装飾があしらわれ、セクシーさを強調する布地の少なさ、はだける艶肌――。レジーナは来る勝負のときに備え、相手を揺さぶるような官能的な表情や仕草を熱心に考える。
　鏡をチェックするレジーナは、改めて互いの姿を見比べて言った。
「ミニュイと私が組めば、負け知らずね！」
　色めく聖夜の風情に相応しい姿なのはわかるが、ミニュイは戸惑うばかりの表情でレジーナに尋ねた。
「これは一体、何の勝負？　なんだ？」
「それは、もちろん――」
　恋する乙女、レジーナは意味ありげにはにかんだ微笑を浮かべてはぐらかす。
「あなたも乙女なら、わかるでしょ？」

　※SS担当者：夏雨