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すずなの番場ジオによるおまけイラスト
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イラストSS
障子を開けた正純は目の前の銀世界に目を瞬かせた。昨夜から降り続けた雪は、星の社を真白に染め上げてしまったらしい。すると布団から這い出してきたすずなが、同じく目を瞬かせた後弾んだ声で言った。
「正純さん! 雪遊びしましょう!」
無邪気な笑顔で言われ正純はすっかりその気になってしまった。
そり、雪だるま、雪兎に雪合戦。雪遊びを堪能していた二人だったが「あ」とすずなが声を上げた。
「折角なのでかまくらを作りましょう!」
ところが意外とこいつが難しかった。
雪の塊は鍛えている二人でも重いと感じたし、なかなか綺麗な形に作れない。それでも諦めなかったのは、二人に負けず嫌いな所があったからだろうか。苦労すること数時間。気が付いたらどっぷり日が暮れていて、二人は急いでストーブやらマグカップやら持ち込んだ。
「おぉー、思った以上に快適ですね。これは作るのに苦労した甲斐があったというもの! はー……ココアおいしい」
「初めて作りましたが、意外と温かいものですね」
「そうですねぇ~。あっ、正純さん、そこのみかん剥いてくれません?」
「仕方ないですね。はい、どうぞ」
差し出されたみかんを、すずなは口を開けて迎え入れた。
※SS担当者:白